日本の話芸

日本のテレビ芸能番組

日本の話芸』(にほんのわげい)は、NHKのテレビで1991年4月5日から放送されている話芸番組である。

概要

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毎週、おおむね50歳以上のベテランクラス[注 1]の一演者が落語、または講談を演じ上げる。1回の放送で出演する演者は1名だけである[注 2]。番組開始から1993年までは浪曲漫才漫談[注 3]なども取り上げられた[注 4]

江戸落語の場合は東京都内で開催[注 5]される「NHK東京落語会[注 6][注 7]上方落語の場合はNHK大阪ホール[注 8]で開催の「NHK上方落語の会[注 9]」、講談の場合は東京・浅草木馬亭での収録[注 10]や「NHK講談大会[注 11]」で公開録画で収録した映像が放送される。

基本的には収録時のままで放送されるが、一部マクラ部分や落語本編でも編集でカットされて放送される事もある。演目終了後、その週の演者のモノローグ(演題に関するうんちくやエピソードなど)を放送することもある[注 12]

当初は小沢昭一によるナレーション「舌耕という言葉があります。舌で耕す。何を耕すのでしょう。人の心をです。(以下略)」がオープニングであった。しかし「舌耕」の「耕」は稼ぐの意味であり、意味としては正しくない。1995年前後にこのナレーションは廃止され、林家木久蔵が江戸時代の子供の様子を描いた絵に変わった。

2020年3月までのオープニングとエンディングで、番組テーマ音楽と共に放送の演者名・演目名(時折作者名も)の文字の背景に映される絵は、林家木久扇(前名:初代林家木久蔵)の作品[注 13]である。音声多重放送で放送され、第二音声では「動作」等のアナウンスがされる。

2013年4月7日に番組がリニューアルされ、1990年代半ばより使用された林家木久扇の絵と番組テーマ音楽(宗次郎の「FRIENDS」)が変更された。

2020年4月に再度番組フォーマットがリニューアルされ、前述のオープニングとエンディングのテーマ音楽と背景絵を廃止。登壇前の舞台をバックにオープニングタイトルを表示した後に当日の演者が楽屋等から登場し、当日の演目を紹介したり抱負を述べる場面が挿入されるようになった[注 14]。2021年度には番組最後の「日本の話芸」と出演者・演目を表示している画面での「終/NHK(大阪)」表記が廃止された。

2011年頃より番組は29分となっている。

番組製作は、落語、講談の放送時はNHK放送センターとNHKエンタープライズであり、上方落語の放送時はNHK大阪放送局とNHKプラネット近畿である。

放送時間

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※特に断りが無い場合はEテレでの放送。以下の時刻は全て日本標準時

現在

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  • 本放送:日曜日 14:00 - 14:30(2013年4月7日 - )[1]
  • 再放送:金曜日 13:40 - 14:10(2024年4月5日 - )

NHKワールド・プレミアム

  • 水曜日 14:30 - 15:00

過去

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本放送

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  • 1991年4月5日 - 1992年4月3日:金曜日 23:00 - 23:30[2]
  • 1992年4月10日 - 1993年4月2日:金曜日 23:25 - 23:55[3]
  • 1993年4月11日 - 1995年4月2日:日曜日 23:45 - 翌0:15[4]
  • 1995年4月7日 - 1996年3月29日:金曜日 22:00 - 22:30[5]
  • 1996年4月6日 - 1997年4月5日:土曜日 23:45 - 翌0:15[6]
  • 1997年4月10日 - 1998年3月19日:木曜日 12:30 - 13:00[7]
  • 1998年4月11日 - 1999年3月20日:土曜日 13:30 - 14:00[8]
  • 1999年4月10日 - 2002年3月23日:土曜日 12:00 - 12:30[9]
  • 2002年4月6日 - 2004年3月20日:土曜日 13:45 - 14:15[10]
  • 2004年4月3日 - 2005年4月2日:土曜日 14:15 - 14:45
  • 2005年4月9日 - 2008年3月15日:土曜日 13:45 - 14:15[11]
  • 2008年4月1日 - 2011年3月22日:火曜日 14:00 - 14:30[12]
  • 2011年4月1日 - 2013年3月29日:金曜日 21:30 - 22:00[13]

再放送(教育→Eテレ)

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  • 1991年4月12日 - 1992年4月3日:金曜日 15:00 - 15:30
  • 1992年4月10日 - 1993年3月26日:金曜日 13:30 - 14:00
  • 1994年4月6日 - 1995年3月22日:水曜日 15:00 - 15:30
  • 1995年4月14日 - 1996年3月22日:金曜日 13:00 - 13:30
  • 1996年4月11日 - 1997年3月20日:木曜日 15:00 - 15:30
  • 2009年3月30日 - 2011年3月21日:月曜日 5:05 - 5:35
  • 2011年3月28日 - 2022年3月21日:月曜日 15:00 - 15:30
  • 2022年4月4日 - 2024年3月:月曜日 5:30 - 6:00

再放送(総合)

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  • 1997年4月21日 - 1998年3月16日:月曜日 14:05 - 14:35
  • 1998年4月5日 - 2001年9月9日:日曜日 5:05 - 5:35
  • 2001年9月30日 - 2004年3月28日:日曜日 5:10 - 5:40
  • 2004年4月4日 - 2009年3月29日:日曜日 5:15 - 5:45
  • 2009年4月5日 - 2010年3月28日:日曜日 4:30 - 5:00
  • 2010年4月3日 - 2022年4月2日:土曜日 4:30 - 5:00

番組テーマ音楽

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2013年4月 - 2020年3月[注 14]
「音紬ぎ」(作曲:狩野泰一宮本貴奈、演奏:狩野泰一篠笛〕・宮本貴奈[14][15]〔ピアノ〕)
- 2013年4月
FRIENDS」(作曲、演奏 :宗次郎

2020年4月以降の新規収録分はテーマ曲が廃止されている。

  • NHK DVD「日本の話芸」特撰集 -ことば一筋、話芸の名手たちの競演会- 落語編一(アミューズソフトエンタテインメント2006年
  • NHK DVD「日本の話芸」特撰集 -ことば一筋、話芸の名手たちの競演会- 落語編二(アミューズソフトエンタテインメント、2006年)
  • NHK DVD「日本の話芸」特撰集 -ことば一筋、話芸の名手たちの競演会- 落語編三(アミューズソフトエンタテインメント、2006年)
  • NHK DVD「日本の話芸」特撰集 -ことば一筋、話芸の名手たちの競演会- 落語編四(アミューズソフトエンタテインメント、2006年)

脚注

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注釈

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  1. ^ 収録では、若手の演者も出演するが放送はされない。上方落語の場合は、総合テレビ関西ローカルの『上方落語の会』で放送される。
  2. ^ 基本的には、毎月「江戸落語」が2 - 3回程度と、「上方落語」「講談」はそれぞれ1回程度の放送。
  3. ^ 玉川スミケーシー高峰など。
  4. ^ 漫才や漫談の場合は一部の大御所(内海桂子・好江夢路いとし・喜味こいしなど)を除き1回の放送につき2組紹介されたこともあった。
  5. ^ 定期的に開催していた頃の会場は虎ノ門ニッショーホール(先代)や霞が関イイノホールなど。
  6. ^ 主催:落語協会落語芸術協会、NHK、NHKサービスセンター
  7. ^ 2020年度は新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、2020年3 - 9月開催予定分の「東京落語会」が中止となったため、その間は本番組用に無観客で収録された演目を放送した。2021年度からの「東京落語会」は、都内各地のホールで年3回実施される無料の公開番組に形態変更されることになったため、開催のない時期は本番組用にスタジオで演目を収録する(前述の「東京落語会」中止時とは異なり観客を入れている模様)。
  8. ^ 以前には大阪厚生年金会館中ホールなど。
  9. ^ 主催:NHK大阪放送局NHK厚生文化事業団
  10. ^ 過去には、稀に番組として浅草木馬亭で落語も収録しての放送もあった。
  11. ^ ニッショーホール(以前にはイイノホールなど)。
  12. ^ 演目で時間が余った場合など
  13. ^ 木久扇に改名後も、後述の番組リニューアルまでは木久蔵時代に描いた絵を使用していた。
  14. ^ a b 実際には2020年4月以降、新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、6月までは過去回の再放送での対応が増えたため、2020年3月までのフォーマットで放送される回も多かった。

出典

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  1. ^ 読売新聞』(縮刷・関東版) 2013年(平成25年)4月、テレビ欄。
  2. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1991年(平成3年)4月 - 1992年(平成4年)4月、テレビ欄。
  3. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1992年(平成4年)4月 - 1993年(平成5年)4月、テレビ欄。
  4. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1993年(平成5年)4月 - 1995年(平成7年)4月、テレビ欄。
  5. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1995年(平成7年)4月 - 1996年(平成8年)3月、テレビ欄。
  6. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1996年(平成8年)4月 - 1997年(平成9年)4月、テレビ欄。
  7. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1997年(平成9年)4月 - 1998年(平成10年)3月、テレビ欄。
  8. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1998年(平成10年)4月 - 1999年(平成11年)3月、テレビ欄。
  9. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 1999年(平成11年)4月 - 2002年(平成14年)3月、テレビ欄。
  10. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 2002年(平成14年)4月 - 2004年(平成16年)4月、テレビ欄。
  11. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 2005年(平成17年)4月 - 2008年(平成20年)3月、テレビ欄。
  12. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 2008年(平成20年)4月 - 2011年(平成23年)3月、テレビ欄。
  13. ^ 『読売新聞』(縮刷・関東版) 2011年(平成23年)4月 - 2013年(平成25年)3月、テレビ欄。
  14. ^ 狩野泰一 公式サイト”. 2014年9月27日閲覧。
  15. ^ Takana Miyamoto -宮本貴奈- Official Site”. 2014年9月27日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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NHK教育 金曜 23:00 - 23:25
前番組 番組名 次番組
NHKウィークエンドセミナー
(1990年4月6日 - 1991年3月29日)
※23:00 - 23:45
日本の話芸
(1991年4月5日 - 1992年4月3日)
ことばは変わる
(1992年4月10日 - 1994年4月1日)
NHK教育 金曜 23:25 - 23:30
NHKウィークエンドセミナー
(1990年4月6日 - 1991年3月29日)
※23:00 - 23:45
日本の話芸
(1991年4月5日 - 1993年4月2日)
正倉院の宝物
(1993年4月9日 - 10月1日)
NHK教育 金曜 23:30 - 23:55
きょうの料理 男の食彩(再放送)
(1991年4月5日 - 1992年4月3日)
日本の話芸
(1992年4月10日 - 1993年4月2日)
教育セミナー 世界・くらしの旅
(1993年4月9日 - 1995年3月10日)
※23:30 - 翌0:00
NHK教育 日曜 23:45 - 翌0:15
日本の伝統芸能
(1992年4月12日 - 1993年4月4日)
※23:30 - 23:57
※23:57 - 翌0:15は放送休止枠
日本の話芸
(1993年4月11日 - 1995年4月2日)
ビバリーヒルズ高校白書
(1995年4月9日 - 1996年3月24日)
※23:45 - 翌0:30
NHK教育 金曜 22:00 - 22:30
視点・論点(金曜)
(1994年4月8日 - 1995年3月31日)
※22:00 - 22:10
【30分繰り下げて継続】
週刊ボランティア
(1994年4月8日 - 1995年3月31日)
※22:10 - 22:40
【170分繰り上げて継続】
日本の話芸
(1995年4月7日 - 1996年3月29日)
日本の伝統芸能
(1996年4月5日 - 1997年4月4日)
【土曜 21:30 - 22:00より移動】
NHK教育 土曜 23:45 - 翌0:15
20歳の趣味講座
(1995年4月8日 - 1996年3月23日)
日本の話芸
(1996年4月6日 - 1997年4月5日)
ことばてれび(再放送)
(1997年4月12日 - 1998年4月4日)
※23:45 - 翌0:00
※日曜 0:00 - 0:15(土曜深夜)は放送休止枠
NHK教育 木曜 12:30 - 13:00
ステップ&ジャンプ(木曜)
(1994年4月7日 - 1997年3月13日)
日本の話芸
(1997年4月10日 - 1998年3月19日)
3か月英会話
(1998年4月9日 - 2001年3月22日)
※12:30 - 12:50
ミニ英会話・とっさのひとこと(木曜)
(1998年4月9日 - 2003年4月3日)
※12:50 - 12:55
ワンポイント介護(木曜)
(1998年4月9日 - 4月16日)
※12:55 - 13:00
NHK教育 土曜 13:30 - 14:00
すくすく赤ちゃん
(1995年4月8日 - 1998年3月21日)
※13:20 - 14:00
【140分繰り上げて継続】
日本の話芸
(1998年4月11日 - 1999年3月20日)
芸能花舞台
(1999年4月10日 - 2004年3月20日)
※13:00 - 13:45
【土曜 19:15 - 19:55より移動、かつ5分拡大して継続】
こころの時代(再放送)
(1999年4月10日 - 2000年3月25日)
※13:45 - 14:45
NHK教育 土曜 12:00 - 12:30
中国語会話(再放送)
(1998年4月11日 - 1999年3月20日)
日本の話芸
(1999年4月10日 - 2002年3月23日)
テレビスポーツ教室
(2002年4月6日 - 2004年3月20日)
【45分繰り下げて継続】
NHK教育 土曜 13:45 - 14:15
課外授業 ようこそ先輩(再放送)
(2001年4月7日 - 2002年3月23日)
※13:45 - 14:20
【30分繰り下げて継続】
日本の話芸
(2002年4月6日 - 2004年4月3日)
芸能花舞台
(2004年4月10日 - 2005年3月19日)
※13:30 - 14:15
【30分繰り下げて継続】
NHK教育 土曜 14:15 - 14:45
前番組 番組名 次番組
課外授業 ようこそ先輩(再放送)
(2002年4月6日 - 2004年3月20日)
※14:15 - 14:50
日本の話芸
(2004年4月10日 - 2005年4月2日)
食彩浪漫
(2005年4月9日 - 2008年3月15日)
※14:15 - 14:35
(単発枠)
※14:35 - 終了時刻不定
NHK教育 土曜 13:45 - 14:15
芸能花舞台
(2004年4月10日 - 2005年3月19日)
※13:30 - 14:15
【30分繰り上げて継続】
日本の話芸
(2005年4月9日 - 2008年3月15日)
ここが聞きたい!名医にQ
(2008年4月12日 - 2010年3月20日)
※13:00 - 14:00
中学生日記
(2008年4月12日 - 2009年3月28日)
※14:00 - 14:30
NHK教育 火曜 14:00 - 14:30
きょうの料理(前日月曜分の再放送)
(2004年4月6日 - 2008年3月25日)
※14:00 - 14:25
きょうの料理ビギナーズ(前日月曜分の再放送)
(2007年4月3日 - 2008年3月25日)
※14:25 - 14:30
日本の話芸
(2008年4月1日 - 2011年3月22日)
NHK高校講座(火曜、30分×2)
(2011年4月5日 - )
※14:00 - 15:00
NHK教育→NHK Eテレ 金曜 21:30 - 22:00
趣味の園芸 やさいの時間
(2010年4月2日 - 2011年3月25日)
※21:30 - 21:55
トラッドジャパン・ミニ
(2010年4月2日 - 2011年3月25日)
※21:55 - 22:00
日本の話芸
(2011年4月1日 - 2013年3月29日)
グレーテルのかまど
(2013年4月5日 - 2016年3月25日)
※21:30 - 21:55
趣味の園芸ビギナーズ(再放送)
(2013年4月5日 - 2015年3月27日)
※21:55 - 22:00
NHK Eテレ 日曜 14:00 - 14:30
課外授業 ようこそ先輩(再放送)
(2012年4月8日 - 2013年3月10日)
※14:00 - 14:23
Minuscule ミニスキュル ~小さなムシの物語~
(2012年4月8日 - 2013年3月10日)
※14:23 - 14:25
テレビスポーツ教室
(2012年4月8日 - 2013年3月10日)
※14:25 - 14:55
【5分繰り下げて継続】
日本の話芸
(2013年4月7日 - )
-