ニホンハナガメ (Ocadia nipponica) は、約20万年前の日本に生息したカメの絶滅爬虫綱 - カメ目 - イシガメ科 - ハナガメ属台湾ベトナムなどに生息するハナガメと近縁。種小名O. nipponica (ニッポニカ)は「日本」を意味する。

ニホンハナガメ
Ocadia nipponica
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : リクガメ上科 Testudinoidea
: イシガメ科 Geoemydidae
: ハナガメ属 Ocadia
: ニホンハナガメ
Ocadia nipponica
学名
Ocadia nipponica
2007
和名
ニホンハナガメ

形態 編集

甲長約33cmと現生種よりも大型。甲羅は後部が幅広くなった楕円で、現生種に類似する。しかし甲羅鱗板の年輪がほとんど無く平滑である点、口の咬合面がより広い点なども異なる。水生であったと思われる。

発見 編集

2001年10月29日、千葉県袖ケ浦市滝の口吉野田の丘陵地帯、館山道木更津北インターチェンジ付近の下総層群清川層という約20万年前の露頭より化石が出土。標本は甲羅の大部分がまとまった良好な状態で発見されている。他には頭骨の大半や下顎頸椎の一部、 肩帯腰帯、左前肢の一部と左後肢の大半が出土した。この標本は発掘調査に当たっていた早稲田大学教授平山廉などにより新種と確認されている。この場所からはイシガメ科の絶滅種、ヤベイシガメも発見されている。同時代にはミヤタハコガメなども生息しており、第四紀における日本のカメの多様性が大きかったことを裏付けている。

岡山県新見市及び島根県松江市第三紀石川県第四紀の地層大桑層(約160万〜80万年前)からもニホンハナガメに似た特徴を持つイシガメ科の化石が発掘されている。

関連項目 編集

参考文献 編集

  • 平山廉『カメのきた道 : 甲羅に秘められた2億年の生命進化』NHKブックス、2006年、174 - 178 , 181頁頁。ISBN 978-4-14-091095-5 

外部リンク 編集