バランシーン (Balanchine) とはアメリカ合衆国で生産され、イギリスおよびアラブ首長国連邦で調教を受けた競走馬である。イギリス、アイルランドフランスで走り、通算8戦4勝。ゴドルフィン所有馬で初のクラシックホースとなった[1]1994年カルティエ賞最優秀3歳牝馬に選出された。競走馬を引退したあと繁殖牝馬となった。半姉にイギリスG2サンチャリオットステークス優勝馬レッドスリッパーズ、半弟にイギリスG2ジョッキークラブステークスなど重賞2勝のロマノフ(ともに父ヌレイエフ)がいる。

バランシーン
欧字表記 Balanchine
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1991年4月16日
死没 2021年2月12日(30歳没)
Storm Bird
Morning Devotion
母の父 Affirmed
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産者 Swattenham Stud
馬主 ゴドルフィン
調教師 P.チャップルハイアムイギリス
H.イブラヒム (UAE)
サイード・ビン・スルール (UAE)
競走成績
生涯成績 8戦4勝
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名前はロシアグルジア)の男性バレエ振付師ジョージ・バランシンに由来する。

経歴

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1993年ホワイトマズルなどを管理するイギリスのピーター・チャップルハイアム調教師の管理馬として、2歳9月にデビューし、初戦から2連勝したがその後休養に入る。この間に管理がドバイのヒラール・イブラヒムに移る。

翌1994年はプレップレース(前哨戦)を使わないままG11000ギニーに出走。7か月ぶりの実戦とあって低評価だったが、このレースより手綱を取ったランフランコ・デットーリを背に、勝ったラスメニーナスから短頭差の2着に入る。続いてオークスに出走し、ウインドインハーヘアディープインパクトの母)に2馬身半差をつけて勝利[2]

さらに、牡馬相手のアイリッシュダービーに出走。並み居る強豪を相手に、ダービーステークス2着馬キングスシアターに4馬身半差を付けて圧勝するが、故障のためそのまま休養に入った。このレースで2着のキングスシアターがその年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスに優勝、5着のティッカネンがその年のブリーダーズカップ・ターフに優勝し、バランシーンの評価はさらに高まった。この活躍が評価されて、休養中の秋にカルティエ賞最優秀 3歳牝馬を受賞。また、この間にサイード・ビン・スルール厩舎に再移籍した。

古馬になってからは3つの競走に出走したが、凱旋門賞へのプレップレース・フォワ賞で僅差の2着となったものの、本番の凱旋門賞では優勝したラムタラから12馬身離された10着に敗れ、この競走を最後に競走馬を引退した。その後は繁殖牝馬となったが、自身を上回るような活躍馬は登場していない。

ドバイ・メイダン競馬場で行われるドバイワールドカップカーニバル中に行われる重賞競走に、本馬の名が冠された牝馬限定競走「バランシーンステークス」が2004年に創設されている。

2021年2月12日、余生を過ごしていたアメリカのゲインズボローファームで死亡した[1]

競走成績

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  • 1993年 (2戦2勝)
  • 1994年 (3戦2勝)
    • エプソムオークス (G1) 、アイリッシュダービー (G1) 、1000ギニー (G1) 2着
  • 1995年 (3戦0勝)
    • フォワ賞 (G3) 2着

血統表

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Balanchine血統ストームバード系 / Native Dancer4×5=9.38% ) (血統表の出典)

Storm Bird
1978 鹿毛 カナダ
父の父
Northern Dancer
1961 鹿毛 カナダ
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母
South Ocean
1967 鹿毛 カナダ
New Providence Bull Page
Fair Colleen
Shining sun Chop Chop
Solar Display

Morning Devotion
1982 栗毛 アメリカ
Affirmed
1975 栗毛 アメリカ
Exclusive Native Raise a Native
Exclusive
Won't Tell You Crafty Admiral
Scarlet Ribbon
母の母
Morning Has Broken
1974 栗毛 アメリカ
Prince John Princeqillo
Not Afraid
A Wind is Rising Francis S.
Queen Nasra F-No.4-k

脚注

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  1. ^ a b 【海外競馬】名牝バランシーンが30歳で死亡、ゴドルフィン初のクラシックホース | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年2月20日閲覧。
  2. ^ 勝ち時計は2分40秒37と、1990年代でもっとも遅い勝ち時計であった。

外部リンク

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