リードシクティス (学名Leedsichthys) は、中生代後期ジュラ紀(約1億6,500万 - 1億5,200万年前)に存在した魚の一種で、確認された中では史上最大の魚類である。

リードシクティス
生息年代: 中生代後期ジュラ紀, 165–152 Ma
リードシクティスの生体想像図
リードシクティスの想像図
地質時代
後期ジュラ紀
(約1億6,500万 - 1億5,200万年前)
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: パキコルムス目 Pachycormiformes
: パキコルムス科 Pachycormidae
: リードシクティス Leedsichthys
学名
Leedsichthys
  • L. problematicus

属名 Leedsichthys はラテン語で「リーズの魚」を意味し、第一発見者の化石収集家アルフレッド・リーズ英語版に由来。種小名 problematicus はラテン語で「問題のあるもの」の意味で、「あまりに大きい化石でどのような生物であったのか想像しがたい(想像することに問題がある)」と形容されたことに由来する。

概要

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ヒトとの大きさ比較

1889年イギリスピーターバラで初めて発見された。見つかった個所は尾びれ、鰓櫛、頭蓋の一部、若干の肋骨など断片的なもので、正確な全長は分からない。後の1984年、同所で同じパキコルムス科に属す硬骨魚アステノコルムスが、また翌1985年には3メートルに及ぶ尾びれの部分が発見された。

このアステノコルムスは尾びれの7倍の体長をもっており、リードシクティスの尾びれと体長がそれと同じ比率であるならば、尾びれから推定される体長はおよそ21メートルとなる。また頭骨の幅からの推定では約28メートルと、シロナガスクジラに匹敵する大きさに見積もられている。この他、舌顎軟骨から推測される最小の推定値でも14メートルで、史上最大の硬骨魚とされている[1]。2013年までに、5つの個体の化石を調査した結果、その中で最大のものでも16.7メートル前後と推定され、幾分か小さくなった[2]

フィルターの働きをする4万本以上の細かい歯をもち、現生のジンベイザメウバザメヒゲクジラ等と同様、プランクトン濾過摂食する温和な性質の魚だったと考えられている[3]

化石からメトリオリンクスの歯が発見されており、またリオプレウロドンなどさらに大型の捕食者にも襲われた可能性もある。巨体ではあったが捕食者への対抗手段をもたなかった[3]

出典

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  1. ^ 金子隆一 1996, pp. 128–129.
  2. ^ Brian Switek (2013年8月29日). “史上最大の魚、体長は過大評価だった”. ナショナルジオグラフィック ニュース. ナショナルジオグラフィック協会. 2017年6月21日閲覧。
  3. ^ a b ヘインズ & チェンバーズ 2006, p. 78.

参考文献

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  • 金子隆一『謎と不思議の生物史』同文書院〈イラスト図解〉、1996年。ISBN 4-8103-7340-1 
  • ティム・ヘインズ、ポール・チェンバーズ『よみがえる恐竜・古生物』群馬県立自然史博物館(監修)、椿正晴(訳)、ソフトバンククリエイティブ、2006年。ISBN 4-7973-3547-5 

関連項目

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