お天気お姉さん (漫画)
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『お天気お姉さん』(おてんきおねえさん)は、安達哲による日本の漫画作品。週刊ヤングマガジンに連載され、実写作品としてオリジナルビデオ化、テレビドラマ化されたほか、OVAとしてアニメ化もされた。
己の性的魅力を武器として生きるお天気お姉さん・仲代桂子の巻き起こす騒動の数々を描いた作品である。
あらすじ
編集各番組惨憺たる視聴率を出すテレビ局ATVにおいて唯一まともなコンテンツは女子アナウンサーの仲代のお色気要素を出したお天気コーナーのみ。そのため仲代はATV内で絶大な権力と発言力を持ち尊大な態度で振舞う。そんな彼女を追い落とそうとする先輩の河合、島森と今日も権力争いを繰り広げる。
登場人物
編集- 仲代 桂子(なかだい けいこ) - けいこ
- 主人公。美貌と教養、そして類稀な激しい性欲を持つATV女子アナウンサー。局看板番組の天気コーナーを担当、天気予報にお色気要素を持ち込み絶大な人気を得る。自分に刃向かう者に対しては容赦なく暴虐を振るうが、反面些細な物事にこだわらない豪快な一面もある。ヨリに対してだけは恋する乙女らしさを見せた。作中のキャッチフレーズは「仁義なき女」。
- 河合 倫子(かわい みちこ) - みち子
- 桂子の先輩アナウンサー。報道志向。けいこの台頭に危機感を抱き、卑劣な手段で陥れようとするが返り討ちに遭い、生放送中に恥を曝す破目になり失脚。それ以来公私共にけいこの奴隷として奉仕させられる。その後も何度か反乱を試みるも尽く失敗する。アパレルメーカーの重役と愛人関係にある。作中のキャッチフレーズは「不幸の一番星」。
- 島森 かおり(しまもり かおり) - かおり
- ATVフランス支局帰りの女性キャスター。父親は郵政官僚。登場当初はけいこと敵対関係となるが、やがて互いに認め合う好敵手あるいは共犯関係といった間柄となり、みち子に対してもけいこと同様奴隷扱いするようになる。普段は表には出さないが実際はけいこ同様性欲旺盛。
- 山岸 ミノル(やまぎし みのる) - ヤマギシ
- けいこの高校時代の同級生。自分の学力とは分不相応な東京大学を目指し四浪中。高校時代、泥酔したけいこに陰茎を噛まれ、以来けいこに執着、ATVにアルバイトとして潜り込む。
- 山岸 頼子(やまぎし よりこ) - ヨリ
- ヤマギシの妹で高校生。年齢の割には非常に小柄で、兄とはまったく似つかない愛らしい容貌。大きな丸い額が特徴(丸い額の少女は作者の作品に繰り返し登場する)。唯一購読している雑誌がびわの実学校であるなど浮世離れしたところがある。けいこが唯一恥じらいを見せる相手。
- 池波 夏美(いけなみ なつみ)
- 婦人警官で階級は警部。かつてはレディースの総長であった。性犯罪専門捜査官「変態ハンター」として、けいこの身辺警護を命じられるがやがてけいこと敵対。警部にもかかわらず露出の多い格好での捜査を強いられ、時には逆に変質者に捕まって拷問されるなど苦難の日々の中で、けいこへの反感を募らせていく。一度はけいこの軍門に下るが再び対決、けいこの活力の根源である性欲を絶たすほどの深手を負わせる。
- 法条 律子(ほうじょう りつこ)
- 婦人警官で階級は巡査。夏美と同様に変態ハンターとしてけいこの身辺警護に当たる。射撃の名手。
単行本
編集- ヤンマガKC版 全8巻
- 講談社漫画文庫版 全6巻
- 講談社プラチナコミックス版 全8巻
アニメ
編集R指定のOVAとして、1995年6月1日に『お天気お姉さん』と『お天気お姉さん2』の計2本がリリースされている。
- 主題歌「情熱のバカンス」
- 挿入歌「雨のちPしましょう」
オリジナルビデオ
編集オリジナルビデオ(Vシネマ)として計2本がバンダイビジュアルよりリリースされている。
- お天気お姉さん
- リリース日:1995年4月25日。収録時間:84分。主演は水谷ケイで、原作者の安達哲も出演している。劇場映画なみの規模で制作したためにVシネマの標準的な制作費を超えてしまい、赤字となった。だがビデオの売り上げが好成績を収めたことにより、初回の注文数だけで制作費と宣伝費は十分回収できたという[1]。
- Vシネマではあるものの後にストックホルム映画祭へ出品され、『A WEATHER WOMAN』のタイトルで海外版が1996年9月21日に劇場公開された。これにより1996年の日本映画として最も成功した作品の一つとして認知され、映画評論家からも高い評価を獲得し、何人かは同年の映画ベスト10にこの作品を入れている。キネマ旬報ではこの年のベスト映画一覧にて26位にランクインした。1997年に映画に基づいてテレビ朝日系列でテレビドラマ化された[2]。
- お天気お姉さんR
- リリース日:1996年1月25日。収録時間:85分。制作予算は前作より抑えられ、3500万円となっている。バンダイビジュアル側からの要望で主演は桜っ子クラブさくら組に所属していた愛禾みさに変更[3]。前作が「原作の仲代桂子を立体化する」という方向性で制作されたのに対し、『R』では「愛禾が立体化できる仲代桂子」という方向性で制作された。これにより前作以上にオリジナル色が強くなり、ストーリーや登場するキャラクターも大きく異なる作品となった。
上記2作品に続く形で第3作『お天気お姉さん3』が企画されたが、製作準備に入った頃にはすでにビデオ映画市場全体が低迷していたことを理由に「前2作ほどの販売本数が見込めない」と判断され撮影1カ月前に製作中止となった。監督の細山智明によれば『3』は第1作の姉妹編で、原作のエピソードを盛り込みつつ桂子とライバルの倫子の関係に焦点をあてた作品にする予定だったという[4]。
出演者(Vシネマ)
編集※役名のないキャストは本人役での出演。
- お天気お姉さん
- お天気お姉さんR
前作から引き続き出演しているキャストの多くは、別の役で出演している。
- 中本アナ - 大久保了
- ピーター・ウェザー - グリマンデル
- 芸能プロマネージャーB - 池島ゆたか
- 芸能プロマネージャーC - 高杉航大
- 仲代 大作 - 中村春山
- バナナの叩き売り - 高土新太郎
- 一ノ瀬 喜子 - 香川真沙紀
- あんま - ジーコ内山
- 記者 - 橋本杏子
- 謎の映画監督 / 記者 / かっぱ - 住田隆
- 伊藤清美
- 汗かきジジィ
- キッコリーズ
スタッフ(Vシネマ)
編集テレビドラマ
編集テレビ朝日系で、1997年にウイークエンドドラマ枠でドラマ化。
第1期は原作の設定を元にドラマ化しているが、第2期は自分の身体にコンプレックスを持つ女性の牧野諒子が主人公で、オリジナルの展開となっている。
2013年4月より同じテレビ朝日系の「金曜ナイトドラマ」枠で放送された『お天気お姉さん』は、本作との関連性はない。
出演者(テレビドラマ)
編集- お天気お姉さん
- お天気お姉さん2
スタッフ(テレビドラマ)編集※(1)、(2) はそれぞれ『お天気お姉さん』、『お天気お姉さん2』のみの担当。
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主題歌編集
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テレビ朝日 土曜23:28 - 23:58 ウイークエンドドラマ枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
お天気お姉さん
お天気お姉さん2 リョーコPuriPuri |
パチスロ
編集この節の加筆が望まれています。 |
バルテックより、2008年4月に本作をモチーフとしたパチスロ台がリリースされている。
出典
編集- ^ Vシネマ版の監督・細山智明による紹介ページ お天気お姉さんシネマサイト Archived 2013年2月24日, at the Wayback Machine.内の「撮影日誌 PART2」の記述より。
- ^ Weisser, p.493.
- ^ お天気お姉さんシネマサイト内の「撮影日誌 PART3」95/6の記述より。
- ^ お天気お姉さんシネマサイト内の「お天気お姉さん3」の記述より
外部リンク
編集- お天気お姉さんシネマサイト - 公式サイト
- お天気お姉さんシネマサイト - Vシネマ版の監督を務めた細山智明の紹介ページ。