キコ・マルチネス
キコ・マルチネス(Kiko Martínez、1986年3月7日 - )は、スペインのプロボクサー。バレンシア州エルチェ出身。元IBF世界スーパーバンタム級王者。元IBF世界フェザー級王者。セルヒオ・マルチネスのマラヴィージャ・ボックス所属。
基本情報 | |
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本名 | フランシスコ・マルティネス・サンチェス |
通称 | La Sensación(センセーション) |
階級 | フェザー級 |
身長 | 160cm |
リーチ | 167.5cm |
国籍 | スペイン |
誕生日 | 1986年3月7日(38歳) |
出身地 | バレンシア州アリカンテ県エルチェ |
スタイル | オーソドックス |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 58 |
勝ち | 44 |
KO勝ち | 31 |
敗け | 12 |
引き分け | 2 |
概要
編集マドリードを主要拠点にしている。アマチュア時代から強打で鳴らしており、アマチュアで戦った40戦で38のノックアウト勝利がある。スペインではボクシング人気の低下からテレビや新聞でボクシングが取り上げられることが少なくなっているが、世界王者になって地元に凱旋して行ったジェフリー・マゼブラとの初防衛戦でも、会場は満員となったがテレビ放送は全国放送はなく地元限定の放送となったことで、マルチネスは防衛を重ねることでスペインのボクシング人気を取り戻したいとしていた[1]。
来歴
編集スペインによくいるサッカー少年であったが、14歳の時に偶然入ったジムでボクシングを始める[1]。
2004年6月11日、プロデビュー戦を3回TKO勝ち。
2005年7月15日、ベニドルムでTWBAスーパーバンタム級王者マヌエル・ゴメスと対戦し、4回KO勝ちで王座獲得に成功した。
2006年3月10日、エルチェにあるパベロン・デ・エルチェでEBUヨーロッパ連合スーパーバンタム級王者サレム・ブエイタと対戦し、3-0(100-91、2者が99-93)の判定勝ちで王座獲得に成功。
2006年7月14日、アリカンテにてジョン・ビカイと対戦し、3-0の判定勝ちを収めEBU-EU王座の初防衛に成功した。その後同王座を返上。
2007年8月25日、アイルランドのダブリンにあるThe O2にて後のWBA世界スーパーバンタム級王者でEBU欧州王者バーナード・ダンと対戦。大方の見方はダン有利だったが、試合開始直後から打ちに行きダンからダウンを奪う、さらにダウンを追加、そしてさらにふらつくダンを一気に攻め相手のセコンドがタオル投入しての初回TKO勝利でEBU欧州王座の獲得に成功した。
2008年3月7日、イギリスのノッティンガムにあるハーヴェイ・ハッデン・スタジアムにてレンドール・ムンローと対戦し、プロ初黒星となる0-2(114-114、113-115、113-115)の判定負けを喫しEBU欧州王座の初防衛に失敗、王座から陥落した。
2009年2月27日、ヨークシャー州バーンズリーにあるバーンズリー・メトロドームにてレンドール・ムンローと再戦。前戦は互角の打撃戦となったのだが、この試合ではムンローに終始ペースを握られ、マルチネスは強打を封じ込められ、あまり見せ場を作れずに終わり12回0-3(113-116、112-116、110-118)の判定負けを喫し、EBU欧州王座への返り咲きに失敗、ムンローに2連敗となった。
2009年9月25日、南アフリカ共和国のヨハネスブルグにあるナスレック・インドア ・アリーナにて、タカラニ・ヌドロブとWBA・IBF世界スーパーバンタム級スーパー王者セレスティーノ・カバジェロへの挑戦権を賭けて対戦した。技巧派でタフなヌドロブに対し、マルチネスはいつものように打ち合いに行き、終始マルチネスペースに見えたが12回0-3(113-115、112-116、111-117)の判定負けを喫した。地元判定に泣かされる形になり、カバジェロへの挑戦権獲得を逃した。
2010年4月16日、カスティーリャ・レオン州のバリャドリッドにてフェリシアーノ・ダリオ・アズアガとWBOラテンアメリカスーパーバンタム級暫定王座決定戦を行った。初回から打ち合いダウンを奪うと、2ラウンドでも2度ダウンを追加。3回にはふらつかせて最後はレフェリーストップを呼び込み王座獲得に成功した。
2011年4月15日、マドリードにあるプラザ・デ・トロス・ラ・クビエルタにてジェイソン・ブースとEBU欧州スーパーバンタム級王座決定戦で対戦。10回右フックでKO勝ちを収め、3年ぶりにEBU欧州王座への返り咲きに成功。
2012年3月9日、リヨンのパレ・デ・スポール・デ・リヨンでEBU欧州王座の初防衛戦。アルセン・マーティロスヤンと対戦し、12回TKO勝ちで初防衛に成功した。
2013年2月9日、北アイルランドのベルファストにあるオデッセイ・アリーナにてIBFインターコンチネンタルスーパーバンタム級王者カール・フランプトンとEBU欧州王座の統一戦として対戦。9回マルチネスが打ちに行ったところにフランプトンの右カウンターをもらいダウンを喫した。マルチネスは起き上がるもフラフラになっており、続行の意思を示すがレフェリーは続行は危険と判断し試合を止めた。9回2分46秒プロ初となるKO負けを喫し、EBU欧州王座の2度目の防衛に失敗、EBU欧州王座から陥落した。
2013年4月27日、ブエノスアイレスにあるエスタディオ・ホセ・アマルフィターニでダミアン・デビッド・マルシアノとWBCラテンアメリカスーパーバンタム級王座決定戦を行った。初回にマルチネスがダウンを奪って先制し、2回はダウンを追加し最後はレフェリーストップを呼び込み王座獲得に成功した。
2013年8月17日、アメリカデビュー。ニュージャージー州、アトランティックシティにあるレベル・アトランティックシティにてダレン・バーカーVSダニエル・ゲールの前座で、IBF世界スーパーバンタム級王者ジョナサン・ロメロに挑戦した。得意の打ち合いの持ち込み6回2分40秒レフェリーストップによるTKO勝ちで番狂わせを起こして王座獲得に成功した[2]。
2013年12月21日、故郷エルチェのパベロン・エスペランザ・ラグにて元IBF世界スーパーバンタム級王者のジェフリー・マゼブラと指名試合を行い、9回に右ストレートから右アッパーでダウンを奪い、9回2分5秒KO勝ちで初防衛に成功した[3]。マゼブラを破った事で南アフリカのスーパーバンタム級一時代の完全復活を阻止。事実上引導を渡し再興の道を断たせた。
2014年4月23日、大阪府大阪市中央区の大阪城ホールにて元2階級制覇王者でIBF世界スーパーバンタム級13位の長谷川穂積と対戦し、7回1分20秒TKO勝ちを収め2度目の防衛に成功、長谷川の3階級制覇を阻止した[4]。
2014年9月6日、北アイルランドのベルファストのタイタニック・クオーターでIBF世界スーパーバンタム級2位のカール・フランプトンと1年7ヶ月ぶりに再戦するが、5回にダウンを奪われ、12回0-3(108-119が2者、111-118)の判定負けを喫し3度目の防衛に失敗し王座から陥落した[5]。
2015年7月18日、マンチェスターのマンチェスター・アリーナでWBA世界スーパーバンタム級レギュラー王者スコット・クィッグと対戦し、2回に右アッパーでぐらつき追撃でダウンを奪われ、連打による2度目のダウンで試合終了。2回1分4秒TKO負けを喫し王座獲得に失敗した[6][7]。
2016年2月27日、アナハイムのホンダ・センターで世界3階級制覇王者でWBA世界フェザー級スーパー王者のレオ・サンタ・クルスと対戦したが、初回に2度ダウンを奪われいきなり劣勢になり、5回に連打の猛攻で追い詰められそのままレフェリーが試合をストップ。5回2分9秒TKO負けで2階級制覇に失敗した[8]。
2017年5月13日、リーズのファースト・ダイレクト・アリーナでWBCインターナショナルフェザー級王者のジョシュ・ワーリントンと対戦し、12回判定負けで王座獲得に失敗した。
2019年5月18日、バークレイズ・センターにてWBC世界フェザー級王者ゲーリー・ラッセル・ジュニアと対戦し、5回TKO負けで王座獲得に失敗した。
2021年11月13日、シェフィールドでIBF世界フェザー級王者のキッド・ガラハドと対戦し、6回TKO勝ちを収め悲願の2階級制覇を達成するが、2022年3月26日にジョシュ・ワーリントンとの再戦で7回TKOで敗れ僅か4ヶ月で王座から陥落した。
2023年4月8日、有明アリーナにて寺地拳四朗vsアンソニー・オラスクアガの前座でIBF世界フェザー3位の阿部麗也とIBF世界フェザー級挑戦者決定戦で対戦し、12回判定負けを喫しルイス・アルベルト・ロペスとの挑戦権獲得に失敗した[9]。
2023年8月20日、現役引退を発表した[10]。
獲得タイトル
編集脚注
編集- ^ a b “Kiko Martinez: I’d love to fight Donaire and Rigondeaux”. Fight.News (2014年1月13日). 2014年1月25日閲覧。
- ^ スペインに新王者 マルティネス、ロメロをTKO ボクシングニュース「Box-on!」 2013年8月19日
- ^ マルティネスがKOで凱旋V1 IBF・S・バンタム Boxing News(ボクシングニュース) 2013年12月23日
- ^ 長谷川、7回TKOで散る IBF・S・バンタム級戦 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年4月23日
- ^ フランプトン、キコ・マルチネスに大差の勝利 Boxing News(ボクシングニュース) 2014年9月7日
- ^ Quigg Flattens Martinez WBA公式サイト 2015年7月18日
- ^ クイッグ速攻でV6、ペレスは物議醸すドロー防衛 Boxing News(ボクシングニュース) 2015年7月19日
- ^ サンタクルスがマルチネス一蹴、フランプトン戦希望 Boxing News(ボクシングニュース) 2016年2月28日
- ^ “まるで闘牛士…阿部麗也、自慢の高速ボクシングで強豪に完勝 IBF世界フェザー級挑戦権獲得”. 日刊スポーツ (2023年4月8日). 2023年4月9日閲覧。
- ^ “Kiko Martinez, Former Two-Division Titlist, Announces Retirement”. Boxing Scene.com (2023年8月20日). 2023年9月17日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- キコ・マルチネス (@MartnezKiko) - X(旧Twitter)
- キコ・マルチネス (@the_only_kiko_martinez) - Instagram
- キコ・マルチネスの戦績 - BoxRec
前王者 ジョナサン・ロメロ |
IBF世界スーパーバンタム級王者 2013年8月17日 - 2014年9月6日 |
次王者 カール・フランプトン |
前王者 キッド・ガラハド |
IBF世界フェザー級王者 2021年11月13日 - 2022年3月26日 |
次王者 ジョシュ・ワーリントン |