アイ・クイット・マッチ

アイ・クイット・マッチ"I Quit" Match)は、プロレスの試合形式の1つ。近年では、主にアメリカ合衆国のプロレス団体WWEで行われる。

概要 編集

基本的にシングルマッチで行われる試合に採用される形式で、3カウントタップアウトで決着せず、対戦相手の関節技や大技を食らって肉体的、精神的に限界に達して"I Quit!"(=「まいった」「降参だ」)と叫んだ時点でそのレスラーの負けとなる。また、反則裁定はなく必然的にデスマッチの色合いが強くなる(初めてこの形式で行われた試合はマグナムTAタリー・ブランチャードの額に木製の椅子の破片を突き刺すという凄惨なフィニッシュだった)。

3カウントや通常のギブアップ(タップアウト)で試合が決まるものと違い、対戦相手にはっきりと降参の意思を示さなければならず、またその声はマイクを使って会場全体に聞こえるため、敗北したレスラーは非常に屈辱的な気分を味わうことになる。そのため抗争の完全決着戦で用いられる場合が多い。形式の特性上、敗者は団体を追放されるなどの条件が付加するケースが多い。

日本ではDRAGON GATEDDTで採用されている。

主なアイ・クイット・マッチ 編集

NWA 編集

NWA USヘビー級王座
タリー・ブランチャード vs マグナムTA
マグナムTAがUSヘビー級王座を獲得
NWA世界ヘビー級王座
リック・フレアー vs テリー・ファンク
リック・フレアーがNWA世界ヘビー級王座を防衛

WWE 編集

ブレット・ハート vs ミスター・ボブ・バックランド
WWF王座
マンカインド vs ザ・ロック
ザ・ロックがWWF王座を獲得
ミスター・マクマホン vs ステファニー・マクマホン
WWE王座
ジョン・シナ vs ジョン "ブラッドショー" レイフィールド
ジョン・シナがWWE王座を防衛
リック・フレアー vs ミック・フォーリー
ジェフ・ハーディー vs マット・ハーディー
WWE王座
ランディ・オートン vs ジョン・シナ
ジョン・シナがWWE王座を獲得
WWE王座
ジョン・シナ vs バティスタ
ジョン・シナがWWE王座を防衛
WWE王座
○ジョン・シナ vs ザ・ミズ(w / アレックス・ライリー)●
ジョン・シナがWWE王座を防衛
世界ヘビー級王座第一挑戦者決定戦
アルベルト・デル・リオ(w / リカルド・ロドリゲス) vs ジャック・スワガー(w / ゼブ・コルター)●
アルベルト・デル・リオが挑戦権を獲得
ジョン・シナ(c) vs ルセフ(w/ラナ)●

その他 編集

DDT EXTREME級王座
GENTARO vs 男色ディーノ
変則アイ・クイット・マッチ。GENTAROはディーノに「I'm straight(私はノンケです)」と、ディーノはGENTAROに「I'm gay」と言わせれば勝ち
男色ディーノがEXTREME級王座を獲得
KOPW2021」争奪戦
チェーズ・オーエンズ vs 矢野通
NO-DQ I QUIT MATCH。アイ・クイット・マッチのルールに、反則裁定無し(NO-DQ)のルールが加わる
矢野通が「KOPW2021」第3代保持者となる

脚注 編集

関連項目 編集