加藤久雄 (長野市長)

長野市長

加藤 久雄(かとう ひさお、1942年11月8日 - )は、日本政治家、実業家。元長野県長野市長(2期)。

加藤 久雄
かとう ひさお
生年月日 (1942-11-08) 1942年11月8日(79歳)
出生地 長野県長野市[1]
出身校 早稲田大学第一政治経済学部[1]
前職 本久ホールディングス会長兼社長
長野県商工会議所連合会会長
しなの鉄道取締役会長[1]
長野県長野市長
所属政党 無所属

長野市旗 第17代 長野県長野市長
当選回数 2回
在任期間 2013年11月11日 - 2021年11月10日
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来歴編集

長野県長野市出身。1961年、長野県長野高等学校卒業。1965年、早稲田大学第一政治経済学部卒業。内田産業株式会社を経て、1967年に株式会社本久入社。1985年に同社社長、2009年に本久ホールディングス社長に就任[1]。インフラ整備、外食事業、ホテル国際21等のレジャー事業を手掛ける。

2007年から長野商工会議所会頭・長野県商工会議所連合会会長を務め[1]、2009年には、しなの鉄道取締役会長にも就任した。

2013年10月27日に行われた長野市長選挙に立候補。元民主党県議の高島陽子、長野県労働組合連合会副議長の菅田敏夫ら4人の候補者を破り初当選した[2]。11月11日、市長就任。

※当日有権者数:310,181人 最終投票率:42.00%(前回比:-6.82pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
加藤久雄70無所属56,424票44.00%
高島陽子45無所属34,656票27.03%
菅田敏夫61無所属19,496票15.20%
河合博64無所属9,968票7.77%
橋本将之33無所属7,681票5.99%

2017年6月12日、長野市オリンピック記念アリーナの運営管理を行う株式会社エムウェーブの社長の土屋龍一郎が、任期満了に伴う長野市長選挙に出馬するため辞職。その後任として代表取締役会長、兼代表取締役社長に就任した[3]

同年10月29日に行われた市長選に自民党公明党民進党の推薦を得て立候補し、土屋との一騎打ちを制し再選[4]

※当日有権者数:315,397人 最終投票率:39.29%(前回比:-2.71pts)

候補者名年齢所属党派新旧別得票数得票率推薦・支持
加藤久雄74無所属69,778票56.92%(推薦)自民党・公明党・民進党
土屋龍一郎56無所属52,812票43.08%

2021年5月、加藤が引退する意向を県内の政界関係者に伝えたと報じられた[5]。同年6月16日の市議会一般質問で引退を正式表明[6]。10月31日に行われた長野市長選挙に出馬せず、11月10日に退任し政界引退した[7]

市政編集

行政サービスの拡充・行政改革編集

就任直後から、「市民はお客さまプロジェクト」を開始。2014年10月に実施された市民アンケート結果では、73.8%の市民が「職員の応対に満足した」と回答した[8]

2014年4月から、長野市役所に「カトウさんへの提案ポスト」を設置。市民の意見を積極的に市政に反映するように努める姿勢をとる[9]

2015年の北陸新幹線開業に伴う長野駅通過駅化の問題の際、長野駅リニューアル、善光寺御開帳等と併せたPR戦略を行い、長野駅の降車人員および御開帳参拝者を増加に転じさせた[10]

2016年1月に開庁した市役所新第1庁舎2階に設けた総合窓口では、従来の戸籍や住民票に関わる窓口サービスに加え、出生や転入に伴う保健福祉、子育て(、ごみ関係)などの一部の手続きや案内を一元的に行うなど、市民の利便性の向上を図る新サービスを開始した[11][12]

2016年度の機構改革では、文化・芸術やスポーツの振興に取り組む「文化・スポーツ振興部」のほか、野生鳥獣被害対策に関する施策を一元的に担当する「いのしか対策課」を新設した。また、記者会見や市民向けの広報などを強化することを目的に、市の情報発信を担当する「広報秘書官」を新たに置いた[13]

行政コスト削減編集

本久ホールディングス等の民間企業経営経験に基づき、行政サービス拡充、コスト削減等、市政への民間感覚導入を推進している[14]耐震性能が危ぶまれた旧市役所第1庁舎跡地に建設する予定だった立体駐車場については、費用や景観面を考慮し、計画を見直すよう指示した。立体駐車場から平面化へと計画を見直した事で、整備費用を当初予定していた約11億円の半分程度に抑えた。[15]

1998年の長野冬季五輪で使用したボブスレー・リュージュ施設「スパイラル」は、市が負担する年間維持費1億2000万円が財政の重荷になっていたことから、平昌五輪後の2018年度以降、競技用としては使わないと正式に発表した[16]

2020年11月26日、前年10月の台風19号災害新型コロナウイルス感染流行の影響を踏まえ、自身の12月期末手当を10%減額する条例案を市議会定例会に提出した。副市長、教育長、代表監査委員および上下水道事業管理者については5%減額する。同条例案は即日可決された[17]

教育・福祉編集

優秀な人材の育成・輩出、地域産業への貢献、学生との連携・交流による地域活性化、若者の県外流出の抑制と地元定着の促進を掲げ、長野県立短期大学の4年制化を推進した。同校は2018年4月に長野県立大学として開校した。[18][19]

6年間通した体系的なキャリア教育の実践などを目指し、市内の公立中高一貫校のモデルケースとして、長野市立長野高校の中高一貫教育を推進し、2017年4月に、同校は長野市立長野中学校を開校した[20][21][22]

2016年11月に、長野市内のホテル事業者との初の懇談会を開催し、「受動喫煙防止の取り組みをはじめ、市を挙げて観光誘客策を図りたい。ホテルの宴会場は全面的に禁煙にしてほしい」と呼び掛けた[23]

経済・産業育成編集

2017年2月に、シカイノシシなどの野生鳥獣被害対策として、長野市初の「ジビエ(野生鳥獣肉)肉処理加工施設」を長野市中条の市有地に整備し、平成31年度から稼働させる方針を明確化した[24]

総務省連携中枢都市圏構想に基づく「連携中枢都市」となることを推進した。連携中枢都市が周辺の自治体と「都市圏」を構成し、産業や医療、教育などで連携することで、人口の流出を食い止め、流入を促進するのが目的である。これにより地方交付税増額という国からの財政支援も受けられる[25]

その他編集

  • 2016年8月に、長野市教委が国からの交付金計約5億円分の申請を怠り、事業継続の財源が確保できない問題が発生した際は、責任をとって自身の1ヶ月分の給与を20%減額した[26]
  • 2021年1月9日に、長野市内のホテルで200人規模で開かれた企業(親族経営)の新年会に出席していたことがわかり、のちに、加藤市長は13日の会見で「感染対策をしているところは積極的に出るようにしたいと考えている」と述べ、問題はないとの認識を示した[27]

人物編集

脚注編集

  1. ^ a b c d e DEBUT 首長 - 日経グローカル No.237(2014. 2.3)
  2. ^ 長野市長選:新人の加藤氏が初当選 - 毎日新聞、2013年10月28日
  3. ^ エムウェーブ 加藤長野市長が会長兼社長に - 日本経済新聞ホームページ
  4. ^ “長野市長に加藤久雄氏再選”. 産経新聞. (2017年10月29日). https://www.sankei.com/politics/news/171029/plt1710290019-n1.html 2019年11月15日閲覧。 
  5. ^ “長野市長引退へ、次期市長選立候補せず 関係者に伝える”. 朝日新聞DIGITAL. (2021年5月18日). https://www.asahi.com/articles/ASP5K327MP5JUOOB001.html 2021年5月18日閲覧。 
  6. ^ “加藤・長野市長「新しい市長にしっかり託す」 議会で引退表明”. 信毎WEB. (2021年6月16日). https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021061600306 2021年11月11日閲覧。 
  7. ^ a b 長野市 加藤市長が退任「やり終えたと晴れ晴れしい気持ち」”. NHK NEWS WEB 信州NEWS WEB. NHK (2021年11月10日). 2021年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月11日閲覧。
  8. ^ 市民はお客さまプロジェクト - 長野市ホームページ
  9. ^ 「カトウさんへの提案ポスト」実施要領 - 長野市ホームページ
  10. ^ 新幹線「途中駅」になった長野が栄える理由 - 東洋経済オンラインホームページ
  11. ^ 「新第一庁舎が開庁します」 - 長野市ホームページ
  12. ^ 市長「いろいろあったが…」 新庁舎と芸術館、公開 19、20日に市民内覧会 /長野 - 毎日新聞ホームページ
  13. ^ 長野市が「文化・スポーツ振興部」新設、「広報官」や「いのしか課」も - 産経ニュースホームページ
  14. ^ 長野市申請漏れ 市長ら給与減額へ /長野 - 毎日新聞ホームページ
  15. ^ 市役所に民間感覚を導入 - 産経ニュースホームページ
  16. ^ 長野五輪会場「スパイラル」競技で使わず 市の財政負担重く - 日本経済新聞ホームページ
  17. ^ “長野市長らのボーナス減額 コロナなど市民影響で”. 中日新聞. (2020年11月27日). https://www.chunichi.co.jp/article/160954 2020年12月29日閲覧。 
  18. ^ 支援に長野市が10億円 /長野 - 毎日新聞ホームページ
  19. ^ 長野県立大学 - 長野県立大学ホームページ
  20. ^ 長野市立長野中学校 - 長野市立長野中学校ホームページ
  21. ^ 市立長野高、中高一貫に 長野市が11月に基本計画 - 日本経済新聞ホームページ
  22. ^ 長野市立長野高等学校中高一貫教育 - 長野市ホームページ
  23. ^ 「ホテル宴会場は全面禁煙に」 加藤久雄・長野市長、受動喫煙防止対策をホテル支配人らに呼びかけ - 産経ニュースホームページ
  24. ^ 長野市立長野高等学校中高一貫教育 - 産経ニュースホームページ
  25. ^ 長野市が「中枢都市」検討 周辺8市町村と人口減や活性化で連携 - 産経ニュースホームページ
  26. ^ 国交付金長野市申請漏れ 市長ら給与減額へ /長野 - 毎日新聞ホームページ
  27. ^ 長野市長が200人新年会 「飲食店やっていけるのか」asahi.com 2021年1月14日
  28. ^ 吉高由里子は朝ドラも紅白も断るつもりだった! 翻意させたマネージャー愛 リテラ 2014年12月12日
  29. ^ 【第1特集】 永久保存版100ページ特集 吉高由里子 二人三脚の足跡 Quick Japan Vol.117
  30. ^ 2021.4.10 ルートインBCL 信濃ホーム開幕戦 信濃グランセローズ vs 福島レッドホープスグラッツェチャンネル -信濃グランセローズ(公式)- 2021年4月10日配信(28分30秒前後)

外部リンク編集

公職
先代:
鷲澤正一
 長野県長野市長
2013年 - 2021年
次代:
荻原健司