ロンゾ・ボール

アメリカのバスケットボール選手 (1997 - )

ロンゾ・アンダーソン・ボールLonzo Anderson Ball, 1997年10月27日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州アナハイム出身のプロバスケットボール選手。NBAシカゴ・ブルズに所属している。ポジションはポイントガード

ロンゾ・ボール
Lonzo Ball
ペリカンズでのボール
(2020年)
シカゴ・ブルズ  No.2
ポジション PG
所属リーグ NBA
基本情報
愛称 ZO
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1997-10-27) 1997年10月27日(27歳)
出身地 カリフォルニア州アナハイム
身長 198cm (6 ft 6 in)
体重 86kg (190 lb)
キャリア情報
高校 チノヒルズ高等学校英語版
大学 UCLA
NBAドラフト 2017年 / 1巡目 / 全体2位[1]
プロ選手期間 2017年–現在
経歴
20172019ロサンゼルス・レイカーズ
20192021ニューオーリンズ・ペリカンズ
2021シカゴ・ブルズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten

経歴

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生い立ち・高校

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1997年に元NFL選手のラバー・ボール (LaVar Ball) の息子として、ロサンゼルス郊外のアナハイムで生まれる。 チーノヒルズ高校に在学していた2014-15シーズンに平均25得点 11リバウンド 9アシストを記録し、同高校を35戦全勝に導く。最終学年の2015-16シーズンは23.9得点 11.7リバウンド 11.3アシストのトリプル・ダブルを達成し、全米最優秀選手、カリフォルニア州最優秀選手。ネイスミス賞など、数々の賞を受賞した[1]

大学

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大学は地元の名門UCLAに進学。T・J・リーフと共に同校のスター選手として活躍し、2016-17シーズンのNCAAアシスト王を受賞。ワシントン大学マーケル・フルツケンタッキー大学デアーロン・フォックスらと大学No.1ポイントガードを争う存在として注目され、Pac-12のファーストチームやフレッシュマン賞に選出された。

ロサンゼルス・レイカーズ

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ボールは1年間大学でプレーしただけで2017年のNBAドラフトアーリーエントリーを表明。地元のロサンゼルス・レイカーズを見て育ったボールは、ドラフト前から「レイカーズ以外のチームでプレーするつもりはない」と公言。迎えたドラフトでは相思相愛の形でレイカーズから指名された[2][3]。2017年夏のサマーリーグでは、ラスベガスリーグで平均16.3得点 7.7リバウンド 9.3アシストを記録し、MVPを受賞した[4]

 
2018年のボール

2017-18シーズン開幕戦の、19日のロサンゼルス・クリッパーズ戦でNBAデビュー。翌20日のフェニックス・サンズ戦では29得点、11リバウンド、9アシストのあわやトリプル・ダブルの活躍で、132-130のシーズン初勝利に導いた[5]。しかし、大学時代から疑問視されていた変則的なシュートフォームは予想通りNBAでは通用せず、シーズンを通してシュートタッチに苦戦。フィールドゴール成功率.360、3ポイントシュート成功率.305、フリースロー成功率.451はいずれも平均以下の数字だった。このシーズンは52試合に出場して平均10.2得点、6.9リバウンド、7.2アシストの成績を記録。NBAオールルーキーチームの2ndチームに選出されたものの、ドラフト時の期待を大きく下回る成績であった。

2年目の2018-19シーズンも成績に大きな向上は見られなかった。

ニューオーリンズ・ペリカンズ

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2019年7月6日、アンソニー・デイビスとのトレードで、ブランドン・イングラムジョシュ・ハート、多くのドラフト指名権と共にニューオーリンズ・ペリカンズへ移籍した[6]

2020-21シーズンオフに制限付きFAとなった。

シカゴ・ブルズ

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2021年8月8日にサイン・アンド・トレードシカゴ・ブルズへ移籍し、ブルズと4年8500万ドルの契約を結んだ[7]

選手としての特徴

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広い視野と優れたパスセンスを誇る。一方で右手を横に滑らせる独特のシュートフォームのためシュートの成功率に難があるが、ペリカンズ移籍以降は改善されつつある。

個人成績

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略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

NBAレギュラーシーズン

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2017–18 LAL 52 50 34.2 .360 .305 .451 6.9 7.2 1.7 .8 10.2
2018–19 47 45 30.3 .406 .329 .417 5.3 5.4 1.5 .4 9.9
2019–20 NOP 63 54 32.1 .403 .375 .566 6.1 7.0 1.4 .6 11.8
2020–21 55 55 31.8 .413 .378 .781 4.8 5.7 1.5 .6 14.6
2021–22 CHI 35 35 34.6 .423 .423 .750 5.4 5.1 1.8 .9 13.0
2022–23  負傷により全休
2023–24
Career 252 239 32.5 .400 .364 .578 5.7 6.2 1.6 .6 11.9

カレッジ

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2016–17 UCLA 36 36 35.1 .551 .412 .673 6.0 7.6 1.8 .8 14.6

人物

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音楽好きであり、暇な時間には作詞活動を行っている。また頻繁にスタジオでレコーディングを行っており、「NBA選手でなければ、ラッパーになっていただろう」と語っている。その後、2017年9月に弟のラメロに捧ぐ「Melo Ball 1」をリリースしてラッパーデビューを果たした[8]。翌10月には漫画「ドラゴンボールZ」に登場する超サイヤ人をイメージした「Super Saiyan」をリリース。この曲の中でドラゴンボールの主人公である孫悟空と自身を比較している[9]

家族

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父のラバー・ボールは、ニューヨーク・ジェッツカロライナ・パンサーズなどに在籍した経験を持つ元NFL選手で、ポジションはタイトエンド (TE) だった。現在はロサンゼルスを中心にエンターテイナーとして活動しているが、息子ロンゾへの過激発言で周囲を困惑させており、パトリック・ビバリールディ・ゴベアら、現役NBA選手とも舌戦を繰り広げるなど、厄介者として名を馳せている。

2人の弟がおり、いずれもバスケットボール選手である。1歳下の弟リアンジェロ・ボールは2021年にシャーロット・ホーネッツの一員としてサマーリーグに参加し、4歳下の弟ラメロ・ボールはオーストラリアのプロバスケットボールチーム,イラワラ・ホークスで活躍し、2020年のNBAドラフトでホーネッツから3位指名を受けた。

脚注

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  1. ^ Mr. Basketball 2016: Lonzo Ball
  2. ^ Lakers Draft Lonzo Ball with Second Overall Pick
  3. ^ Lakers Sign Ball, Kuzma and Hart
  4. ^ After superlative summer, Lonzo Ball heads to starry Vegas stage
  5. ^ Lonzo Lights Up Suns in Season's First Win
  6. ^ Lakers Acquire Anthony Davis” (英語). Los Angeles Lakers. 2020年5月16日閲覧。
  7. ^ BULLS ACQUIRE LONZO BALL” (英語). Chicago Bulls. 2021年8月9日閲覧。
  8. ^ Rafferty, Scott (2017年9月8日). “Hear Lonzo Ball's Debut Rap Song 'Melo Ball 1'” (英語). Rolling Stone. 2021年8月25日閲覧。
  9. ^ Lonzo Ball debuts new single 'Super Saiyan' after Lakers victory” (英語). ESPN.com (2017年10月21日). 2021年8月25日閲覧。

外部リンク

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