炎のロックンロール

クイーンの楽曲

炎のロックンロール」(Keep Yourself Alive)は、イギリスのロックバンドクイーンの楽曲である。作詞・作曲はブライアン・メイ[1]

「炎のロックンロール」
クイーンシングル
初出アルバム『戦慄の王女
A面 炎のロックンロール
ショウ・マスト・ゴー・オン(1991年盤)
B面 サン・アンド・ドーター
アメリカ合衆国の旗谷間のゆり
アメリカ合衆国の旗ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン
炎のロックンロール(1991年盤)
リリース
規格 7インチシングル
ジャンル ハードロック
時間
レーベル イギリスの旗 EMI
アメリカ合衆国の旗 エレクトラ
日本の旗 ワーナー・パイオニアエレクトラ
作詞・作曲 ブライアン・メイ
プロデュース ジョン・アンソニー
ロイ・トーマス・ベイカー
クイーン
クイーン シングル 年表
炎のロックンロール
(1973)
ライアー
(1974)
ミュージックビデオ
「Keep Yourself Alive」 - YouTube
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EMIレコード1973年7月6日に、エレクトラ・レコードはその3ヶ月後にデビューシングルとしてリリースした[2]。しかし、本作はほとんどラジオで放送されることなく、英米共にチャートインすることはなかった[3]

2008年ローリング・ストーン誌が発表した「The 100 Greatest Guitar Songs of All Time」の31曲目に、本作が挙げられている[4]

曲の制作

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ジョン・ディーコンの加入前の1970年インペリアル・カレッジ・ロンドンフェリー・ロードの庭園で行なわれたリハーサルで、ブライアン・メイアコースティック・ギターを弾きながら書いた曲である[5]。アルバム『世界に捧ぐ』リリース時のラジオの特別番組でメイが語ったところによると、彼らの考えを皮肉っぽく、からかい半分に書いた歌詞が、フレディ・マーキュリーの歌唱によって完成されたという。

1971年の夏にレコーディングが始まり、最初はディ・レーン・リー・スタジオで行われた。これはルイ・オースティンのプロデュースで、イントロはメイがアコースティック・ギターを弾いた。バースでのマーキュリーの受け答えするボーカル、ブレークでのテイラーとマーキュリーの呼応といった、曲の全体的要素はすでに出来ていた。このデモ・ヴァージョンは、メイのお気に入りテイクとなっている。

その後、トライデント・スタジオでの本番テイクにあたって、「魔法を取り戻す」様々な試みがなされた。その中でマイク・ストーンによるミックスが唯一受け入れられ、シングルに使用された。

この曲では、マーキュリーがすべてのコーラスを一人で(多重録音で)行っている。また、"Do you think you're better every day? - 日々進歩していると感じているかい"というフレーズをテイラー、 "No I just think I'm two steps nearer to my grave - いや、単に自分の墓に2歩近づいただけさ" というフレーズをメイが歌っている(初期ヴァージョンやライヴではマーキュリーが歌う部分である)。なお、このレコーディングでは、アコースティック・ギターは使用していない。EMIの歌詞カードには7本のエレクトリック・ギターのパートが挙げられており、そのうちの1本にはフェイズ・エフェクトがかけられている。

ライヴ・パフォーマンス

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ディーコンを加えたクイーンは直ちにこの曲をライヴのセットリストに加えた。マーキュリーはこの曲を「当時のクイーンを語るのにぴったりの曲」だと語っている[6]

1980年と1981年のツアーのセットリストに入り、この曲の前に即興のジャムを入れ、ドラム・ソロの後にはテイラーのティンパニ・ソロからメイのエコーのかかったギター・ソロへと移り、「ブライトン・ロック」のフィナーレかフラッシュ・ゴードンメドレー[注釈 1]へと続く。

その後、1984年の『ザ・ワークス』ツアーで古い曲のメドレー[注釈 2]の一部として使うまでは、この曲は演奏しなかった。

収録曲

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オリジナル盤

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  1. 炎のロックンロール - Keep Yourself Alive (May)
  2. サン・アンド・ドーター - Son and Daughter (May)

1975年盤(アメリカのみ)

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  1. 炎のロックンロール - Keep Yourself Alive (May)
  2. 谷間のゆり - Lily of the Valley (Mercury)
  3. ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン - God Save the Queen (Arranged by May)

演奏

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他者の使用

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  • イングヴェイ・マルムスティーンは1997年にカヴァーし、これはクイーンのトリビュートアルバム『クイーン・トリビュート〜ドラゴン・アタック〜』に収録された。
  • イギリスのヘヴィ・メタルバンド、アイアン・メイデンはライヴでの「聖地へ」(アルバム『鋼鉄の処女』に収録)の間奏に、この曲のギターリフを使用している。

メディアでの起用

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2016年から、トヨタ自動車クロスオーバーSUVC-HR」のCMソングに起用されており、キャッチフレーズもこの曲のタイトルにちなんだ、「KEEP YOURSELF ALIVE 走るなら、自分の道を。」となっている。

2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』では、フレディとジョンを迎えた初のライブでのシーンで使われている[7]。このシーンで使われた音源は、1974年3月31日レインボー・シアターで行なったライヴの音源[注釈 3]で、フレディが「But if I crossed a million rivers, And I rode a million miles」というフレーズを「But if I rode a million rivers, And I crossed a million miles」と歌い間違っているように編集されている。

収録アルバム

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脚注

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注釈

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  1. ^ 「宇宙戦争のテーマ」、「フラッシュのテーマ」、「ザ・ヒーロー」
  2. ^ 愛にすべてを」、「キラー・クイーン」、「輝ける7つの海」、「ライアー」
  3. ^ ライブ・アルバム『ライヴ・アット・ザ・レインボー‘74』に収録。映画のサウンドトラック盤『ボヘミアン・ラプソディ (オリジナル・サウンドトラック)』にも収録されている。

出典

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  1. ^ “クイーン、必聴の10曲はこれ 異論歓迎、記者が選んだ [ボヘミアン・ラプソディ特集”]. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/ASM2L1CHYM2KUCVL013.html 2019年3月23日閲覧。 
  2. ^ "QOL History—Queen". QueenOnline. Retrieved on 29 June 2009.
  3. ^ Rivadavia, Eduardo. "Keep Yourself Alive" song review. Allmusic. Retrieved on 29 June 2009.
  4. ^ “The top 100 guitar songs of all time”. Express.co.uk (Northern and Shell Media). (2008年6月8日). https://www.express.co.uk/entertainment/music/47479/The-top-100-guitar-songs-of-all-time 2018年12月19日閲覧。 
  5. ^ Hodkinson, Mark (2004). Queen: The Early Years (3rd edition ed.). Omnibus Press. ISBN 1-84449-012-2 
  6. ^ RAM, 21 May 1976, p 17
  7. ^ “これが分かったら『ボヘミアン・ラプソディ』通!難問クイズを出演者が出題”. フロントロウ (株式会社オウトグラフ プロダクション). (2018年12月25日). https://www.excite.co.jp/news/article/Frontrow_17238739/ 2019年3月23日閲覧。