やくざ刑事シリーズ

やくざ刑事シリーズ』(やくざでかシリーズ、Kamikaze Cop series )は、日本映画のシリーズ。主演千葉真一製作東映

概要編集

腕利きの秘密捜査官が、型破りな捜査で犯人を追いつめていくアクション映画[1]。お色気とコメディも盛り込まれ[1]、千葉真一が吹き替えなしのスタントを演じている[2][3]。シリーズはヒットし[4]、全四作が製作された。

製作編集

企画編集

当時の東映映画本部長・岡田茂の「70年は千葉真一の年にしたい」という方針から[5]、千葉の新シリーズとして企画された[5]。岡田本部長は「一挙に千葉の持っているスマートさで売るわけにはいかない。東映のファン層にも千葉個人のファンにも喜んでもらえるものを狙っていく。『キイハンター』と東映ヤクザ映画を足して2で割ったような作品になる」と話した[5]テレビドラマ『キイハンター』でハイティーンのファンを獲得し、カッコいいお兄さん的イメージが定着した千葉を、ガラリとイメージチェンジさせて、"不良性感度映画"に千葉を引き込み、男・千葉を東映ファンにアピールしようというのが企画趣旨[6]。千葉が本格的なアクションをスクリーンで見せるのは『カミカゼ野郎 真昼の決斗』以来4年ぶり[5]太田浩児プロデューサーは「あまり女を絡ませないで、いわゆる男と男のぶつかりあいを描いていきます。千葉ファンもそれを望んでいるでしょうし、千葉にとってもその方がいいと思う」と最初は話していたが[5]、ハードなベッドシーンも加えられた[6]殺陣師の日尾孝司は「007のようなあらゆる秘密兵器を駆使したものより、千葉の魅力は、身体を張ったアクションを見せるところにあるので、小道具をあまり使わずにやっていきたい」と話した[5]

千葉は『キイハンター』のロケで複雑骨折した苦い経験から、本シリーズ撮影にあたり自身の身体に約1億円の保険を掛けた[6]。千葉は「今までやってきたものの総まとめとしてやりたい。そしていつもは楽天的な男でも、一人になった時には孤独だし苦悩に満ちている。そんな演技をやってみたい」[5]「戦前、隼ヒデトというアクションスターが人気を集めたそうですが、"昔ハヤブサ、今チバシン"といわれるようにしてみせます」などとと並々ならぬ意欲を見せた[6]。千葉の役名・隼田志郎はハヤフサヒデトにあやかったもので[7]、千葉のアクロバティックな連続活劇シーンを売りにすると発表された[7]

最初から東映が大きな期待を賭ける長期シリーズとして企画され[5]、第一作は準備その他の都合で、舞台は東京近郊。一作目の反響を確かめる間もなく、二作目は北海道九州のどちらかでオールロケ[5]。三作目は東南アジアに舞台を写し、フィリピンロケを構想していた[5]

一作目の『やくざ刑事』がヒットした後、1970年7月に東映本社であった記者会見で岡田本部長が「東映カラーはこれまで"不良性感度"を基調にして来たが、今後はそれを若い世代の『反抗的、反組織的エネルギー』を基調にしていく」などと話し[8]、1970年9月の会見では「今の企画路線は東映が独占的なもので、他社と違っているから有利な状況だ。アクションをどんなものにしてゆくかは常に考えており、不良番長のように笑いのあるアクションも良いと思う。そこで『ずべ公番長』を伸ばす予定だ(シリーズ化)。千葉真一のアクロバットアクションも良いので半期に二、三本は出したい。但し彼は『キイハンター』が忙しいので調整に苦労している」などと話した[9]

全作品編集

やくざ刑事編集

やくざ刑事 マリファナ密売組織編集

やくざ刑事 恐怖の毒ガス編集

やくざ刑事 俺たちに墓はない編集

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ a b やくざ刑事”. 東映チャンネル. 2015年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月17日閲覧。
  2. ^ やくざ刑事 恐怖の毒ガス”. 東映チャンネル. 2015年9月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月17日閲覧。
  3. ^ やくざ刑事 恐怖の毒ガス”. 日本映画製作者連盟. 2015年9月17日閲覧。
  4. ^ 【今だから明かす あの映画のウラ舞台】香港で出会った大スター 「千葉空手」生んだブルース・リーの死 (1/2ページ)”. ZAKZAK. 産業経済新聞社. p. 1 (2016年3月18日). 2016年6月27日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j チバちゃんが初夏のスクリーンに大活躍!! 最新作『やくざ刑事』(東映)とは? アクションACTIONまたあくしょん トッポイ刑事が大暴れ……!?」『近代映画』1970年5月号、近代映画社、 54–56頁。
  6. ^ a b c d 「シネマ・サロン 1億円の生命保険かけた千葉真一 ―東映男性路線にカムバック―」『週刊明星』1971年5月10日号、集英社、 172頁。
  7. ^ a b 「スクリーン情報 セット便り」『週刊平凡』1970年4月30日号、平凡出版、 126頁。
  8. ^ “東映下期のラインアップ 反抗的精力を基調にする”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 4. (1970年8月1日) 
  9. ^ “封切映画興行記録”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 4. (1970年9月26日)