アドミラブル(欧字名:Admirable2014年3月23日 - )は、日本競走馬種牡馬[1]。主な勝ち鞍に2017年青葉賞

アドミラブル
第84回東京優駿パドック(2017年5月28日)
欧字表記 Admirable[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2014年3月23日(10歳)[1]
抹消日 2019年10月27日[2]
ディープインパクト[1]
スカーレット[1]
母の父 シンボリクリスエス[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 近藤英子[1]
調教師 音無秀孝栗東[1]
競走成績
生涯成績 5戦3勝[1]
獲得賞金 1億2407万円[1]
勝ち鞍
GII 青葉賞 2017年
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戦績 編集

デビュー前 編集

2014年3月23日、北海道安平町ノーザンファームで誕生。幼駒時代のアドミラブルについて、後に管理する音無秀孝は「生まれてすぐに見たときからGI馬になると思っていたんだよ。馬体が雄大で、ディープインパクトの子供らしくバネがある柔らかい走りをしていたね」と振り返っている[3]。ノーザンファーム空港牧場のR厩舎での育成時代も評価は極めて高かった。同厩舎には後に対戦するスワーヴリチャードもいた[4]

2歳(2016年) 編集

9月25日の新馬戦松若風馬を鞍上にデビューするが、全くいいところがないまま10頭立ての9着と大敗する。その原因となった喘鳴症の手術のため、ノーザンファーム空港牧場へと戻された[4]

3歳(2017年) 編集

喉の手術は成功し、本来の能力が発揮されるようになる。3月5日の未勝利戦で復帰すると、新馬からは一変した走りで圧勝。勝ち時計1分45秒8は当日に同条件で行われた古馬オープンの大阪城ステークス(1分47秒1)より1秒3も速かった[3]。続くアザレア賞(500万下)でも向正面から進出を開始すると、最後は余裕の手応えで3馬身差で勝利する。このレースからコンビを組んだミルコ・デムーロも、レース後「メチャ強いですね」と興奮気味に語った[5]。単勝1.5倍の断然人気に推された青葉賞(GII)では、序盤は最後方に待機して徐々に進出を開始。直線では一気に先頭に躍り出て、最後は物見をしながらも2着ベストアプローチに2馬身半差の完勝で重賞初制覇を飾った[3]。勝ち時計2分23秒6はレースレコードであった[4]

迎えた東京優駿(GI)では不利とされる大外18番枠に入るが、3連勝の内容が高く評価され、皐月賞(GI)上位組を抑えて単勝1番人気(3.4倍)に支持された。しかし、レースは極端な超スローペースとなり、後方から大外を回らされる苦しい展開となる。ラストはメンバー中最速の上がり3F33秒3の末脚で猛然と追い込むも、先に抜け出したレイデオロスワーヴリチャードには及ばず、3着に敗退した。秋は雪辱を期して神戸新聞杯(GII)から菊花賞(GI)に向かうプランが発表されていたが[6]、8月上旬に放牧先のノーザンファームで脚部不安を発症していることが判明。同月16日に2018年秋の復帰を目指して休養に入ることが発表された[7]

5歳(2019年) 編集

5月4日のメトロポリタンステークスで約2年ぶりの出走が予定されていたが、4月3日の栗東トレセン内でのゲート練習中に腸骨を骨折。全治9ヶ月と診断され[8]、復帰することなく10月27日に競走馬登録を抹消され、引退後はイーストスタッド種牡馬となる[2]

競走成績 編集

以下の内容は、netkeiba.comの情報[9]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2016.09.25 阪神 2歳新馬 芝1800m(良) 10 5 5 011.30(4人) 09着 R1:50.0(35.9) -2.2 0松若風馬 54 ムーヴザワールド 520
2017.03.05 阪神 3歳未勝利 芝1800m(良) 15 4 6 005.40(2人) 01着 R1:45.8(34.0) -0.4 0松若風馬 56 メルヴィンカズマ 514
0000.04.01 阪神 アザレア賞 500万下 芝2400m(稍) 8 3 3 001.90(1人) 01着 R2.30.0(33.5) -0.5 0M.デムーロ 56 (アドマイヤロブソン) 514
0000.04.29 東京 青葉賞 GII 芝2400m(良) 12 7 10 001.50(1人) 01着 R2:23.6(34.6) -0.4 0M.デムーロ 56 (ベストアプローチ) 510
0000.05.28 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 8 18 003.40(1人) 03着 R2:27.2(33.3) -0.3 0M.デムーロ 57 レイデオロ 514

種牡馬時代 編集

現役引退後は北海道浦河町イーストスタッド種牡馬となる[2]

2023年9月9日、阪神5R新馬戦をメイショウサチダケが勝利して産駒のJRA初勝利を挙げた[10]

血統表 編集

アドミラブル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

スカーレット
2005 鹿毛
*シンボリクリスエス
1999 黒鹿毛
Kris S. Roberto
Sharp Queen
Tee Kay Gold Meridian
Tri Argo
母の母
グレースアドマイヤ
1994 鹿毛
*トニービン *カンパラ
Severn Bridge
*バレークイーン Sadler's Wells
Sun Princess
母系(F-No.) バレークイーン系(FN:1-l) [§ 3]
5代内の近親交配 Hail to Reason 4×5=9.38%、Northern Dancer 5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [11]
  2. ^ [12]
  3. ^ [11]
  4. ^ [11]

出典 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o アドミラブル|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年5月18日閲覧。
  2. ^ a b c アドミラブル競走馬登録抹消、種牡馬に”. ラジオNIKKEI (2019年10月27日). 2019年10月27日閲覧。
  3. ^ a b c “【ダービー】音無師が激白!アドミラブル「次元が違う」”. サンケイスポーツ. (2017年5月23日). http://race.sanspo.com/keiba/news/20170523/pog17052305050010-n2.html 2018年5月6日閲覧。 
  4. ^ a b c 青葉賞 G2 | 重賞ウイナーレポート”. 競走馬のふるさと案内所. 2018年5月6日閲覧。
  5. ^ 【アザレア賞レース後コメント】アドミラブルM.デムーロ騎手、アドマイヤロブソンC.ルメール騎手ら”. netkeiba.com (2017年4月1日). 2018年5月6日閲覧。
  6. ^ “【ダービー】アドミラブル響いた大外枠… 音無師「最後の1冠へ」”. デイリースポーツ. (2017年5月29日). https://www.daily.co.jp/horse/2017/05/29/0010233661.shtml 2018年5月6日閲覧。 
  7. ^ “脚部不安のアドミラブル来秋復帰が目標 アンビシャスは毎日王冠回避”. スポーツ報知. (2017年8月16日). http://www.hochi.co.jp/horserace/20170816-OHT1T50074.html 2018年5月6日閲覧。 
  8. ^ アドミラブル 腸骨骨折で再び休養…全治9カ月”. スポーツニッポン (2019年4月5日). 2019年8月19日閲覧。
  9. ^ アドミラブル”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2018年5月5日閲覧。
  10. ^ 【阪神5R新馬戦結果】アドミラブル産駒のメイショウサチダケが逃げ切りV | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2023年9月9日閲覧。
  11. ^ a b c 血統情報:5代血統表|アドミラブル|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年5月6日閲覧。
  12. ^ アドミラブルの種牡馬情報 | 競馬ラボ”. www.keibalab.jp. 競馬ラボ. 2021年2月7日閲覧。
  13. ^ a b スカーレットの血統表 . netkeiba.com. 2018年5月6日閲覧

外部リンク 編集