アシロサウルス(Asylosaurus, 「無傷なトカゲ」もしくは「聖域のトカゲ」の意味)は、三畳紀後期に現在のイングランドに生息していた基底的な竜脚形類恐竜の属の一種である。

アシロサウルス
生息年代: 200 Ma
地質時代
三畳紀後期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 竜脚形亜目 Sauropodomorpha
: アシロサウルス属 Asylosaurus
学名
Asylosaurus
Galton2007
下位分類(

発見と命名 編集

アシアロサウルスは部分的な化石に基づいており、最初は1836年にHenry Rileyおよびサミュエル・スタッチベリー英語版よりテコドントサウルスに関連するものとして記載された。その後、化石は1880年1890年にかけてオスニエル・チャールズ・マーシュによりイェール大学へと持って来られた。そのためテコドントサウルスの最初のホロタイプとは異なり、第二次世界大戦中の1940年に爆撃で破壊されることを逃れることが出来た。2007年にピーター・ガルトンによりアシアロサウルスとして命名、記載された。タイプ種A. yalensis種小名はイェール大学にちなんだものである。最初の化石はブリストルのクリフトン英語版にあるDurdham Downレート期の洞穴の堆積物に由来する[1]

特徴 編集

アシロサウルスはホロタイプYPM 2195に基づいているが、この標本は胴体の部分骨格で、胴椎肋骨腹肋骨肩帯上腕骨、部分的な前肢が含まれている。この他に同一個体のものと思われる頸椎尾椎骨盤、四肢の一部分からなる標本がアシロサウルスのものとされている。同時代のテコドントサウルス、パンティドラコPantydraco)とは上腕骨の形態により区別される。雑食もしくは草食であるかで他の近縁種と異なるニッチを占めていた可能性がある[1]

出典 編集

  1. ^ a b Galton, Peter (2007). “Notes on the remains of archosaurian reptiles, mostly basal sauropodomorph dinosaurs, from the 1834 fissure fill (Rhaetian, Upper Triassic) at Clifton in Bristol, southwest England”. Revue de Paléobiologie 26 (2): 505–591.