西田明央

日本のプロ野球選手

西田 明央(にしだ あきひさ、1992年4月28日 - )は、京都府京都市伏見区出身のプロ野球選手捕手内野手)。右投右打。東京ヤクルトスワローズ所属。

西田 明央
東京ヤクルトスワローズ #30
2012年6月8日 横浜スタジアム
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 京都府京都市伏見区
生年月日 (1992-04-28) 1992年4月28日(31歳)
身長
体重
178 cm
83 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手一塁手
プロ入り 2010年 ドラフト3位
初出場 2013年5月20日
年俸 1800万円(2024年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

アマチュア時代 編集

小学1年生の時に京都の伏見桃山クラブで投手として野球を始める。京都の伏見中学校時代は京都ファイターズに所属、主に捕手でプレーした。

河上敬也監督に誘われ北照高校へ野球留学。1年春から長打力を期待され、捕手以外のポジション(二塁手三塁手外野手)で出場。2年秋の新チームから主将として捕手へ戻った。打っては3番打者として勝負強い打撃で、9試合9打点を記録し、北海道大会優勝に貢献。秋だけで14本塁打を量産。守ってはエース・又野知弥を好リードし、春夏連続甲子園出場を果たした。

2010年ドラフト東京ヤクルトスワローズから3位指名を受ける。又野もヤクルトに4位指名され、北海道の同じ高校から2人指名されたのは史上初の快挙である[2]

プロ入り後 編集

2011年、2012年共に一軍未出場。

2013年、5月20日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で、一軍デビューを果たし、9月12日の広島東洋カープ戦で、プロ入り初のスタメンマスクを被った。またイースタン・リーグでは、同僚の荒木貴裕に次ぐリーグ2位の、打率.331を記録した。

2014年、9月24日の広島戦で、プロ入り初本塁打を含む3安打4打点を記録し、ルーキーで同じ北海道の高校出身の杉浦稔大のプロ初勝利をアシストするとともに、自身もスタメンマスク初勝利を飾った[3][4]。なお、1学年上の杉浦とは、高校時代に練習試合で対戦したこともある[4]

2015年は、13試合に出場した。

2016年は、畠山和洋が左有鈎骨骨挫傷で戦線離脱したことや、中村悠平を正捕手として使用している事情から、一塁手として出場する機会もあったが、打力を買われてスタメン捕手として出場する機会が増えた。

2017年、打率.137と打力が低迷し前年より出場機会は大幅に減った。

2018年、プロ入り後最少となる4試合の出場に終わった。

2019年、主に代打や守備固めといった途中出場が多かったが、前年よりは多い47試合に出場した。

2020年、正捕手の中村や新加入の嶋基宏が相次いで故障したため開幕から先発出場する機会が増えた。8月15日の横浜DeNAベイスターズ戦(横浜スタジアム)で小川泰弘とバッテリーを組み、小川の史上82人目となるノーヒットノーランをアシストした。

2021年、3月30日の横浜DeNAベイスターズ戦では内角を抉る強気のリードを見せ、チームの勝利を導いた。これによって開幕から続いていた連敗を3で止めた。しかし翌日の31日、新型コロナウイルス陽性となり、感染拡大防止特例2021の対象選手として登録を抹消された[5]。中村が正捕手として出場し自身は11試合出場に留まった。

2022年、中村が開幕から故障で出場できず2年間と同じ状況となったが自身も出場できず、5月に中村が復帰してもなお一軍復帰は遅れた。7月に新型コロナウイルス陽性判定を受けた主力選手が大量に離脱したことで一軍に緊急昇格し、同18日の対巨人戦(神宮球場)で同年初スタメンマスク、8回には同点に追いつく適時打を放つなど4打数2安打とした。しかし、中村の復帰後は出場機会を得ることができず、年俸は200万円ダウンの2000万円で契約を更改した[6]

選手としての特徴・人物 編集

遠投110mの強肩。二塁送球は1.8秒を記録する。高校通算34本塁打。打力を買われてファーストを守ることもある[2]

春の甲子園では開会式の選手宣誓の大役を務めている[7]。平成時代に開催された春の甲子園において選手宣誓をした人物の中で、後にプロ入りを果たしたのは西田が唯一である。

2019年のシーズンオフに、一般女性と7月に結婚していたことを公表した[8]

ヤクルトのスカウトだった鳥原公二によると、ドラフト時の身長は173cmで当時の球団幹部は「身長が175cm以下の選手は獲らない」との方針だったが、どうしても西田が欲しかったためプロフィールを176cmと修正したと著書で述べている[9]。しかし、2021年現在は身長が178cmとなっているがプロに入って伸びたのかは不明。

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2013 ヤクルト 5 8 8 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .125 .125 .125 .250
2014 8 22 20 2 5 2 0 1 10 4 0 0 0 0 1 0 1 4 0 .250 .318 .500 .818
2015 13 40 34 1 5 1 0 1 9 2 0 0 3 0 3 0 0 11 1 .147 .216 .265 .481
2016 74 245 222 29 54 16 1 7 93 25 0 0 4 0 18 2 1 39 5 .243 .303 .419 .722
2017 37 86 73 4 10 3 0 1 16 7 1 0 0 1 11 0 1 20 2 .137 .256 .219 .475
2018 4 7 7 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .143 .143 .143 .286
2019 47 62 54 2 11 5 0 0 16 4 0 0 0 0 8 1 0 16 1 .204 .306 .296 .603
2020 69 215 190 20 44 5 0 7 70 20 0 1 1 1 20 2 3 48 4 .232 .313 .368 .682
2021 11 19 18 1 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 1 0 0 4 0 .111 .158 .111 .269
2022 10 13 13 0 4 0 0 0 4 1 0 0 0 0 0 0 0 4 0 .308 .308 .308 .615
2023 8 8 8 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 .125 .125 .125 .250
通算:11年 286 725 647 62 138 32 1 17 223 63 1 1 8 2 62 5 6 152 13 .213 .287 .345 .632
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績 編集



捕手 一塁


































2013 ヤクルト 5 12 0 1 0 .923 0 2 2 0 .000 -
2014 6 48 5 0 1 1.000 0 3 1 2 .667 -
2015 11 80 12 0 3 1.000 1 15 10 5 .333 -
2016 56 269 31 4 4 .987 2 43 29 14 .326 21 141 11 0 12 1.000
2017 24 127 10 3 0 .979 1 14 10 4 .286 8 41 0 1 2 .976
2018 2 2 0 0 0 1.000 0 0 0 0 ---- 1 8 0 0 2 1.000
2019 15 51 9 1 1 .984 1 2 2 0 .000 1 0 0 0 0 .000
2020 62 381 46 1 4 .998 1 47 34 13 .277 3 18 1 0 1 1.000
2021[注 1] 2 6 0 0 0 1.000 0 0 0 0 ---- 2 11 1 0 3 1.000
2022[注 2] 1 6 0 0 0 1.000 0 2 2 0 .000 1 1 0 0 0 1.000
通算 184 982 113 10 13 .991 6 128 90 38 .297 37 220 13 1 20 .996
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰 編集

記録 編集

背番号 編集

  • 30(2011年 - )

登場曲 編集

  • 「More Than Friends feat. Daddy Yankee」INNA(2014年 - 2015年〈3打席目以降〉)
  • 「Share Happiness」Breathe(2015年〈1~2打席目〉- 2016年〈1~2打席目〉)
  • MONSTER DANCEKEYTALK(2016年〈3打席目以降〉、2017年〈偶数打席〉、2018年〈偶数打席〉、2019年〈奇数打席〉)
  • 「OUR HERO 〜勝利への道〜」Lino(2017年〈1打席目〉- 2018年〈1打席目〉)
  • REASONゆず(2017年〈3・5打席目〉、2018年〈3・5打席目〉、2019年〈偶数打席〉)
  • LIFE〜目の前の向こうへ〜関ジャニ∞(2020年 - )

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照
  2. ^ 企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照

出典 編集

  1. ^ ヤクルト - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年12月5日閲覧
  2. ^ a b 28日ドラフト、北照・又野&西田が同時指名待つ!」スポーツ報知、2010年10月27日。2010年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月19日閲覧
  3. ^ 燕、ヤングパワーだ!杉浦の初勝利&西田プロ1号&山田2発!!」SANSPO.COM、2014年9月25日。2015年1月24日閲覧
  4. ^ a b 北海道新聞、2014年9月25日 「道産バッテリー 主ヤク 杉浦 初勝利 西田 初本塁打」
  5. ^ ヤクルト激震 西田がコロナ感染 山田、青木、内川ら濃厚接触の可能性 11選手を大量入れ替え」スポーツニッポン、2021年3月31日。2022年1月9日閲覧
  6. ^ 【ヤクルト】西田明央が“うるっと”涙の契約更改 坂口の金言“諦めるな”を胸に奮起誓う」スポーツ報知、2022年12月2日。2022年12月3日閲覧
  7. ^ 選手宣誓は北照(北海道)の西田主将 選抜高校野球」『スポーツブル』2010年3月13日。2022年3月19日閲覧
  8. ^ 燕の正捕手へ!ヤクルト・西田が一般女性と結婚、食事など献身サポート」SANSPO.COM、2019年12月11日。2020年3月24日閲覧
  9. ^ 『プロ野球スカウト裏話』舵社、2020年8月25日、175頁。 
  10. ^ イースタン・リーグ表彰」日本野球機構。2022年12月10日閲覧
  11. ^ ヤクルト西田が「燕の下の力持ち賞」ノーノー女房役」『日刊スポーツ』2020年9月25日。2022年7月13日閲覧

参考文献 編集

関連項目 編集

外部リンク 編集