橋本大輝 (体操選手)
日本の体操選手 (2001-)
橋本 大輝(はしもと だいき、2001年〈平成13年〉8月7日 - )は、日本の体操競技選手。2021年開催の東京オリンピック 体操 男子個人総合及び種目別鉄棒 金メダリスト。体操男子個人総合を五輪史上最年少で制覇、種目別鉄棒との2冠を達成した。
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東京五輪のメダルを掲げる橋本大輝 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 2001年8月7日(23歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕地 | 千葉県成田市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 167.5 cm[1][2] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 57 kg[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種目 | 体操競技 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
得意種目 | 鉄棒 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
代表 | 日本代表 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
所属 | セントラルスポーツ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
コーチ | 冨田洋之 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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人物
編集経歴
編集- 千葉県成田市出身。香取市立佐原中学校、船橋市立船橋高等学校を経て順天堂大学を卒業[6]。
- 6歳から15歳まで兄とともに香取市にある佐原ジュニア体操クラブに通う。船橋市立船橋高等学校入学時は荒削りでトップクラスに程遠い選手だったが、高校3年生になると白井健三以来史上2人目となる現役高等学校生の日本代表選手として2019年世界体操競技選手権(ドイツ・シュツットガルト)に出場した[7]。 初出場の橋本は予選で床運動、あん馬、跳馬、鉄棒の4種目で演技し全てチームトップの得点をマーク。団体総合決勝も同じ4種目に登場し、ミスが出た床運動で涙を流したものの、銅メダル獲得に貢献。世界選手権後の個人総合スーパーファイナルでは、同じ代表の萱和磨らを抑えて優勝を飾るなど、日本のエース級の選手に成長した[8]。
- 2021年、第75回全日本体操個人総合選手権と第60回NHK杯体操選手権個人総合で初優勝し、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受け、開催が1年延期された2020年東京オリンピック体操競技日本代表選手に選ばれた[9]。第75回全日本体操種目別選手権鉄棒決勝では、離れ技を連続で成功させ、内村航平を抑えて優勝。東京オリンピックでは、初出場ながら安定した演技で個人総合、種目別鉄棒、団体を予選1位で通過し、決勝は体操男子団体で銀メダル、男子個人総合で金メダル、種目別鉄棒でも金メダルを獲得した。なお、 19歳355日での男子個人総合金メダル獲得は1992年バルセロナオリンピックで金メダリストとなったビタリー・シェルボの20歳200日を塗り替え、史上最年少。日本選手がオリンピックの個人総合を制したのは史上5人目。日本体操として通算100個目という記念すべきメダルとなった[10]。種目別鉄棒で日本がメダルを獲得するのは2004年アテネオリンピックの米田功以来17年ぶり、金メダルでは1984年ロサンゼルスオリンピックの森末慎二以来37年ぶりとなる[11]。 千葉県出身者としては1988年ソウルオリンピック競泳の鈴木大地以来33年ぶりとなる金メダリスト。さらに県出身で初めて五輪の金メダルを複数獲得する快挙で、歴史に名を刻んだ[12]。
- 東京オリンピック 体操 男子個人総合・種目別鉄棒において金メダルを獲得した功績をたたえ、2021年11月18日、千葉県成田市の下総郵便局前に記念のゴールドポスト(第13号)が設置された(ゴールドポストプロジェクト[13])。
- 2022年6月23日、日本オリンピック委員会(JOC)から、シンボルアスリートとして初認定された[14][15]。
- 2022年世界体操競技選手権(イギリス・リヴァプール)において男子個人総合金メダルを獲得したことにより、オリンピック男子個人総合金メダルとの2冠を達成。日本では内村航平に次ぐ2人目の快挙。
- 2024年パリオリンピックの体操競技の男子団体総合では、岡慎之助、萱和磨、谷川航、杉野正尭とともに団体総合で金メダルを獲得[16]。男子個人総合では6種目の合計が84.598となり6位だった[17]。
主な競技成績
編集2019年
編集- 2019全国高等学校総合体育大会
- 個人総合2位、団体総合優勝(8月2日)
- 2019全日本ジュニア体操競技選手権
- 個人総合優勝、団体総合優勝(8月17日)
- 第49回世界体操競技選手権
- 団体総合3位(10月9日)
- 2019体操個人総合スーパーファイナル
- 個人総合優勝(11月8日)
2020年
編集- 第74回全日本学生体操競技選手権
- 個人総合優勝、種目別跳馬優勝、種目別あん馬優勝、団体総合優勝(10月23日)
2021年
編集- 第75回全日本体操個人総合選手権
- 個人総合優勝(4月18日)
- 第60回NHK杯体操選手権
- 個人総合優勝(5月16日)
- 第75回全日本体操種目別選手権
- 種目別鉄棒優勝(6月6日)
- 第32回オリンピック競技大会体操競技
- 団体総合2位(7月26日)
- 個人総合優勝(7月28日)
- 種目別鉄棒優勝(8月3日)
- 第75回全日本学生体操競技選手権
- 個人総合優勝、種目別鉄棒優勝、団体総合優勝(9月4日)
- 第50回世界体操競技選手権
- 個人総合2位(10月22日)
- 種目別鉄棒2位(10月24日)
2022年
編集- 第76回全日本体操個人総合選手権
- 個人総合優勝(4月24日)[18]
- 第61回NHK杯体操選手権
- 個人総合優勝(5月15日)
- 第76回全日本体操種目別選手権
- 種目別床3位(6月19日)
- 第76回全日本学生体操競技選手権
- 個人総合優勝[19]、種目別あん馬優勝、種目別平行棒優勝、種目別鉄棒優勝、団体総合優勝(8月22日)
- 第51回世界体操競技選手権(英国リバプール)
- 個人総合優勝[20](11月4日)、床運動2位(11月5日)
2023年
編集2024年
編集- 第78回全日本体操個人総合選手権
- 個人総合優勝
- 第33回オリンピック競技大会体操競技
- 団体総合優勝(7月30日)
- 個人総合6位(8月1日)
主な受賞・栄典
編集出演
編集CM
編集- JAL がんばろう日本!大会後篇(2021年、日本航空)
イベント
編集- 令和3年度「体力つくり強調月間」ポスター (2021年、スポーツ庁 体力つくり国民運動)
- プロ野球始球式ALL for CHIBA 成田市(2021年9月29日、ZOZOマリンスタジアム)
脚注
編集- ^ a b “橋本 大輝 (はしもと だいき)|体操|選手プロフィル|東京2020オリンピック・パラリンピック”. 時事ドットコム 2022年11月4日閲覧。
- ^ “【体操・NHK杯】東京五輪内定の新エース・橋本大輝 もう一つの夢は「身長159センチになりたい」”. 東スポWeb. (2021年5月16日) 2022年11月4日閲覧。
- ^ a b “[兄と2人の恩師は知る]橋本大輝「成長曲線は廃校体育館から」(矢内由美子)”. Number Web - ナンバー. 2023年5月24日閲覧。
- ^ “兼業農家に生まれ、祖母の農作業を手伝い…体操ニッポン新エース橋本大輝選手の素顔”. 東京新聞 TOKYO Web. (2021年7月30日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “橋本大輝、史上最年少金!黄金の咆哮は天に届いた”. スポニチ Sponichi Annex スポーツ. (2021年7月29日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “船橋ゆかりの東京2020オリンピック・パラリンピック選手内定者”. My Funa.net (2021年7月24日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “スポーツちば 橋本選手「五輪では金を」 体操世界選手権・男子団体総合で銅/千葉”. 毎日新聞. (2020年1月11日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “体操・橋本大輝の不思議な能力 16年全中最下位から4年…急成長18歳”. スポニチ Sponichi Annex スポーツ. (2020年3月3日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “第60回NHK杯体操で橋本大輝選手が初優勝。橋本選手・萱選手が東京オリンピックの日本代表に内定”. 順天堂大学 (2022年8月25日). 2021年7月28日閲覧。
- ^ “体操男子個人総合制した橋本大輝、19歳355日は五輪史上最年少”. スポーツ報知. (2021年7月29日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “鉄棒で橋本大輝が金メダル 森末以来9大会ぶり 個人総合と2冠”. 毎日新聞 (2021年8月3日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “体操の橋本大輝「金」、千葉出身では鈴木大地氏以来の快挙”. 産経ニュース. (2021年7月30日) 2022年8月25日閲覧。
- ^ “ゴールドポストプロジェクト”. 首相官邸 オリンピック・パラリンピックレガシー推進室. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “橋本大輝、シンボルアスリートに初認定「(内村)航平さんのように貢献していきたい」”. デイリースポーツ (2022年6月23日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “JOCがTEAM JAPANシンボルアスリート、ネクストシンボルアスリートを発表”. International Olympic Committee (2022年6月23日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “体操男子 金”. 読売新聞 2024年7月31日閲覧。
- ^ “体操 男子個人総合 岡慎之助が金メダル パリ五輪”. NHK 2024年7月31日閲覧。
- ^ “体操・橋本大輝、進化の全日本連覇「鉄棒は攻めて勝ちたいと思っていた」内村氏引退後初の大舞台で存在感”. スポーツニッポン (2022年4月24日). 2022年8月22日閲覧。
- ^ “橋本大輝が個人総合3連覇 20年ぶり史上3人目 世界選手権へ“黄金プラン”も”. デイリースポーツ. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “橋本大輝、世界体操の個人総合で初優勝…五輪との二冠は内村航平以来2人目”. 読売新聞 (2022年11月5日). 2022年11月5日閲覧。
- ^ “橋本大輝選手が3連覇 全日本体操個人総合選手権|ニュース&イベント|順天堂大学”. www.juntendo.ac.jp. 2023年5月24日閲覧。
- ^ Shimbun, The Nishinippon. “「人間なんで」橋本大輝が伝えたい体操の魅力 内村航平以来の全日本個人総合V3:「おっ!」でつながる地元密着のスポーツ応援メディア 西スポWEB otto!”. 「おっ!」でつながる地元密着のスポーツ応援メディア 西スポWEB otto!. 2023年5月24日閲覧。
- ^ “体操 NHK杯 男子 橋本大輝が3連覇 | NHK”. NHK ニュース (2023年5月21日). 2023年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月4日閲覧。
- ^ “体操男子は橋本大輝が3連覇 「けがなく終えられてよかった」【NHK杯】”. 東京中日スポーツ (2023年5月21日). 2023年6月4日閲覧。
- ^ 『官報』第250号、令和3年11月4日
- ^ “秋の褒章808人・22団体 スケボーの西矢椛さんら”. 日本経済新聞 (2021年11月2日). 2023年5月6日閲覧。
- ^ “橋本大輝「JOCスポーツ賞」優秀賞 パリ五輪へ「団体銀で悔しい思いしたので2年後は金色に」”. 日刊スポーツ (2022年6月17日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “令和6年秋の褒章受章者(東京都)” (PDF). 内閣府. p. 3 (2024年11月3日). 2024年11月9日閲覧。
外部リンク
編集- 橋本大輝 (@hasshii_807) - Instagram
- 橋本大輝 (@HsmtD_0807) - X(旧Twitter)