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渡辺翔太 (野球)

日本のプロ野球選手

渡辺 翔太（わたなべ しょうた、2000年10月29日[6] - ）は、福岡県北九州市小倉北区出身[1]のプロ野球選手（投手[2]）。右投右打[6]。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

渡辺 翔太
東北楽天ゴールデンイーグルス #31
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県北九州市小倉北区[1]
生年月日 (2000-10-29) 2000年10月29日（23歳）
身長
体重		 182 cm
90 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手[2]
プロ入り 2022年 ドラフト3位[3]
初出場 2023年6月3日[4]
年俸 2800万円（2024年）[5]
経歴（括弧内はプロチーム在籍年度）
この表について

経歴 編集

プロ入り前 編集

北九州市立桜丘小学校3年生の時からソフトボールを始めた[7]。

北九州市立富野中学校時代は八幡東ボーイズ（硬式野球のクラブ）に所属し、遊撃手、投手を務めていた[8]。中学校2年生の時からパームボールを投げるようになった[6]。

福岡県立北九州高等学校では2年生の秋からエースとなった[8]。3年夏の全国高等学校野球選手権福岡大会（北福岡大会）では、福岡県立東筑高等学校や自由ケ丘高等学校などに勝利し、ノーシードからベスト4まで進出する立役者となった[8][注 1]。

九州産業大学に進学[11]。2019年4月21日の九州工業大学との福岡六大学野球春季リーグ戦で17奪三振を記録して初勝利を挙げる[12]など、1年春のリーグ戦では3勝した[13][14]。1年秋には福岡六大学野球秋季リーグで新人賞を受賞した[15]。だが、2年次の2020年は新型コロナウイルスの影響で[16]福岡六大学野球春季リーグ戦が中止になった[11]。そのため実家に戻りスケートボードに熱中したが、その間に体重が激減したという[11]。同年秋の福岡六大学野球のリーグ戦では登板なしに終わった[11]。

それでも、15kg以上体重を増量するなどして臨んだ[11]3年春の福岡六大学野球春季リーグ戦では、5勝を挙げてリーグMVPを受賞した[11][17]。4年次の2022年にはハーレムベースボールウィークの日本代表に選ばれ[18][19]、2試合に投げた[20][注 2]。福岡六大学野球リーグで19連勝を記録する[24]など、大学時代に通算20勝を挙げた[6][注 3]。大学では同学年に野口恭佑、中村貴浩がいた[25]。

2022年10月20日に開催されたプロ野球ドラフト会議で、東北楽天ゴールデンイーグルスから3位指名を受けた[3]。担当スカウトは大久保勝也[26][27]。11月3日に契約金6000万円、推定年俸1000万円で入団に合意[28]。11月23日に行われた新入団選手発表会見で、背番号が31となったことが発表された[29]。

楽天時代 編集

2023年の春季キャンプは一軍スタートだった[30]が、シーズンでの開幕一軍入りとはならなかった[31]。二軍戦では6試合の登板で防御率1.50を記録し[31]、6月3日に一軍初昇格[32]。同日の東京ヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）で一軍公式戦初登板し[33]、2回を投げて1人の走者も出さない完全投球を披露した[4][34]。6月9日の中日ドラゴンズ戦（楽天モバイルパーク宮城）では6回に登板して無失点に抑えると、直後に味方が逆転しプロ初勝利を挙げ[35]、ヒーローインタビューも受けた[36][37]。6月16日の読売ジャイアンツ戦（東京ドーム）では8回に投げてプロ初ホールドを記録[38]。最終的に、初登板から8試合連続で無失点投球を続けた[39]。9試合目の登板となった6月28日の福岡ソフトバンクホークス戦（福岡PayPayドーム）では自身の暴投で勝ち越されて[40]初黒星を喫し[32]、翌日の試合でも安打と四球により走者を出して1死も取れずに降板となった[41][注 4]が、7月7日の試合では三者凡退に抑え[32]、Sponichi Annexの記事では「リベンジを果たした」と評された[43]。

同月25日の北海道日本ハムファイターズ戦（楽天モバイルパーク宮城）では2点リードの9回に感染拡大防止特例2023により戦線離脱していた抑え投手の松井裕樹の代わりに登板し[44][45]、無失点に抑えてプロ初セーブを記録した[46][47]。最終的には51試合登板でチーム2位タイの8勝（3敗）、チーム1位の25ホールドを記録するなど防御率2.40の成績でシーズンを終えた[48]。登板数はパ・リーグの新人選手の中では最多で[49]、ホールド数は楽天の新人選手では史上最多記録となり[50]、新人王の投票では受賞となった山下舜平大に次ぐ20票を集めた[51]。オフには推定年俸2800万円（+1800万円）で契約更改[48]。

選手としての特徴 編集

2023年シーズンの投球データ[52]
球種 配分
%		 平均球速
km/h
ストレート 42.99 149.4
パーム 27.39 128.9
カットボール 21.23 137.9
スプリット 04.72 133.8
スライダー 03.54 133.0
カーブ 00.13 122.0

大きく沈むパームが武器[6]。ストレートの最速はアマチュア時代に151km/h[53]、プロ入り後は154km/hを計測している[33]。変化球は他にカットボール・スプリット・スライダー・カーブを投じる[52]。

パームは中学時代に友人から投げ方を教えてもらったことで投げるようになったといい[54]、ルーキーイヤーの2023年シーズンでは被打率.080を記録した[52]。

人物 編集

愛称は「わっぴー」[55]。

高校時代は、好きな選手として大谷翔平の名前を挙げていた[8]。

高校・大学時代の先輩に、楽天でもチームメイトとなる福森耀真がいる[56]。

対戦したい打者に、柳田悠岐の名前を挙げている[57]。

Snow Manのメンバーの渡辺翔太と同姓同名で、登場曲も同グループの「D.D.」という曲を使用している[58]。自身がプロ初勝利を挙げた際にはSnow Manの渡辺から祝いの言葉を受け取り[59]、それに対してチームの公式ツイッターでお礼の言葉を述べた[60]。また、自身が「D.D.」の曲に合わせて踊る動画がチームの公式TikTokで公開されたこともある[61]。

同姓同名の人物にはバスケットボール選手である渡辺翔太もおり、2023年時点で仙台89ERS所属であることから、仙台に本拠を置くプロスポーツチーム所属者同士として顔合わせが実現している[62]。

詳細情報 編集

年度別投手成績 編集

年

度		 球

団		 登

板		 先

発		 完

投		 完

封		 無
四
球		 勝

利		 敗

戦		 セ
丨
ブ		 ホ
丨
ル
ド		 勝

率		 打

者		 投
球
回		 被
安
打		 被
本
塁
打		 与
四
球		 敬

遠		 与
死
球		 奪
三
振		 暴

投		 ボ
丨
ク		 失

点		 自
責
点		 防
御
率		 W
H
I
P
2023 楽天 51 0 0 0 0 8 3 1 25 .727 197 48.2 30 1 20 3 2 41 3 0 15 13 2.40 1.03
通算：1年 51 0 0 0 0 8 3 1 25 .727 197 48.2 30 1 20 3 2 41 3 0 15 13 2.40 1.03
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最多

年度別守備成績 編集

年
度		 球
団		 投手 出
典
試

合		 刺

殺		 補

殺		 失

策		 併

殺		 守
備
率
2023 楽天 51 0 10 2 0 .833 [63]
通算 51 0 10 2 0 .833
  • 2023年度シーズン終了時

記録 編集

初記録
投手記録

背番号 編集

  • 31（2023年 - ）

代表歴 編集

登場曲 編集

脚注 編集

[脚注の使い方]

注釈 編集

  1. ^ 準決勝で折尾愛真高等学校に敗れた[9][10]。
  2. ^ 先発登板した7月11日のキューバ戦は3回3失点の内容だった[21][22]が、7月14日のオランダ戦では5回に登板して1回無失点に抑えた[23]。
  3. ^ 大学時代の通算成績は20勝2敗、防御率2.00[6]。
  4. ^ 後を継いだ内星龍が近藤健介に逆転の3点本塁打を打たれ、チームも試合に敗れた[42]。

出典 編集

  1. ^ a b 「楽天3位指名 渡辺翔太投手が母校 北九州高校を訪問」『NHK 北九州のニュース｜NHK NEWS WEB』NHK、2022年12月8日。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
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  3. ^ a b 「【ドラフト】九産大151キロ右腕の渡辺翔太は楽天3位指名「安心しました。うれしいの一言」」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2022年10月20日。2022年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月19日閲覧。
  4. ^ a b c 「楽天のドラフト３位・渡辺翔太が四回からプロ初登板　２回を無安打無失点と好投」『サンケイスポーツ』 産業経済新聞社、2023年6月3日。2023年6月3日閲覧。
  5. ^ 「楽天 - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ、2023年11月26日。2023年11月26日閲覧。
  6. ^ a b c d e f 「いざ襲名パーム渡辺　楽天ドラ3が落とす魔球で名を上げる！球速も落差も自在」『スポニチ Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2022年11月1日。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
  7. ^ 「渡辺翔太（東北楽天ゴールデンイーグルス）」『週刊ベースボールONLINE』。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
  8. ^ a b c d 「ノーシード北九州旋風、また強豪突破　最速145キロ渡辺完投…突如スカウト続々／北福岡」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2018年7月17日。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
  9. ^ 「バーチャル高校野球：折尾愛真―北九州（準決勝） - 試合結果 - 全国高校野球選手権北福岡大会」『スポーツブル』運動通信社。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
  10. ^ 「渡辺137球完投も快進撃止まった　北九州／北福岡」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2018年7月22日。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
  11. ^ a b c d e f 「コロナ禍の「絶望」が成長を加速　楽天ドラフト3位の渡辺翔太投手」『毎日新聞』毎日新聞社、2022年11月21日。2022年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月19日閲覧。
  12. ^ 「スカウトも注目　九産大1年・渡辺17K　パーム武器に快投　福岡六大学野球」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2019年4月22日。2022年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月16日閲覧。
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  15. ^ 「硬式野球部 33年ぶり春秋リーグ連覇！」『九州産業大学』2019年10月7日。2023年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月17日閲覧。
  16. ^ 「福岡六大学野球も春季リーグ中止　試合数削減、トーナメントを模索も」『西日本スポーツ』西日本新聞社、2020年6月1日。2022年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月19日閲覧。
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  22. ^ 「日本 vs キューバ | 第30回 ハーレムベースボールウィーク2022」『野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト』。2023年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月19日閲覧。
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  68. ^ 「2023年7月25日 【公式戦】 試合結果 （東北楽天vs北海道日本ハム）」NPB.jp 日本野球機構。2023年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年7月27日閲覧。
  69. ^ 「選手登場曲」『東北楽天ゴールデンイーグルス 公式サイト』東北楽天ゴールデンイーグルス。2023年6月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月16日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集

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