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サマータイムシンデレラ

2023年に発売された緑黄色社会のシングル曲
緑黄色社会 > サマータイムシンデレラ

「サマータイムシンデレラ」（Summer Time Cinderella）は、日本のポップ・ロック・バンドである緑黄色社会の楽曲。2023年7月24日に配信限定で発売された後、7枚目のシングルとして8月7日に配信で、9月6日にCDで発売される。作詞は長屋晴子と小林壱誓の共作で、作曲は穴見真吾が手がけた[1]。楽曲はフジテレビ系月9ドラマ『真夏のシンデレラ』の主題歌として書き下ろされた。シングルにはカップリング曲として同作の挿入歌「マジックアワー」が収録された。

「サマータイムシンデレラ」
緑黄色社会 の シングル
B面 マジックアワー
リリース
規格
ジャンル
時間
レーベル Epic Records Japan
作詞
作曲 穴見真吾
ゴールドディスク
後述を参照
チャート最高順位
後述を参照
緑黄色社会 シングル 年表
  • サマータイムシンデレラ
  • （2023年）
ミュージックビデオ
「サマータイムシンデレラ」 - YouTube
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背景・リリース 編集

2023年7月7日、同月10日から放送が開始されるフジテレビ系月9ドラマ『真夏のシンデレラ』の主題歌が「サマータイムシンデレラ」に決定したことを発表[2]。本作は緑黄色社会初の月9ドラマ主題歌となった[2]。長屋はお話を聞いた時は、やっぱり「月9」という響きが自分たちも憧れていたものであったので、すごいうれしかったですね。同時に「月9」という枠は誰もが見たり、話題に上がるのでプレッシャーもありましたと語っている[3]。主題歌制作にあたって複数の楽曲を提出しており、その中から本作が選ばれた[3]。

7月19日に放送されたニッポン放送『緑黄色社会・長屋晴子のオールナイトニッポンX』でラジオ初フルオンエアとなった[4]。

7月24日に先行配信を開始[5][6]。ジャケットには海辺に脱ぎ捨てられた服を被写体とした写真が使用された[5]。同日、7枚目のシングルとして8月7日に配信、9月6日にCDで発売することを発表した[7][8]。シングルにはカップリング曲として『真夏のシンデレラ』の挿入歌「マジックアワー」が収録され、CDシングルは初回生産限定盤（CD+Blu-ray）と通常盤（CD）の2形態での発売[7]。初回生産限定盤に付属のBlu-rayには、5月から7月にかけて行なわれた全国ホールツアー『pink blue tour 2023』から6月15日の東京国際フォーラム公演でのライブ映像を収録[9]。

制作 編集

「サマータイムシンデレラ」は、フジテレビ系月9ドラマ『真夏のシンデレラ』の主題歌として書き下ろされたラブソングで、夏の舞台をテーマとして制作された[2]。楽曲はドラマ側との話し合いを経て「夏と恋愛の“王道”」を意識して制作され、長屋によれば歌詞はドラマの台本を読んで内容に寄せることを意識したとのことで、とはいえ、自分の中にあるものしか出てこないと思うので、実体験だったり、自分の理想だったり、思いみたいなものはすごく入っていますと語っている[3]。長屋は楽曲の制作にあたり（ドラマの舞台である）江ノ島を訪れたメンバーがいたことを明かしている[10]。

楽曲制作は作曲から始まり、主題歌のオファーを受けてメンバー全員で数曲書いた中から穴見が書いた本作に決まり、そこから小林によって歌詞が加えられていった[11]。その後、ドラマのプロデューサーとの打ち合わせを経て、手直しをする段階で長屋が加わった[11]。歌詞を書き始めた当初は、長屋によれば最初はもう少し「シンデレラ」要素があったし、わりと具体性を帯びた歌詞であったが、「（ドラマの曲であるため）具体性によって断定されてしまうシーンがある」「「シンデレラ」要素が見方によっては幼く感じられてしまう」といったことから、あらゆるシーンで使えるように書き換えられていった[11]。

『音楽ナタリー』のインタビュアーから「どんなイメージで曲を作ったか」を聞かれた穴見は、「夏の曲」といえば杏里の「悲しみがとまらない」をはじめとした作曲家の林哲司が手がけた楽曲が思い浮かぶとし、林さんの曲のように波の音が聞こえてきそうな曲にできたらいいなと思って、イントロやAメロの導入でさわやかな風景の中に連れ去っていく感じを意識しましたと説明している[12]。

デモ音源の段階である程度肉付けされていたが、ドラマ側から昔っぽいという指摘を受けたことから、アレンジャーのLASTorderの協力のもとアレンジが変えられた[12]。ピアノ系のフレーズはLASTorderによって書き直された[12]。また、曲の中盤におけるピアノが目立つアレンジもLASTorderによるアイデアで、楽曲制作前に行なわれたライブでのソロタイムでpeppeがクラシックを弾いていたことがきっかけとなっている[12]。

プロモーション 編集

ミュージック・ビデオ 編集

「サマータイムシンデレラ」のミュージック・ビデオは、2023年8月7日の22時に公開された[13]。監督は大久保拓朗が務めた[14]。ミュージック・ビデオは千葉県山武市で撮影され[15]、海岸での演奏シーンや花火のシーンなどで構成された夏を前面に出した作品となっている[13]。なお、ロケによるミュージック・ビデオの撮影は「sabotage」の以来となった[13]。

ミュージック・ビデオは、公開から4日間で100万回を超える再生回数を記録した[16]。

楽曲の披露 編集

映像外部リンク
  緑黄色社会 - サマータイムシンデレラ / THE FIRST TAKE - YouTube

「サマータイムシンデレラ」は、2023年7月12日にフジテレビ系列で放送された『2023 FNS歌謡祭 夏』でテレビ初披露となった[17]。7月31日に放送されたTBS系『CDTVライブ!ライブ! 2時間スペシャル』ではフルサイズで披露された[18]。このほか、テレビ朝日系『ミュージックステーション 夏の3時間半スペシャル』（2023年8月4日放送）や[19]、フジテレビ系『めざまし8』（2023年8月29日放送回）[20]、NHK総合『Venue101』（2023年10月7日放送回）[21]、読売テレビ・日本テレビ系『ベストヒット歌謡祭2023』（2023年11月16日放送）[22]でも披露された。

9月1日に公開された『THE FIRST TAKE』第355回では、レコーディングにも参加した湯本とともにアコースティック・ギターやトランペットを交えたアレンジで演奏された[23]。

評価 編集

音楽ライターの森朋之は、リアルサウンドに寄稿したレビューで真夏の海を舞台にした恋愛ドラマに寄り添うことで、緑黄色社会のカラフルなポップセンスがしっかりと際立つ楽曲に仕上がっている。夏の切なさを想起させるpeppeの鍵盤をはじめ、メンバー全員のプレイヤビリティが活かされたアレンジ、寂寥感と解放感を同時に放つ長屋のボーカルも聴きごたえ十分だと評した[24]。

フリーライターの橘川有子は、本作を恋を予感したときの胸のときめきや、自分の感情を抑えきれない心のざわめき、甘酸っぱい記憶、はらはらする感情を、音楽に写し取ったかのような楽曲と説明した[25]。

第65回日本レコード大賞で優秀作品賞を受賞した[26]。

シングル収録曲 編集

CD、デジタル・ダウンロード
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「サマータイムシンデレラ」
  • 長屋晴子
  • 小林壱誓
穴見真吾
2.「マジックアワー」小林壱誓小林壱誓
3.「サマータイムシンデレラ (Instrumental)」   
4.「マジックアワー (Instrumental)」   
合計時間:
Blu-ray（初回生産限定盤） : pink blue tour 2023 @東京国際フォーラムA 2023.6.15
#タイトル作詞作曲・編曲
1.「ピンクブルー」  
2.「さもなくば誰がやる」  
3.「Don!!」  
4.「あのころ見た光」  
5.「これからのこと、それからのこと」  
6.「ジブンセイフク」  
7.「LITMUS」  
8.「Mela!」  
9.「あうん」  
10.「うそつき」  
11.「大人ごっこ」  
12.「Starry Drama」  
13.「Shout Baby」  
14.「始まりの歌」  
15.「キャラクター」  
16.「Slow dance」  
17.「時のいたずら」  
18.「sabotage」  

クレジット 編集

緑黄色社会
外部ミュージシャン
レコーディング・スタッフ

チャート成績 編集

週間チャート 編集

チャート (2023年) 最高位
日本 (オリコン)[30] 17
日本 (オリコン合算シングル)[31] 9
日本 (Japan Hot 100)[32] 11

月間チャート 編集

チャート (2023年) 最高位
日本 (オリコン)[33] 45

年間チャート 編集

チャート (2023年) 順位
Japan Download Songs (Billboard JAPAN)[34] 52

認定 編集

国/地域 認定 認定/売上数
ストリーミング
日本 (RIAJ)[35] Gold 50,000,000 

  認定のみに基づく再生回数

発売日一覧 編集

国/地域 発売日 レーベル 規格 規格品番 備考
全国 2023年7月24日 Epic Records Japan デジタル・ダウンロード ESXX02786B00Z 「サマータイムシンデレラ」の先行配信[6]
2023年8月7日 ESCL05877B00Z
日本 2023年9月6日 CD+Blu-ray ESCL 5875-6 初回生産限定盤
CD ESCL 5877 通常盤

出典 編集

  1. ^ a b c "緑黄色社会の新曲「サマータイムシンデレラ」月9ドラマ「真夏のシンデレラ」主題歌に". ファッションプレス. Carlin. 2023年7月7日. 2023年8月6日閲覧。
  2. ^ a b c "緑黄色社会が初の月９主題歌を担当！ 真夏のドキドキを包み込む"ラブソング"が誕生！". フジテレビ. 2023年7月7日. 2023年8月6日閲覧。
  3. ^ a b c 佐藤勝亮「緑黄色社会「国民的バンド目標」 月9主題歌反響大「ドーム目指したい」 バンド名由来も明かした」『日刊スポーツ』日刊スポーツ新聞社、2023年8月31日、21面。
  4. ^ 緑黄色社会の2023年7月17日 午後10:04の投稿、2023年8月31日閲覧。
  5. ^ a b "緑黄色社会、月9ドラマ「真夏のシンデレラ」主題歌を配信リリース". 音楽ナタリー. ナターシャ. 2023年7月19日. 2023年8月6日閲覧。
  6. ^ a b "緑黄色社会、フジテレビ系月9ドラマ「真夏のシンデレラ」主題歌「サマータイムシンデレラ」を表題とした7thシングルを8月7日配信リリース＆9月6日CDリリース！". encore（アンコール）. USEN. 2023年7月25日. 2023年8月15日閲覧。
  7. ^ a b "緑黄色社会、森七菜×間宮祥太朗の月9『真夏のシンデレラ』主題歌＆挿入歌をCDリリース". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年7月24日. 2023年8月7日閲覧。
  8. ^ "緑黄色社会、7thシングル『サマータイムシンデレラ』配信＆CDでリリース　表題曲先行配信も". Real Sound. blueprint. 2023年7月24日. 2023年8月7日閲覧。
  9. ^ "緑黄色社会、7thシングル『サマータイムシンデレラ』初回生産限定盤Blu-ray収録内容発表。「Starry Drama」ライヴ映像先行公開". Skream!. 激ロックエンタテインメント. 2023年8月28日. 2023年8月28日閲覧。
  10. ^ "緑黄色社会「曲作りのためにロケ地の江の島へ」月9主題歌『サマータイムシンデレラ』配信リリース". TOKYO FM+. エフエム東京. 2023年7月28日. 2023年8月31日閲覧。
  11. ^ a b c 井出美緒（インタビュアー：井出美緒）「「緑黄色社会」スペシャルインタビュー 久しぶりに「恋」という言葉を使いました。」『歌ネット』、ページワン、2頁。https://www.uta-net.com/interview/2308_ryokushaka_2。2023年9月8日閲覧。 
  12. ^ a b c d 小松香里（インタビュアー：小松香里）「緑黄色社会「サマータイムシンデレラ」インタビュー｜王道を貫き続ける4人の月9主題歌完成までの道のり」『音楽ナタリー』、ナターシャ、1頁、2023年9月6日。https://natalie.mu/music/pp/ryokushaka09。2023年9月8日閲覧。 
  13. ^ a b c "緑黄色社会、フジテレビ系月9ドラマ"真夏のシンデレラ"主題歌「サマータイムシンデレラ」MVを本日8/7 22時に公開". Skream!. 激ロックエンタテインメント. 2023年8月7日. 2023年8月7日閲覧。
  14. ^ 緑黄色社会の2023年8月7日 午後10:00の投稿、2023年8月7日閲覧。
  15. ^ 緑黄色社会 (7 August 2023). 緑黄色社会『サマータイムシンデレラ』Official Video / Ryokuoushoku Shakai – Summer Time Cinderella. 2023年8月7日閲覧。
  16. ^ 伊藤美咲 (2023年8月14日). "長屋晴子の一瞬で引き込まれるような歌声". Real Sound. blueprint. p. 2. 2023年9月8日閲覧。
  17. ^ "緑黄色社会を森七菜＆間宮祥太朗が応援！月9ドラマ『真夏のシンデレラ』主題歌TV初披露". THE FIRST TIMES. ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド、ソニー・ミュージックソリューションズ、THE FIRST TAKE. 2023年7月13日. 2023年8月31日閲覧。
  18. ^ 緑黄色社会の2023年7月31日 午後8:09の投稿、2023年8月31日閲覧。
  19. ^ "『ミュージックステーション』夏の3時間半SP、出演15組のタイムテーブル発表！". テレ朝POST. テレビ朝日. 2023年8月4日. 2023年8月31日閲覧。
  20. ^ "緑黄色社会 サマータイムシンデレラ | めざまし8 2023/08/29(火)08:00のニュース". TVでた蔵. ワイヤーアクション. 2023年8月29日. 2023年8月31日閲覧。
  21. ^ "BOYNEXTDOOR・緑黄色社会・BiTE A SHOCK". Venue101. NHK. 2023年12月13日閲覧。
  22. ^ "11月16日放送「ベストヒット歌謡祭2023」、乃木坂46、JO1、BE:FIRST、NiziU、香取慎吾、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、なにわ男子ら出演アーティストの歌唱曲発表". TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2023年11月9日. 2023年12月13日閲覧。
  23. ^ "緑黄色社会、月9主題歌「サマータイムシンデレラ」儚くドラマチックなアレンジで披露 ＜THE FIRST TAKE＞". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年9月1日. 2023年9月8日閲覧。
  24. ^ 森朋之 (2023年7月28日). "LE SSERAFIM、緑黄色社会、[Alexandros]、LANA、GRAPEVINE、Lucky Kilimanjaro……注目新譜6作をレビュー". リアルサウンド. blueprint. 2023年8月7日閲覧。
  25. ^ 橘川有子 (2023年8月8日). "【コラム】緑黄色社会、『真夏のシンデレラ』を彩る「サマータイムシンデレラ」の満足度を『Mステ』歌唱から考察". BARKS. ジャパンミュージックネットワーク. 2023年8月15日閲覧。
  26. ^ "レコード大賞　優秀作品賞Ado「唱」Mrs.GREEN APPLE「ケセラセラ」など10作". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 2023年11月21日. 2023年11月22日閲覧。
  27. ^ a b "緑黄色社会、ドラマ『真夏のシンデレラ』主題歌に続き挿入歌も担当". BARKS. ジャパンミュージックネットワーク. 2023年7月10日. 2023年7月10日閲覧。
  28. ^ a b c サマータイムシンデレラ (ブックレット). 緑黄色社会. Epic Records Japan. 2023. ESCL 5875〜6。
  29. ^ あつきの2023年7月23日 午後8:19の投稿、2023年8月12日閲覧。
  30. ^ "オリコン週間 シングルランキング 2023年09月04日～2023年09月10日 11～20位". ORICON NEWS. oricon ME. 2023年9月13日閲覧。
  31. ^ "オリコン週間 合算シングルランキング 2023年09月04日～2023年09月10日". ORICON NEWS. oricon ME. 2023年9月19日閲覧。
  32. ^ "Billboard Japan Hot 100 | Charts". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年9月13日. 2023年9月13日閲覧。
  33. ^ "オリコン月間 シングルランキング 2023年09月度 41～50位". ORICON NEWS. oricon ME. 2023年12月6日閲覧。
  34. ^ "Billboard Japan Top Download Songs Year End | Charts". Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク. 2023年11月15日閲覧。
  35. ^ "2023年11月度ストリーミング認定" (PDF). 日本レコード協会. 2023年12月26日. p. 3. 2023年12月31日閲覧。

外部リンク 編集

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