山﨑剛 (内野手)

日本のプロ野球選手(内野手)

山﨑 剛(やまさき つよし、1995年12月29日 - )は、福岡県福岡市早良区出身[2]プロ野球選手内野手外野手)。右投左打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

山﨑 剛
東北楽天ゴールデンイーグルス #34
2018年4月8日 ヤクルト戸田球場
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県福岡市早良区
生年月日 (1995-12-29) 1995年12月29日(28歳)
身長
体重
173 cm
74 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 遊撃手二塁手三塁手外野手
プロ入り 2017年 ドラフト3位
初出場 2018年6月12日
年俸 2400万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

2020年のみ登録名を山﨑 幹史(読み同じ)としていた。

経歴 編集

プロ入り前 編集

福岡市立飯倉小学校では3年から野球を始め、「田隈ジュニア」に所属[3][4]。 田隈ジュニアでは1番ピッチャーでキャプテンを務めた福岡市立原中学校時代は「城南サンボーイズ」に所属し二塁手を務めた[4]

日章学園高等学校時代は、1年秋から二塁手のレギュラーで活躍するものの甲子園出場はなかった[4]

國學院大學時代は、2年時は二塁手のレギュラーを獲得した春季に打率.400で首位打者と二塁手のベストナイン獲得[5][4]。3年時には第40回日米大学野球選手権大会の代表メンバー入りを果たす[3]。春季に二塁手のベストナインを獲得する[6]。4年時秋季には、2017年10月11日の東洋大学戦で史上24人目で國學院大では初となる東都大学リーグ1部通算100安打を達成した[7]。リーグ通算79試合に出場、314打数103安打、打率.328、4本塁打、20打点、28盗塁、ベストナイン2回。

2017年10月26日に行われたドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから3位指名を受け、11月20日に契約金5000万円、年俸1000万円(金額は推定)で契約合意した[4][8]。背番号は34

楽天時代 編集

2018年6月12日に初めて一軍登録され[9]同日の中日ドラゴンズ戦、ジャフェット・アマダーへの代走としてプロ初出場。そのまま指名打者へ入りプロ初打席にも立った(結果は木下雄介からショートライナー)。6月23日の北海道日本ハムファイターズ戦に8番二塁でプロ初のスタメン出場を果たすと同30日の埼玉西武ライオンズ戦でプロ初安打を放った[10]。その後は二度の登録抹消を経験したが[11][12]、9月5日にこの年3度目の一軍昇格[13]。9月15日からの千葉ロッテマリーンズとの3連戦、初戦でプロ初の3安打で猛打賞を記録すると3戦目ではプロ初打点を挙げた[14]。この活躍もありシーズン終盤はスタメンでの出場機会が増加し、ルーキーイヤーは一軍で33試合に出場。打率.232、4盗塁を記録した[15]

2019年は7月5日にシーズン初昇格を果たすと同28日のロッテ戦でプロ初ホームランを放った[16]。しかし右肩の違和感で8月5日に登録を抹消されると[17]再び一軍に上がることができずにシーズンを終えた。16試合の出場にとどまったものの打率.333を記録した[18]

2020年は登録名を本名の山﨑剛から山﨑幹史(読み同じ)に改名。体幹を強くしたい意図から「幹」の字を入れたものだが[19]、改名の際には親などに相談せず「ノリ」で独断したものだった。新型コロナウイルスの影響で120試合制の短縮シーズンとなったが、6月19日の開幕を初めて一軍で迎えた[20]。この年から出場機会を増やすために外野守備に取り組んでおり[21]、7月12日の福岡ソフトバンクホークス戦では9番中堅で初めて外野でのスタメン出場を果たした。しかし慢性的な左手首痛の影響もあり、20試合の出場で打率.167と結果を残せず8月3日に登録抹消[22]。その後は両手のガングリオン除去手術を受け、残りのシーズンをリハビリに費やした。契約更改時には「バチが当たっちゃいました」と、勝手に変更したために親に怒られたという登録名を1年足らずで本名に戻すことになった[23]

2021年は6月18日に出場選手登録されるが、8月28日に登録抹消[24]。7月8日に一軍再昇格となったが、バント失敗などがあり[25]チャンスを生かせず、前半戦は8試合の出場にとどまった。五輪による中断期間を経て迎えた後半戦の開幕は一軍で迎えたが[26]代走や守備固めでの出場が中心であった。しかし、9月4日の西武戦で正二塁手の浅村栄斗が不調でスタメンを外れると代役に抜擢され[27]、同10日のロッテ戦では2年ぶりのホームランを放つなど[28]スタメン起用に応えた。その活躍ぶりが評価され、浅村のスタメン復帰後[29]も遊撃や中堅でスタメン起用が続き[30]、9月末からは「1番・遊撃手」に定着。9月4日以降の全40試合にスタメン出場し[31]、この年は56試合の出場で打率.256・4本塁打・24打点を記録し、特に得点圏打率.361と勝負強さが際立った[32]。オフには800万円増となる、推定年俸1700万円で契約を更改した[33]

2022年は開幕戦を「2番・遊撃手」としてスタメン出場を果たすも、打撃の状態が上がらず遊撃手のポジションを小深田大翔に明け渡した。シーズン終盤には再び「1番・遊撃手」として出場機会を得たが、結局打率.203・3本塁打・13打点の成績に終わった。しかし、79試合出場と15盗塁はいずれもキャリアハイの成績であり、オフには200万円増の推定年俸1900万円で契約を更改した[34]

選手としての特徴 編集

50メートルを5秒8で走る俊足が一番の武器であり[35]、守備ではその俊足で広い守備範囲を誇る[36]

打撃では積極性が持ち味[37]。2021年10月2日のロッテ戦でも初回無死、カウント1ボールから相手先発二木康太の直球を強振し、プロ初の先頭打者ホームランを放った[38]

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2018 楽天 33 84 82 11 19 3 3 0 28 7 4 1 1 0 1 0 0 13 2 .232 .241 .341 .582
2019 16 30 27 4 9 4 0 1 16 2 4 0 3 0 0 0 0 5 0 .333 .333 .593 .926
2020 20 16 12 4 2 1 0 0 3 1 1 0 2 1 1 0 0 2 0 .167 .214 .250 .464
2021 56 194 168 29 43 6 3 4 67 24 4 2 7 1 15 0 3 41 5 .256 .326 .399 .725
2022 79 218 187 19 38 6 5 3 63 13 15 4 11 0 17 0 3 46 3 .203 .280 .337 .617
2023 117 307 261 29 53 6 5 2 75 19 13 6 7 1 35 2 3 58 9 .203 .303 .287 .591
通算:6年 321 849 737 96 164 26 16 10 252 66 41 13 31 3 69 2 9 165 19 .223 .296 .342 .638
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集



二塁 三塁 遊撃 外野
















































2018 楽天 18 22 23 1 4 .978 - 13 12 29 1 6 .976 -
2019 4 3 8 0 1 1.000 5 5 3 1 1 .889 3 2 1 0 0 1.000 -
2020 6 13 5 1 2 .947 1 0 0 0 0 ---- - 8 6 0 0 0 1.000
2021 11 20 17 1 5 .974 - 34 58 91 2 12 .987 11 12 0 0 0 1.000
2022 - 1 0 1 0 0 1.000 64 90 132 6 23 .974 1 0 0 0 0 ----
2023 3 1 0 0 0 1.000 28 2 11 0 3 1.000 83 135 205 8 31 .977 -
通算 42 59 53 3 12 .974 35 7 15 1 4 .957 197 297 458 17 72 .978 20 18 0 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

記録 編集

初記録

背番号 編集

  • 34(2018年 - )

登録名 編集

  • 山﨑 剛(やまさき つよし、2018年 - 2020年2月6日、2021年 - )
  • 山﨑 幹史(やまさき つよし、2020年2月7日 - 同年終了)

登場曲 編集

  • 「カーニバル」ケツメイシ(2018年)
  • 「BECAUSE YOU’RE MY SHAWTY」AK-69(2019年)
  • 「Stast Over」Gaho(2020年)
  • 「SOBER」BIG BANG(2021年)
  • 「熱き決闘者たち」光宗信吉(2023年)

代表歴 編集

脚注 編集

  1. ^ 楽天 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2023年11月22日閲覧。
  2. ^ <ファイト若ワシ>走攻守で進化続ける 山崎剛内野手. 河北新報オンラインニュース (2018年1月12日). 2018年12月19日閲覧。
  3. ^ a b 第40回日米大学野球選手権大会 出場選手(2016年6月19日発表)‐山﨑剛. 野球日本代表侍ジャパンオフィシャルサイト.2018年2月7日閲覧
  4. ^ a b c d e 【楽天】ドラ3の国学院大・山崎、契約合意で「打率4割」宣言.スポーツ報知.2018年2月7日閲覧
  5. ^ 一般財団法人 東都大学野球連盟[試合情報-平成27年春季-選手成績(1部).一般財団法人 東都大学野球連盟.2018年2月7日閲覧
  6. ^ 一般財団法人 東都大学野球連盟[試合情報-平成28年春季-選手成績(1部).一般財団法人 東都大学野球連盟.2018年2月7日閲覧
  7. ^ 国学院大・山崎剛が100安打 1回、先頭で達成.日刊スポーツ.2018年2月7日閲覧
  8. ^ 3位山崎と合意=プロ野球・楽天.時事ドットコムニュース.2018年2月7日閲覧。
  9. ^ 日本ハム斎藤佑樹、阪神高山ら登録/12日公示”. 日刊スポーツ (2018年6月12日). 2021年9月23日閲覧。
  10. ^ 【楽天】ドラ3山崎剛、プロ初安打!ボールは「とりあえず持っておきます」”. スポーツ報知 (2018年6月30日). 2021年9月23日閲覧。
  11. ^ オリックス山足、楽天山崎剛を抹消/14日公示”. 日刊スポーツ (2018年7月14日). 2021年9月23日閲覧。
  12. ^ ロッテ涌井ら抹消、広島ジャクソンら登録/9日公示”. 日刊スポーツ (2018年8月9日). 2021年9月23日閲覧。
  13. ^ 楽天山崎、DeNAエスコバーら登録/5日公示”. 日刊スポーツ (2018年9月5日). 2021年9月23日閲覧。
  14. ^ 楽天、若手躍動で3連勝! 藤平初完投、山崎初打点、内田&田中弾”. ベースボールキング (2018年9月18日). 2021年9月23日閲覧。
  15. ^ 楽天山崎50万増 広島田中に弟子入りし守備学ぶ”. 日刊スポーツ (2018年12月5日). 2021年9月23日閲覧。
  16. ^ 楽天山崎剛プロ初アーチ「1軍で打ってみたいと」”. 日刊スポーツ (2019年7月28日). 2021年9月23日閲覧。
  17. ^ 楽天田中が1軍再合流「ここから力になれるように」”. 日刊スポーツ (2019年8月5日). 2021年9月23日閲覧。
  18. ^ 楽天山崎剛は100万増「嶋さんから盗塁決めます」”. 日刊スポーツ (2019年11月22日). 2021年9月23日閲覧。
  19. ^ “名前を変えた理由は「ノリっす!」。楽天・山崎幹史は三木チルドレン。”. Number Web: p. 1. (2020年2月24日). https://number.bunshun.jp/articles/-/842615 2020年12月20日閲覧。 
  20. ^ 楽天開幕1軍メンバー公示/一覧”. 日刊スポーツ (2020年6月18日). 2021年9月23日閲覧。
  21. ^ 楽天・山崎幹史インタビュー がむしゃらに、確実に 「アウトになっちゃいけないし、間一髪でもセーフにならないといけない」”. 週刊ベースボールONLINE (2020年7月5日). 2021年10月6日閲覧。
  22. ^ 巨人桜井、中日岡林ら抹消/3日公示”. 日刊スポーツ (2020年8月3日). 2021年9月23日閲覧。
  23. ^ “楽天・山崎幹が再改名、来季から剛へ「バチが当たっちゃいました」”. SANSPO.COM. (2020年12月2日). https://www.sanspo.com/article/20201202-N6RKNO6JLROYPL3PMCHFQ3UVCA/ 2020年12月10日閲覧。 
  24. ^ 【28日の公示】ソフトBの牧原が復帰 直江が支配下登録”. Sponichi Annex (2021年6月28日). 2021年9月23日閲覧。
  25. ^ 楽天石井監督苦言「若い子に限ってなかなか作戦が実行できない」/一問一答”. 日刊スポーツ (2021年7月11日). 2021年9月23日閲覧。
  26. ^ 楽天オコエ瑠偉、西武平沼翔太ら登録/13日公示”. 日刊スポーツ (2021年8月13日). 2021年9月23日閲覧。
  27. ^ 楽天浅村 19年加入後初めてスタメン外れる ここ最近16打席無安打”. 日刊スポーツ (2021年9月4日). 2021年9月23日閲覧。
  28. ^ 楽天山崎剛、佐々木朗希から1号「あまり覚えていない」浅村の代役果たす”. 日刊スポーツ (2021年9月10日). 2021年9月23日閲覧。
  29. ^ 楽天浅村栄斗9戦ぶり二塁先発で決勝弾「いける」16イニング0封の宮城攻略”. 日刊スポーツ (2021年9月15日). 2021年9月23日閲覧。
  30. ^ 東北楽天連勝 山崎剛が火付け役”. 河北新報 (2021年9月16日). 2021年9月23日閲覧。
  31. ^ 【2021主力選手通信簿|楽天】田中将大は負け越しでも最高評価。10年目で初の打点王獲得の島内にも「よくできました」<SLUGGER>”. THE DIGEST (2021年12月9日). 2021年12月9日閲覧。
  32. ^ 楽天 山崎剛“3分の1稼働”で89%増「最大限の評価をしていただきました」”. デイリースポーツ (2021年11月26日). 2021年12月9日閲覧。
  33. ^ 楽天山崎剛800万増1700万円でサイン「最大限の評価していただいた」”. nikkansports.com. 2023年2月21日閲覧。
  34. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年11月14日). “楽天・山崎剛が200万円増の年俸1900万円で契約更改「しっかり見つめ直してやっていきたい」”. サンスポ. 2023年2月21日閲覧。
  35. ^ 楽天3位山崎メジャー級の脚披露、イチロー映像研究”. 日刊スポーツ (2018年1月18日). 2021年10月6日閲覧。
  36. ^ 【楽天】二塁手・山崎剛が華麗な美技!遊撃の守備範囲までカバーし捕球、先発の田中将大も感謝の拍手”. 中日スポーツ (2021年9月10日). 2021年10月6日閲覧。
  37. ^ 積極打法が花開いた国学院大・山崎剛が首位打者”. 週刊ベースボールONLINE (2015年6月4日). 2021年10月6日閲覧。
  38. ^ 【楽天】山崎剛がプロ初の初回先頭打者弾「気持ちで打ちました」”. スポーツ報知 (2021年10月2日). 2021年10月6日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集