三菱・ランサーカーゴ
ランサーカーゴ(LANCER CARGO)は、三菱自動車工業が販売していたライトバンである。尚、本稿ではランサーバンについても述べる。
ランサーバン編集
初代(1973年 - 1985年)編集
三菱・ランサーバン(初代) | |
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フロント(後期型) ※1976年11月 - 1982年1月までの仕様 | |
販売期間 | 1973年9月 - 1985年1月 |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドア ライトバン |
エンジン |
4G42 直4 OHV 1.2L 4G41 直4 OHV 1.4L G11B 直4 SOHC 1.2L G12B 直4 SOHC 1.4L |
駆動方式 | FR |
変速機 | 4速MT |
ベース元 | 三菱・ランサー |
-自動車のスペック表- |
- 1973年9月 - 販売開始。
- 1976年11月 - マイナーチェンジでフロントまわりのフェイスリフト。同時に51年排出ガス規制適合に伴い最高出力が70psから68psへスペックダウン。
- 1979年4月 - マイナーチェンジで54年排出ガス規制適合。これに伴いエンジンがこれまでのネプチューンエンジン(4G41/4G42)からオリオンエンジン(G11B/G12B)に換装。
- 1982年2月 - 仕様変更。56年排出ガス規制適合。フロントラジエターグリル部分に「MMC」マークが追加される。
2代目(1985年 - 1992年)編集
三菱・ランサーバン(2代目) | |
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販売期間 | 1985年2月 - 1992年5月 |
乗車定員 | 2/5人 |
ボディタイプ | 5ドア ライトバン |
エンジン |
G13B 直4 SOHC 1.3L G15B 直4 SOHC 1.5L G37B 直4 SOHC 1.8L 4D65 直4 SOHC 1.8L |
駆動方式 | FF / フルタイム4WD |
変速機 | 4速MT/5速MT/3速AT/4速AT |
全長 | 4,185mm |
全幅 | 1,635mm |
全高 | 1,420mm |
ホイールベース | 2,380mm |
別名 | 三菱・ミラージュバン |
後継 | 三菱・リベロカーゴ |
-自動車のスペック表- |
歴史編集
初代(2003年 - 2008年)編集
三菱・ランサーカーゴ(初代) | |
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フロント リア | |
販売期間 | 2003年1月 - 2008年12月 |
乗車定員 | 5人 |
ボディタイプ | 5ドア ライトバン |
エンジン | 4G15 直4 SOHC 1.5L |
駆動方式 | FF(E 5MT、E CVT、G CVT) / 4WD(E 4AT、G 4AT) |
変速機 | 5速MT(E FF) /CVT(E FF、G FF) / 4速AT(E 4WD、G 4WD) |
全長 | 4,440mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,455mm |
ホイールベース | 2,600mm |
車両重量 | 1,130 - 1,250kg |
先代 | 三菱・リベロカーゴ |
-自動車のスペック表- |
- 2003年1月6日 - リベロカーゴの後継車として発売。乗用車のランサーセディアワゴンをベースとしている。フロント部はランサーセディアの「1.5MX」「1.5MX-E」系グレード、およびセディアワゴンの「1.8TS」「1.8EXCEED」系グレードと同じ2灯式ヘッドランプを採用。リア部は積載時のスムーズさを考慮しランサーセディアワゴンとは異なったゲート位置を低くしたデザインである。
- 12月1日 - 一部改良。センタードアロックなどを標準装備。
- 2005年1月11日 - 一部改良。全車平成17年排出ガス規制の75%低減レベル(☆☆☆☆)を達成。
- 12月1日 - 一部改良。ハイマウントストップランプを全車に標準装備。
2代目(2008年 - 2019年)編集
三菱・ランサーカーゴ(2代目) | |
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2008年12月登場型 2017年2月改良型 フロント | |
販売期間 | 2008年12月 - 2019年4月 |
乗車定員 | 2 / 5人 |
ボディタイプ | 5ドア ライトバン |
エンジン |
CR12DE 直4 1.2L HR15DE 直4 1.5L MR18DE 直4 1.8L HR16DE 直4 1.6L |
駆動方式 | FF / 4WD |
変速機 | 4速AT/CVT |
サスペンション |
前:ストラット 後:トーションビーム (4WDはトレーリングアーム) |
全長 | 4,395mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 |
1,500mm (4WDは1,545mm) |
ホイールベース | 2,600mm |
車両重量 | 1,120 - 1,250kg |
最大積載量 |
300 - 450kg(2人) 150 - 300kg(5人) |
製造事業者 | 日産自動車 |
後継 |
無し (間接的:8代目ミニキャブバン) |
-自動車のスペック表- |
- 2007年4月3日 - 日産自動車がAD/ADエキスパート[1]を2008年より供給すると発表[1][2]。2008年12月24日に発売された2代目ランサーカーゴより日産からのOEM供給を受け、三菱自動車は軽商用車を除く日本国内向け普通・小型商用車の自主生産から撤退することとなった[2]。
- 2008年12月24日 - フルモデルチェンジ。AD・ADエキスパート[1]のOEM[3]となる。これにより、荷室容量が拡大されたほか、従来の1.5L車(15M・15S・15G)に加え、1.2L車(12S・12M)、1.8L車(18M・18G)、4WD専用の1.6L車(16S・16M・16G)が加わり、バリエーションが広がった。また、1.5L車と1.6L車の寒冷地仕様車で「平成22年度燃費基準+25%」を達成した。
- 2010年9月9日 - 一部改良。新たに助手席エアバッグ、電源コンセント(100V・100W)、アシストグリップ(12S・12M・15S・15M・16S・16Mは助手席、15G・16G・18M・18Gは助手席+後席左右)を標準装備し、機能を向上させた。
- 2012年5月11日 - 一部改良。「15G」・「16G」・「18G」を除く全車でフロントシートヘッドレストの高さを延長するなど同年7月からの安全法規改訂に対応。併せて車両本体価格の変更を行った。
- 2013年6月3日 - 一部改良。「15S」・「15M」・「15G」のトランスミッションをCVTに変更したことで燃費を向上し、「平成27年度燃費基準+20%」を達成。さらに、全車でメーターデザインを変更し、燃費計を追加。インパネをブラックに変更した。併せて、グレード体系を整理し、1.2L車(「12S」・「12M」)と1.8L車(「18M」・「18G」)を廃止した。
- 2016年2月4日 - 一部改良[4]。同年4月1日より適用されるオフセット衝突時の乗員保護の技術基準と、同年8月1日に適用される自動車の電磁両立性の技術基準への適合を実施し、併せてメーカー希望小売価格の改定も行われた。
- 2017年2月9日 - マイナーチェンジ[5]。エマージェンシーブレーキ、LDW(車線逸脱警報システム)、VDCの予防安全装備3点をセットにした「セーフティパッケージ」を「15S」・「16S」を除く全車に標準装備。外観はフロントグリルやフロントバンパーの変更によりフロントフェイスが刷新され、内装はグローブボックスやインパネアッパーボックスの容量を拡大した。また、「15G」・「16G」はこれまでオプション設定だったUVカット機能付プライバシーガラス(リアドア、クォーター、テールゲート)を標準装備化し、リアシートのクッションや座面角度を最適化した。
- 2019年4月 - 販売終了。公式ホームページからも削除された。登場から2代16年3ヶ月の歴史に幕を下ろした。今後、同社における商用バンの需要に関しては既存の軽セミキャブオーバーバンである8代目ミニキャブバン(6代目スズキ・エブリイのOEM)が間接的な代替車種となる。また、国内市場でのランサーの商標は名実共に46年の歴史に幕を閉じた。
さらに翌月に三菱自動車は国内小型貨物車市場から完全撤退した。
脚注編集
- ^ a b 2016年11月のマイナーチェンジにより、ADとADエキスパートが統合され、NV150ADに改名
- ^ ただしトライトンは法規上、商用車扱いの登録となっている。
- ^ マツダ・ファミリアバンも2018年6月まで姉妹車だった。
- ^ “商用車『ランサーカーゴ』を一部改良” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2016年2月14日) 2016年2月4日閲覧。
- ^ “商用車『ランサーカーゴ』を一部改良して発売” (プレスリリース), 三菱自動車工業株式会社, (2017年2月9日) 2017年2月9日閲覧。