第70期王座戦(だい70きおうざせん)は、2022年に行われた王座戦である。挑戦手合では井山裕太王座に余正麒八段が挑んだが、結果は井山が3勝0敗で制し、通算8期目の王座位を獲得した。

第70期 王座戦
前王座 井山裕太
挑戦者 余正麒
第70期王座 井山裕太(通算8期/2期連続)
王座戦
第69期第71期 >
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概要 編集

  • 参加者は、日本棋院または関西棋院に所属する全棋士
  • 予選A-Cは日本棋院・関西棋院で分かれて行う。予選A-Cを突破した棋士と前期本戦進出棋士(本戦にシードされた棋士を除く)で、最終予選を行う。最終予選は日本棋院・関西棋院合同。
  • 最終予選を突破した棋士と、本戦にシードされた棋士計16名で本戦トーナメントを行う。シード規定は、前期本戦決勝進出棋士2名と七大タイトル保持者。
  • 本戦トーナメントを制した棋士と、第69期王座位の井山裕太で挑戦手合五番勝負を行い、第70期王座位を決定する。
  • コミは6目半、持ち時間は3時間。
  • 日本経済新聞社・日本棋院・関西棋院主催。賞金1400万円。

予選・本戦 編集

予選A, B, C 編集

日本棋院では、予選B, Cは2021年3月31日に抽選が行われ、2022年1月6日まで行われた。予選Aは、2021年12月13日に抽選が行われ、2022年2月28日まで行われた。

関西棋院では、予選A, Bで最終予選進出棋士を決定。

最終予選 編集

2022年2月18日に抽選が行われ、5月9日まで行われた。

最終予選詳細
1枠
1回戦 決勝戦
 
4/14
 
 結城聡九段
3/10
 安斎七段
 安斎伸彰七段
 大竹優六段  
    
    
2枠
1回戦 決勝戦
 
3/24
 
 趙善津九段
3/10
 林八段
 伊田篤史八段
 林漢傑八段  
    
    
3枠
1回戦 決勝戦
 
3/31
 
 鶴田和志六段
3/17
 大西四段
 三村智保九段
 大西研也四段  
    
    
4枠
1回戦 決勝戦
 
4/28
 
 松本武久八段
4/4
 羽根九段
 羽根直樹九段
 大橋成哉七段  
    
    
5枠
1回戦 決勝戦
 
5/5
 
 許家元十段
4/14
 瀬戸八段
 大垣雄作九段
 瀬戸大樹八段  
    
    
6枠
1回戦 決勝戦
 
4/21
 
 内海晃希三段
3/10
 中野九段
 中野寛也九段
 村川大介九段  
    
    
7枠
1回戦 決勝戦
 
4/14
 
 張栩九段
3/31
 依田九段
 小山空也五段
 依田紀基九段  
    
    
8枠
1回戦 決勝戦
 
4/14
 
 山城宏九段
3/17
 志田八段
 志田達哉八段
 河野臨九段  
    
    
9枠
決勝戦
 
4/18
 
 本木克弥八段
 大場惇也七段
 
   
    
    
10枠
決勝戦
 
5/9
 
 孫喆七段
 金秀俊九段
 
   
    
    
11枠
決勝戦
 
3/17
 
 高尾紳路九段
 小池芳弘七段
 
   
    
    
12枠
決勝戦
 
4/25
 
 佐田篤史七段
 鈴木歩七段
 
   
    
    
13枠
決勝戦
 
4/21
 
 余正麒八段
 大西竜平七段
 
   
    
    
14枠
決勝戦
 
3/21
 
 三谷哲也八段
 安達利昌七段
 
   
    
    

本戦トーナメント 編集

2022年4月27日に抽選が行われ、8月29日まで行われた。

ベスト8まで進出した棋士のうち、七大タイトル獲得の経験がある棋士は羽根直樹芝野虎丸の2人のみ。その二者も2回戦でぶつかり、芝野が勝利した。

挑戦者決定戦は、前期に井山裕太に王座位を奪取されている芝野と、王座戦挑戦手合進出となれば6期ぶりの余正麒の対戦。結果は余の勝利となり、井山への挑戦権を手にした。

 
1回戦2回戦準決勝決勝
 
              
 
6/23
 
 
羽根直樹九段
 
7/25
 
依田紀基九段
 
羽根九段
 
5/26
 
芝野九段
 
趙善津九段
 
8/11
 
芝野虎丸九段
 
芝野九段
 
6/23
 
瀬戸八段
 
瀬戸大樹八段
 
7/7
 
中野寛也九段
 
瀬戸八段
 
6/6
 
三谷八段
 
孫喆七段
 
8/29
 
三谷哲也八段
 
芝野九段
 
5/26
 
余八段
 
小池芳弘七段
 
7/14
 
安斎伸彰七段
 
安斎七段
 
6/16
 
佐田七段
 
佐田篤史七段
 
8/4
 
一力遼棋聖
 
安斎七段
 
5/19
 
余八段
 
志田達哉八段
 
6/30
 
大西研也四段
 
大西四段
 
6/13
 
余八段
 
余正麒八段
 
 
大場惇也七段
 

挑戦手合 編集

通算8期目の王座位を狙う井山裕太王座に、勝利すれば初の王座位となる余正麒八段が挑む。余は2016年の第64期王座戦でも井山への挑戦権を得ていたが、その時は3勝0敗で井山が勝利している。結果は第64期と同じく井山の3連勝防衛となり、通算8期目の王座位を獲得した。

日程
(2022年)
第1局 第2局 第3局 第4局※ 第5局※ 結果
10月21日 11月11日 11月18日 11月24日 12月08日
(会場)

対局者
東京都
(
)

港区
京都府
(
)

京都市
兵庫県
(
)

神戸市
神奈川県
(
)

奏野市
山梨県
(
)

甲府市
グランドプリンス
ホテル新高輪
ウェスティン都
ホテル京都
ホテルオークラ
神戸
陣屋 常磐ホテル
井山裕太 王座 ○1目半 ○半目 ○中押 - - 王座位 防衛
余正麒 八段 - -
総手数/棋譜
(映像中継)
261手
映像
260手
映像
180手
映像
- -

※第3局で決着したため第4局・第5局は実施されず。
※黒:黒番 / 白:白番

関連項目 編集

外部リンク 編集