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アカツキ(AKATSUKI)は、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する、モビルスーツ(MS)に分類される架空の有人式人型ロボット兵器の一つ。一部媒体ではアカツキガンダムと表記される事もある[注 1]

メカニックデザイン大河原邦男

目次

機体解説編集

諸元
アカツキ[注 2]
Akatsuki
型式番号 ORB-01
分類 連合X100系[1]
ガンダム[2]
全高 18.74m
重量 69.6t
87.82t(オオワシ装備時)
90.00t(シラヌイ装備時)
装甲材質 対ビーム防御・反射システム「ヤタノカガミ」
動力源 バッテリー[3]
OS アカツキOS[4]
武装 MSM5D12.5mm自動近接防御火器×2
73J2式試製双刀型ビームサーベル
72D5式ビームライフル ヒャクライ
試製71式防盾
大気圏内航空戦闘装備“オオワシ”[5]
(73F式改高エネルギービーム砲×2)
宇宙戦闘装備“シラヌイ”[5]
(M531R誘導機動ビーム砲塔システム×7)
搭乗者 カガリ・ユラ・アスハ
ネオ・ロアノーク(ムウ・ラ・フラガ)

オーブ連合首長国元代表首長ウズミ・ナラ・アスハが、愛娘カガリ・ユラ・アスハに遺したMS[6]

本機はオーブ軍のフラッグシップとなるべく、防御力を最大限に考慮された設計となっている[6]。設計データの流用元であるストライクとは同時進行で開発されていた[7][注 3]。機体そのものはC.E.71年5月15日、アークエンジェル来航時にはすでに完成していたとされる[注 4]。一時は制式機として検討されていたものの[9]、莫大なコストゆえオーブのMS生産の総力はM1アストレイに振り向けられることとなり[10]、本機はプロトタイプ1機が完成した時点で計画が凍結された[9][注 5](また、OSと専用装備、ヤタノカガミが未完成だったことから実戦に投入できる状態ではなかったという理由もあり[6]、CE71年のカガリの専用機としてはストライクルージュが代替されている[10])。

完成したアカツキは、ヤタノカガミの採用によってサバイバビリティの高い機体として完成しており、加えて各種兵装類の充実によって連合・ザフト軍機とも互角に戦闘可能な性能を有する[6]。尚、装備類は機体本体部の開発凍結後に制作されたものであり[11]、前大戦終結後の技術革新を取り入れている。また、基本設計以外の部分は2年間の技術革新などを踏まえ、製作時に更新が行われた[11][注 6]。その存在を知る者はオーブ国内でも、カガリの護衛役レドニル・キサカ一佐や、開発に携わったモルゲンレーテ社設計主任のエリカ・シモンズなど限られた者のみで、カガリですら、C.E.73年からの大戦におけるザフト侵攻までその存在を知らされていなかった[6]。機体コストは高騰したものの、C.E.73年からの戦争期においては各勢力ともにガンダムOS搭載型MSが試作機から単機で戦況を覆す意図したワンオフの高性能機へと変遷しつつあり、本機もその潮流に乗った機体である[12]

機体構造編集

ヤタノカガミ
最大の特徴である黄金色の装甲は、ナノスケールのビーム回折格子層と超微細プラズマ臨界制御層から構成される鏡面装甲であり、敵のビームをそのまま相手に跳ね返せる[9]。また、アニメーション第49話では戦艦の陽電子砲の直撃にも耐える防御力を見せた[注 7]。その反面、装甲の製造や維持コストも莫大なものとなり、本機1機分の装甲でM1アストレイ20機以上が生産可能であるという[7][12]
頭部
側面にもそれぞれブレードアンテナを有する[6]。尚、左側頭部に“ORB-01 Alba”という文字が刻まれている[13][注 8]
肩部
肩部装甲内には姿勢制御用のバーニアを有する[6]
背部
本機はストライカーパックとほぼ同等の仕様である[14][注 9]バックパックを換装することで、大気圏内外の戦闘に対応できる[6]
OS
「G.U.N.D.A.M.」(General Unilateral Neurolink DispersiveAutonomic Maneuver Synthesis System)と略するOSを使用している機体であり[4]、コズミック・イラの世界における「ガンダムタイプMS」に分類される[2]

武装編集

M2M5D12.5mm自動近接防御火器
C.E.72〜73年現在、地球各国のMS用近接防御火器の主流となっている機種。オーブでは「トーデスシュレッケン」という愛称が使われず、型式番号のみで呼ばれる。C.E.71年に就役したM1アストレイやGATシリーズに装備されているイーゲルシュテルンより1/6、イーゲルシュテルンIIより1/3.2も口径が小さいが、弾芯並びに装薬の改良により、威力の低下は2分の1程度に抑えられている[15]。アカツキは頭部に2門装備されている。牽制用としての使用が主[6]
同国の次期主力MSムラサメも同様のものを装備している。
73J2式試製双刀型ビームサーベル
2本が連結された状態で、左腰部にマウントされる。このまま柄の両側からビームを展開して使用することも、2つに分離して使用することも可能[5]。劇中では分離して使用される事はなかった。
柄の形状等日本刀を意識したデザインとなっている。
72D5式ビームライフル「ヒャクライ」
アカツキ計画凍結後に開発された武装[9]。ストライクに装備されている57mm高エネルギービームライフルと同系統のものであるが[16]、威力と連射能力に優れる[9]。フォアグリップの代わりにマウントラッチが設けられており、ビームサーベルを銃剣として使用することもできる[9]。使用しないときは右腰部にマウントされる。
試製71式防盾
外縁にヤタノカガミを配した専用シールド[6]。中心部の装甲は異なり、実体弾兵器への防御に用いられる[注 10]。先端は鋭利に尖っており、打突武器としての使用も可能[5]。他の装備とは異なり、本装備は本体と同時期に制作された。
アカツキ本体は将来的にビーム兵器が主力となる戦況を想定して設計された機体であるが、CE73年においても依然としてミサイルや実弾は普及していることから、ビーム以外の攻撃に対処するためにこのシールドも引き続き装備している[7]

大気圏内航空戦闘装備“オオワシ”編集

ストライカーパックオオトリの流れを汲む[17]大気圏内用のフライトユニット。ジェットエンジン4基とロケットブースター2基を搭載しており、アカツキを亜音速まで加速させることができる。また、本体から分離、変形することで、ジャスティス系列のファトゥムの様に遠隔誘導、もしくはAIによる自律行動が可能な支援戦闘機として運用できるが[18]、劇中では未確認である。

73F式改高エネルギービーム砲
“オオワシ”の両脇に合計2機装備されたビーム砲。砲身にはヤタノカガミが施されている[6]。使用時にはバレルが延伸し、手持ち用のグリップを展開する事も可能[16]

宇宙戦闘装備“シラヌイ”編集

ドラグーンシステムのターミナルを兼ねた宇宙戦用ユニット。M531R誘導機動ビーム砲塔システムを7機装備している。その性能からアカツキ本体の開発凍結後に開発されたものと思われる[9][注 11][注 12]

M531R誘導機動ビーム砲塔システム
“シラヌイ”に7機装備された3連装ビーム砲。ザフトの第1世代ドラグーンと同等であり[9]、砲塔自体にもヤタノカガミが施されている。優れたオールレンジ攻撃能力を発揮する他、立体的に展開することで戦艦1隻を完全に覆え、敵艦の主砲ビームを防げるほどの防御フィールドを形成する事も可能[20]
プラモデルキット「1/144 HG シラヌイアカツキガンダム」においてはこのビーム砲塔を取り付けたままバックパックを前方に向けるギミックが盛り込まれていた。

劇中での活躍編集

アカツキ計画の凍結により制式化が断念された結果、1機だけ製造された試作機がオーブ領アカツキ島の地下施設に極秘裏に保管されていた。オーブ本島への攻撃を開始したザフトに対抗するためカガリに託され出撃した。この時オーブ軍のデータベースには登録されておらず、タケミカズチ搭載機と共に現れた識別不明機としか認識できていなかった。オーブに侵攻してきた多数のザフト製MS(バビグフイグナイテッドジオグーン等)を次々に撃破した。シン・アスカの駆るデスティニーに左腕の関節部をシールドごと切り落とされるも、間一髪のところをストライクフリーダムに助けられ、以後は戦闘から離れオーブ軍本部に降下した。

その後、アークエンジェルの第2宇宙艦隊編入に伴い、本機も同艦に搭載されることとなったが、オーブ代表として地上に残るカガリに代わって同じくオーブ軍入りしたネオ・ロアノーク(ムウ・ラ・フラガ)一佐の乗機となり、シラヌイパックを装備して運用された。

ステーション・ワンを巡る攻防では、ミネルバが放ったタンホイザーを受け止めてアークエンジェルを護り、ドラグーンを応用したシールドを展開してミネルバからの追撃を防いだ。そしてインフィニットジャスティスと共にレクイエム陽電子リフレクターを突破、破壊する事に成功している。

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 本項での表記は、テレビアニメ公式サイトの表記に準ずるものとする。
  2. ^ ガンダムコレクションやプラモデルキットなどでは「アカツキガンダム」と記述するものもみられる。
  3. ^ モルゲンレーテ社がストライクを製造していた折にその基礎設計を入手していた事により、その流用は可能となった[7]。そのため、アカツキは後続のアストレイとストライクを繋ぐミッシングリンク的な機体ともいえる[8]
  4. ^ 劇中ウズミはこの時まだ存命であったので、後に登場する「遺言」はじつは彼の「二枚舌」だったとも設定担当森田繁は語っている[7]
  5. ^ 製造には、アスハ家の資産の投入やモルゲンレーテによる極秘裏の協力があったとも言われている[要出典]
  6. ^ 機体の完成後も、は生前のウズミの意向により、オーブの意思を具現化した機体として厳重に秘匿され、カガリの専用機としてC.E.73の起動時まで極秘裏に調整・改修が続けられた[6]
  7. ^ ただし、デスティニーのブーメランで片腕が損傷する場面が見られた[4]
  8. ^ “Alba”はイタリア語で「暁」という意味である。
  9. ^ 他のストライカーパックを装備したシーンは劇中では無い。プラモデルなどでは一部のストライカーパックを装着できるが、肩アーマーの形や腕の形状がストライクと異なるため、完全に換装できるパックは限定される。これはストライクE(ストライクノワール)も同様である。
  10. ^ アニメーション「機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディションIII 運命の業火」においては中央部の黒色部分でミサイル攻撃を防ぐ描写が見られた。
  11. ^ ドラグーン・システムは使用時の量子通信に大量のエネルギーを消費する為、CE71年に開発された機体においては核動力源が必要不可欠とされていた[19]。しかしながら、CE73年にはアカツキの機動誘導ビーム砲塔、カオスの機動兵装ポッド、アストレイ ブルーフレームDデストロイのようにバッテリー機でありながらドラグーン・システムを導入した機体も見られた。
  12. ^ この機体のドラグーン・システムもエリカ・シモンズによって実装されたものであるが[7]、コントロールに必要な量子通信技術の入手先は定かではない。ただし、設定を担当した森田繁はCEの技術漏洩の事情に対し、「人材や資金の動きで技術も移入する事はあるため、完全な守秘は難しい」といった旨の発言をしている[7]

出典編集

  1. ^ 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY MSエンサイクロペディア』一迅社、2008年11月、9頁。 (ISBN 978-4-7580-1126-6)
  2. ^ a b 『機動戦士ガンダムMS大全集2013[+線画設定集]』メディアワークス、2012年12月、439頁。(ISBN 978-4048912150)
  3. ^ 『ガンダムの常識 モビルスーツ大百科 ガンダムSEED 連合・オーブ篇』双葉社、2011年11月、71-73頁。ISBN 978-4575303667
  4. ^ a b c 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY オフィシャルファイル メカ04』講談社、2005年11月、28頁。(ISBN 978-4-06-367159-9)
  5. ^ a b c d 『1/100 アカツキガンダム』バンダイ、2007年3月、組立説明書。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY MSエンサイクロペディア』一迅社、2008年11月、126-129頁。 (ISBN 978-4-7580-1126-6)
  7. ^ a b c d e f g 『パーフェクトアーカイブス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』竹書房、2006年5月、168-170頁。 (ISBN 978-4812426876)
  8. ^ 『パーフェクトアーカイブス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』竹書房、 2006年5月、167頁。(ISBN 978-4812426876)
  9. ^ a b c d e f g h 『1/144HG シラヌイアカツキガンダム』バンダイ、2006年1月、組立説明書。
  10. ^ a b 『パーフェクトグレード 1/60 MBF-02 ストライクルージュ+スカイグラスパー』バンダイ、2005年8月、組立説明書。
  11. ^ a b 『パーフェクトアーカイブス 機動戦士ガンダムSEED DESTINY』竹書房、 2006年5月、162-167頁。(ISBN 978-4812426876)
  12. ^ a b 『グレートメカニック18』双葉社、2005年9月、73-75頁。ISBN 978-4575464283
  13. ^ アニメーション『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第40話参照。
  14. ^ 千葉智宏『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY 下巻 絆を求める者』メディアワークス、2006年8月15日初版発行、176-177頁。(ISBN 978-4840234986)
  15. ^ 『1/144 HG ムラサメ(量産機)』バンダイ、2006年3月、組立説明書。
  16. ^ a b 『月刊ホビージャパン』2005年9月号、113頁。
  17. ^ 『マスターグレード 1/100 ストライクルージュ オオトリ装備 Ver.RM』バンダイ、2013年9月、組立説明書。
  18. ^ 『HG 1/144 オオワシアカツキガンダム』バンダイ、2006年4月、組立説明書。
  19. ^ 『1/144HG ドレッドノートガンダム』バンダイ、2004年10月、組立説明書。
  20. ^ アニメーション「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」第49話

関連項目編集