アルファタウリ・AT04 (AlphaTauri AT04) は、スクーデリア・アルファタウリ2023年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーである。

アルファタウリ・AT04
2023年オーストリアGP仕様
2023年オーストリアGP仕様
カテゴリー F1
コンストラクター アルファタウリ
デザイナー ジョディ・エギントン
(テクニカルディレクター)
先代 アルファタウリ・AT03
後継 RB・VCARB 01
主要諸元
シャシー カーボンファイバーモノコックHaloコックピット保護装置
エンジン ホンダRBPTH001 1.6L V6ターボ
トランスミッション シーケンシャルギアボックス, 油圧制御パワーシフト, リミテッドスリップデフ(RBT製)縦方向搭載 前進8速、後進1速
タイヤ ピレリ
主要成績
チーム アルファタウリ
ドライバー オランダの旗 ニック・デ・フリース
日本の旗 角田裕毅
オーストラリアの旗 ダニエル・リカルド
ニュージーランドの旗 リアム・ローソン
出走時期 2023年
通算獲得ポイント 25
初戦 2023年バーレーンGP
最終戦 2023年アブダビGP
備考  
出走優勝表彰台ポールFラップ
220001
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概要 編集

ドライバーは今年からチームに加入したニック・デ・フリースと、前年から引き続き角田裕毅が務める[1]。当初マシンの素性は決して良いとは言えず、F1関係者の間では「2023年型で最も遅いマシン」とも評された[2]

第11戦イギリスGPをもってデ・フリースは解雇され、代わりに今季レッドブルのリザーブドライバーを務めていたダニエル・リカルドの起用が発表された[3]

しかし、夏休み明けの第14戦・オランダの初日フリー走行でリカルドがクラッシュし左手を骨折した。このため翌日以降は、今季スーパーフォーミュラへの参戦と並行でリザーブドライバーを務めていたリアム・ローソンを急遽起用。リカルドの回復に時間を要すると見られることから、ローソンが当面の間代役として角田とコンビを組むこととなった[4]

第19戦アメリカグランプリにてダニエル・リカルドが怪我から復帰しシーズン最終戦までドライバーを担当した[5]。シーズン中盤から続けられていたマシンのアップデートがこのレースで一通り出揃ったことで、コーナリングスピードが向上しトップチームとのタイム差が縮小。以後最終戦まで、トップ10圏内に食い込めるレベルに浮上することができた[2]

AT04は、スクーデリア・アルファタウリによって製造および設計された4番目のシャーシである。

翌年からチーム名が「ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム」へと改称されるため、スクーデリア・アルファタウリとしての最後のフォーミュラ1カーとなった[6]

 
FIA F1 Austria 2023 Nr. 21

記録 編集

No. ドライバー BHR SAU AUS AZE MIA MON ESP CAN AUT GBR HUN BEL NED ITA SIN JPN QAT USA MXC SÃO USA ABU ポイント ランキング
2023 21   デ・フリース 14 14 15 14 Ret 18 12 14 18 17 17 17 25 8位
22   角田 11 11 10 Ret 10 11 15 12 14 16 19 16 15 18 10 15 DNS Ret 12 11 15 14 8 12 6 9 18 8
3   リカルド 13 10 16 WD 12 15 7 9 13 14 11
40   ローソン 13 11 9 11 Ret 17

出典 編集

  1. ^ アルファタウリF1、2023年の新型マシン『AT04』のカラーリングをお披露目。角田&デ・フリースの新コンビに期待 | F1 | autosport web”. AUTO SPORT web (2023年2月11日). 2024年1月26日閲覧。
  2. ^ a b 【F1チーム別技術レビュー:アルファタウリAT04(1)】“最も遅いマシン”の汚名を返上。イギリスの新フロアが転機に - オートスポーツ・2024年1月9日
  3. ^ 〈緊急寄稿〉デフリース解雇!リカルドが角田のチームメートとしてF1復帰【タキ井上の帰ってきたブラックフラッグ】:中日スポーツ・東京中日スポーツ”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 2024年1月26日閲覧。
  4. ^ アルファタウリF1、イタリアGPでのローソン起用を発表。以降は「リカルドが完全に回復するまで」 | F1 | autosport web”. AUTO SPORT web (2023年8月28日). 2024年1月26日閲覧。
  5. ^ ようやくF1復帰のリカルド、“想像以上に”長引いた怪我からの回復を語る「僕は思ったよりタフじゃなかったのかも!」”. jp.motorsport.com (2023年10月20日). 2024年1月27日閲覧。
  6. ^ 2024 FIA Formula One World Championship Entry List” (英語). Federation Internationale de l'Automobile (2015年3月14日). 2024年1月26日閲覧。
  7. ^ 今週末に予定されていたF1第6戦エミリア・ロマーニャGPは中止に。同地を襲った豪雨が影響 | F1 | autosport web”. AUTO SPORT web (2023年5月17日). 2024年1月27日閲覧。