タニノブーケ
この記事は「旧馬齢表記」が採用されており、国際的な表記法や2001年以降の日本国内の表記とは異なっています。 |
タニノブーケ(欧字名:Tanino Bouquet、1982年4月17日 - 2011年9月17日)は、日本の競走馬、繁殖牝馬[1]。主な勝ち鞍に1984年のデイリー杯3歳ステークス。
タニノブーケ | ||||||
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欧字表記 | Tanino Bouquet[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牝[1] | |||||
毛色 | 鹿毛[1] | |||||
生誕 | 1982年4月17日 [1] | |||||
死没 | 2011年9月17日(29歳没) | |||||
父 | ノーザンディクテイター[1] | |||||
母 | タニノヒユールパス[1] | |||||
母の父 | Hugh Lupus[1] | |||||
生国 | 日本(北海道静内町)[1] | |||||
生産者 | カントリー牧場[1] | |||||
馬主 | 谷水雄三[1] | |||||
調教師 | 戸山為夫(栗東)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 15戦3勝 | |||||
獲得賞金 | 4975万1000万円[1] | |||||
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経歴
編集競走馬時代
編集1984年8月4日、函館競馬場第3競走の3歳新馬戦で、須崎昇を鞍上にデビューするも7着に敗れる。続く折り返しの新馬戦では、後にメジロドーベルの母となるメジロビューティーをクビ差退け初勝利を挙げた。その後のすずらん賞(OP)では、今後しばらくコンビを組むことになる村本善之を鞍上に2着、黄菊賞(400万下)では4着と勝ちきれないレースが続いたが、10月20日のりんどう特別(400万下)を勝つと、勢いそのままにデイリー杯3歳ステークスも連勝で制し重賞初制覇を果たした。その後、ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークスに出走するも、ニホンピロビッキーに2馬身以上付けられた2着に敗れ、この年のレースを終えた。
1985年はシンザン記念より始動するも、ライフタテヤマの7着と牡馬を相手には歯が立たず惨敗。続くきさらぎ賞でも9着となり、その後休養を挟んでから小島貞博とのコンビでエリザベス女王杯を目指したものの、当日に出走取り消しとなってしまう。この年はこれ以上出走せず、その後は1987年まで6戦したものの全てで掲示板を外し、2月21日の橿原特別を最後に現役を引退した。
繁殖牝馬時代
編集引退後はカントリー牧場で繁殖牝馬となった。すると、初仔であるタニノボレロが1992年の新潟記念を制し、産駒の重賞初制覇を挙げた。さらに、その1992年の産駒であるタニノクリエイトも、1995年にこの年の年度代表馬となるマヤノトップガンや、ダービー馬タヤスツヨシらを退け神戸新聞杯を制して産駒の重賞2勝目を挙げた。さらに、この2頭以外にも3頭が中央競馬での勝利があり、そのうちの1頭であるタニノジャドールは、引退後繁殖牝馬として、2010年の菊花賞馬ビッグウィークの母となった。
タニノブーケ自身は2002年5月14日付で用途変更となり繁殖から引退[2]。その後はえりも町のエクセルマネジメントで功労馬として余生を送っていた[3]が、2011年9月17日に死亡した[4]。29歳没。
競走成績
編集以下の内容は、netkeiba.com[5]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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1984. 8. 4 | 函館 | 3歳新馬 | 芝1000m(良) | 10 | 5 | 5 | 13.3 (6人) | 7着 | 1:01.6 | 2.4 | 須崎昇 | 53 | デスチネーション | ||
8.26 | 函館 | 3歳新馬 | 芝1000m(良) | 10 | 2 | 2 | 35.0 (7人) | 1着 | 0:59.3 | -0.0 | 須崎昇 | 53 | (メジロビューティー) | ||
9. 9 | 函館 | すずらん賞 | OP | 芝1000m(稍) | 7 | 6 | 6 | 10.0 (2人) | 2着 | 0:59.7 | 0.0 | 村本善之 | 53 | デスチネーション | |
10. 7 | 京都 | 黄菊賞 | 400万下 | 芝1600m(良) | 15 | 8 | 14 | 22.8 (7人) | 4着 | 1:37.2 | 0.6 | 村本善之 | 53 | ニホンピロビッキー | |
10.20 | 京都 | りんどう特別 | 400万下 | 芝1400m(稍) | 10 | 2 | 2 | 7.3 (3人) | 1着 | 1:23.3 | -0.0 | 村本善之 | 53 | (チェリーロリータ) | |
11. 3 | 京都 | デイリー杯3歳S | GII | 芝1400m(良) | 10 | 3 | 3 | 16.0 (4人) | 1着 | 1:23.9 | -0.1 | 村本善之 | 53 | (ニホンピロビッキー) | |
12. 9 | 阪神 | ラジオたんぱ杯3歳牝馬S | GIII | 芝1600m(良) | 7 | 5 | 5 | 6.8 (3人) | 2着 | 1:36.3 | 0.4 | 村本善之 | 53 | ニホンピロビッキー | |
1985. 1.13 | 京都 | シンザン記念 | GIII | 芝1600m(良) | 16 | 1 | 2 | 7.3 (3人) | 7着 | 1:38.3 | 0.8 | 村本善之 | 54 | ライフタテヤマ | |
2.10 | 中京 | きさらぎ賞 | GIII | 芝1800m(重) | 16 | 4 | 8 | 13.6 (5人) | 9着 | 1:52.9 | 1.0 | 村本善之 | 54 | イブキカネール | |
11. 3 | 京都 | エリザベス女王杯 | GI | 芝2400m(良) | 20 | 1 | 1 | 出走取消 | 小島貞博 | 55 | リワードウイング | ||||
1986. 2.23 | 阪神 | マイラーズC | GII | 芝1600m(良) | 13 | 4 | 4 | 93.3(12人) | 13着 | 1:38.1(51.0) | 2.0 | 村本善之 | 54 | ロングハヤブサ | 454 |
3. 9 | 小倉 | 関門橋S | OP | 芝2000m(良) | 12 | 3 | 3 | 20.2 (9人) | 8着 | 2:03.7(38.1) | 1.5 | 小谷内秀夫 | 54 | ヤマノスキー | 446 |
3.30 | 小倉 | 小倉大賞典 | GIII | 芝1800m(稍) | 16 | 7 | 14 | 43.0(14人) | 14着 | 1:52.2(36.7) | 1.5 | 小谷内秀夫 | 53 | マチカネイシン | 438 |
1987. 1.18 | 京都 | 平安S | OP | ダ1400m(稍) | 8 | 3 | 3 | 134.1 | (8人)8着 | 1:27.7(51.0) | 4.3 | 小谷内秀夫 | 53 | フェートノーザン | 446 |
2. 1 | 京都 | 京都牝馬特別 | GIII | 芝1600m(良) | 14 | 1 | 1 | 172.3(14人) | 14着 | 1:38.8(49.9) | 3.9 | 小谷内秀夫 | 54 | ポットテスコレディ | 446 |
2.21 | 京都 | 橿原特別 | 1400万下 | ダ1400m(良) | 14 | 8 | 13 | 358.6(14人) | 14着 | 1:28.1(51.1) | 4.2 | 小島貞博 | 56 | マルカセイコウ | 450 |
繁殖成績
編集馬名 | 誕生年 | 性 | 毛色 | 父 | 厩舎 | 馬主 | 戦績・備考 | 出典 | |
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初仔 | タニノボレロ | 1988年 | 牡→騸 | 黒鹿毛 | トレボロ | 栗東・戸山為夫 →栗東・松本茂樹 |
谷水雄三 | 32戦6勝(新潟記念優勝・引退) | [6] |
2番仔 | テンシンランマン | 1990年 | 牡→騸 | 黒鹿毛 | クリスタルグリッターズ | 栗東・戸山為夫 →栗東・森秀行 |
30戦4勝(引退) | [7] | |
3番仔 | ウォーターバレー | 1991年 | 牡 | 鹿毛 | フラッシュオブスティール | 栗東・森秀行 | 1戦0勝(引退) | [8] | |
4番仔 | タニノクリエイト | 1992年 | 牡 | 黒鹿毛 | クリエイター | 13戦4勝(神戸新聞杯優勝・引退) | [9] | ||
5番仔 | タニノルミエール | 1993年 | 牝 | 鹿毛 | ルション | 6戦1勝(引退・繁殖) | [10] | ||
6番仔 | タニノスパイグラス | 1994年 | 牡 | 鹿毛 | オウインスパイアリング | 1戦0勝(引退) | [11] | ||
7番仔 | タニノサイレンス | 1995年 | 牡 | 青鹿毛 | サンデーサイレンス | 19戦0勝(引退) | [12] | ||
8番仔 | タニノティアラ | 1997年 | 牝 | 青毛 | 8戦0勝(引退・繁殖) | [13] | |||
9番仔 | タニノジャドール | 1998年 | 牝 | 鹿毛 | 36戦3勝(引退・繁殖) | [14] | |||
10番仔 | タニノフェアリー | 1999年 | 牝 | 青鹿毛 | ブライアンズタイム | 栗東・森秀行 →兵庫・住吉朝男 |
8戦1勝(引退・繁殖) | [15] | |
11番仔 | タニノバーバラ | 2000年 | 牝 | 黒鹿毛 | フォーティナイナー | 栗東・森秀行 →上山・横山崇司 →兵庫・内本英夫 |
谷水雄三 →青池勳 →高橋良尚 |
37戦2勝(引退・繁殖) | [16] |
12番仔 | タニノモジート | 2001年 | 牡 | 青鹿毛 | パラダイスクリーク | 栗東・森秀行 | 谷水雄三 | 1戦0勝(引退) | [17] |
血統表
編集タニノブーケの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ノーザンダンサー系 |
[§ 2] | ||
父 *ノーザンディクテイター Northern Dictator 1974 鹿毛 |
父の父 Northern Dancer1961 鹿毛 |
Nearctic | Nearco | |
Lady Angela | ||||
Natalma | Native Dancer | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Dictates1964 鹿毛 |
Bold Ruler | Nasrullah | ||
Miss Disco | ||||
Punctilious | Better Self | |||
Puccoon | ||||
母 タニノヒユールパス 1966 鹿毛 |
Hugh Lupus 1952 鹿毛 |
Djebel | Tourbillon | |
Loika | ||||
Sakountala | Goya | |||
Samos | ||||
母の母 *イシユクーダーIshkoodah 1959 鹿毛 |
Mossborough | Nearco | ||
All Moonshine | ||||
Papoose | My Babu | |||
Indian Call | ||||
母系(F-No.) | イシユクーダー系(FN:F2-u) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Djebel 3×5 Nearco 4×4×5 Tourbillon 4×5 |
[§ 4] | ||
出典 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n “タニノブーケ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年6月22日閲覧。
- ^ タニノブーケ(JPN) - 血統書サービス、2022年7月13日閲覧。
- ^ 平成15年度 引退名馬けい養展示事業助成対象馬一覧(アーカイブ) - 軽種馬育成調教センター、2022年7月13日閲覧。
- ^ 馬・牧場・施設検索 - 競走馬のふるさと案内所、2022年7月13日閲覧。
- ^ “タニノブーケの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年6月18日閲覧。
- ^ タニノボレロ - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ テンシンランマン - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ ウォーターバレー - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノクリエイト - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノルミエール - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノスパイグラス - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノサイレンス - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノティアラ - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノジャドール - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノフェアリー - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノバーバラ - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ タニノモジート - JBISサーチ、2022年7月14日閲覧。
- ^ a b c “タニノブーケ 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2022年10月23日閲覧。
- ^ a b “タニノブーケの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2022年10月23日閲覧。