トヨタ・コロナ

コロナ (Corona) は、トヨタ自動車1957年から2001年まで生産していた乗用車。トヨタの主力車種であった。ブランド名は「トヨペット」が1978年の5代目まで用いられたが、以後は「トヨタ」に変わった。

概要

カローラクラウンと共に、トヨタ自動車を代表するミドルセダンの基幹車種、高度経済成長期の日本人のマイカーの代表車種として広く親しまれた。また、特に地方都市では小型タクシーとして多数が使用された。1960年代から1970年代までのコロナの競合車種はブルーバードであり、コロナとブルーバードが繰り広げた熾烈な販売合戦は「BC戦争」と呼ばれた。現在は後継車両として、プレミオが販売されている。 取扱店はトヨペット店。ただし、1987年12月まで東京地区は東京トヨタとの併売だった。また、大阪地区は大阪トヨタでの扱いだった。

歴史

初代 T1#型(1957年 - 1960年)

トヨペット・コロナ(初代)
T1#型
4ドアセダン
Toyopet Corona (first) 001.jpg
販売期間 1957年7月 - 1960年4月
乗車定員 4人
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン S型 0.995L 直4
P型 0.997L 直4
変速機 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーンコイル
後:リジッド半楕円リーフ
全長 3,912mm
全幅 1,470mm
全高 1,555mm
ホイールベース 2,400mm
車両重量 960kg
ブレーキ 4輪ドラム
最高速度 90km/h(初期型)
-自動車のスペック表-

1950年代半ば以降、日本の乗用車市場ではトヨタ自動車がクラウンで中型タクシー市場を、日産自動車がダットサン・110/210で小型タクシー市場をそれぞれ押さえるという構図が出来上がっていたが、日本の二大メーカーである両社は、それぞれ相手の領域に食い込もうと新型車開発を続けていた。コロナはこうした状況で誕生したトヨタの対ダットサン対抗馬である。しかし、本格的な商品として企画されていたのは2代目のT20系であり、初代の10系はそれまでのつなぎとして企画された。この背景には当時の乗用車の設計に強い発言力を有していたタクシー業界が20系の完成を待てず、開発・発売を急がせたという事情があったという。[1]すなわち、クラウンの信頼性が高いことが立証されて存在価値が薄まり、1956年に生産中止されていたクラウンのタクシー用姉妹車であるトヨペット・マスター(前輪固定懸架)の車体中心部のボディプレス、クラウンの足回り、1940年代末から使用され既に時代遅れになっていたサイドバルブ式のトヨタ・S型(最高出力33PS/4500回転、最大トルク6.5kgm/2800回転(グロス値))など、既存のコンポーネンツを寄せ集めて急遽開発された車であった。ただし、唯一画期的であったのは、トヨタが1950年代前半から研究を続けてきたモノコック構造がトヨタ乗用車として初採用されたことであった。このため、車両重量はようやく1000kgの大台を割っている。


2代目 T2#型(1960年 - 1964年)

トヨペット・コロナ(2代目)
T2#型
4ドアセダン
1960 Toyopet Corona 01.jpg
コロナライン
1962 Toyopet CoronaLine 01.jpg
販売期間 1960年4月 - 1964年9月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
バン
トラック
エンジン P型 1.0L 直4
R型 1.5L 直4
変速機 2速AT / 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーンコイル
後:トレーリングアームコイルリーフ
全長 3,990mm
全幅 1,490mm
全高 1,440mm
ホイールベース 2,400mm
車両重量 940kg
ブレーキ 4輪ドラム
最高速度 110km/h
1000 3速MT(前期型)
-自動車のスペック表-


3代目 T4#/5#型(1964年 - 1970年)

トヨペット・コロナ(3代目)
T4#/5#型
4ドアセダン(前期型)
1964年9月 - 1966年6月
1964 Toyopet Corona 01.jpg
4ドアセダン(後期型)
1967年6月 - 1970年2月
Toyota Corona RT40 02.jpg
2ドアハードトップ(中期型)
1966年6月 - 1967年6月
1965 Toyopet Corona 01.jpg
販売期間 1964年9月 - 1970年2月
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアハードトップ
4 / 5ドアセダン
バン
トラック
エンジン 2R型 1.490L OHV
2P型 1.198L OHV
4R型 1.587L OHV
3P型 1.350L OHV
7R型 1.591L SOHC
7R-B型 1.591L SOHC
変速機 2速AT / 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーンコイル
後:リジッド半楕円リーフ
全長 4,110mm
全幅 1,550mm
全高 1,420mm
ホイールベース 2,420mm
車両重量 945kg
ブレーキ 4輪ドラム
最高速度 140km/h
4ドアセダンDX 3速MT(前期型)
-自動車のスペック表-


4代目 T8#型(1970年 - 1973年)

トヨペット・コロナ(4代目)
T8#型
4ドアセダン
Toyota-Corona.jpg
ToyotaCorona.jpg
販売期間 1970年2月 - 1973年8月
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアハードトップ
4ドアセダン
バン
エンジン 2.0/1.8/1.7/1.6/1.5L 直列4気筒
変速機 3速 / 2速AT
5速 / 4速 / 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーンコイル
後:リジッド半楕円リーフ
全長 4,170mm
全幅 1,560mm
全高 1,400mm
ホイールベース 2,430mm
車両重量 945kg
ブレーキ 4輪ドラム
最高速度 155km/h
セダン1600DX 3速MT(前期型)
-自動車のスペック表-


5代目 T10#型(1973年 - 1978年)

トヨペット・コロナ(5代目)
T10#型
前期型
1973年8月 - 1977年1月
1973 Toyota Corona 01.jpg
1973 Toyota Corona 02.jpg
販売期間 1973年8月 - 1978年9月
乗車定員 5人
ボディタイプ 2ドアハードトップ
2 / 4ドアセダン
2 / 4ドアバン
エンジン 2.0/1.8/1.6L 直列4気筒
変速機 3速AT
5速 / 4速 / 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:ダブルウイッシュボーンコイル
後:4リンクリジッド半楕円リーフ
全長 4,250mm
全幅 1,610mm
全高 1,390mm
ホイールベース 2,500mm
車両重量 1,090kg
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
最高速度 200km/h
2HT 2000GT 5速MT(前期型)
-自動車のスペック表-


6代目 T13#型(1978年 - 1982年)

トヨタ・コロナ(6代目)
T13#型
4ドアセダン(前期型)
1978年9月 - 1980年8月
1979-1983 Toyota Corona CS (XT130) 02.jpg
1979-1983 Toyota Corona CS (XT130) 03.jpg
販売期間 1978年9月 - 1982年9月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアハードトップ
5ドアリフトバック
エンジン 2.0/1.8/1.6L 直列4気筒
変速機 4速 / 3速AT
5速 / 4速 / 3速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:マクファーソンストラットコイル
後:4リンクリジッドコイル
全長 4,360-4,490mm
全幅 1,645-1,655mm
全高 1,370-1,400mm
ホイールベース 2,525mm
車両重量 1,085kg
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル 4ドアセダン 2000CX 5速MT(前期型)
-自動車のスペック表-


7代目 T14#型(1982年 - 1998年)

ハードトップ:1982年 - 1985年、セダン/バン:1982年 - 1987年

トヨタ・コロナ(7代目)
T14#型
4ドアセダン(前期型)
1982年1月 - 1983年10月
Toyota Corona 2000GT.jpg
1983-1984 Toyota Corona (ST141) CSX sedan 02.jpg
2ドアハードトップ(後期型)
1983年10月 - 1985年8月
Toyota Corona 1983 2door.jpg
販売期間 1982年1月 -
1998年4月(生産終了)
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
2ドアハードトップ
バン
エンジン 2.0/1.8/1.6/1.5L 直列4気筒
変速機 4速 / 3速AT
5速 / 4速MT
駆動方式 FR
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:セミトレーリングアーム
全長 4,505-4,570mm
全幅 1,660-1.670mm
全高 1,325-1,385mm
ホイールベース 2,500mm
車両重量 1,165kg
ブレーキ 4輪ディスク
データモデル 4ドアセダン 1800DOHCターボ 5速MT(後期型)
-自動車のスペック表-
タクシー仕様


8代目 T15#/16#型(1983年 - 1987年)

トヨタ・コロナ(8代目)
T15#/16#型
4ドアセダン(後期型)
1985年8月 - 1987年12月
Toyota Corona 1985.JPG
Toyota corona t150.jpg
販売期間 1983年1月 - 1987年12月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアリフトバック
エンジン 2.0/1.8/1.5L 直列4気筒
ディーゼル2.0L 直列4気筒
変速機 4速 / 3速AT
5速 / 4速MT
駆動方式 FF
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ストラット
全長 4,330-4,370mm
全幅 1,670mm
全高 1,365mm
ホイールベース 2,515mm
車両重量 1,005kg
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル セダン1800EXサルーンAD 4速AT(前期型)
-自動車のスペック表-


9代目 T17#型(1987年 - 1992年)

トヨタ・コロナ(9代目)
T17#型
4ドアセダン(後期型)
1989年11月 - 1992年2月
Toyota Corona (T170) (front), Serdang.jpg
SF(欧州仕様)
Toyota Carina II front 20071025.jpg
バン
CORONA T170 Wagon.JPG
販売期間 1987年12月 - 1992年5月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアリフトバック/バン
エンジン 3S-GE/3S-FE型 2.0L 直4
4S-Fi→4S-FE型 1.8L 直4
5A-F→5A-FE/3E型 1.5L 直4
2C型 ディーゼル2.0L 直4
変速機 4速 / 3速AT
5速 / 4速MT
駆動方式 FF / 4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ストラット
全長 4,440mm
全幅 1,690mm
全高 1,370mm
ホイールベース 2,525mm
車両重量 1,130kg
ブレーキ 前:ディスク
後:ドラム
データモデル セダン2000EXサルーンG 4速AT(前期型)
-自動車のスペック表-


10代目 T19#型(1992年 - 1996年)

トヨタ・コロナ(10代目)
T19#型
セダン(後期型)
1994年2月 - 1996年1月
T190 Toyota Corona.jpg
SF(欧州仕様)
Toyota Carina E front 20071006.jpg
販売期間 1992年2月 - 1996年1月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
5ドアリフトバック
エンジン 3S-FE型 2.0L 直4
4S-FE型 1.8L 直4
4A-FE型 1.6L 直4
2C型 ディーゼル2.0L 直4
変速機 4速AT / 5速MT
駆動方式 FF / 4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ストラット
全長 4,520mm
全幅 1,695mm
全高 1,410mm
ホイールベース 2,580mm
車両重量 1,200kg
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク
データモデル セダン2.0EXサルーンG 4速AT(前期型)
-自動車のスペック表-


11代目 T21#型(1996年 - 2001年)

トヨタ・コロナプレミオ(11代目)
T21#型
後期型
1997年12月 - 2001年12月
Toyota Corona Premio 1998.JPG
Toyota Corona Premio 1998 rear.JPG
販売期間 1996年1月 - 2001年12月
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアセダン
エンジン 3S-FSE型 2.0L 直4
3S-FE型 2.0L 直4
7A-FE型1.8L 直4
4A-FE型1.6L 直4
3C-TE型 ディーゼル2.2L 直4 ターボ
2C型 ディーゼル2.0L 直4
変速機 4速AT / 5速MT
駆動方式 FF / 4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:ストラット
全長 4,520mm
全幅 1,695mm
全高 1,410mm
ホイールベース 2,580mm
車両重量 1,190kg
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ドラム
データモデル 2.0G 4速AT(前期型)
後継 トヨタ・プレミオ
-自動車のスペック表-

車名の由来

英語の「太陽冠」から。

関連項目

脚注

  1. ^ 出典は五十嵐平達著・二玄社刊・「世界の自動車・トヨタ」
  2. ^ 出典は小林彰太郎徳大寺有恒共著・二玄社刊・「小林彰太郎の世界」の対談中における小林の発言:「それからコロナは良くウィンドスクリーンが外れましたね。ボディが歪んじゃうためにね」が一例。
  3. ^ 自動車メーカー間ではレース結果を宣伝に使わない申し合わせがあったため、日産やプリンスは戦果の宣伝を控えた。しかし、トヨタは自販主導でレース出場準備や宣伝活動を大掛かりに行った。宣伝を特にコロナに集中され、クラウンやパブリカも同様に優勝したのに、コロナの広告写真が一番大きく扱われた。しかし、実際にはプラクティス中にハードコーナリングを行うと突然転倒したりフロントガラスが外れるなど、車体の強度不足は完全には克服されていなかったようである。
  4. ^ 「トヨタ自動車30年史」(1967年・同社刊)より。この月のトヨタ輸出台数の58%がT40系であった。
  5. ^ 「トヨタ自動車30年史」(1967年・同社刊)
  6. ^ 経緯についてはマークIIの項も参照。
  7. ^ 1980年代に「ECT」に発展する。
  8. ^ シリコンゴムを封入したショックアブソーバーをバンパーステーとして使用したもので、8km/h(5mile/h)以下の速度なら衝突しても、衝撃を吸収し、車体の損傷を防ぐ。
  9. ^ 小型国内販売登録台数・自販連調べ。

外部リンク