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蟹江 幹彦(かにえ みきひこ、1958年[要出典] - )は、日本実業家青林堂社長。『ジャパニズム』発行人。通名は蟹江磐彦。

妻は同社専務取締役で『ジャパニズム』4代目編集長の蟹江玲子(通名は渡辺レイ子)。

来歴編集

愛知県カゴメ創業者一族の家庭に産まれ[1]早稲田大学を卒業[2]。早大に在学中の1978年、同窓の山本圭一(後に編集プロダクション「マクール」を創設し、競艇マクールの「編集長ヤマケイ」として知られる人物)らとともにミニコミ誌『早稲田乞食』を創刊し[3]、編集長を務める。1980年代にはフリーライターとして活動。雑誌『GORO』では石丸元章木村和久えのきどいちろうらとともに活動していた[1][4]。同誌で同僚だった石丸元章によると元『ガロ』編集長の渡辺和博による造語「○金・○ビ」(1984年度流行語大賞)の「まるびライター」のモデルは蟹江だという(ちなみに「○ビ」とは「行動がすべて裏目に出ていつまでも底辺にいる貧乏人」を表現している)[5]

1990年代、CD-ROM制作会社の大和堂を経営しており、青林堂から出版されていたねこぢるのCD-ROM版の販売をしたいと青林堂に打診したことで、青林堂との付き合いが始まる。青林堂の社長であった山中潤よりねこぢるの版権を譲り受け、さらには青林堂の内紛事件後、経営不振であった青林堂自体の売却の打診を受け、1999年には経営を退いた山中の後を襲い社長に就任。同時に『ガロ』編集長も兼任。蟹江編集長体制下の『ガロ』においては鳥肌実を発掘したことが主な功績だが、青林堂の創設者である長井勝一の志を継承することなく2002年に『ガロ』を実質休刊。

2010年代以降、サブカルチャー漫画中心だった青林堂を政治思想中心の出版社に路線転換させ、オピニオン雑誌の『ジャパニズム』を2011年に創刊するとともに佐藤守古谷経衡桜井誠京本和也千葉麗子瀬戸弘幸など政治系の活動家や論客の著作を刊行している。こうした路線転換を蟹江自身は、「経営上の問題」であり「他のジャンルの売り上げが減った分を保守本が補填してくれている」[6]憲法21条で言論、表現、出版の自由が認められている。うちのような本も左翼の本も出版されていて、読んだ上で論争が行われているのが正常な社会なのではないでしょうか」[7]と述べている。

人物編集

  • 青林堂社長の山中潤は現社長の蟹江について「ガロ編集部との付き合いは極めて薄く、創業者の長井勝一とは面識もない」「現在の青林堂は名前は同じであっても、長井勝一とはまるで関係のない、単に株式を取得した人間が、元々の青林堂や『ガロ』の精神とは関係のないところで行っている全然別の事業に過ぎず、元々の『ガロ』とは無関係」と語っている[8]
  • 戦艦大和などのプラモデルが好きで「大和堂」の社名はそこからとったという[要出典]
  • 萌え系やミリタリー系の作品が好きで自身が編集長を務める保守雑誌ジャパニズム』の表紙が萌え系イラストである理由になっている[9][10]
  • 元青林堂関係者によれば、蟹江は40代前半に大病を患い、それがきっかけでスピリチュアル精神世界に目覚め、神道古事記のほか幸福の科学などにも傾倒し、次第にネット右翼化していったという。なお、蟹江本人は特攻隊員の転生をテーマにした山口敏太郎の『前世』(2006年)という著書を青林堂から出版したことが「青林堂と右翼業界が結びついた始まりだった」と語っている[11]
  • かつて付き合いがあった古谷経衡は「少しでも気に入らないことを言う人間は、みんな『サヨクでしょ』と言って切り捨ててしまい、それ以上考えない。『ガロ』を作った白土三平にしても水木しげるにしても『サヨクでしょ』で片付けてしまうのかもしれません」と蟹江について語っている[12]

脚注編集

  1. ^ a b 山野一さん登場!! 濃い話が聞けました。 YouTube
  2. ^ 原田高夕己ブログ 『漫画のヨタ話』:山中潤氏の語る「ガロ」・7 - livedoor Blog(ブログ) - 原田高夕己による山中潤へのインタビュー
  3. ^ 早稲田乞食だって。ご存知? - mixiコミュニティ
  4. ^ 石丸元章のツイート 2017年2月7日
  5. ^ 石丸元章のツイート 2017年2月7日
  6. ^ 林啓太 (2015年1月10日). “昔「ガロ」今「ヘイト本」 伝説の漫画月刊誌 版元の転向 社長「経営上の問題」 出版関係者「踏み出してならない分野」” (日本語). 東京新聞(朝刊、特報) (中日新聞東京本社): p. 24 
  7. ^ 昼間たかし (2015年12月17日). “もう『ガロ』とは時代が違う─『はすみとしこの世界』を機に青林堂サイドが語った「ヘイト出版社」呼ばわりされた1年間” (日本語). おたぽる. サイゾー. 2015年12月22日閲覧。
  8. ^ 山中潤のツイート 2017年2月14日
  9. ^ http://www.excite.co.jp/News/column_g/20170208/Litera_2903.html?_p=6
  10. ^ 大泉実成加藤直樹木村元彦『さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側』ころから、2015年、57-59頁。
  11. ^ 大泉実成・加藤直樹・木村元彦『さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側』ころから、2015年、54-55頁。
  12. ^ 大泉実成・加藤直樹・木村元彦『さらば、ヘイト本! 嫌韓反中本ブームの裏側』ころから、2015年、59-60頁。

参考文献編集

外部リンク編集