トーマス・クラウン・アフェアー

1999年のアメリカの映画。1968年のスティーブ・マックイーン主演『華麗なる賭け』のリメイク作品

トーマス・クラウン・アフェアー』(原題: The Thomas Crown Affair)は、1999年に製作されたアメリカ映画1968年スティーブ・マックイーン主演『華麗なる賭け』(原題:The Thomas Crown Affair)のリメイクである。

トーマス・クラウン・アフェアー
The Thomas Crown Affair
監督 ジョン・マクティアナン
脚本 レスリー・ディクソン
カート・ウィマー
製作 ピアース・ブロスナン
ボー・セント・クレア
製作総指揮 マイケル・タドロス
出演者 ピアース・ブロスナン
レネ・ルッソ
デニス・リアリー
音楽 ビル・コンティ
撮影 トム・プリーストリー・Jr
編集 ジョン・ライト
配給 アメリカ合衆国の旗 MGM
日本の旗 20世紀フォックス
公開 アメリカ合衆国の旗 1999年8月6日
日本の旗 1999年11月13日
上映時間 114分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $48,000,000[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $69,305,181[1]
世界の旗 $124,305,181[1]
次作 ザ・トプカピ・アフェアー
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ストーリー編集

 
モネ『黄昏、ヴェネツィア』
トマス・クラウンは本作品をニューヨークのメトロポリタン美術館から盗み出す。ただし、実際の作品は日本のアーティゾン美術館が所蔵している。
 
ゴッホ『昼、休息』
トマス・クラウンがモネよりも好きだと警備員に言った絵。実際の作品はフランスのオルセー美術館が所蔵している。
 
ベルギーの旧500フラン札の裏面
表の面にはルネ・マグリッドの肖像が描かれている。マグリッドの絵のモチーフのうちの良く知られたものの一つがボーラーハットをかぶったコート姿の男性(『人の子』など)。
 
カシアス・マーセラス・クーリッジ『ポーカーの思いやり』
トマス・クラウンがキャサリン・バニングにつかませた偽のモネの下に描かせた絵。クーリッジはアメリカの画家で、モネとは同時代に活躍した。

トマス・クラウンはニューヨークの企業のオーナーである。カウンセリングにおいて、女性はトマスを信用していいものかという精神分析医[2]の問いに対し「利害があまりに対立するのでない限り信用していい」と答える。

ある朝、出勤の途中、トマスはメトロポリタン美術館に立ち寄り、クロワッサンをかじりながらゴッホを眺めていた。その後トマスは仕事に向かったが、その時メトロポリタン美術館には4人組の美術品泥棒が入り込んで、美術品強奪の準備を始めていた[3]。仕事を終えた後、トマスが再びメトロポリタン美術館に行くと、美術品泥棒たちが警備員を装って、いよいよ美術品の強奪に取り掛かろうとしているところであった。ところが本物の警備員に犯行の意図を見破られ逃げ出した。一方トマスは、泥棒騒ぎで館内が騒然としている隙をついてモネを盗み出す。

ニューヨーク市警のマイケル・マッキャン刑事が犯行現場を検分しているところへ、キャサリン・バニングが話しかけてくる。スイスの保険会社から頼まれて本件を調査しに来たのだと言った。キャサリンは美術品泥棒の一人を尋問し[4]、この泥棒たちの役割は単なる陽動であるとした。そして、トマスこそモネを盗み出した犯人だろうと見当をつける。 トマスはメトロポリタン美術館の、モネのあった場所に自分の所有する絵画を貸し出す。そのセレモニーの場でキャサリンはトマスに声をかけた。そして保険会社に頼まれてあなたの首を取りに来たのだと言う。トマスはキャサリンを次の日の夕食に誘った。当日、二人は夕食の前にメトロポリタン美術館に出かけた。ルネ・マグリッドの『人の子』のポスターをみて、この絵にある男性がトマス・を思い出させるとキャサリンは言った。

次の日、トマスの自宅に忍び込んだキャサリンは、隠してあったモネを見つけることができた。しかしそれは偽物であった。キャサリンは、トマスが若い女性と一緒にいたダンスパーティーに乱入し、その女性からトマスを取り上げてしまう。パーティの後、結局、その夜は二人で一緒に過ごした。トマスとキャサリンは急速に親密になっていくのだが、キャサリンは刑事のマイケルからトマスが若い女性と夜な夜な会っている写真を見せられる。その夜、気まずい雰囲気の中、トマスは、キャサリンが興味があるのは単に絵のことなのかどうか知りたいので、刑事たちが写真を撮るに任せていたのだという。そのうえで、トマスはここを離れるつもりなので一緒に来るように提案する。キャサリンはただ、わからない、と答えた。

キャサリンとマイケルは、トマスがつかませた偽物のモネを誰が描いたのか調べていた。ハインリッヒ・ヌーツォンの名前が浮かび上がったが、彼は刑務所に収監中であった。キャサリンはハインリッヒの息子がニューヨークにいて、父親と同じように精巧な贋作を作ったのではないかと考えた。 一方で、キャサリンはトマスについていくことを決めたのだが、トマスの自宅に行くと、件の若い女性に話しかけながらトマスが旅行支度をしているところだった。自分ではなく、その女性と逃げるつもりなのだと理解したキャサリンは怒って出て行こうとした。しかしトマスは彼女は自分のために仕事をしてその支払いを受け取るためにここに来ただけだと説明した。どんな仕事をしたのかは言わなかった。また、明日の午後モネを美術館に返してこの件は片付けて、その後でヘリポートで会うことにしようとキャサリンに言った。君はこのことをみんなに話して美術館で待っていることもできるけど、君のことを信用しているよと最後に付け加えた。

キャサリンは迷ったものの、刑事のマイケルにトマスの計画を話した。翌日警官たちはトマスがモネをもっと美術館にくるのを待ち構えていた。アタッシェケースを下げて、美術館に入ってきたトマスは、ホールで周りを眺めるとボーラーハットをかぶって歩き出した。警官たちはボーラーハットを目印にトマスを追跡・監視していたのだが、同じ背格好で、ボーラーハットをかぶり、同じアタッシェケースを下げた男たちが大勢美術館の中を歩いていることに気が付いて、トマスを見失ってしまった。こうして警察の目をくらませたトマスは、モネの展示してあった部屋で煙を発生させ、スプリンクラーを動作させた。トマスが貸し出していた絵は、水をかぶって表面の水性絵の具が流れ出し、下からは盗まれたはずのモネが出てきた[5]。また、トマスがしばしば会っていた若い女性こそがヌーツォンの娘であり、トマスのためにモネの贋作を描いたのだと知った。その彼女もすでに行方をくらましていた。

キャサリンはすぐにヘリポートに向かった。しかしトマスはいなかった。打ちひしがれて帰りの飛行機に乗った。離陸すると座席で顔を伏して泣き出した。すると後ろの席からハンカチを差し出して「お嬢さん、泣くことはないですよ」と声をかける者がいる。キャサリンが後ろを振り返ると、そこにはトマスが座っていた。

キャスト編集

役名 俳優 日本語吹替
ソフト版 フジテレビ
トーマス・クラウン ピアース・ブロスナン 江原正士 田中秀幸
キャサリン・バニング レネ・ルッソ 塩田朋子 勝生真沙子
マイケル・マッキャン デニス・リアリー 星野充昭 菅生隆之
アンドリュー・ウォレス ベン・ギャザラ 水野龍司
パレッティ刑事 フランキー・フェイソン 辻親八 池田勝
ジョン・レイノルズ フリッツ・ウィーヴァー 中博史
フリードリヒ・ゴルチャン チャールズ・キーティング 水野龍司 田原アルノ
ハインリヒ・ヌーツォン マーク・マーゴリス 手塚秀彰
精神分析医 フェイ・ダナウェイ 宮寺智子 池田昌子
ボビー・マッキンリー マイケル・ロンバード 中博史 稲垣隆史
ポール・チェン ジェームズ・サイトウ 樫井笙人 大川透
アンナ・ヌーセン エスター・カニャーダス 鈴木紀子 魏涼子
博物館の警備員 ジョージ・クリスティ 長克巳
役員 ダニエル・サザーン 清水敏孝
詐欺師 トム・ブルーム 水内清光
その他吹替 - 柳沢栄治
その他吹替 - 佐藤祐四伊藤昌一安井邦彦木下浩之沢木郁也土方優人さとうあい薬師寺種子大西健晴北川勝博根本泰彦小室正幸川村拓央
※2021年1月19日にwowowで放映される際に地上波放映時にカットされたシーンを同一声優で追加録音した「吹替補完版」が放送[6]

制作編集

脚注編集

  1. ^ a b c The Thomas Crown Affair (1999)”. Box Office Mojo. 2009年11月19日閲覧。
  2. ^ フェイ・ダナウェイか演じている。フェイ・ダナウェイは本作品のオリジナルの版である『華麗なる賭け』でヒロインを演じた。
  3. ^ 「ここからは英語だぞ」と言った後のセリフはポーランド語。「ヤンだけが英語を話せないんだよね(笑)」と言っている。
  4. ^ この泥棒は英語が話せないふりをしており、キャサリンが尋問に使った外国語はドイツ語。
  5. ^ ただし、現実的には油絵も水に濡らしていいわけではない。乾くときにキャンバスが縮んで絵の具がはがれてくるし、カビも生えてくる。
  6. ^ トーマス・クラウン・アフェアー[吹替補完版]”. 2020年12月1日閲覧。
  7. ^ Pacheo, Patrick (1999年8月1日). “Art of the Con”. LA Times. 2007年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年2月24日閲覧。
  8. ^ Creating The World of Thomas Crown”. 2007年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年2月24日閲覧。

外部リンク編集