Q7 (キューセブン)は、ドイツの自動車メーカー、アウディが製造・販売するSUVである。

初代 (2006-2015年)編集

Q7
4L
 
フロント
 
リア
概要
製造国   スロベニア
  インド
  ロシア
販売期間 2006-2015年
ボディ
乗車定員 5・7名
ボディタイプ 5ドアSUV
駆動方式 フルタイム4WD
パワートレイン
エンジン V6 3.0TDI(232PS、51.0kgf·m)
V8 4.2FSI(349PS、44.9kgf·m)
変速機 6AT
車両寸法
ホイールベース 3,000mm
全長 5,085mm
全幅 1,985mm
全高 1,735mm
車両重量 2,300-2,370kg
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2003年1月のモーターショーデトロイト・オートショーでパイクスピーククワトロ・コンセプトが、2005年9月にフランクフルトで行なわれたIAA2005にて市販版であるQ7が正式に発表された[1]

アウディ自慢の4輪駆動であるクワトロシステムを積むQ7の特徴のひとつに、3列シート(多くの市場ではオプション扱い)がある。プラットフォームは、フォルクスワーゲン・トゥアレグ / ポルシェ・カイエンと共通のフォルクスワーゲンL7型と呼ばれるものである。クワトロシステムはアウディ・RS4と同じメカニズムを採用する。エクステリアのデザインは、和田智[2]

高級クロスオーバーSUVとして、前述のトゥアレグよりもオンロード指向のセッティングとなっている。引き換えにオフロードにおける走行性能は貧弱であり、英国の高級紙タイムズには「まったく使い物にならない」と評された。

エンジンはハンガリー製。製造・組み立ては、スロバキアブラチスラヴァフォルクスワーゲン ブラチスラヴァ工場で行われるが、多くの重要部品はアウディのドイツ2工場(インゴルシュタット、およびネッカースウルム)から供給されているという[3]

2006年10月4日、日本市場への導入を発表[4]。同月27日より販売開始。グレードは4.2LV8エンジンを搭載する「Q7 4.2 FSIクワトロ」のみとなる。

2007年4月9日、日本市場に3.6LV6エンジンを搭載する「3.6FSIクワトロ」を追加した[5]

2009年9月30日、日本市場向けにマイナーチェンジモデルを発表し同日販売開始[6]。エクステリアはグリルのデザインが変更されたほか、ヘッドライトがLEDポジションランプを内蔵したものに改められた。また、パワートレインに大きな変更は見られないものの、回生ブレーキシステムを採用し燃費を向上させた。

2010年7月21日、日本市場向けにパワートレインを一新[7]スーパーチャージャー付3.0LV型6気筒TFSIガソリン直噴エンジンに、新開発の8速ティプトロニックトランスミッションを組み合わせる「Q7 3.0TFSIクワトロ」に一本化された。

2012年11月8日、「Q7」をインドで生産開始したと発表[8]

2008年にはハイブリッド車を追加するとしている。4.2L V8FSIエンジンとトルクコンバーターの間に電気モーターを配置するもので、0-100km/h加速は6.8秒、5速で80-120km加速が7秒。燃費は8.3km/lと発表されている。また電気モーターのみでの走行も可能。

2005年、全世界で販売は1,185台(フォルクスワーゲンAG2005年度年間報告書より)。2007年、3.6FSI販売開始後の日本市場での販売目標は400台/年であるとされた。

2008年10月24日付のニュースリリースで、日本におけるポスト長期規制をクリアしたクリーンディーゼルエンジン搭載の3.0TDIを2010年導入予定と発表されたものの、2015年3月現在になっても販売される見通しは立っていない。最高出力165kW(225PS)と最大トルク550N·m(56.1kgf·m)となる予定。実質燃費は13km/Lを越える3Lエンジンでは画期的な数値である。なお、2008年同時期に日本では未発売なものの、V12 TDIクアトロ(V型12気筒ディーゼルエンジン)を搭載したモデルが発売された。出力は550PS、トルクは約105kgmで、燃費は約11.9km/1L。580万円のエクスクルーシブパッケージをオプションでつけると内装は羊の革・ウッドが多く使われており、外装には21inアルミニウムアロイホイールが装備されている。

日本国内でも販売されていたが、2012年にラインナップから外れた。

日本でのグレードおよびスペック
グレード エンジン 排気量 最高出力・最大トルク 変速機 駆動方式 発売時期
Q7 4.2FSIクワトロ V型8気筒 DOHC 4,163cc 350PS/44.9kgf·m 6速AT 4WD 2006年10月-2010年7月
Q7 3.6FSIクワトロ VR6 DOHC 3,597cc 280PS/36.7kgf·m 2007年4月-2010年7月
Q7 3.0 TFSIクワトロ V型6気筒 DOHC
スーパーチャージャー
2,995cc 272PS/40.8kgf·m 8速AT 2010年7月-

2代目 (2016年-)編集

Q7
4M
 
フロント
 
リア
 
改良型
概要
製造国   スロベニア
  インド
  ロシア
販売期間 2016年-
ボディ
乗車定員 5名/7名
ボディタイプ 5ドアSUV
駆動方式 4WD
車両寸法
ホイールベース 2,995mm
全長 5,050mm (-2020年8月)
5,065mm (2020年8月-)
全幅 1,970mm
全高 1,740mm (-2020年8月)
1,705-1,735mm (2020年8月-)
車両重量 1,910–2,445kg (-2020年8月)
2,120-2,160kg (2020年8月-)
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改良型

2015年1月、デトロイトモーターショーにて2代目を発表した[9]。ドア、フロントフェンダー、ボンネット、テールゲートにアルミを用いたことから先代に比べて325kgの重量軽減を達成し、燃費も26%向上した[10]

2015年3月3日ジュネーブモーターショーにてプラグインハイブリッド車(PHV)「Q7 e-tron 3.0TDIクワトロ」を初公開した[11]。最高出力258hp、最大トルク61.2kgmを発揮する直噴3.0LV型6気筒ターボディーゼル「3.0TDI」に、最高出力128hp、最大トルク35.7kgmを発揮するモーターを組み合わせる。トランスミッションは8速ティプトロニックでモーターと一体化されている。蓄電容量17.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、燃費性能は欧州複合モードで58.8km/Lを達成する。

2015年4月19日上海モーターショーにてプラグインハイブリッド車(PHV)「Q7 e-tron 2.0TFSIクワトロ」を初公開[12]。アジア市場向けに開発されたもので、最高出力252hp、最大トルク37.7kgmを発生させる2.0L直列4気筒ガソリンターボ「TFSI」と最高出力128hp、最大トルク35.7kgmを引き出すモーターを組み合わせ、システム全体では出力367hp、トルクが71.4kgmを発揮する[13]。トランスミッションは8速ティプトロニックでモーターと一体化されている。蓄電容量17.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、燃費性能は中国測定方式で40km/Lを達成する。

2015年8月上旬、欧州向けに「Q7 ultra 3.0 TDI quattro」を発表[14]。最高出力218hp、最大トルク51kgmを発揮する直噴3.0LV型6気筒ターボディーゼル「TDI」エンジンを搭載。そのほか走行抵抗を低減し、燃費性能は欧州複合モード燃費18.2km/Lを達成する。

2019年9月15日、欧州向けに改良モデルを発売[15][16]。パワートレインに48Vのマイルドハイブリッドを採用し燃費性能を向上。エクステリアは最新のアウディデザインに変更された。

2019年12月9日、欧州向けにプラグインハイブリッド車(PHV)「Q7 TFSI e クワトロ」を発表[17]。最高出力340ps、最大トルク45.9kgmを発揮する直噴3.0LV型6気筒ガソリンターボ「TFSI」エンジンに、最高出力128ps、最大トルク35.7kgmを発生させるモーターを組み合わせる。トランスミッションは8速ティプトロニックでモーターと一体化されている。また、蓄電容量17.3kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。

日本での販売編集

2015年10月、東京モーターショーにてプラグインハイブリッドモデル「Q7 e-tron」を日本初公開[18]

2016年3月8日、「Q7」を同月16日より販売開始すると発表[19]。グレードは2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載する「Q7 2.0 TFSIクワトロ」と 3.0LV型6気筒スーパーチャージャーを搭載する「Q7 3.0 TFSIクワトロ」の2種類。

2016年7月19日Googleが提供する「Android Auto」への対応を開始すると発表[20]

2018年8月20日、70台限定の特別仕様車「サムライエディション」を販売開始[21]

2019年2月19日、125台限定の「Q7ブラックスタイリング」を発売[22]

2019年8月20日、50台限定の特別仕様車「urban black」を発売[23]

2020年8月18日、改良モデルを発表し、同日販売開始[24]。エクステリアデザインは他のアウディのSUVモデルに共通する八角形のシングルフレームグリルを、インテリアには12.3インチディスプレイの「アウディバーチャルコックピット」や2つの大型タッチスクリーンを採用。乗車定員は5名が標準だが、オプションで7人乗り3列シート仕様の7シーターパッケージを用意した。パワートレインは、3.0LV型6気筒ツインスクロールターボエンジンに48V電源とマイルドハイブリッド(MHEV)システムを組み合わせ、最高出力340PS(250kW)、最大トルク500N·m(51.0kgf·m)を発揮。これに8速ティプトロニック、フルタイム4WD「クワトロ」を組み合わせる。また、同時に特別仕様車「45 S line limited」を310台限定で発売。最高出力252PS(185kW)、最大トルク370N·m(37.7kgf·m)を発揮する2.0L直列4気筒ターボエンジンとフルタイム4WDシステムを搭載し、「7シーターパッケージ」や「プレミアムパッケージ」、21インチアルミホイールを装備している。

日本でのグレードおよびスペック
グレード エンジン 排気量 最高出力・最大トルク 変速機 駆動方式 発売時期
Q7 2.0TFSIクワトロ 直列4気筒 ターボチャージャー 1,984cc 252PS/37.0kgf·m 8速AT 4WD 2016年03月-2020年08月
Q7 3.0TFSIクワトロ V型6気筒 スーパーチャージャー 2,994cc 333PS/44.0kgf·m 2016年03月-2020年08月
Q7 45 S line limited 直列4気筒 ターボチャージャー 1,984cc 252PS/37.7kgf·m 2020年08月-
Q7 55 TFSI quattro V型6気筒 ツインスクロールターボ 2,994cc 340PS/51.0kgf·m 2020年08月-

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

出典編集

  1. ^ アピール度も注目度も高い! 「アウディQ7」【フランクフルトショー05】”. web CG (2005年9月14日). 2020年8月13日閲覧。
  2. ^ 2007 Audi Q7” (英語). audi MediaInfo. 2020年8月13日閲覧。
  3. ^ アウディ社プレスリリース 『Production of the Audi Q7 in full swing』 2006年3月24日
  4. ^ アウディの大型プレミアムSUV「Q7」発売”. web CG (2006年10月4日). 2020年8月13日閲覧。
  5. ^ 「アウディQ7」に3.6リッター追加、六本木でイベントも開催”. web CG (2007年4月9日). 2020年8月13日閲覧。
  6. ^ 「アウディQ7」がビッグマイナーチェンジ”. web CG (2009年9月30日). 2020年8月13日閲覧。
  7. ^ アウディ Q7、新3.0リットルエンジンと8速AT搭載で燃費向上”. Response. (2010年7月21日). 2020年8月13日閲覧。
  8. ^ アウディ、インドで Q7 の現地生産を開始”. Response. (2012年11月9日). 2020年8月13日閲覧。
  9. ^ Slimmer, Fuel-Efficient 2016 Audi Q7 To Bow at 2015 Detroit Auto Show” (英語). edmunds (2014年12月15日). 2020年8月13日閲覧。
  10. ^ 【デトロイトモーターショー15】アウディ Q7 新型…先代比で最大325kgの軽量化を実現[詳細画像]”. Response. (2015年1月19日). 2020年8月13日閲覧。
  11. ^ 【ジュネーブモーターショー15】アウディ Q7 新型にPHV…58.8km/リットルの低燃費”. Response. (2015年3月4日). 2020年8月13日閲覧。
  12. ^ 【上海モーターショー15】アウディ、 A6 と Q7 のPHVを同時に世界初公開”. Response. (2015年4月20日). 2020年8月13日閲覧。
  13. ^ 【上海モーターショー15】アウディ Q7 新型にアジア向けPHV…2.0リットルにダウンサイズ”. Response. (2015年4月17日). 2020年8月13日閲覧。
  14. ^ アウディ Q7 新型、欧州で「ウルトラ」…燃費18.2km/リットル”. Response. (2015年8月18日). 2020年8月13日閲覧。
  15. ^ Audi Q7 : fameux coup de bistouri, à 48 V” (フランス語). Le Moniteur automobile (2019年6月26日). 2020年8月13日閲覧。
  16. ^ アウディ Q7 改良新型、9月に欧州発売へ…6万6900ユーロから”. Response. (2019年7月25日). 2020年8月13日閲覧。
  17. ^ アウディ Q7 に新世代PHV、パワーは456馬力…欧州発表”. Response. (2019年12月11日). 2020年8月13日閲覧。
  18. ^ 【東京モーターショー15】アウディ Q7 e-トロン…クワトロにPHVで力強い走り[詳細画像]”. Response. (2015年11月5日). 2020年8月13日閲覧。
  19. ^ アウディ ジャパン、新型Q7を3月16日に発売”. web CG (2016年3月9日). 2020年8月13日閲覧。
  20. ^ アウディ、グーグルのAndroid Auto機能に対応”. Response. (2016年7月20日). 2020年8月13日閲覧。
  21. ^ 研ぎ澄まされた「サムライ」スタイル、アウディ Q7 に限定モデル発売”. Response. (2018年8月21日). 2020年8月13日閲覧。
  22. ^ アウディ Q7、黒基調の限定モデル発売へ 安全装備も充実”. Response. (2019年2月12日). 2020年8月13日閲覧。
  23. ^ “限定モデル Audi Q7 urban blackを発売” (プレスリリース), Audi Japan, (2019年8月20日), https://www.audi-press.jp/press-releases/2019/b7rqqm000000sya4.html 2020年8月13日閲覧。 
  24. ^ “新型Audi Q7を発売” (プレスリリース), Audi Japan, (2020年8月18日), https://www.audi-press.jp/press-releases/2020/b7rqqm000000whow.html 2021年4月11日閲覧。 

関連項目編集

外部リンク編集