新・七つの大罪』(しん・ななつのたいざい、Les Sept Péchés capitaux)は、1962年製作・公開のフランスイタリア合作のオムニバス映画である。

新・七つの大罪
Les Sept Péchés capitaux
監督 シルヴァン・ドムフランス語版 1
エドゥアール・モリナロ 2
フィリップ・ド・ブロカ 3
ジャック・ドゥミ 4
ジャン=リュック・ゴダール 5
ロジェ・ヴァディム 6
クロード・シャブロル 7
脚本 ウジェーヌ・イヨネスコ 1
クロード・モーリアック 2
ダニエル・ブーランジェ 3
ジャック・ドゥミ 4
ロジェ・ペルフィットフランス語版 4
ジャン=リュック・ゴダール 5
ロジェ・ヴァディム 6
フェリシアン・マルソーフランス語版 7
製作 フィルム・ジベ
フランコ・ロンドン・フィルムズ
ティタヌス
出演者 マリー=ジョゼ・ナットフランス語版 1
ダニー・サヴァル 2
ジョルジュ・ウィルソン 3
ロラン・テルジェフ 4
エディ・コンスタンティーヌ 5
マリナ・ヴラディ 6
ジャン=クロード・ブリアリ 7
音楽 ミシェル・ルグラン 1-5
サシャ・ディステル 6
ピエール・ジャンセン 7
撮影 ジャン・パンゼル 1, 3
ルイ・ミエーユ 2
アンリ・ドカエ 4-6
ジャン・ラビエ 7
編集 ジャン・フェット 4
ジャック・ゲヤール 7
配給 日本の旗 東和
公開 フランスの旗 1962年3月7日
イタリアの旗 1962年4月5日
日本の旗 1963年1月24日
上映時間 113分
製作国 フランスの旗 フランス
イタリアの旗 イタリア
言語 フランス語
前作 七つの大罪 (1952年)
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概要 編集

エドゥアルド・デ・フィリッポジャン・ドレヴィルイヴ・アレグレロベルト・ロッセリーニカルロ・リムクロード・オータン=ララジョルジュ・ラコンブという7人のフランスとイタリアの映画監督が取り組んだ、1952年のオムニバス映画『七つの大罪』からちょうど10年が経過した1962年、新進気鋭のヌーヴェルヴァーグの映画監督たちを中心に、同じテーマ、キリスト教の「七つの大罪」を描きなおそうという企画である。

本作の布陣は、劇作家ウジェーヌ・イヨネスコの戯曲をテレビ映画化したことのあるシルヴァン・ドムリノ・ヴァンチュラ主演の『彼奴を殺せ』(1959年)で知られるエドゥアール・モリナロジャン=ピエール・カッセル主演の『恋のゲーム』(1960年)で長篇デビューしたフィリップ・ド・ブロカ、『ローラ』(1961年)で長篇デビューしたジャック・ドゥミ、『女は女である』(1961年)を撮った直後のジャン=リュック・ゴダール、若妻ブリジット・バルドーを1作でスターにした『素直な悪女』(1956年)のロジェ・ヴァディム、『いとこ同志』(1959年)で第9回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したクロード・シャブロルの7人である。

ストーリー 編集

1.『怒りの罪La Colère 編集

とある平和な日曜日、とある夫(ドミニク・パチュレル)と妻(マリー=ジョゼ・ナットフランス語版)の朝食のスープに一匹のハエがいた。そのことで夫婦の「怒り」は爆発し、その怒りが隣家に、町中に、そして世界に波及し、原爆が爆発した。

2.『羨みの罪L'Envie 編集

とある片田舎の小さなホテルに宝石をたくさん身に着けたスターのリタ(ジュヌヴィエーヴ・カジル)が宿泊した。ホテルの従業員のロゼット(ダニー・サヴァル)は、宝石に目が眩み「羨み」でいっぱいになる。ロゼットは、やがてリタの愛人ジャスマン氏(ジャック・モノー)の寵愛を受けるようになり、客としてそのホテルに現れる。

3.『大食いの罪La Gourmandise 編集

親戚が消化不良が原因で死んだ旨の電報を受け、ヴァランタン(ジョルジュ・ウィルソン)一家は自家用車にたくさんの食料を積み込み、その葬式にでかける。ヴァランタンたちは、少し走っては休んで食事にし、少し走っては飲み、そのおかげで「大食い」一家は、葬式には間に合わなかった。

4.『淫乱の罪La Luxure 編集

ジャック(ロラン・テルジェフ)は、ヒエロニムス・ボスの裸婦画集を見てしまったおかげで、街を歩いても、目の前の女性たちの裸体を思わず想像し、妄想上の「淫乱」に耽溺してしまう。

5.『怠けの罪La paresse 編集

レミー・コーションで人気のスター俳優エディ・コンスタンティーヌ(本人)は、新人女優のニコール・ミレル(本人)がいくら誘惑しても、一向になびかない。その理由はエディの強烈な「怠け」精神であった。

6.『傲慢の罪L'Orgueuil 編集

カトリーヌ(マリナ・ヴラディ)とその夫(ジャン=ピエール・オーモン)には、それぞれ若い男(サミ・フレー)、若い女(ミシェル・ジラルドン)の愛人がいる。カトリーヌは若い男とのパリへの逃避行の話に盛り上がるが、夫が若い女との電話を立ち聞きし、「傲慢」の心から妻は若い男をすっぽかし、つまらぬ夫の元にもどるはめになる。

7.『貪欲の罪L'Avarice 編集

パリの工科学校の学生25人が2,000フランずつ拠出して、あこがれの娼婦シュゾン(ダニエル・バロー)を5万フランでだれか1人が買うという籤を開いた。アントワーヌ(ジャック・シャリエ)が当選し、シュゾンに会いに行く。シュゾンは感激し、料金を無料にするというが、戻ってきたのはアントワーヌが出した分の2,000フランだけであった。

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外部リンク 編集

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