アンディ・ニューマーク

アメリカのミュージシャン

アンディ・ニューマーク英語: Andy Newmark1950年7月14日 - )は、アメリカ合衆国ドラマーである。

アンディ・ニューマーク
アンディ・ニューマーク(2008年)
基本情報
出生名 Andrew Newmark
生誕 (1950-07-14) 1950年7月14日(74歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク州ポートチェスター
ジャンル ロックソウルファンクR&B
職業 ドラマー
担当楽器 ドラムパーカッション
活動期間 1967年 -
共同作業者 スライ&ザ・ファミリー・ストーンロキシー・ミュージックブライアン・フェリーピンク・フロイドデヴィッド・ギルモアロジャー・ウォーターズABCジョン・レノンデヴィッド・ボウイ
公式サイト andynewmark.com

イングランドケント州在住。

来歴

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ビートルズなどの影響を受け、10代からドラム演奏を始めた。10代後半にプロとして活動を始め、1971年にカーリー・サイモンのアルバム『アンティシペイション』で初レコーディングを飾る。

サイモンのツアーに参加中、観客として来ていたスライ・ストーンの目に留まり、スライ&ザ・ファミリー・ストーンに迎えられて1973年から1975年まで在籍した。アルバム『フレッシュ』でのドラミングは、白人ドラマーによるファンク演奏の中でも高く評価された[1]

スライ&ザ・ファミリー・ストーンのツアー中に知り合ったロン・ウッドのソロ・アルバムの制作に携わり、ベーシストを務めたウィリー・ウィークスとは抜群の名コンビぶりを発揮した。2人は1970年代の人気リズムセクションとしてミュージシャンから依頼が殺到する売れっ子となった。

以後、イギリスとアメリカを往復して、両国を代表するアーティストのレコーディングやツアーに参加して[2]、一流スタジオ・ミュージシャンとしての地位を確立した。共演したミュージシャンやバンドとしては、スティーヴ・ウィンウッドデヴィッド・ボウイ[注釈 1]ゲイリー・ライトBBキングキャロル・キングラロ・シフリンジョージ・ハリスン、イーヴィ・サンズ、グランド・ファンク、マーク・ファーナー・バンド、リッキー・リー・ジョーンズ、トム・ヴァーライン・バンド、ロイ・ハーパー、ジム・キャパルディ、ロキシー・ミュージックジョン・レノンヨーコ・オノジェームス・テイラーなどが挙げられる。

その他

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  • インタビューで、自分のキャリアのハイライトは敬愛していたジョン・レノンのアルバム『ダブル・ファンタジー』(1980年)の参加だったと語っている。彼はレノンからリンゴ・スターのようにシンプルに叩いてくれと指示を受け、スターのグルーヴを心に刻みながら演奏した。そして制作を通じてレノンの人柄と音楽性に感銘を受け、これからは他の仕事をキャンセルしてでもレノンと演奏しようと心に決めていた[注釈 2]。しかしレノンが射殺されて、その機会が永遠に失われて、2年近く虚無状態に陥ったという。
  • ジョージ・ハリスンとラヴィ・シャンカルが1974年に共同名義で行なった北米ツアーに参加した。
  • ロキシー・ミュージックに準メンバーとして参加したのは、当時、既に準メンバーとして在籍していたポール・キャラックの紹介がきっかけだった[3]。アルバム『フレッシュ・アンド・ブラッド』(1980年)と『アヴァロン』(1982年)の制作[4]に携わり、それぞれのアルバムの発表後に行なわれたワールド・ツアー[5]にも参加した[注釈 3][6]。1983年2月の日本公演のメンバーとして日本の土を踏んだ。
  • ロキシー・ミュージックが1983年に解散した後、ブライアン・フェリーのソロ活動に協力。フェリーとライヴ・エイド(1985年)で共演した[注釈 4]ほか、彼が1988年に5年ぶりに行なったツアーに参加して[7]、同年10月の日本公演で再来日した。
  • 日本のミュージシャンとも縁があり、野口五郎吉田拓郎らのアルバムに参加した。彼が参加した今井美樹のアルバムをプロデュースした布袋寅泰は、彼がクリックを全く使用せず曲の収録前にシンバルのカウントを1分近く続けて曲全体のグルーヴを築き上げていくのを見て、その方法に驚くと同時に深い感銘を受けたという。

ディスコグラフィ

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主な参加アルバム

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脚注

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注釈

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  1. ^ 「フェイム」「ヤング・アメリカン」などで演奏している。
  2. ^ レノンもニューマークのドラミングを気に入って、レコーディング・メンバーとともにツアーの計画を立てていた。
  3. ^ ニューマークのドラミングはライヴ・アルバム『ハート・スティル・ビーティング』、4曲入りEPザ・ハイ・ロード』(1983年)、映像作品"High Road"で鑑賞できる。
  4. ^ デヴィッド・ギルモアらと共にフェリーのバックを務めた。

出典

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  1. ^ レコードコレクター増刊1993年10月号。p.248
  2. ^ アンディ・ニューマーク 2022年9月26日閲覧
  3. ^ Buckley (2004), p. 238.
  4. ^ Buckley (2004), p. 249.
  5. ^ Buckley (2004), pp. 252, 253, 257, 258.
  6. ^ Discogs”. 2024年2月28日閲覧。
  7. ^ Buckley (2004), p. 266.

引用文献

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  • Buckley, David (2004). The Thrill of It All: The Story of Bryan Ferry & Roxy Music. London: Andre Deutsch. ISBN 0-233-05113-9 

外部リンク

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