ジュリア』(Julia)は、1977年アメリカ映画。アメリカの作家リリアン・ヘルマンの同名の自伝的短編集(原題:Pentimento: A Book of Portraits)(1973年)中の、同題の短編を原作とする。リリアンとジュリアの友情、および作家のダシール・ハメットとの愛が描かれている。

ジュリア
Julia
監督 フレッド・ジンネマン
脚本 アルヴィン・サージェント
原作 リリアン・ヘルマン
製作 リチャード・ロス
製作総指揮 ジュリアン・デロード
出演者 ジェーン・フォンダ
ヴァネッサ・レッドグレイヴ
音楽 ジョルジュ・ドルリュー
撮影 ダグラス・スローカム
編集 マルセル・ダーラム
ウォルター・マーチ
配給 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1977年10月2日
日本の旗 1978年6月17日
上映時間 118分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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第50回アカデミー賞では作品賞候補を含めて11のノミネーションを受け、3部門で受賞した(後述)。

スタッフ編集

キャスト編集

役名 俳優 日本語吹き替え
フジテレビ版 LD版
リリアン・ヘルマン ジェーン・フォンダ 藤田弓子 小原乃梨子
少女時代のリリアン スーザン・ジョーンズ 玉川砂記子
ジュリア ヴァネッサ・レッドグレイヴ 奈良岡朋子 鳳八千代
少女時代のジュリア リサ・ペリカン 鈴木弘子
ダシール・ハメット ジェイソン・ロバーズ 久米明 中村正
アラン・キャンベル ハル・ホルブルック 阪脩 小林勝彦
ヨハン マクシミリアン・シェル 坂口芳貞 阪脩
ウォルター・フランツ ランベール・ウィルソン 玄田哲章
アン・マリー メリル・ストリープ

受賞とノミネート編集

部門 候補者 結果
アカデミー賞 作品賞 リチャード・ロス ノミネート
監督賞 フレッド・ジンネマン ノミネート
主演女優賞 ジェーン・フォンダ ノミネート
助演男優賞 ジェイソン・ロバーズ 受賞
マクシミリアン・シェル ノミネート
助演女優賞 ヴァネッサ・レッドグレイヴ 受賞
脚色賞 アルヴィン・サージェント 受賞
作曲賞 ジョルジュ・ドルリュー ノミネート
衣裳デザイン賞 アンシア・シルバート ノミネート
撮影賞 ダグラス・スローカム ノミネート
編集賞 ウォルター・マーチ ノミネート
英国アカデミー賞 作品賞 フレッド・ジンネマン[1] 受賞

ジュリアのモデルについて編集

リリアン・ヘルマンの自伝的作品を原作としているため、「ジュリア(リリアンの幼なじみであり、のちに反ナチの闘志となる)とリリアンの、女どうしの友情を描く感動の実話であり、女性映画の傑作」とされてきた。しかし、ニューヨーク在住の精神科医のミュリエル・ガードナーが、「ジュリアのモデルは私であり、私はヘルマンという人を知らない」と主張しており、彼女がジュリアのモデルとされている[2]

ヴァネッサ・レッドグレイヴの授賞式における政治的発言について編集

ヴァネッサ・レッドグレイヴは1977年にTVドキュメンタリー『The Palestinian』を製作、またナレーションも自ら行った。同ドキュメンタリーはパレスチナ人パレスチナ解放機構(PLO)の活動をテーマにした作品であった。翌1978年、第50回アカデミー賞助演女優賞にレッドグレイヴがノミネートされると、メイル・カハネ率いるユダヤ防衛同盟(JDL)のメンバーはレッドグレイヴの人形を焼き、アカデミー賞授賞式の会場ではレッドグレイヴのパレスチナ人に対する支援に抗議するためピケを張った[3]

レッドグレイヴは賞を勝ち取り、授賞式で次のように述べた。

「この数週間シオニストのごろつきども(a small bunch of Zionist hoodlums)が行った様々な脅迫に屈せず、皆さんが一歩も退かなかったことは大変に立派なことだと思います。心から敬意を表します。彼らが行った行為は、ユダヤの人々がファシズムと圧政に対して長年戦ってきた英雄的な歴史に対する侮辱にほかなりません」

この部分に対し会場から一部ブーイングが発せられた。政治色の強い彼女の発言(リチャード・ニクソンジョセフ・マッカーシーについても言及している)は話題となった。

備考編集

脚注編集

  1. ^ 1980年まで英国アカデミー賞の作品賞は監督に贈られていた。
  2. ^ ミュリエル・ガーディナー『暗号名はメアリ―ナチス時代のウィーン』(晶文社)
  3. ^ Welcome to Emanuel Levy » Oscar Politics: Vanessa Redgrave”. Emanuellevy.com. 2012年3月30日閲覧。

外部リンク編集