ブライアン兄弟
ブライアン兄弟(The Bryan brothers)は、ロバート・チャールズ・"ボブ"・ブライアンとマイケル・カール・"マイク"・ブライアンの双子によるアメリカの元プロテニス選手チーム。ATPランキング最高位は1位。ATPツアーで119勝を挙げた。
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代名詞のチェストバンプをする兄弟 | |||||||||||||
基本情報 | |||||||||||||
国籍 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||
生年月日 | 1978年4月29日(46歳) | ||||||||||||
殿堂入り | 2024年 | ||||||||||||
ツアー経歴 | |||||||||||||
引退年 | 2020年 | ||||||||||||
生涯通算成績 | 1108勝359敗 | ||||||||||||
ダブルス | 119勝 | ||||||||||||
生涯獲得賞金 | $31,066,944 | ||||||||||||
4大大会最高成績・ダブルス | |||||||||||||
全豪 | 優勝(2006-07・09-11・13) | ||||||||||||
全仏 | 優勝(2003・13) | ||||||||||||
全英 | 優勝(2006・11・13) | ||||||||||||
全米 | 優勝(2005・08・10・12・14) | ||||||||||||
優勝回数 | 16(豪6・仏2・英3・米5) | ||||||||||||
キャリア自己最高ランキング | |||||||||||||
ダブルス | 1位(2003年9月8日) | ||||||||||||
獲得メダル | |||||||||||||
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2019年11月30日現在 |
チームとしてグランドスラム優勝数歴代1位、ATP大会最多優勝記録、世界ランキング1位最長記録など数々の記録を残し、史上最強のダブルスチームと名高い。
経歴
編集2001年2月26日全米国際インドアテニス選手権にてATP初優勝。2002年8月カナダ・マスターズでマスターズ初優勝。第3シードで出場した2003年全仏オープンにて前回優勝のポール・ハーフース/エフゲニー・カフェルニコフに勝利しグランドスラム初優勝。2006年ウィンブルドン選手権に優勝しキャリアグランドスラムを達成。
2010年8月1日ファーマーズ・クラシックにて優勝。オープン化以降初となるチームで決勝進出100回達成。この優勝で62回目の優勝となりトッド・ウッドブリッジ/マーク・ウッドフォードのウッディーズの持つオープン化以降優勝記録を更新した。
2011年12月12日、世界ランク1位として271週目となり、これまでジョン・マッケンローが保持していたダブルス世界ランク1位の世界最長記録である270週を抜き新記録を樹立した。[1]
2012年全仏オープン決勝に進出。決勝進出回数21回となりトッド・ウッドブリッジを抜いて歴代1位記録を更新した。
2013年全仏オープンで優勝しダブルキャリアグランドスラムを達成(各4大大会2回以上優勝)。さらにウィンブルドン選手権で優勝し、オープン化以降ダブルスチーム初となるグランドスラム4大会連続優勝を達成。
2014年全米オープンに優勝しダブルス通算優勝数100回を達成。[2]
2014年10月、上海マスターズ2回戦にて通算900勝を達成。優勝しキャリアゴールデン・マスターズ(マスターズ9大会全制覇)を達成した。同時にグランドスラム、マスターズ1000、ATPワールドツアー・ファイナル、デビスカップ、オリンピックすべての大会の優勝を果たした。
2015年全豪オープンで2年連続で3回戦止まりとなった。グランドスラム大会で2年連続で4回戦以上に上がれなかったのは2001年全仏オープン以来となる。全仏オープンでは2年ぶり6度目の決勝進出を果たすがイワン・ドディグ/マルセロ・メロに敗れた。
2016年全仏オープンも2年連続準優勝に終わった。2017年全豪オープンでも準優勝。
2018年5月にはボブが臀部を故障、人工股関節置換手術を受けて長期離脱することになった。その間、マイクはジャック・ソックと組み、2018年ウィンブルドン選手権と全米オープンで優勝した。
2019年年始のASBクラシックで兄弟ペアが復活[3][4]。2月のデルレイビーチ・オープンで復帰後初優勝を果たした。マイアミ・オープンではマスターズのタイトルも獲得している。11月に来年の全米オープン限りで引退することを発表[5]。
最後のグランドスラムとなった2020年全豪オープンでは2回戦で世界1位のフアン・セバスティアン・カバルを下すも、3回戦で敗れた。続くデルレイビーチ・オープンでツアー119勝目を挙げ、これが最後の大会となる。その後は新型コロナウイルス感染症流行の影響でツアーが中断。8月に再開するも無観客開催であることも影響したことから、全米オープンを待たずして引退することを表明した[6]。
その他
編集ダブルスでの若手の活躍が難しい要因について、ダブルスというゲームはボレーが多い点などでとても複雑で、パートナーとのコミュニケーションを作り上げるには、ある程度の時間も必要であることなどを挙げている。
ブライアン兄弟といえば、ポイントを取った時に見せる飛び上がって胸と胸をぶつける『チェストバンプ』で有名だが、二人の体格が似ていないと難しいので、他の人にはそれは勧めないとも思っている。[7]
ダブルス記録
編集※オープン化以降
期間 | グランドスラム記録 | 他記録者 |
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2003全仏–2014全米 | 優勝「16回」[8] | 単独記録 |
2003全仏–2017全豪 | 決勝進出「30回」[9] | 単独記録 |
2003全仏–2012オリンピック | チームでのキャリアゴールデンスラム | ウッディーズ |
2012全米–2013全英 | 4大会連続優勝 | 単独記録 |
2012オリンピック–2013全英 | 4大大会タイトル&オリンピック優勝同時保持 | 単独記録 |
2013全豪–2013全英 | チームで年間3冠 | アンダース・ヤリード ジョン・フィッツジェラルド |
2005全米–2014全米 | 10年連続で1大会以上に優勝[10] | 単独記録 |
2003全仏–2015全仏 | 13年連続で1大会以上に決勝進出 | 単独記録 |
2003全仏–2013全仏 | チームとして4大大会すべて2回以上優勝 | 単独記録 |
2003全仏–2013全英 | チームとして異なる3大会で3回以上優勝 | 単独記録 |
2003全仏–2014全米 | チームとして異なる2大会で5回以上優勝 | 単独記録 |
2003全仏–2015全仏 | チームとして全ての4大大会に6回以上決勝進出 | 単独記録 |
2005全豪–2006全英 | チームとして7大会連続決勝進出 | 単独記録 |
1999全仏–2016全豪 | ダブルス歴代最多勝利(更新中 ) | 単独記録 |
1999全仏–2016全豪 | 4大大会連続出場(更新中 ) | 単独記録 |
2013全豪–2013全米 | チームとしてシーズン22勝 | 単独記録 |
2012全米–2013全米 | 28連勝 | 単独記録 |
グランドスラム | 期間 | 記録 | 他記録者 |
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全豪オープン | 2006–2013 | 最多優勝「6回」 | 単独記録 |
全豪オープン | 2009–2011 | 3連覇 | 単独記録 |
全豪オープン | 2004–2013 | 最多決勝進出「9回」 | 単独記録 |
全豪オープン | 2009–2013 | 5連続決勝進出 | 単独記録 |
全米オープン | 2005–2014 | 最多優勝「5回」 | 単独記録 |
期間 | 記録 | 他記録者 |
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2001–2015 | チーム歴代最多優勝(更新中 ) | 単独記録 |
1999–2015 | チーム歴代最多決勝進出(更新中 ) | 単独記録 |
2002–2015 | 14年連続5大会以上優勝[11] | 単独記録 |
1996–2015 | チーム歴代最多勝利(更新中 ) | 単独記録 |
2003–2015 | 世界ランキング1位最長記録 | 単独記録 |
2013.2.25– 2015.10.25 | 139週連続世界ランキング1位 | 単独記録 |
2003–2014 | 最終ランキング1位「10年」 | 単独記録 |
2006, 2011, 2013–2014 | フルシーズン世界ランク1位「4年」 | 単独記録 |
2013–2014 | フルシーズン世界ランク1位「2年連続」 | 単独記録 |
2009–2014 | 最終ランキング1位「6年連続」 | 単独記録 |
2013 | 最終ランキング1位最速記録(2013/8/19)[12] | 単独記録 |
2002–2015 | チームとしてマスターズ1000最多優勝 | 単独記録 |
2002–2015 | チームとしてマスターズ1000最多決勝進出 | 単独記録 |
2002–2014 | チームとしてマスターズ1000の異なる10大会で優勝 | 単独記録 |
2014 | チームとしてマスターズ1000年間6大会優勝 | 単独記録 |
2010, 2013–2014 | チームとしてマスターズ1000で4大会連続優勝 | 単独記録 |
2007, 2014 | チームとしてマスターズ1000で7大会決勝進出 | 単独記録 |
2002–2013 | チームで4大大会,マスターズ1000の全9大会 ,ワールドツアーファイナル,オリンピック金メダルすべて優勝 |
単独記録 |
受賞歴
編集- ITFダブルス・ワールドチャンピオン(2003–07, 2009–14)
- ATP最優秀ダブルス賞(2003, 2005–07, 2009–14)
- ATP Fans' Favorite Doubles Team(2006–14)
脚注
編集- ^ http://news.tennis365.net/news/today/201112/82068.html?s=relate
- ^ https://www.afpbb.com/articles/-/3025257
- ^ “ブライアン兄弟、約8ヶ月ぶりにペア復活へ。弟ボブの不在支えたソックからバトンタッチ”. テニスデイリー. 2019年12月1日閲覧。
- ^ “腰の手術を乗り越えボブが復帰、ブライアン兄弟の勝利はマレーのためのレッスンになるか?”. tennismagazine.jp. 2019年12月1日閲覧。
- ^ “ブライアン兄弟、来年の全米OP限りで引退へ 史上最強の複ペア”. www.afpbb.com. 2019年12月1日閲覧。
- ^ “ブライアン兄弟が現役引退 伝説的キャリアに終止符”. www.afpbb.com. 2020年8月29日閲覧。
- ^ “絶頂期のブライアン兄弟、ダブルスの極意語る”. news.tennis365.net. 2019年12月1日閲覧。
- ^ “BRYANS CAPTURE HISTORIC 100TH TEAM TITLE”. ATP World Tour (September 7, 2014). September 7, 2014閲覧。
- ^ “Bryan Brothers Fall in全仏 Doubles Final”. The New York Times (June 7, 2015). July 1, 2015閲覧。
- ^ “Two Brothers Plus One More Title Equals 100: Bryan Brothers Win U.S. Open Doubles Title”. The New York Times (September 7, 2014). October 5, 2014閲覧。 “The victory also gave them at least one major title in each of the last 10 years.”
- ^ “BRYAN BROTHERS CLAIM FOURTH MIAMI CROWN”. ATP Tennis. April 4, 2015閲覧。 “The Bryans are the only team in the Open Era to win at least five titles for 13 straight years.”
- ^ “BRYANS TO FINISH YEAR-END NO. 1 FOR RECORD NINTH TIME”. ATP Tennis. August 19, 2013閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- Bob Bryan - ATPツアーのプロフィール
- Mike Bryan - ATPツアーのプロフィール
- Bob's biography on デビスカップ website
- Mike's biography on デビスカップ website
- bobandmike.com – 公式ファンサイト endorsed by Bob and Mike
- Bob Bryan (@Bryanbros) - X(旧Twitter)
- Mike Bryan (@Bryanbrothers) - X(旧Twitter)
- on the USTA website
- ボブ・ブライアン プロフィール at www.princetennis.com
- マイク・ブライアン プロフィール at www.princetennis.com
- Profile on the 60 Minutes ニュース・マガジン