新田次郎文学賞
新田次郎記念会が主催する文学賞
(新田次郎賞から転送)
新田次郎文学賞(にったじろうぶんがくしょう)は、公益財団法人新田次郎記念会が主催する文学賞である[1]。前年に初めて刊行された作品で、形式の如何を問わず、歴史、現代にわたり、ノンフィクション文学、または自然界に材を取ったものを対象とし、年1回『小説新潮』(新潮社)にて発表されている。受賞は選考委員の合議によって決定され、受賞者には正賞としてバロメーター(気圧計)、副賞として100万円(2012年現在)が授与される。
受賞者一覧
編集第1回から第10回
編集回(年度) | 賞 | 受賞者 | 受賞作 | 刊行 |
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第1回(1982年度) | 受賞 | 沢木耕太郎 | 『一瞬の夏』【上下】 | 1981年7月 新潮社 |
第2回(1983年度) | 受賞 | 若城希伊子 | 『小さな島の明治維新 ドミンゴ松次郎の旅』 | 1982年9月 新潮社 |
第3回(1984年度) | 受賞 | 辺見じゅん | 『男たちの大和』【上下】 | 1983年12月 角川書店 |
第4回(1985年度) | 受賞 | 佐藤雅美 | 『大君の通貨 幕末「円ドル」戦争』 | 1984年9月 講談社 |
角田房子 | 『責任 ラバウルの将軍今村均』 | 1984年5月 新潮社 | ||
第5回(1986年度) | 受賞 | 岡松和夫 | 『異郷の歌』 | 1985年6月 文藝春秋 |
第6回(1987年度) | 受賞 | 長部日出雄 | 『見知らぬ戦場』 | 1986年8月 文藝春秋 |
第7回(1988年度) | 受賞 | 中野孝次 | 『ハラスのいた日々』 | 1987年2月 文藝春秋 |
海老沢泰久 | 『F1 地上の夢』 | 1987年2月 朝日新聞社 | ||
第8回(1989年度) | 受賞 | 入江曜子 | 『我が名はエリザベス 満洲国皇帝の妻の生涯』 | 1988年8月 筑摩書房 |
第9回(1990年度) | 受賞 | 鎌田慧 | 『反骨 鈴木東民の生涯』 | 1989年6月 講談社 |
佐江衆一 | 『北の海明け』 | 1989年5月 新潮社 | ||
早坂暁 | 『華日記 昭和生け花戦国史』 | 1989年10月 新潮社 | ||
第10回(1991年度) | 受賞 | 宮城谷昌光 | 『天空の舟 小説・伊尹伝』【上下】 | 1990年7月 海越出版社 |
第11回から第20回
編集回(年度) | 賞 | 受賞者 | 受賞作 | 刊行 |
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第11回(1992年度) | 受賞 | 大島昌宏 | 『九頭竜川』 | 1991年8月 新人物往来社 |
高橋揆一郎 | 『友子』 | 1991年3月 河出書房新社 | ||
第12回(1993年度) | 受賞 | 池宮彰一郎 | 『四十七人の刺客』 | 1992年9月 新潮社 |
半藤一利 | 『漱石先生ぞな、もし』 | 1992年9月 文藝春秋 | ||
もりたなるお | 『山を貫く』 | 1992年11月 文藝春秋 | ||
第13回(1994年度) | 受賞 | 岩橋邦枝 | 『評伝長谷川時雨』 | 1993年9月 筑摩書房 |
第14回(1995年度) | 受賞 | 西木正明 | 『夢幻の山旅』 | 1994年9月 中央公論社 |
第15回(1996年度) | 受賞 | 谷甲州 | 「白き嶺の男」 「沢の音」 「頂稜」 |
1995年4月 集英社[注 1] |
第16回(1997年度) | 受賞 | 吉川潮 | 『江戸前の男 春風亭柳朝一代記』 | 1996年5月 新潮社 |
第17回(1998年度) | 受賞 | 山崎光夫 | 『藪の中の家 芥川自死の謎を解く』 | 1997年6月 文藝春秋 |
第18回(1999年度) | 受賞 | 大村彦次郎 | 『文壇栄華物語』 | 1998年12月 筑摩書房 |
第19回(2000年度) | 受賞 | 熊谷達也 | 『漂泊の牙』 | 1999年10月 集英社 |
酒見賢一 | 『周公旦』 | 1999年11月 文藝春秋 | ||
第20回(2001年度) | 受賞 | 杉山正樹 | 『寺山修司・遊戯の人』 | 2000年11月 新潮社 |
第21回から第30回
編集回(年度) | 賞 | 受賞者 | 受賞作 | 刊行 |
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第21回(2002年度) | 受賞 | 佐々木譲 | 『武揚伝』【上下】 | 2001年7月 中央公論新社 |
第22回(2003年度) | 受賞 | 津野海太郎 | 『滑稽な巨人 坪内逍遙の夢』 | 2002年12月 平凡社 |
第23回(2004年度) | 受賞 | 東郷隆 | 『狙うて候 銃豪村田経芳の生涯』 | 2003年9月 実業之日本社 |
第24回(2005年度) | 受賞 | 中村彰彦 | 『落花は枝に還らずとも 会津藩士・秋月悌次郎』【上下】 | 2004年12月 実業之日本社 |
第25回(2006年度) | 受賞 | 真保裕一 | 『灰色の北壁』 | 2005年3月 講談社 |
第26回(2007年度) | 受賞 | 諸田玲子 | 『奸婦にあらず』 | 2006年11月 日本経済新聞社 |
第27回(2008年度) | 受賞 | 見延典子 | 『頼山陽』【上下】 | 2007年10月 徳間書店 |
第28回(2009年度) | 受賞 | 植松三十里 | 『群青 日本海軍の礎を築いた男』 | 2008年5月 文藝春秋 |
第29回(2010年度) | 受賞 | 帚木蓬生 | 『水神』【上下】 | 2009年8月 新潮社 |
松本侑子 | 『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』 | 2009年10月 光文社 | ||
第30回(2011年度) | 受賞 | 竹田真砂子 | 『あとより恋の責めくれば 御家人南畝先生』 | 2010年2月 集英社 |
第31回から第40回
編集回(年度) | 賞 | 受賞者 | 受賞作 | 刊行 |
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第31回(2012年度) | 受賞 | 角幡唯介 | 『雪男は向こうからやって来た』 | 2011年8月 集英社 |
第32回(2013年度) | 受賞 | 澤田瞳子 | 『満つる月の如し 仏師・定朝』 | 2012年3月 徳間書店 |
第33回(2014年度) | 受賞 | 川内有緒 | 『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』 | 2013年2月 幻冬舎 |
幸田真音 | 『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』【上下】 | 2013年6月 角川書店 | ||
第34回(2015年度) | 受賞 | 尾崎真理子 | 『ひみつの王国 評伝 石井桃子』 | 2014年6月 新潮社 |
第35回(2016年度) | 受賞 | 長谷川康夫 | 『つかこうへい正伝 1968-1982』[2] | 2015年11月 新潮社 |
第36回(2017年度) | 受賞 | 原田マハ | 『リーチ先生』[3] | 2016年10月 集英社 |
第37回(2018年度) | 受賞 | 奥山景布子 | 『葵の残葉』 | 2017年12月 文藝春秋 |
第38回(2019年度) | 受賞 | 伊与原新 | 『月まで三キロ』 | 2018年12月 新潮社 |
第39回(2020年度) | 受賞 | 河﨑秋子 | 『土に贖う』 | 2019年9月 集英社 |
第40回(2021年度) | 受賞 | 永井紗耶子 | 『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』 | 2020年6月 新潮社 |
第41回から第50回
編集回(年度) | 賞 | 受賞者 | 受賞作 | 刊行 |
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第41回(2022年度) | 受賞 | 玉岡かおる | 『帆神 北前船を馳せた男・工楽松右衛門』 | 2021年8月 新潮社 |
第42回(2023年度) | 受賞 | 梶よう子 | 『広重ぶるう』 | 2022年6月 新潮社 |
第43回(2024年度) | 受賞 | 川端裕人 | 『ドードー鳥と孤独鳥』 | 2023年9月 国書刊行会 |
選考委員
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 『白き嶺の男』収録
出典
編集- ^ 新田次郎文学賞:長谷川康夫氏に - 毎日新聞
- ^ 共同通信社 (2016年4月18日). “新田次郎賞に長谷川康夫氏”. 日本経済新聞社. 2018年12月5日閲覧。
- ^ 新田次郎賞に原田マハさん「リーチ先生」 :日本経済新聞