香川まさひと
日本の脚本家、漫画原作者
経歴・人物
編集神奈川県立厚木高等学校に在学中、同級生の木原実、八巻和弘、加藤秀和と8ミリ映画を制作。和光大学人文学部人間関係学科では漫画研究会に所属。同学年の部員に、岩明均、篠原烏童、近石まさしらがいた。1983年にぴあフィルムフェスティバルで『青春』が大森一樹賞、1984年に『バスクリンナイト』が大島渚賞をそれぞれ受賞。東京都町田市の古書店高原書店に勤務[1]。
1988年にCBS・ソニーレコード(現・ソニー・ミュージックエンタテインメント)サウンドギャグコンテストで「これはなんですか」が伊武雅刀賞を受賞。同年、NHK演芸台本コンテストで「いらいら」が最優秀賞を受賞。NHK演芸班に勤務[2]。1991年、自主製作監督作品『下らない人生』がぴあフィルムフェスティバル、イメージフォーラムコンテストでそれぞれ入選。
1990年にオリジナルビデオ『ねっけつ放課後クラブ』(全3巻、原作・宮村優子/山本おさむ、監督・池田敏春ほか)で脚本家としてデビュー。講談社『少年マガジン』・コミックプランナー大賞で『死んだ耳』が大賞を受賞し、漫画原作者としてもデビュー。以後、映像作品の脚本家と漫画の原作者としての二足わらじを履く。2018年、『下らない人生』から27年ぶりの自主映画監督作品『セグウェイ』を制作。同作には吉田大八、木原実、井手陽子(『羊の木』のプロデューサー)が出演し、吉田大八プレゼンツ・香川まさひとの世界」(ぴあフィルムフェスティバル)で上映された[3]。
趣味はSNSで「磯遊び」「ビーチコーミング」を検索して「いいね」を押すこと[4]、古本市や骨董市での買い物[5][6]、スクラップブック作り[7]など。
主な作品
編集映画・オリジナルビデオ作品(脚本)
編集- あさってDANCE(1991年、原作・山本直樹、監督・磯村一路)
- MISTY(1991年、監督・池田敏春)
- お墓と離婚(1993年、監督・岩松了)
- 魔王街(1993年、原作半村良、監督・廣木隆一)
- 鍵(1997年、原作・谷崎潤一郎、監督・池田敏春)
- 健康師ダン(1998年、原作・高橋のぼる、監督・常本琢招)
- ハサミ男(1991年、原作・殊能将之、監督・池田敏春)
- ミツワ(2003年、ネット配信ドラマ、監督・吉田大八)
- クヒオ大佐(2009年、原作・吉田和正、監督・吉田大八)
- 羊の木(2018年、原作・山上たつひこ/いがらしみきお、監督・吉田大八)
テレビドラマ(脚本)
編集- 私がお見合いした野郎ども(1990年、関西テレビ、監督・池田敏春)
- 世にも奇妙な物語「言うことを聞く子」(1991年、フジテレビジョン)
- LOVE 17本のネクタイ(1991年、フジテレビジョン)
- 機動装甲おじいちゃん(1991年、関西テレビ、原作・ひさうちみちお)
- 胸騒ぎの15歳(1992年、関西テレビ)
- 木曜の怪談(1995年、フジテレビジョン)
- リョーコ(1997年、WOWOW、1話目(監督・利重剛)、4話目(監督・緒方明))
- Y氏の隣人「僕の神様」(1998年、TBS、原作・吉田ひろゆき、監督・渡邊孝好)
- 女弁護士水島由里子の危険な事件ファイル「№2」(1998年、フジテレビジョン、原作・中嶋博行)
- シチリア 空と石の祝祭(2001年、NHKBS、監督・緒方明)
- 学校の怪談 春の物の怪スペシャル「花子さん」(2001年、関西テレビ、監督・黒沢清)
- TOYD(2002年、WOWOW、監督・森淳一)[注 1]
- 青の女(2004年、テレビ東京、監督・緒方明)
漫画原作
編集- まんぽんパワーむくむ(1999年、作画:樋口ポンチ、集英社)
- 臨床心理士・聖徳太一(2001年 - 2002年、作画:松村陽子、全5巻、集英社)
- 101・102(2004年、作画:たなかしえ、集英社)
- 島根の弁護士(2004年 - 2006年、作画:あおきてつお、全13巻[注 2]、集英社)[注 3]
- 監察医 朝顔(2006年 - 2012年、作画:木村直巳、全30巻、実業之日本社)[注 4]
- 朧 -OBORO-(2007年、作画:木村直巳、全1巻、デジマ)
- 逃亡花(2008年 - 2009年、作画:和気一作、全6巻、日本文芸社)[注 5]
- ごくつま刑事(2010年、作画:和気一作、日本文芸社)[注 6]
- 新おみやさん(2010年、原作:石ノ森章太郎、作画:木村直巳、全2巻、小学館)[注 7]
- 放課後の拳銃(2012年、作画:木村直巳)
- すばらしきかな人生 まさみ(2015年、全3巻、作画:若狭星、小学館)
- ましろ日(2017年 - 2019年、全7巻、作画:若狭星、小学館)
- 前科者(2017年[8] - 2024年[9]、全17巻、作画:月島冬二、小学館)[注 8]
- 夫婦めし(2019年 - 2023年、全2巻、作画:木村直巳、少年画報社)
- 辛辣なるグルメ(2021年[11] - 2024年[12]、全8巻、作画:若狭星、小学館)
- ワケあって、真鶴で民泊はじめました(2022年、全1巻(電子書籍)、作画:あいにゃー、小学館)
- 公邸料理人サトーさん(2023年 - 、連載中、作画:木村直巳、少年画報社)
演劇脚本
編集- ホテルメトロポリタン・ミステリーナイト そして哀しい朝が来る(1993年)
- ホテルメトロポリタン・ミステリーナイト 青い迷宮(1994年)
- Wボイン(1998年、劇団木原実)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年5月9日). "#高原書店 自分が勤めてたのはPOP支店立ち上げのころ。同期に、同じ大学のよみた屋の澄田くん。淵野辺支店が主な職場だった。昼休み、りら書店を素通りし、駅前にあった小さなおじいさんのやる小さな古本屋に行くのが楽しみだった。出たばかりの本も定価の4分の1で買えた。". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年8月30日). "NHKに入ったのはたぶん30年ぶり。演芸班で2年ほどバイトしてた。そのあとBSでやった緒方明監督の半分ドキュメント『シチリア空と石の祝祭』(主演・石田ゆり子)の打ち合わせで入ったと思うけど、思い出すのはバイト時代のこと。食堂のタンメンの麺なしの話をしたら知らないと言われた。". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ “吉田大八監督が衝撃を受けた幻の映画に、あの巨匠の特集も!「PFF」ラインナップが発表”. Movie Walker (2018年8月8日). 2019年9月3日閲覧。
- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年9月2日). "「磯遊び」「ビーチコーミング」で検索して「いいね」を押すのが趣味だが、ハオコゼを触っちゃった人がいた。毒のあるやつって自信があるのか逃げないんだよね。". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年6月29日). "@omochiwaoishii t.co/jjuA20cePh これ、前からいいと思ってるんですが。古本市で1冊300円ならすぐ買うんですが。". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年8月24日). "@omochiwaoishii @IanTJM149SXTbbk 割り込み失礼します。私も絵日記は好きなんですが、以前骨董市で「小野洋子」の絵日記があり、まさかと思って調べたのですが、年代があってなくて、べつのヨーコでした。". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ 香川まさひと [@kagawamasahito] (2019年6月14日). "④死後、なんらかの理由で古本屋に流れたとき、古本屋が喜んで値段をつけるべく、取材で知りえた表に出せないことも書くし、貼りこみや、取材先の風景印なども、レイアウトよろしく頑張る。 #監察医朝顔". X(旧Twitter)より2021年12月21日閲覧。
- ^ “犯罪者の更生を助ける保護司を描くヒューマンドラマ「前科者」開幕”. コミックナタリー. ナターシャ (2017年12月20日). 2024年6月5日閲覧。
- ^ “「前科者」BCオリジナルで完結 次号「BLUE GIANT」コンビが描く新作読み切り”. コミックナタリー. ナターシャ (2024年6月5日). 2024年6月5日閲覧。
- ^ “有村架純主演×岸善幸監督で『前科者』映画&ドラマ化 「ここで得られたことは忘れません」”. リアルサウンド. 株式会社blueprint (2021年5月17日). 2021年12月21日閲覧。
- ^ “ビッグコミック第22号”. ビッグコミックBROS.NET. 小学館. 2021年11月10日閲覧。
- ^ 「CONTENTS」『ビッグコミック』2024年12号、小学館、2024年6月10日。目次より。
外部リンク
編集- 香川まさひと (@kagawamasahito) - X(旧Twitter)