山瀬慎之助

日本のプロ野球選手

山瀬 慎之助(やませ しんのすけ、2001年5月4日[1][3] - )は、石川県かほく市出身のプロ野球選手捕手)。右投右打。読売ジャイアンツ所属。

山瀬 慎之助
読売ジャイアンツ #67
2024年4月
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 石川県かほく市[1]
生年月日 (2001-05-04) 2001年5月4日(23歳)
身長
体重
177 cm
89 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 2019年 ドラフト5位
初出場 2022年4月7日
年俸 670万円(2024年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

概要

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プロ入り前

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読売ジャイアンツで強打の捕手として長らく活躍した阿部慎之助にちなんで、出生時に「慎之助」と命名された[1][4][5]。かほく市立宇ノ気小学校2年時に「宇ノ気ブルーサンダー」で軟式野球を始めると、4年時からかほく市立宇ノ気中学校星稜高校時代を通じて、チームメイトの奥川恭伸とバッテリーを組んでいた[1][3]。中学生時代には、奥川と共に全国中学校軟式野球大会の優勝を経験している[1][3]

星稜高校への進学を機に硬式野球部へ入部すると、1年時の秋から正捕手[1][3]としてチームの石川県大会優勝と北信越大会準優勝に貢献。奥川と共に、2年春の第90回選抜高等学校野球大会から4季連続で甲子園球場の全国大会へ出場した。2年春の選抜大会では、10打席6安打の活躍でチームの準々決勝進出に貢献。3年時(2019年)春の第91回大会は2回戦で敗退したものの、夏の第101回全国高等学校野球選手権大会では、打率が5割を超えるほどの打撃でチームを決勝進出に導いた。ちなみに、この大会では4番・遊撃手だった1学年後輩の内山壮真は、山瀬の卒業後に正捕手となった[6]

2019 WBSC U-18ワールドカップに奥川と揃って日本代表の一員として出場した後に、2019年のNPBドラフト会議で、阿部の在籍する巨人から5巡目で指名された[1][3][4][5]。同年11月11日の仮契約を経て、契約金3500万円、年俸540万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は67[7]。この会議の1巡目では、巨人に加えて、東京ヤクルトスワローズ阪神タイガースが奥川を指名。指名重複による抽選でヤクルトが独占交渉権を獲得したため、奥川は交渉の末にヤクルトへ入団している[8]。担当スカウトは織田淳哉[9]

巨人時代

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2020年は、イースタン・リーグ公式戦44試合に出場。打率.163、2本塁打、6打点という成績[10]で、一軍公式戦への出場機会はなかった。チームの新人選手および一軍未経験選手からただ1人日本シリーズの出場資格者名簿に名を連ねた[11][12]。しかし実際には、日本シリーズ開幕前からフェニックスリーグへ参加し、シリーズ中もリーグ戦への出場を優先した[13]ため、日本シリーズの出場機会はなかった。

2022年は、3年目で初めて開幕一軍を果たし[14]、4月7日の対広島東洋カープ戦で8回から守備につきプロ初出場[14]。6月9日の対埼玉西武ライオンズ戦に「9番・捕手」で初めてスタメン出場し、4回表に隅田知一郎から初安打を記録[15]。翌日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦では2試合連続でスタメンマスクを被り、戸郷翔征をプロ初完投勝利に導いた[16]

2023年は、4月14日に一軍登録され[17]、4月21日の対ヤクルト戦(神宮)で8回ウラから今村信貴とのバッテリーで試合出場(打席なし)。同月27日の対阪神戦では4回裏で捕手交代となり、一軍公式戦で初めての甲子園出場となったが、3回までで先発投手(山﨑伊織)の大量失点によるバッテリー交代となり交代後(鍵谷陽平、今村)も7失点と攻撃が止まらず、(甲子園の雰囲気に)「ピンチになると僕もアップアップした」「次は組んだ投手が失点して評価を落とされないように責任をもって臨みたい」と取材に答えた[18]

選手としての特徴

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高校時代に遠投で120メートル[5]を記録したほどの強肩の持ち主で、本人もそのことを自負している[4]。低い軌道での送球が持ち味で、高校時代の最速到達タイムは手動計測で1.8秒だった[1][3][4]。送球のコントロール[6]やインサイドワークに対する評価も高い[3]

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
2022 巨人 8 11 11 0 2 1 0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .182 .182 .273 .455
2023 5 7 7 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 3 0 .143 .143 .143 .286
2024 2 6 6 1 2 0 0 0 2 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .333 .333 .333 .667
通算:3年 15 24 24 2 5 1 0 0 6 0 0 0 0 0 0 0 0 6 0 .208 .208 .250 .458
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

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捕手






















2022 巨人 7 22 2 0 0 1.000 1 1 1 0 .000
2023 5 17 0 0 0 1.000 0 0 0 0 ----
通算 12 39 2 0 0 1.000 1 1 1 0 .000
  • 2023年度シーズン終了時[注 1]

記録

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初記録

背番号

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  • 67(2020年 - )

登場曲

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代表歴

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2022年以降の企図数・許盗塁・盗塁刺・阻止率については参考文献参照

出典

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  1. ^ a b c d e f g h 青森 正宣「巨人ドラ5 星稜・山瀬「慎之助コール」継承誓う」『Sponichi Annex』スポーツニッポン新聞社、2019年10月26日。2020年2月12日閲覧
  2. ^ 巨人 - 契約更改 - プロ野球」日刊スポーツ。2023年11月18日閲覧
  3. ^ a b c d e f g 巨人に慎之助捕手!5位で奥川の女房役、星稜・山瀬を指名」『スポーツニッポン』2019年10月17日。2020年2月8日閲覧
  4. ^ a b c d “慎之助2世”巨人ドラフト5位・山瀬 パワプロ流自己評価は「肩だけA」伸びしろ期待「それ以外はGです」」『スポーツニッポン』2020年1月9日。2020年2月8日閲覧
  5. ^ a b c 巨人ドラフト5位・山瀬、目標は阿部!僕の名前も慎之助 奥川の女房からG投の女房へ」『サンケイスポーツ』2019年10月26日。2020年2月8日閲覧
  6. ^ a b 菊地高弘「星稜の4番ショートが捕手に転向。すでに全国トップ級と指揮官も絶賛」『Sportiva』集英社、2019年9月28日。2020年2月8日閲覧
  7. ^ 巨人ドラフト5位山瀬仮契約 1並びの日に球界一捕手誓う」『日刊スポーツ』2019年11月11日。2020年11月21日閲覧
  8. ^ 巨人ドラ5の星稜・山瀬がプロになれたのは「奥川がいたから」 甲子園&U-18でバッテリー」『Full-Count』2019年10月18日。2024年6月4日閲覧
  9. ^ 2019ドラフト指名選手、スカウトが注目したポイントは? 球団コメントを一挙公開<セ・リーグ>」『ベースボールチャンネル』2019年10月18日。2024年6月4日閲覧
  10. ^ 2020年度 読売ジャイアンツ 個人打撃成績(イースタン・リーグ)」日本野球機構。2022年4月9日閲覧
  11. ^ SMBC日本シリーズ2020 出場資格者名簿(読売ジャイアンツ)」日本野球機構。2022年4月9日閲覧
  12. ^ 日本シリーズ出場選手発表 巨人新人山瀬登録 小林外れる」『日刊スポーツ』2020年11月19日。2020年11月21日閲覧
  13. ^ 【巨人】二軍は宮崎でソフトバンク戦 山瀬慎之助捕手がスタメン みやざきフェニックスリーグ」『スポーツ報知』2020年11月22日。2020年11月28日閲覧
  14. ^ a b c 【巨人】山瀬慎之助1軍初出場、8回守備からマスク「山瀬バズーカ」の異名持つ強肩」日刊スポーツ、2022年4月7日。2022年4月9日閲覧
  15. ^ a b c 【巨人】初スタメンの山瀬慎之助がプロ初安打 通算4打席目に左前へ」『スポーツ報知』2022年6月9日。2022年6月9日閲覧
  16. ^ 【巨人】山瀬慎之助が戸郷翔征の完投勝利へ、好リード 原監督「山瀬も何か引き出したのでは」」『スポーツ報知』2022年6月10日。2022年8月11日閲覧
  17. ^ 【セパ公示】(14日)巨人が山瀬慎之助、ウォーカーを登録 メンデス、岸田行倫、松田宣浩を抹消」スポーツ報知、2023年4月14日。2023年4月28日閲覧
  18. ^ 【巨人】途中出場の山瀬慎之助、1軍公式戦初の甲子園で「アップアップしてしまって」」スポーツ報知、2023年4月27日。2023年4月28日閲覧

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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