ジョーダン・EJ14 (Jordan EJ14) は、ジョーダン・グランプリ2004年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー

ジョーダン・EJ14
カテゴリー F1
コンストラクター ジョーダン
デザイナー ジョン・マッキリアム
先代 ジョーダン・EJ13
後継 ジョーダン・EJ15
主要諸元[1][2][3][4]
シャシー カーボンファイバーハニカム コンポジット モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン プッシュロッド トーションバー ダンパー
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン
全長 4,670 mm (183.9 in)
全幅 1,800 mm (70.9 in)
全高 950 mm (37.4 in)
トレッド 前:1,400 mm (55.1 in)
後:1,418 mm (55.8 in)
ホイールベース 3,000 mm (118.1 in)
エンジン フォード コスワース RS2 2,998 cc (182.9 cu in) V10 (90度)
トランスミッション ジョーダン 7速 縦置き エレクトロハイドリック シーケンシャル
重量 600 kg (1,322.8 lb) (ドライバーを含む)
燃料 エルフ
タイヤ ブリヂストン
主要成績
チーム ジョーダン・フォード
ドライバー 18. ニック・ハイドフェルド
19. ジョルジオ・パンターノ
19. ティモ・グロック
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 2004年オーストラリアグランプリ
出走優勝ポールFラップ
0000
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概要 編集

 
2004年イギリスグランプリに先だってEJ14でロンドン市内をデモ走行するナイジェル・マンセル

EJ14は完全な新車では無く、前年度の競争力に欠けたEJ13を大きく改良した物であった。シャシーは新たな空力パッケージと、フォードのバッジを付けた強力なコスワースエンジンが組み合わされた。また、フロントサスペンションはツインキールからシングルキールに戻された。

しかしながら、チームの予算は僅かで、シーズン前およびシーズン中のテストはほとんど行われなかった。当然のことながらEJ14は前作のEJ13同様に競争力に欠ける車両となった。トップスピードの不足はパワーに欠けるエンジンのためとされ、チームはジャガーが使用するワークスエンジンとは異なるエンジンが供給されたと主張した[1]

2003年シーズンの後、チームはようやく冬休みを乗り切ったが、大口スポンサーが無かったためEJ14はレースごとにカラーリングを変更して走行した。EJ14が初めて発表されたとき、死んでいたチームが蘇ったとして車体には「ラザロ Lazarus」のメッセージが描かれた。このほかにもシーズンを通してエンジンカバーに様々なメッセージが描かれた。バーレーン政府が2004年から開催されるバーレーングランプリを祝うためにエンジンカバー上の権利を購入し、その絵柄を決定していた。オーストラリアGPでは鳩が描かれ、サンマリノGPではアイルトン・セナの死から10周年を記念して彼の肖像が描かれた。

2004年シーズン 編集

ドライバーはザウバーから加入したニック・ハイドフェルドと新人のジョルジオ・パンターノ。パンターノがチームを離脱すると、テストドライバーのティモ・グロックが代役を務めた。

第8戦カナダGPではウィリアムズトヨタの計4台のマシンがブレーキダクトの規定違反でレース後に失格となり、グロック7位、ハイドフェルド8位とダブル入賞を果たした(グロックはF1デビュー戦での入賞)。

最終的に獲得ポイントは5で、コンストラクターズランキング9位だった。

F1における全成績 編集

(key) (太字ポールポジション

チーム エンジン タイヤ ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ポイント 順位
2004年 ジョーダン フォード V10 B AUS
 
MAL
 
BHR
 
SMR
 
ESP
 
MON
 
EUR
 
CAN
 
USA
 
FRA
 
GBR
 
GER
 
HUN
 
BEL
 
ITA
 
CHN
 
JPN
 
BRA
 
5 9位
ニック・ハイドフェルド Ret Ret 15 Ret Ret 7 10 8 Ret 16 15 Ret 12 11 14 13 13 Ret
ジョルジオ・パンターノ 14 13 16 Ret Ret Ret 13 Ret 17 Ret 15 Ret Ret Ret
ティモ・グロック 7 15 15 15

参照 編集

  1. ^ a b Hamilton, Maurice (2004). “Formula 1 Review: Jordan”. In Alan Henry. Autocourse 2004-2005. London, England: Hazleton Publishing. pp. 68-69. ISBN 1-903135-35-4 
  2. ^ Menard, Pierre (2006). “The Teams: Jordan”. The Great Encyclopedia of Formula 1. Paris, France: Chronosports Editeur. p. 328. ISBN 2-84707-118-0 
  3. ^ Jones, Bruce (ed.) (2004). “Team Statistics: Jordan”. The Official Formula 1 Season Review 2004. Sparkford, England: Haynes Publishing. p. 52. ISBN 1-84425-202-7 
  4. ^ Domenjoz, Luc (ed.) (2004). “The Players - Jordan Ford”. Formula 1 Yearbook 2004-2005. Paris, France: Chronosports Editeur. pp. 38-29. ISBN 2-84707-072-9 

外部リンク 編集