テレマルク県
Telemark fylke
テレマルク県の県章
県の紋章
測地系: 北緯59度20分0秒 東経8度30分0秒 / 北緯59.33333度 東経8.50000度 / 59.33333; 8.50000座標: 北緯59度20分0秒 東経8度30分0秒 / 北緯59.33333度 東経8.50000度 / 59.33333; 8.50000
テレマルク県の位置
ノルウェーの旗 ノルウェー王国
地方区分エストラン
県庁所在地シーエン
県知事所在地トンスベルグ
県知事Fred-Ivar Syrstadヴェストフォル・オ・テレマルク県知事[2][3]
県議会議長(県長)Sven Tore Løkslid[1]
公用語ノルウェー語(ニュートラル[4]
面積
 - 総計
 - 陸上
 - 水域
 - 国土に占める割合
8位
15,298.16 km2
13,832.42 km2
01,465.74 km2 (9.6%)
 - 4.7 %
[5]
人口
 - 総計 (2023)
 - 全人口に占める割合
 - 人口変化 (10年)
 - 人口密度
13位
175,546 人
3.2 %
2.7 %
11.5 人/km2
[6]
県内総生産
 - 総計(2001)
 - 全GDPに占める割合
12位
219,404 万NOK
2.38 %
創設年1661年
2024年1月1日(再設置)
県番号40[7]
8(2020年まで)
時間帯夏時間CET (UTC+1)
CEST (UTC+2)
公式サイトtelemarkfylke.no

テレマルク県 (テレマルクけん、ノルウェー語: Telemark [ˈteːləˈmɑrk] ( 音声ファイル)) は、ノルウェーヴェストフォル県ブスケルー県ヴェストラン県ローガラン県アグデル県と県境を接している。県庁所在地はシーエン。なお2024年1月9日時点でテレマルク県知事は設けられておらず、ヴェストフォル県トンスベルグにいるヴェストフォル・オ・テレマルク県知事が兼任している。人口は約17.5万人(2023年[6])。自治体別の公用語をみると半数近くがニーノシュクを公用語としているが、県の公用語はニュートラルである[4]

ノルウェーの南西に位置し、ハダンケル地域からスカゲラク海峡まで続く。海岸線はランゲサンスフィヨルド (Langesundsfjorden) からジェーネストアンゲン (Gjernestangen)、 さらにアウストアグデルまで続いている。地形は起伏に富み、多くのがある。

シーエン、ポースグラン (Porsgrunn)、ノトデンリューカン (Rjukan)、クラーゲリョーなどに人口が多い。スタテレ (Stathelle)、ウレフォス (Ulefoss)、ブレヴィク (Brevik)、ランゲサン (Langesund)、ボー ()、フィレスダル (Fyresdal)、ヴィニェ (Vinje) などの都市も有名である。

名称・県章 編集

1919年まではブラッツベリ県 (Bratsberg amt) という名前であった。知事の赴任地であったブラッツベリ (Bratsbergbrattr が眠るを意味し、berg が山を意味する)にちなんで名づけられていた。

現在の地名の命名の由来は Þelamörk であり、前半は þelir で、これは古ドイツにいたと考えられる民族の名前であり、後半の mörk は森林地帯や、国境地帯を現す。

現在あるスポーツやレジャーとしてのスキーが確立された地であり、19世紀中頃に「近代スキーの父」であるソンドレ・ノルハイムノルウェー語版ノルウェー語 (ニーノシュク)版英語版が編み出したスキーの技術はこの県にちなんで、テレマークと名づけられている。ノルディックスキーの基本となるものである。

県章は旧時代の戦斧を表しており、1970年に制定された。

歴史 編集

ヴァイキング時代の昔にテレマルクに王国があったと考えていた歴史家もいたが、現在では証拠がなく否定的である。

1661年、ブラッツベリ県が創設された。1919年1月1日、ブラッツベリ県はテレマルク県に改編された[8]

20世紀初頭からノルスク・ハイドロによる水力発電所や、その電力を利用した化学的窒素固定による合成肥料工場が県内のノトデンなどに建設された。その施設群は20世紀初頭の新たな産業発展を伝える文化財として、「リューカン=ノトデンの産業遺産」の名で世界遺産リストに登録されている。

テレマークの要塞』(原題: The Heroes of Telemark)という1965年の英米合作映画は第二次世界大戦中のドイツによって原子爆弾開発の為に接収されたリューカンにあるノルスク・ハイドロ重水施設の大規模破壊活動(ノルスク・ハイドロ重水工場破壊工作)を描いたものである。しかしながら、その映画には誤りがあるとして、en:Ray Mearsが詳しく手直しして真の『テレマルクの英雄』という映画を製作している。また、1948年には同様のテーマのノルウェー・フランス合作映画が作られている。

2020年1月1日ヴェストフォル県と合併しヴェストフォル・オ・テレマルク県となった[9]2024年1月1日、ヴェストフォル・オ・テレマルク県の合併が解消され、テレマルク県が再度発足した[10]

基礎自治体 編集

17の基礎自治体(kommune)が所属している[7]。うち2市がブークモール、8市がニーノシュクを公用語と定めている[4]

自治体
コード
紋章 自治体名 ノルウェー語名 人口[6]
(2023年)
面積[5]
(km2)
採用筆記法[4]
4001   ポースグランノルウェー語版 Porsgrunn 37,056 164.44 ブークモール
4003   シーエン Skien 55,924 779.20 ニュートラル
4005   ノトデン Notodden 13,025 983.88 ニュートラル
4010   シリヤンノルウェー語版 Siljan 2,375 213.95 ブークモール
4012   バンブレノルウェー語版 Bamble 14,172 304.38 ニュートラル
4014   クラーゲリョー Kragerø 10,413 305.46 ニュートラル
4016   ドランゲダルノルウェー語版 Drangedal 4,091 1,062.78 ニュートラル
4018   ノームノルウェー語版 Nome 6,559 429.67 ニュートラル
4020   中部テレマルク市ノルウェー語版 Midt-Telemark 10,735 518.50 ニーノシュク
4022   Seljord Seljord 2,939 715.08 ニーノシュク
4024   Hjartdal Hjartdal 1,588 791.61 ニーノシュク
4026   ティンノルウェー語版 Tinn 5,546 2,045.13 ニュートラル
4028   クヴィテセイドノルウェー語版 Kviteseid 2,427 708.47 ニーノシュク
4030   ニッセダルノルウェー語版 Nissedal 1,442 905.17 ニーノシュク
4032   フィレスダルノルウェー語版 Fyresdal 1,224 1,280.02 ニーノシュク
4034   トッケノルウェー語版 Tokke 2,198 984.58 ニーノシュク
4036   ヴィニェノルウェー語版 Vinje 3,832 3,105.84 ニーノシュク

脚注 編集

  1. ^ Maktkampen avgjort: Sven Tore Løkslid er ny fylkesordfører i Telemark”. ノルウェー放送協会 (2023年9月13日). 2024年1月16日閲覧。
  2. ^ Ingen statsforvalter-avklaring før valget”. ノルウェー放送協会 (2023年6月15日). 2024年1月16日閲覧。
  3. ^ Krever deling av statsforvalteren”. ノルウェー放送協会 (2024年1月9日). 2024年1月16日閲覧。
  4. ^ a b c d Forskrift om språkvedtak i kommunar og fylkeskommunar (språkvedtaksforskrifta)”. Norsk Lovtidend (2024年1月16日). 2024年1月21日閲覧。
  5. ^ a b 09280: Areal (km²), etter region, statistikkvariabel og år”. ノルウェー統計局. 2024年1月16日閲覧。
  6. ^ a b c 07459: Befolkning, etter region, statistikkvariabel og år”. ノルウェー統計局. 2024年1月16日閲覧。
  7. ^ a b Nye fylkes- og kommunenummer fra 2024”. Regjeringen.no (2022年8月23日). 2024年1月16日閲覧。
  8. ^ Telemark”. Worldstatemen. 2024年1月17日閲覧。
  9. ^ Fylkessammenslåinger i regionreformen”. Regjeringen.no (2019年12月19日). 2023年5月13日閲覧。
  10. ^ Fylkesinndelingen fra 2024”. Regjeringen.no (2022年7月5日). 2023年5月13日閲覧。