スター・スター」(Star Star)は、ローリング・ストーンズの楽曲。作詞・作曲はミック・ジャガーおよびキース・リチャーズ1973年発表のアルバム『山羊の頭のスープ』収録。

スター・スター
ローリング・ストーンズ楽曲
収録アルバム山羊の頭のスープ
リリース1973年8月31日 (1973-08-31)
規格レコード
録音1972年11月 - 1973年1月、
1973年5月 - 6月、8月
ジャンルロック
時間4分25秒
レーベルローリング・ストーンズ・レコードヴァージン・レコード
作詞者ジャガー/リチャーズ
作曲者ジャガー/リチャーズ
プロデュースジミー・ミラー
全てが音楽
(9)
スター・スター
(10)

解説 編集

『山羊の頭のスープ』のラストを飾る曲。チャック・ベリースタイルのリフから始まる軽快なロック・ナンバーだが、歌詞は有名人とばかり寝たがるグルーピーについて辛辣に語る内容となっている。リチャーズによれば、全てジャガー一人によって書かれた曲だという[1]。この曲の元々のタイトルは「スターファッカー(Starfucker)」だったが、バンドのプライベート・レーベル、ローリング・ストーンズ・レコードのディストリビューターであるアトランティック・レコードの社長、アーメット・アーティガンにより変更させられた[2]。歌詞にはスティーヴ・マックイーンやその交際相手(当時)のアリ・マッグロー、またジョン・ウェインといった実在の人物の名前があるが、訴訟を回避するため、バンドはリリース前にマックイーン本人に曲のテープを送り、名前の使用許諾を得てリリースにこぎつけた[3]。さらにアメリカでは、歌詞のうち2箇所(「お前のアソコはきれいだろう」と「お前はきっとジョン・ウェインを奴が死ぬ前にモノにするだろう」のくだり)を加工処理して歌詞を聞き取り辛くする処置が取られた。これは1994年リマスター版では元のバージョンに修正されたが、2009年の再リマスター版では全世界でこの検閲バージョンの方が採用された(検閲バージョンのCD化はこれが初)[4]。歌詞の内容には批判もあった様で、ジャガーは「俺は全ての女性がスターファッカーだなんて言ってないぜ。ただそういう女をたくさん見てきたからそういう曲を書いただけだ。つまりみんなは自分達の振る舞いを見せ付けられてるだけのことであって、それを描いただけでアンチ・フェミニストということにはならないだろ」と弁解している[1]BBCでは歌詞が過激すぎるとしてこの曲を放送禁止にしている[2]

この曲はイギリスやアメリカではシングル化されていないが、ヨーロッパ数カ国でシングルカットされ、スイスで7位、ベルギーで9位、オランダで16位を記録している[5]

コンサート・パフォーマンス 編集

アルバムのリリース直後から始まった1973年のヨーロッパツアーからセットリストに加えられ、その後1975年から1979年1981年1997年-1998年2003年の各ツアーで披露されている[1]。公式ライブ・アルバムでは、『ラヴ・ユー・ライヴ』(1977年)に1976年パリ公演の演奏が収録されている。またDVD『フォー・フリックス』(2004年)にも、2003年のリックス・ツアーでの演奏が収録されている。

レコーディング・メンバー 編集

カバー 編集

脚注 編集

  1. ^ a b c d e f g h i j Star Star(英語) 2019年4月1日閲覧
  2. ^ a b アーカイヴシリーズvol.4「ザ・ローリング・ストーンズ['69-'74]」(シンコーミュージック刊、2002年ISBN 4-401-61774-6) p21
  3. ^ アーカイヴシリーズvol.4「ザ・ローリング・ストーンズ['69-'74]」(シンコーミュージック刊、2002年、ISBN 4-401-61774-6) p111
  4. ^ 『山羊の頭のスープ』2009年リマスターCD(日本版)付属の犬伏功の解説より。
  5. ^ The Rolling Stones - Star Star - hitparade.ch
  6. ^ Joan Jett & The Blackhearts - Album (Cassette, Album) | Discogs 2019年4月1日閲覧