坂本 (大津市)
坂本(さかもと)は、滋賀県大津市の町名、地区名。延暦寺および日吉大社の門前町(鳥居前町)として古くから栄えた。現行行政町名では坂本一-八丁目が置かれているほか、広義の坂本には町名変更前の所属であった坂本本町や隣接する下阪本なども含まれる。
坂本 | |
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— 町丁 — | |
日吉大社。毎年秋には「もみじまつり」が地域全体で行われる。 | |
座標: 北緯35度4分14.80秒 東経135度52分16.64秒 / 北緯35.0707778度 東経135.8712889度 | |
国 | ![]() |
都道府県 | ![]() |
市町村 | ![]() |
地区 | 坂本・唐崎地区 |
設置 | 1988年(昭和63年)2月15日 |
人口 (2013年(平成25年)7月1日現在)[1] | |
- 計 | 9,965人 |
等時帯 | JST (UTC+9) |
郵便番号 | 520-0113 |
市外局番 | 077(大津MA) |
ナンバープレート | 滋賀 |
※座標は京阪坂本駅付近 |
目次
概要編集
坂本は大津市北部にある地域である。日吉大社参道の両側には比叡山の隠居した僧侶が住む里坊が並び、穴太衆積み(穴太積みとも)と呼ばれる石垣が街路を形成している。戦国時代には三好長慶に敗れた室町幕府12代将軍足利義晴・13代将軍足利義輝と細川晴元らが都落ちしてこの地に逃れ(後に朽木村へ移動)、安土桃山時代には明智光秀により坂本城が築城されたが、本能寺の変や続く山崎の戦い後に明智秀満が城に火を放った。
また、坂本では銅銭の鋳造が行われ、江戸時代初期には京銭と呼ばれる流通銭の鋳造が行われて、オランダの商人からは「サカモト」という通称で呼ばれて日本から中国や東南アジアに輸出された。そこに目をつけた江戸幕府も坂本に銭座を設けて京銭に代わる寛永通宝を発行している[2]。
坂本の町並みは地域的特色を顕著に示しているものとして、種別「里坊群」「門前町」で重要伝統的建造物群保存地区として選定されているほか、2004年(平成16年)6月15日、歴史的風土保存区域に指定された[3]。
現在の町名としての「坂本」は、西に隣接し旧滋賀郡坂本村大字坂本を引き継いだ大津市坂本本町より1988年(昭和63年)住居表示施行によって分立したものである。
歴史編集
重要伝統的建造物群保存地区データ編集
旧白毫院庭園に通じる洞窟入口 |
- 名称 - 大津市坂本
- 種別 - 里坊群・門前町
- 伝統的建造物及び環境物件の特定数
- 建築物120
- 工作物118
- 選定基準 - (三)伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示しているもの
- 所在地 - 滋賀県大津市坂本
- 面積 - 28.7ヘクタール
- 保存地区決定年月日 - 1997年4月18日(大津市条例に基づき決定)
- 保存計画策定年月日 - 1997年5月15日(大津市策定)
- 選定年月日 - 1997年10月31日
地区内の主な名所・旧跡編集
交通編集
地区周辺編集
脚注編集
- ^ 人口統計表|大津市 町丁別人口統計表より、坂本一-八丁目の合計。坂本一丁目は坂本学区と唐崎学区に分かれている。2013年7月14日閲覧。
- ^ 安国良一『日本近世貨幣史の研究』(思文閣出版、2016年) ISBN 978-4-7842-1848-6 P62-67・220-223
- ^ 国土交通省・歴史的風土保存区域及び歴史的風土特別保存地区指定状況
- ^ 昭和26年滋賀県告示第124号
- ^ a b 行政区域の変更 2013年7月13日閲覧。