カーディガンズ英語: The Cardigans)は、スウェーデンバンド。1992年に結成。キュートなボーカルと60年代風のアコースティックなロックサウンドでスウェディッシュ・ポップのブームを巻き起こした。

カーディガンズ
ブラジルベロオリゾンテで演奏するカーディガンズ(2006年9月)
基本情報
出身地  スウェーデン スモーランド地方 ヨンショーピング市
ジャンル
活動期間 1992年 -
レーベル
公式サイト The Cardigans official website
メンバー
旧メンバー マテアス・アルフェイム(ギター)

来歴 編集

1992年10月に、ピーター・スヴェンソンマグナス・スヴェニンソンを中心に結成。この2名は元々ヘヴィメタルを演奏しており、カーディガンズはブラック・サバスの楽曲もレパートリーとしている。ここにマグナスの幼馴染でバンド仲間であったベン・ラガーバーグ、マテアス・アルフェイム、さらにマテアスのクラスメイトであったニーナ・パーションが参加してバンドが誕生する。 結成から1年が過ぎた頃マテアスが脱退し、ベンの友人でありスタジオに見学に来ていたラス・ヨハンソンが入れ替わる形で加入した。

5人は共同生活をしながらデモを制作し、これがプロデューサーのトーレ・ヨハンソンの耳に入って、1994年2月18日に『エマーデイル』でレコード・デビュー。このアルバムは当初、母国スウェーデンでの発売のみであったが、同年9月24日に日本で、以降1997年1月にヨーロッパで、5月にカナダで、そして同年アメリカでも発売された。

1995年発表の2作目のアルバム『ライフ』は日本で大ヒットし、プラチナ・アルバムとなった。また、同アルバムからのシングル「カーニヴァル」はイギリスでヒットした。波に乗ったバンドはマーキュリー・レコードと契約し、アルバム『ファースト・バンド・オン・ザ・ムーン』(1996年)を発表。このアルバムからは、アメリカ映画『ロミオ+ジュリエット』の中で使用された「ラヴフール」が世界中でヒットする(『ビバリーヒルズ青春白書』第7シーズン最終回でもゲスト出演し、「ラヴフール」を披露した)。

この頃は特に日本でのアルバムの売上が大きかったことから、頻繁に来日している(2年間で6回)[2]

続くアルバム『グラン・トゥーリスモ』(1998年)では、音楽性をよりダークなものに転換しファンからは賛否両論を呼んだが、全世界で250万枚を売り上げるヒット作となった。同アルバムからは「マイ・フェイヴァリット・ゲーム」や「イレイス/リワインド」がシングル・ヒットした。1999年にはトム・ジョーンズの企画アルバム『RELOAD〜オール・スター・デュエット・アルバム』に参加し、コラボレーションした楽曲「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」はPVも作成されシングルカットされた。この後、バンドは活動を休止し、ソロ活動に入る。

2003年に活動を再開し、『ロング・ゴーン・ビフォー・デイライト』を発表。この年、スウェーデンで最も売れたアルバム(12万枚)となり、ダブル・プラチナムとなった。2005年には『スーパー・エクストラ・グラヴィティ』を発表。ゴールド・ディスクにはならなかったものの、スウェーデンのチャートで初登場1位になった。

その後は個々の活動が中心となっていたが、2012年のサマーソニックからの招待を機にバンド活動を再開。サマーソニックの前に台湾を訪れ台北で公演を行い、サマーソニック後にはロシア、イスラエル、インドネシア、台湾でも公演を行った。

メンバーと主な担当楽器 編集

 
ニーナ・パーション(2004年)

ディスコグラフィ 編集

スタジオ・アルバム 編集

コンピレーション・アルバム 編集

  • 『ジ・アザー・サイド・オブ・ザ・ムーン』 - The Other Side of the Moon (1997年)
  • 『シングル・ボックス1』 - Singles Box Vol. 1 (1997年)
  • 『シングル・ボックス2』 - Singles Box Vol. 2 (1997年)
  • ベスト・オブ・カーディガンズ』 - Best of (2008年)

リミックス・アルバム 編集

  • 『グラン・トゥーリスモ・オーバードライブ』 - Gran Turismo Overdrive (1998年)

ビデオ 編集

  • 『ライフ〜ザ・トゥルー・ストーリー』 - Life - The true story (1995年)
  • 『ライヴ・イン・ロンドン』 - Live In London (1997年)

シングル 編集

  • 「ライズ&シャイン」 - "Rise & Shine" (1994年)
  • "Black Letter Day" (1994年)
  • 「シック&タイアード」 - "Sick & Tired" (1994年)
  • カーニヴァル」 - "Carnival" (1995年)
  • 「ヘイ! ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ」 - "Hey! Get Out of My Way" (1995年)
  • ラヴフール」 - "Lovefool" (1996年)
  • "Been It" (1996年)
  • 「ユア・ニュー・ククー」 - "Your New Cuckoo" (1996年)
  • マイ・フェイヴァリット・ゲーム」 - "My Favourite Game" (1998年)
  • 「イレイス/リワインド」 - "Erase/Rewind" (1999年)
  • "Hanging Around" (1999年)
  • "Junk of the Hearts" (1999年)
  • バーニング・ダウン・ザ・ハウス」 - "Burning Down the House" (Tom Jones Feat. The Cardigans) (1999年)
  • 「フォー・ホワット・イット・ウォース」 - "For What It's Worth" (2003年)
  • "You're the Storm" (2003年)
  • "Live and Learn" (2003年)
  • "I Need Some Fine Wine and You, You Need to Be Nicer" (2005年)
  • "Don't Blame Your Daughter (Diamonds)" (2006年)

脚注 編集

  1. ^ a b c d Bush, John. The Gardigans | Biography & History - オールミュージック. 2020年12月24日閲覧。
  2. ^ 「音楽界を蝕む使い捨て主義 メガ・ヒットが生まれる土壌」『AERA』1997年5月12日号。

外部リンク 編集