響け! ユーフォニアム

武田綾乃による日本の小説、およびそれを原作とするアニメ

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響け!ユーフォニアム』(ひびけ ユーフォニアム)[注 1]は、武田綾乃による日本小説。イラスト表紙はアサダニッキが担当している。『宝島社文庫』(宝島社)より2013年12月に『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』が刊行され、後にシリーズ化された。

響け! ユーフォニアム
ジャンル 吹奏楽青春
小説
著者 武田綾乃
イラスト アサダニッキ(表紙)
出版社 宝島社
レーベル 宝島社文庫
発売日 2013年12月 -
巻数 既刊4巻
漫画:響け! ユーフォニアム
北宇治高校吹奏楽部へようこそ
原作・原案など 原作:武田綾乃
キャラクター原案:アサダニッキ
作画 はみ
出版社 宝島社
掲載サイト このマンガがすごい!WEB
発表号 2014年11月 -
巻数 既刊2巻
アニメ:響け!ユーフォニアム
原作 武田綾乃
監督 石原立也
シリーズ構成 花田十輝
キャラクターデザイン 池田晶子
音楽 松田彬人
アニメーション制作 京都アニメーション
製作 「響け!」製作委員会
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2015年4月 - 6月
話数 全13話
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

2014年12月にテレビアニメ化が発表され[1]2015年4月から6月まで放送された。

概要

シリーズ第1作目の『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』は、武田綾乃の2冊目となる小説で2013年12月に刊行された。2015年3月より2作目以降のシリーズ作品が順次刊行され、発表から2年で発行部数は18万部に達した[2]

武田の出身地である京都府宇治市を舞台に、架空の公立高校の吹奏楽部に所属する生徒たちの青春を綴った作品である。あまり練習熱心でなく成績も芳しくなかった吹奏楽部が若い新任顧問のもとで吹奏楽コンクールの京都府大会を勝ち抜くまでを描いたシリーズ第1作に続き、第2作では同コンクールの関西大会、第3作で全国大会へと至る部員たちのドラマが展開される。作者自身も中学生時代に吹奏楽部に在籍しており、執筆の際には母校である嵯峨野高校の吹奏楽部を取材した。作中には平等院あがた祭りといった宇治市の名所や行事が登場する[3]

宝島社特設サイト内の「北宇治吹部だより」において、2014年10月18日から2015年3月15日にかけて全10回のショートストーリーが連載された。

プロット

燦き、高らかに鳴り響く管楽器たち。期待を胸に、主人公・久美子は北宇治高校の門をくぐる。しかし、登校初日の入学式で久美子が目にしたのは、今にも萎れそうな朝顔のような楽器の演奏。そんな中、久美子は生来の性格より北宇治高校吹奏楽部に入部することになるが、彼女に待ち受けていたのは想像だにしないかつての強豪校であった吹部の凋残。生徒たちは、「全国大会に行く」という目標を掲げ、新顧問である滝昇の指導のもと日々練習に明け暮れるが、その実際はトラブルの連続であった。これは、そんな少女たちの青春や葛藤模様を描いた物語である。

※あらすじの詳細は下記を参照のこと。

登場楽曲

本作では吹奏楽の演奏シーンに実在の曲および架空の楽曲が多く描かれる。

キャント・バイ・ミー・ラヴ
原曲はビートルズ6枚目のシングル曲。劇中、太陽公園で行われる架空の吹奏楽パレード「サンライズフェスティバル」での北宇治高校の演目。
錨を上げて
1906年、チャールズ・ツィマーマン作曲。劇中では、マーチングを得意とする京都府内の強豪校、立華高校吹奏楽部がサンライズフェスティバルで演奏した。
三日月の舞
劇中において北宇治高校の吹奏楽コンクール課題曲として登場する架空の楽曲。作曲者は堀川奈美恵という京都府出身の音楽家と設定されている。5曲ある選択課題曲のうち最も難度の高い曲で、冒頭のトランペットメロディー、中盤のオーボエソロ、後半の低音のメロディーが特徴の曲だと説明されている。
イーストコーストの風景
アメリカ東海岸の光景をモチーフにナイジェル・ヘスが作曲した三曲構成の組曲。劇中では北宇治高校の吹奏楽コンクール自由曲として、第二楽章「キャッツキル山地」と第三楽章「ニューヨーク」から一部をカットした構成で演奏され、第三楽章のクライマックスに登場するパーカッションのサイレン音には滝のこだわりで本物の手回し式サイレンが使われた。本作1作目の物語終盤、曲の要所となるコルネットのソロ奏者に1年生の麗奈が選ばれ諍いの元となる。
コパカバーナ
劇中、北宇治高校のコンクール小編成部門(B部門)自由曲として曲名が登場する。A部門のオーディション落選者からなる北宇治高校B部門も副顧問の指揮のもと府大会金賞の成績をおさめる。
宇宙の音楽
フィリップ・スパーク作曲。劇中、北宇治高校とともに京都府代表となる立華高校のコンクール自由曲として同曲名が登場する。演奏の難易度が高く、数年前に福岡の高校がコンクールでプロ並みの演奏をして話題になったとの説明がある。
バレエ音楽《ダフニスとクロエ》第二組曲
劇中にて、関西の強豪、秀塔大学附属高校吹奏楽部がコンクール自由曲として演奏する。みぞれや希美、優子たちの所属していた南中学校の2年前のコンクール自由曲としても登場し、全国大会を目指しながら府大会で敗退した過去が描かれる。
大阪俗謡による幻想曲
大栗裕作曲。劇中では全国大会常連の強豪校、明静工科高校のコンクール自由曲として登場する。
A列車で行こう
劇中、北宇治高校が文化祭および京都駅ビルのコンサートで演奏した楽曲。普段は部長らしからぬ大人しい性格の小笠原晴香が、アドリブの効いたバリトンサックスのソロ演奏で聴衆を沸かせる。
シング・シング・シング
劇中で北宇治高校が文化祭および京都駅ビルのコンサートで演奏した曲目のひとつ。
マードックからの最後の手紙
作曲は樽屋雅徳。沈没事故を起こした豪華客船タイタニック号で最後まで乗客の救出に尽力した乗組員の手紙がモチーフとなっている。劇中にて、全国屈指の強豪である福岡の清良女子高校吹奏楽部が京都駅ビルのコンサートで演奏し、圧倒的な表現力で聴衆の感涙を誘う。
響け!ユーフォニアム
劇中、3年生の田中あすかが練習の合間に吹いていた架空の曲。あすかの父が高校時代に作曲したユーフォニアムの練習曲という設定で、物語の最後、久美子は同曲の楽譜が書かれた大学ノートをあすかから譲り受ける。
きらきら星
劇中、北宇治高校吹奏楽部で基礎練習に用いられる平易な楽曲。ショートストーリー「北宇治高校吹奏楽部の日常」にて、吹奏楽初心者である葉月が初めての合奏に感激する様子が描かれる。

登場人物

北宇治高校吹奏楽部

一年生

黄前 久美子(おうまえ くみこ)
- 黒沢ともよ
北宇治高校1年生で、担当楽器はユーフォニアム(ユーフォニウムともいう)。流されやすい性格のため、入学後に知り合った葉月や緑輝の影響で吹奏楽部に入部した。
中学時代にも吹奏楽部に所属しており、ユーフォニアムを担当していた。麗奈、秀一とは中学校が同じであり、秀一とは幼なじみである。
学校の科目は数学が苦手。思ったことを直ぐ口にしてしまう傾向がある。両親と共にマンションの一室で暮らしており、学校には京阪宇治駅から電車に乗って通っている。
加藤 葉月(かとう はづき)
声 - 朝井彩加
1年生で久美子と同じクラス。担当楽器はチューバ。明るく、親しみやすい性格。
中学時代はテニス部に入っており、高校入学まで吹奏楽の経験はない。入部後、先輩の勧めによりチューバを担当することになる。
川島 緑輝(かわしま さふぁいあ)[注 2]
声 - 豊田萌絵
1年生で久美子や葉月と同じクラス。担当楽器はコントラバス。一人称は「緑(みどり)」。
自分の名前を気に入っておらず、「緑」と自称しており、久美子や葉月にも「緑」と呼んでもらっている。天真爛漫な性格とは裏腹に、音楽そして自らの楽器であるコントラバスへの熱意は並大抵ではなく努力家である。その実力も伊達ではなく、吹奏楽の名門女子中学である「聖女中等学院」の出身で、聖女でも吹奏楽部に所属しており、そこでコントラバス担当としてレギュラーを張っていたほど。高校では人数の不足を理由に経験のあるコントラバスを担当することになった。
高坂 麗奈(こうさか れいな)
声 - 安済知佳
1年生で久美子たちとは別のクラス。担当楽器はトランペットで、父はプロのトランペット奏者。久美子とは中学時代の同級生で共に吹奏楽部に所属していた。
麗奈の演奏技術は高校生としては群を抜いており、その実力は誰もが認めるものであり、成績も優秀。北宇治高校に入学したのは滝の指導を受けるためだった。麗奈の父と滝の父は知人同士で、麗奈は有名な指導者であった滝の父に憧れを持っていたが、彼が引退したことと、息子である滝自身も優れていたことから滝を敬愛する。
中学時代は久美子とは特に仲が良いわけではなかったが、なりゆきであがた祭りに誘われたことをきっかけに距離が縮まっていった。
塚本 秀一(つかもと しゅういち)
声 - 石谷春貴
1年生。担当楽器はトロンボーン
久美子と同じマンションに住む幼なじみの少年で中学ではクラスメイトだった。
中学生時代にも吹奏楽部に所属しており、ホルンを担当していた。高校では以前から憧れていたトロンボーンを担当することになった。

二年生

後藤 卓也(ごとう たくや)
声 - 津田健次郎
2年生で寡黙な男子生徒。担当楽器はチューバで久美子たち低音パートの副リーダー。黒縁の眼鏡をかけており、やや根暗な印象だが、他人への気配りができる。梨子と付き合っている。3年生の引退後は低音パートのリーダーとなる。高校卒業後は楽器の修理士を目指すため東京に引っ越す予定。楽器の演奏はできるが、音痴で歌うのは苦手。
長瀬 梨子(ながせ りこ)
声 - 小堀幸
2年生。担当楽器はチューバ。
楽器経験のない葉月の指導役となる。卓也と付き合っている。中学校のころは料理部に入っており、吹奏楽は高校から始めた。入部直後にあすかから半ば強引にチューバ担当にさせられた。ソフトボール部に所属する恵美(えみ)という友人がいて、昼休みはいつも恵美と過ごしている。
中川 夏紀(なかがわ なつき)
声 - 藤村鼓乃美
2年生。担当楽器はユーフォニアム。
髪型は短髪[注 3](アニメではポニーテール)で、背は久美子よりやや低い。中学時代は帰宅部で、楽そうだからという理由で高校では吹奏楽部に入ったが、同中学校出身の希美の影響で少しずつ熱が入っていった。1年生の時に退部してしまった希美が復帰を申し出た際には、それを拒むあすかたちに懇願して橋渡しの役目を担った。入部当初はサックス担当を希望していたが定員の関係でユーフォに回された。3年生の引退後は吹奏楽部の副部長となる。
吉川 優子(よしかわ ゆうこ)
声 - 山岡ゆり
2年生。担当楽器はトランペット。
信者を自称するほど香織を慕っており、吹奏楽コンクールの京都大会で麗奈がソロを担当することに対しては常に不満を述べていた。その経緯もあって麗奈との仲は悪いが、その実力は認めている。1年生の時には退部を考えていた時期もあったが、香織の説得により思いとどまり、それから彼女を慕うようになった。夏紀とは犬猿の仲であり、つまらないことで言い争いをしている。3年生の引退後は吹奏楽部の部長となる。
傘木 希美(かさき のぞみ)
2年の女子生徒。担当楽器はフルート。2巻から登場。
吹奏楽の強豪校であった南中出身者で、部活動に対して熱血なタイプ。弱小校である北宇治高校を自分たちで改革しよう、と中学時代の仲間たちと意気込んでいたが、実力ではなく年功序列でコンクール出場者を決める当時の顧問の方針や、それに甘えてろくに練習もしない上級生たちに抗えずに失望して退部した。しかし、滝が顧問になって改革された部に復帰する。
鎧塚 みぞれ(よろいづか みぞれ)
2年の女子生徒。担当楽器はオーボエ。2巻から登場。
毎朝誰よりも早く音楽室にやってきては早朝練習に励んでいる。首にかかる程度の短い髪をした涼やかな印象の美少女で、非常に無口。中学時代、暗い性格で友達もいなかったところを希美に誘われて吹奏楽を始めた。大切な友達だと希美を特別視し、希美が何も告げずに退部した後も、彼女との接点は吹奏楽だけだと思い孤独に練習を続けていた。

三年生

田中 あすか(たなか あすか)
声 - 寿美菜子
3年生。担当楽器はユーフォニアム[注 4]。幼いころに父親と離別しており、母との二人暮らし。
副部長で低音パートのリーダーも務める。マーチングバンドではドラムメジャーも担当する。演奏の腕前は確かで、リーダーシップに優れ、パート内ではほとんど揉め事がない。容姿端麗で勉学にも優れ、超人とも称される。普段は明るく社交的なように見える一方で、晴香と異なり情に流されることはなく、あくまで自身の信念は「自身の音楽的能力の向上と探究」としているため、時にそれ以外の事柄についてドライになるところもあり、眼差しが冷たい時があると久美子に恐怖を抱かれることもあり、私情を挟んだことが原因で吹奏楽に集中できない者に対しては容赦なく糾弾する。このような生来の性格ゆえか、他の部員たちからは無論、吹奏楽部を共に牽引する相棒である晴香にすら不信感を抱かれることも少なくない。
小笠原 晴香(おがさわら はるか)
声 - 早見沙織
3年生で吹奏楽部の部長。担当楽器はバリトンサクソフォーン
その優しさと誠実さで部をまとめており、部員からも信頼が厚い。しかしあすかとは逆に情に流されやすく「部員同士の融和を何よりも優先させる」という優しさを重視したリーダーシップを取っているため、時にそのことが部全体にとっての足枷となる場合も多い。また、いざという時のリーダーシップ能力は、あすかの方に軍配が上がることからも、晴香本人も自身が未熟なリーダーであると自覚しており、その際には自分に自信がない側面も見せる。あすかに関しては一緒に協力し合い吹奏楽部を共に牽引する相棒ではあるが、時にあすかと対立することもある。
中世古 香織(なかせこ かおり)
声 - 茅原実里
3年生で、トランペットパートのリーダーを務める。美人で穏やかな性格なため、部のマドンナとして慕われている。女子としては長身。リーダーとしてあるべき姿を模索し悩む晴香を支えることもある。大会におけるトランペットのソロパートを切望しており、実力では格上である麗奈にもその座を巡って真っ向から勝負をすることを望んだ。
斎藤 葵(さいとう あおい)
声 - 日笠陽子
3年生。担当楽器はテナーサックス。
久美子とは幼なじみで、2人だけの時は「葵ちゃん」と呼ばれる。京都でもトップクラスの難関校である「堀山高校」を受験したが、落ちてしまったため北宇治高校に通っている。高校受験の二の舞を踏まないように入学後は吹奏楽活動よりも勉学に力を注いでいたことから、高校入学時点ですでに吹奏楽活動に対する情熱は薄れていた。それに加え、2年時に部内で発生した「部員退部騒動」に対する罪悪感と責任感から、3年生の段階で吹奏楽部活動へのモチベーションが完全に喪失。これらの経緯から吹奏楽部から身を引く決断をし、京都大会に向けてのオーディションを前に退部した。

顧問

滝 昇(たき のぼる)
声 - 櫻井孝宏
北宇治高校に赴任してきて間もない音楽教師で吹奏楽部顧問。2年5組の担任で34歳。音大出身で、学生時代はトロンボーンを専攻していた。
部員との初顔合わせで部としての目標を問い、「全国大会に出場する」ための指導を始める。背が高く、整った容姿で物腰が柔らかいため生徒からの人気が高い教師だが、部活での指導はかなり厳しい。最初の頃はその厳しさで反感を買ったものの、的確な指導で着実に力をつけさせていき、結果を出すことで部員たちの心を一つにまとめ上げた。
父親の透はかつて北宇治高校吹奏楽部の黄金時代を築いた名指導者だった。その当時のOGでもある妻と5年前に死別しており、吹奏楽から離れていた時期があったが、同じ音楽教師で吹奏楽部の顧問をしていた妻の遺志を継ぐため、北宇治での顧問を引き受けた。
松本 美知恵(まつもと みちえ)
声 - 久川綾
北宇治高校で長年勤務している50代の女性教師。久美子たち1年3組の担任であり、吹奏楽部の副顧問でもある。自分のことを北宇治高校で最も厳しい教師であると公言している。生徒たちからは「鬼軍曹」という徒名を付けられている。前顧問の梨香子とは不仲で部活に顔を出すことはあまりなかった。
梨香子(りかこ)
滝の前に吹奏楽部の顧問を務めていた若い女性教師。彼女が産休に入ったことで滝が赴任してきた。優しく穏やかな人柄であるが、『みんな仲良く部活やろう』という方針のもとで、実力によって生徒たちを振り分けるのではなく、やる気がなく練習に来ないような者でも学年が上の順からコンクール出場メンバーに選ぶというやり方が真面目に取り組んでいる部員たちの不満を招き、それが部の分裂に繋がった。

その他の人物

佐々木 梓(ささき あずさ)
声 - 田所あずさ
立華高校1年生。久美子と中学時代に同じ吹奏楽部に入っていた少女。マーチングバンドの有名校である立華高校へ進学し、吹奏楽を続けている。使用楽器はトロンボーン。
黄前 麻美子(おうまえ まみこ)
声 - 沼倉愛美
久美子の姉。大学3年生。
トロンボーンの経験者で、久美子にマウスピースの使い方を最初に教えた。
小学生時代までは久美子に慕われていたが、久美子が高校生になった時点では(原因は不明であるが)久美子との仲は冷え切っており、久美子と顔を合わせば常に口喧嘩が絶えない状況となっている。
黄前 明子(おうまえ あきこ)[注 5]
声 - 七緒はるひ
久美子と麻美子の母。
橋本 真博(はしもと まさひろ)
府大会後、関西大会に向けて更なる技術向上のため滝が外部から呼び寄せたパーカッションの指導者。2巻から登場。北宇治高校のOBでプロのパーカッション奏者。滝とは音大時代の同級生で友人同士。女子高生の久美子たちと同じくらいの背丈をした小柄な男性で、親しみやすい性格。
新山 聡美(にいやま さとみ)
橋本と同じく滝に呼ばれた外部指導者。2巻から登場。専門はフルートで木管の指導にあたる。滝の音大時代の後輩で滝の妻や橋本と同じオーケストラサークルに所属していた。穏やかな女性で叱ることは全くないが、演奏に対する「OK」のハードルが非常に高い。
進藤 正和(しんどう まさかず)
著名なユーフォニアム奏者。中学や高校の吹奏楽コンクールで審査員を務める。第3巻で登場。
川島 琥珀(かわしま こはく)
声 - 千菅春香
緑輝の年の離れた妹。

用語

北宇治高校(きたうじこうこう)
京都府宇治市にある高校で正式な校名は「京都府立北宇治高等学校」という。制服は男子が詰襟、女子がセーラー服。セーラー服は冬服・夏服共に原作とアニメで色が異なる。また、リボンの色は原作では白で統一されているが、アニメでは1年が赤、2年が青、3年が緑となっている。久美子は「セーラー服に憧れた」ことと「同じ中学校出身者が少ない」ことを理由にこの学校に入学した。学力は中の上。
北宇治高校吹奏楽部
久美子たちの入部時点での構成は3年生35名、2年生18名、1年生25名であり総勢81名。1年生のうち、葉月を含めた10名は初心者である。去年、当時の3年生(今は卒業した)と1年生(現2年生)の間で対立があったせいで1年生部員が大量に退部した結果、今年はいびつな構成となっている。昇の父、透が顧問だった時代は全国大会の常連だったが、10年前に彼が他校に転任してからは低迷の一途をたどり、現在は府大会銅賞に留まっている。久美子が入部した時点では京都府内での評価と人気は弱小校レベルにまで下がっていた。
他の多くの学校の吹奏楽部と同様に、男子部員よりも女子部員のほうが圧倒的に多い。
立華高校(りっかこうこう)
京都でも有数の強豪校であり、関西大会の常連校である。麗奈クラスの実力を持つ吹奏楽部員は推薦入学先においてまずこの立華を選択することが定番と言わんばかりのエリート校。佐々木梓が在籍している。水色のユニフォームを採用しており、京都の中学・高校の吹奏楽部界隈からは「水色の悪魔」と呼ばれ、我の強いあすかですらその実力を素直に認めるほど。この学校の吹奏楽部はマーチングにおけるダンスの技術や独創性に定評があり、それを目当てにするサンフェスにかけつける観客も多い。
洛秋高校(らくしゅうこうこう)
ここ10年間に実力と知名度を抜群に向上させ、立華と並ぶ京都の強豪校に成長。サンフェスにおいては、白色のスーツと黒色のYシャツで参加。
南宇治高校(みなみうじこうこう)
作中においては、久美子・梓・麗奈の中学時の同級生の大半がここに進学している模様。
サンライズフェスティバル
通称「サンフェス」。作中では京都の高校吹奏楽部界における、マーチング演奏イベントである。正式な大会ではないため、レクリエーション的な意味合いが強いものの、他校の吹奏楽部や観客の目の前で自校の実力・独創性・存在感をアピールする場でもある。滝がサンフェスの参加を辞退することを提案した際には部員たちから反発の声がかなり上がった。
聖女中等学院(せいじょちゅうとうがくいん)
緑輝の出身校。作中において、緑輝の出身校が判明した際の北宇治高校吹奏楽部の面々の驚きようからもそこそこの名門校。吹奏楽部活動における環境や境遇は北宇治高校吹奏楽部より恵まれているほどである。
ダメ金(だめきん)
上位大会(関西吹奏楽コンクール)に進出できない金賞のこと。銀賞や銅賞よりは上であるため、この賞を受賞して喜ぶ者もいるが、説明の通り全国大会への切符を手に入れるためには、「本物の金賞」を受賞することが必須であるため、全国を本気で目指している士気の高い吹奏楽部員の人間にとっては何の意味もなさない賞である。

あらすじ

北宇治高校吹奏楽部へようこそ

主人公の黄前久美子(おうまえ くみこ)は高校の入学式で吹奏楽部の校歌演奏を聞き、思わず酷いと呟く。物語の主な舞台となる京都府立北宇治高校は10年ほど前までは吹奏楽の強豪校だったが、今はすっかり落ちぶれている。それでも新しい級友たちに誘われ、小学4年生の時から演奏経験がある彼女は吹奏楽部に入部する。ユーフォニアム担当の久美子、全国最上位の強豪中学出身で部内唯一のコントラバス奏者となる川島緑輝かわしま さふぁいあ、人数調整でチューバ担当に回された吹奏楽未経験者の加藤葉月(かとう はづき)たちクラスメイト3人組は揃って低音パートに配属される。

新入部員の中には高坂麗奈(こうさか れいな)の姿もあった。中学3年生の夏、久美子と麗奈が所属していた北中学校の吹奏楽部は吹奏楽コンクールの京都府大会で金賞を獲得したものの、関西大会出場を逃した。当時、全国大会出場という部の目標を真に受けていなかった久美子は悔し涙を流す麗奈に向かって、本気で全国に行けると思っていたのかと冷めた本音を口にしてしまった。しかしそんな毒のある久美子の言動に、麗奈は密かに好感を抱いていた。中学時代は顔見知り程度の仲だった2人は互いに意気投合する。

吹奏楽部の新しい顧問に赴任した滝昇(たき のぼる)は最初に、全国大会出場を目指すか楽しく過ごす部活動にするか、部員たちに選択を求める。部員たちは多数決を採り、前者に決定する。滝の指導は厳しかったが、部員たちは彼の手腕に信頼を寄せていく。コンクールの演奏メンバーを選ぶオーディションの結果、ユーフォニアムでは2年生の中川夏紀(なかがわ なつき)が落とされる。中学時代に先輩との軋轢を経験している久美子は動揺するが、夏紀は久美子に気遣いを見せる。トランペットパートでは、自由曲の要となるコルネットのソロ奏者に1年生の麗奈が選ばれ、上級生たちとの間に亀裂が走る。2年生の吉川優子(よしかわ ゆうこ)は3年生の中世古香織(なかせこ かおり)に高校最後のチャンスを譲って欲しいと訴えるが、麗奈は聞き入れない。香織は優子を諌めようとするが収拾がつかず、泣きだしてしまう。滝がオーディションで手心を加えたのではないかと優子に勘ぐられた麗奈は、滝が侮辱されたことに激昂する。10年前までこの学校で吹奏楽を指導していた滝の父親はプロの演奏家である麗奈の父と旧知の仲で、麗奈と滝も以前から面識があった。成績優秀な彼女がこの凡庸な高校を選んだのは滝が目当てだった。そして彼に恋愛感情を抱いていることを久美子にだけ打ち明けた。

コンクールの本番前日、トランペットパートリーダーの香織が突然、ソロパートの再オーディションを要望する。他の部員たちが見守る中、香織はレベルの高い演奏を披露するが、高校生離れした麗奈との実力差は歴然だった。自分がソロを演奏するかと滝に問われた香織は、麗奈が吹くべきだと答える。

翌日、京都府吹奏楽コンクールの幕が上がる。久美子たち北宇治高校吹奏楽部は関西大会進出を果たす。歓喜する部員たちに、目標はここで終わりではないと滝が檄を飛ばす。翌日の練習時間が告げられ、物語は一旦幕を閉じる。

北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏

夏休み、8月末の関西吹奏楽コンクールに向けて練習は厳しさを増す。麗奈と一緒に通学することになった久美子は、朝6時からの自主練習が日課となる。毎朝ふたりが部室を訪れると、オーボエ担当の2年生、鎧塚みぞれが先に練習を始めている。彼女の演奏は正確だが、機械的で無機質な音色に久美子は違和感を覚える。

去年退部した2年生の傘木希美(かさき のぞみ)が姿を見せ、部に復帰したいと願い出る。希美のフルート演奏を聞いたみぞれが突然体調を崩す。吹奏楽部では昨年、希美たち南中学校出身の1年生グループが当時の3年生たちの不真面目な練習態度に耐えかね、集団で退部する事件があった。希美は当時、既に部の主力メンバーだったみぞれには退部の誘いを持ちかけず、自分が辞めることも知らせなかった。親友に見捨てられたと感じたみぞれは希美の存在がトラウマとなっていた。唯一のオーボエ奏者であるみぞれの状態維持を優先したい副部長のあすかは、みぞれの異変に気づいていない希美に真実を伝えないまま、彼女の再入部を拒み続ける。

関西吹奏楽コンクールの2日前、ソロパートの演奏改善に苦しむみぞれを励まそうと希美が唐突に部室を訪れ、みぞれが逃げ出してしまう。異変に気付いたトランペット担当の優子は傍らに居合わせた久美子、夏紀とともに校内を駆け回り、みぞれの姿を追う。みぞれたちと同じ南中出身である優子の説得が奏功し、希美とみぞれは関係を修復する。無機質で感情に欠けていたそれまでのみぞれの演奏は見違え、彼女本来の感情豊かな響きを取り戻す。

関西大会から全国大会への出場枠は「三強」と呼ばれる大阪の超強豪3校が毎年独占しているため、順当にいけば今の久美子たちが全国大会に進める可能性はほとんどない。コンクール当日、それでも久美子たち北宇治高校吹奏楽部はこれまでで最高の演奏をする。自分たちの出番が終わり、三強の一角である秀塔大学付属高校の演奏を客席で聴いていた久美子は、彼らが失敗することを願わずにいられない自分に嫌悪を抱く。そのとき、エスクラリネットのソロ奏者がミスをする。会場を出た久美子は、ミスをしたソロ奏者の2年生が腕にギプスを纏った3年生に泣きながら詫びているのを目にする。北宇治高校は2か月後の全国大会への出場を決め、部員たちは歓声に包まれる。

北宇治高校吹奏楽部、最大の危機

2学期が訪れ、北宇治高校吹奏楽部は文化祭や地域のコンサートをこなしつつ、全国大会に向けて練習に励む。

ユーフォニアム担当の3年生、田中あすかの母親が職員室を訪れ、顧問の滝に娘を退部させるよう迫る。母親は受験への悪影響を口にしつつ、離婚した音楽家の元夫と同じ楽器を娘が演奏することへの苛立ちを覗かせる。滝は本人の意志に反した退部は認められないと突っぱねるが、病的な性格の母親に逆らえないあすかは練習を休みがちになる。部の中心的存在であるあすかの退部騒動に部員たちは動揺する。決断の必要に迫られた滝はあすかの代役として2年生の夏紀を合奏練習に合流させる。

同じ頃、久美子の家庭内では姉の麻美子が両親と揉めていた。好きな吹奏楽もやめて親の期待に応え続けた大学3年の姉が、親の反対を押し切って美容師を目指すという。久美子は姉の姿にあすかを重ねる。あすかは今さら自分が復帰しても良い影響はないと諦めを口にするが、久美子はそれでも一緒に演奏したいと食い下がる。全国30位という驚異的な模試の成績を携えて母を説き伏せたあすかが部活動に復帰する。

コンクール前夜、トロンボーン担当の塚本秀一は長らく渡しそびれていた誕生日プレゼントを幼なじみの久美子へ手渡す。プレゼントは白いひまわりの花をあしらった髪留めだった。この花は滝が亡き妻へのプロポーズの際に贈った花だと久美子に教えられ、秀一は赤面しながら深い意味はないと取り繕う。

本番の演奏を終えた久美子たちは客席の隅で結果発表を見守る。全出場校の顧問表彰が始まり、各校の生徒たちから顧問へ向けた声援が飛ぶ。ステージ上で賞状を受け取る滝に向かって麗奈が「先生、好きです!」と叫ぶ。北宇治高校の受賞結果は銅賞に終わり、久美子は悔しさを覚える。滝は、進藤正和という審査員から預かった伝言と紙片をあすかと久美子に伝える。ユーフォニアムのプロ奏者、進藤正和はあすかの実父である。進藤の紙片にはコンクール審査の最低評価を表す "C" の文字が記されていたが、伝言の内容は長年の努力と今日のユーフォニアム演奏への賛辞だった。あすかはかつてない笑顔を見せ、久美子とじゃれ合う。

卒業式の日、1年前とは見違えた校歌演奏の後、あすかを送り出した久美子が麗奈とともに練習へと向かう場面で物語は終わる。

北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話

本書はウェブサイト上にて連載されたショートストーリー「北宇治吹部だより」9編の加筆修正版と書き下ろし5編の短編エピソードが収録されている。以下、1話から9話が「北宇治吹部だより」掲載話、10話以降が書き下ろしである。

  1. 「北宇治高校吹奏楽部の日常」 新入部員が加入し、新鮮さ漂う低音パートの練習風景を描く。
  2. 「科学準備室の京子さん」 久美子たち低音パートの1年生3人が夜の学校を探検する。
  3. 「あの子には才能がある」 受験勉強を理由に吹奏楽部を辞めた3年生の斎藤葵と校内一の秀才で吹奏楽部の要でもある田中あすか、クラスメイト同士の2人による会話劇。
  4. 「少女漫画ごっこ」 少女漫画が好きな緑輝さふぁいあの無茶振りで、チューバ担当の2年生カップル、後藤卓也と長瀬梨子が壁ドンを実演させられる。
  5. 「好きな人の好きな人(前編)」 恋愛に疎かった葉月が、久美子の幼なじみの秀一に恋をする。
  6. 「好きな人の好きな人(後編)」 地元の有名行事、あがた祭りの夜を舞台に、葉月の片思いと失恋を描く。
  7. 「犬と猿とおかん」 入部当初から犬猿の仲だった優子と夏紀、2人の友情を羨む仲裁役の梨子の話。
  8. 「背伸び」 圧倒的に女子が多い中でなぜ自分たちはモテないのか、などの議論を交わす男子部員たち。自販機の前で滝と遭遇し、見栄を張ってブラックコーヒーを購入してしまった秀一は仕方なく、先輩の滝野に頼まれたスポーツドリンクを自分が飲み、コーヒーを彼に押し付ける。
  9. 「こんぷれっくす」 緑輝さふぁいあと葉月の休日の語らい。
  10. 「きみのいなくなった日」 昨年、親友だった希美の退部にショックを受けるみぞれと、彼女を気遣う優子の姿を描く。
  11. 「北宇治高校文化祭」 模擬店やお化け屋敷など、吹奏楽部の面々が文化祭を満喫する。
  12. 「新三年生会議」 新年度の体制が話し合われ、前任者から指名されていた優子と夏紀が新しい部長と副部長に決まる。優子と不仲な夏紀の指名は皆の予想外だったが、良いコンビだと梨子は言う。
  13. 「お父さんとお兄さん」 小学3年生の麗奈は吹奏楽の指導者になったばかりの滝と出会い、トランペット奏者の父と3人でセッションをする。
  14. 「とある冬の日」 秀一が久美子に告白する。久美子も好きと返答する。

既刊一覧

  • 『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』、2013年12月19日発行[注 6]ISBN 978-4-8002-1747-9
  • 『響け! ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』2015年3月19日発行、ISBN 978-4-8002-3906-8
  • 『響け! ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』2015年4月18日発行、ISBN 978-4-8002-3982-2
  • 『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話』2015年6月8日発行、ISBN 978-4-8002-4119-1

漫画

第1巻と同じ『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』の表題で『このマンガがすごい!WEB』(宝島社)にて2014年11月より配信中。毎月1回、月末に更新。作画ははみ。はみ自身も京都に住んでいたことがあり、学生時代には吹奏楽部でトロンボーンを担当していた[4]

単行本

  • 『このマンガがすごい!comics 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ 1 』2015年4月3日発売、ISBN 978-4-8002-3968-6
  • 『このマンガがすごい!comics 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ 2 』2015年6月3日発売、ISBN 978-4-8002-4183-2

テレビアニメ

作風・演出

京都アニメーション制作のテレビアニメ作品として、『涼宮ハルヒの憂鬱』や『中二病でも恋がしたい!』などの作品を手掛けた石原立也が監督を務めた[5][6]。さらにシリーズ演出として、『けいおん!』、『たまこラブストーリー』などの監督として受賞歴のある山田尚子が起用された[5][6]。シリーズ演出という山田の役回りについて石原は、監督の参謀役と表現している[7]

絵コンテ・演出を山田が担当した1話や石原の担当回である2話など、当初の話数ではコミカルな演出も目立っていたが、作品全体としてはリアルな青春ドラマとしてシリアス寄りの作風に仕上がっている[7]。制作当初、監督の石原や脚本の花田十輝がよりコミカルな作風も視野に入れていたのに対して、音響監督鶴岡陽太は当初からリアリティ重視の演出を志向しており、石原は本作の方向性を見定めたのは最初のアフレコ時だったと述べている[8]。脚本の花田は第5話から第8話の時点でシナリオ執筆の方針が定まったと語っている[8]

脚本・シリーズ構成

小説シリーズ1作目の『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』を原作に、ショートストーリーからなる4冊目の続編『響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話』より一部のエピソードが本編に織り込まれるなどアニメオリジナルの要素を含んだストーリーが展開される。

アニメ1話あたり原作30ページ程度のペースで、全体として尺にゆとりを持たせたストーリー構成となっている[8]。全話の脚本とシリーズ構成を担当した花田は当初から、劇中で吹奏楽部の顧問が赴任して部活動が本格的に始動するまでに2話を費やすなど、近年のアニメ脚本としては比較的スローペースの構成案を提案していた[8]。監督の石原も同じ意向を持っていたため、この基本プランがそのまま採用される形となった[8]

原作では主人公たちの所属する吹奏楽部の部員数は81人と設定されているが、テレビアニメでは64人に変更された[9]。原作に登場しない人物を含め全ての部員に名前とキャラクターが設定されており、花田は全員に登場機会を割り振りながら脚本を執筆した[8]

原作は京都府宇治市が主な舞台となっており[10]、関東出身の主人公など一部の登場人物を除いて作中の台詞には関西弁が使われているが、テレビアニメでは標準語に変更されている。

音響・音楽

劇中に登場する演奏シーンの音源は洗足学園音楽大学の1年生で編成されたバンド、フレッシュマン・ウインド・アンサンブルが担当した[11]。並以下の高校の吹奏楽部がドラマを重ねながら上達してゆく過程を音響面でも表現するため、各場面に合わせて意図的にクオリティを下げた演奏を再現しながら音源の収録が行われた[11]。第1話での高校吹奏楽部の演奏シーンでは、吹奏楽に詳しくない視聴者にも演奏クオリティの低さが明瞭に分かるよう、意図的に収録した演奏ミスやテンポのずれた演奏を強調するなどの編集加工が加えられている[11]

作中に登場するオリジナルの楽曲と劇伴の作曲は松田彬人が担当している[11]。作中に頻出する吹奏楽演奏の音との混同を避けるため、本作の劇伴は管楽器を使用せずに作られている[11]。劇伴の使用シーン自体も絞り込まれており、音響面の演出傾向としては全体的に静かな作品に仕上がっている[11]

登場楽曲

劇中に登場する各楽曲は原作から変更されている。作品冒頭、原作では高校入学式の校歌演奏を聞いた主人公が吹奏楽部の下手さ加減に呆れる場面が描かれるが、アニメでは『暴れん坊将軍』主題歌のアレンジが使用された。マーチングイベントでの演目もビートルズの『キャント・バイ・ミー・ラヴ』からイエロー・マジック・オーケストラの『ライディーン』に変更されている。また、5話の演奏シーンまで同曲を視聴者に聞かせないという花田の脚色意図により、普段の練習場面でも同曲を演奏する描写は避ける形で脚本が調整されている[8]。北宇治高校のコンクール課題曲として原作に登場する架空の楽曲『三日月の舞』は、アニメでは自由曲として描かれ、課題曲には実際の2015年度吹奏楽コンクール課題曲のひとつである『プロバンスの風』[12]が使われた。自由曲『イースト・コーストの風景』のコルネットソロ奏者の人選をめぐる原作のエピソードは、アニメでは『三日月の舞』のトランペットソロを巡る騒動に置き換えられている。主人公の所属する北宇治高校以外の演目も、立華高校のマーチング曲『錨を上げて』が『フニクリ・フニクラ』に変わるなど、設定変更が加えられている。

スタッフ

キャスト

主題歌

オープニングテーマ「DREAM SOLISTER」(第2話 - 第12話)
作詞 - 唐沢美帆 / 作曲・編曲 - 加藤裕介 / 歌 - TRUE
エンディングテーマ「トゥッティ!」(第1話 - 第7話、第9話 - 第12話)
作詞・作曲 - ZAQ / 編曲 - 高田暁 / 歌 - 北宇治カルテット[黄前久美子(黒沢ともよ)、加藤葉月(朝井彩加)、川島緑輝(豊田萌絵)、高坂麗奈(安済知佳)]
メモリアルエンディングテーマ「DREAM SOLISTER (Wind Orchestra Ver.)」(第13話)
作曲 - 加藤裕介 / 編曲 - 松田彬人

放送

2015年4月よりTOKYO MXほかにて放送された[13]

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[13]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [14] 備考
2015年4月7日 - 7月1日 水曜 0:30 - 1:00(火曜深夜) TOKYO MX 東京都
サンテレビ 兵庫県
KBS京都 京都府
水曜 1:35 - 2:05(火曜深夜) テレビ愛知 愛知県
2015年4月8日 - 7月2日 木曜 0:00 - 0:30(水曜深夜) BS11 日本全域 ANIME+』枠
2015年4月10日 - 金曜 23:00 - 23:30 AT-X 日本全域 リピート放送あり
日本国内 インターネット配信 / 放送期間および放送時間[13]
配信期間 更新時間 配信サイト
2015年4月11日 - 土曜 23:00 - 23:30 ニコニコ生放送
土曜 23:30 更新 ニコニコチャンネル
2015年4月12日 - 日曜 12:00 更新 dアニメストア
アニメ放題
2015年4月19日 - U-NEXT
2015年4月20日 - 月曜 0:00 更新 バンダイチャンネル
2015年4月23日 - 木曜 12:00 更新 アニメパス

BD / DVD

発売日 収録話 規格品番
BD DVD
1 2015年6月17日 第1話 - 第2話 PCXE-50531 PCBE-54861
2 2015年7月15日 第3話 - 第4話 PCXE-50532 PCBE-54862
3 2015年8月19日 第5話 - 第6話 PCXE-50533 PCBE-54863
4 2015年9月16日予定 PCXE-50534 PCBE-54864
5 2015年10月21日予定 PCXE-50535 PCBE-54865
6 2015年11月18日予定 PCXE-50536 PCBE-54866
7 2015年12月16日予定 PCXE-50537 PCBE-54867

映像特典

吹奏楽部の日常』は、DVD&Blu-ray 各巻収録の映像特典ショートエピソード。

話数 サブタイトル 脚本 コンテ 演出 作画監督
その① 楽器をお掃除だフォ! 田中敦子 石原立也 石原立也 丸木宣明
その② こんなあだ名は嫌だチュー! 石原立也
山田尚子
瀬崎利恵

Webラジオ

響け!ユーフォラジオ』のタイトルで2015年4月13日より音泉にて配信されているWebラジオ番組[15]。毎週月曜に更新。パーソナリティは黒沢ともよ(黄前久美子 役)、朝井彩加(加藤葉月 役)、豊田萌絵(川島緑輝 役)、安済知佳(高坂麗奈 役)が務める。

キャラクターソングCD

2015年7月1日より、毎週水曜日に発売。それぞれキャラクターソング2曲と、各キャラクターの担当楽器をフィーチャーしたインストゥルメンタル「北宇治四重奏」が収録されている。

  1. 黄前久美子(黒沢ともよ)
  2. 加藤葉月(朝井彩加)
  3. 川島緑輝(豊田萌絵)
  4. 高坂麗奈(安済知佳)

エピソードリスト

#タイトル脚本絵コンテ演出作画監督楽器作監
第一回ようこそハイスクール
花田十輝山田尚子秋竹斉一高橋博行
中学校の吹奏楽コンクール予選。主人公・黄前久美子は「ダメ金」に悔し泣きする高坂麗奈に不用意な言葉をかけ、彼女を激怒させてしまう。心機一転、北宇治高校に入学した久美子は、新入生を歓迎する吹奏楽部の演奏を耳にして、そのレベルの低さに落胆する。その後、同じクラスの加藤葉月川島緑輝に誘われ、見学に訪れた吹奏楽部で麗奈と再会。久美子は、彼女との関係や吹奏楽部の現状に悩んで入部をためらう。しかし早々とマウスピースを買ってしまった葉月や無邪気で一途な緑輝を見て吹奏楽部への入部を決意する。
第二回よろしくユーフォニアム 花田十輝石原立也引山佳代高橋博行
久美子は麗奈との和解を模索するものの、なかなかきっかけがつかめない。吹奏楽部には、同じ中学だった塚本秀一や幼なじみの斎藤葵の姿もあった。新入部員の担当楽器決めで、コントラバス経験者の緑輝は自身の熱望とコンバス不在の部の実情が合致したことでコンバス担当に決定、葉月は副部長の田中あすかにまるめ込まれチューバ担当に決定、久美子はトロンボーンを希望していたものの、ユーフォニアム(ユーフォ)経験者であることがばれ、しぶしぶユーフォ担当になる。トランペット希望の麗奈は音出しだけでその実力と素質で先輩たちを驚かせる。そして北宇治高校吹奏楽部の面々の前に新たな顧問の教師滝昇が着任。滝は着任早々部員たちに楽しい部活にするか、全国を目指すために厳しい部活の内容にするかの決断を部員たちに迫る。部員たちは戸惑いながらも、部の目標は「全国大会を目指す」ことに決定した。
第三回はじめてアンサンブル 花田十輝山村卓也池田和美高橋博行
新入生を交え楽器別のパート練習に入った吹奏楽部。しかし久美子は、パートによって練習に対する温度差があることに気づく。はじめて滝の前で合奏した「海兵隊」は、案の定ひどい出来であった。滝はパート練習ができておらず指導以前の問題であると温和な口調で厳しく指摘。来週の合奏でまともなレベルになっていなければマーチングイベント「サンライズフェスティバル(サンフェス)」も出場させないと言い渡す。久美子たちは秀一から、去年「やる気のある1年生(現2年生)」が大量退部したため、2年生が少なく不真面目な練習態度につながっていると聞かされる。滝のやり方に一部の部員が猛反発、このため翌日は練習自体が中止になってしまう。なすすべない久美子たちに聞こえてきたのは麗奈が一人トランペットで奏でる「新世界より」だった。
第四回うたうよソルフェージュ 花田十輝石原立也、山田尚子雪村愛植野千世子高橋博行
部員からの不満を受けて開かれたパートリーダー会議で、来週の合奏後サンフェス出場許可が下りなければ正式に抗議すると決定する。だが音楽室にやってきた滝は穏やかな態度で部員たちに徹底した練習指導を行う。グラウンドでの走りこみ、呼吸法、正確なチューニング、音にあわせて声を出すソルフェージュ…。今まで経験したことのない厳しさに泣き出す者、反発する者。秀一が久美子に滝の指導力をぼやいていると通りがかった麗奈が激しい口調で滝をかばう。翌日麗奈は久美子を呼び出し昨日の暴言を謝る。久美子もうろたえながら麗奈のトランペットで元気が出たと伝え、わだかまりが少し解けたと感じる。部員たちの滝への不満は団結力へと変わり、全パートが熱心に練習に取り組む。そして2回目の合奏。滝はその上達ぶりをほめ、サンフェスの練習メニューを配布する。
第五回ただいまフェスティバル 花田十輝三好一郎丸木宣明高橋博行
サンフェスを1週間後に控え吹奏楽部は練習の日々。「海兵隊」合奏以後、部員たちに「頑張れば良くなる」という空気が生まれ、練習でも自ら延長を申し出るほどになった。そして迎えたサンフェス当日。プログラムでは、北宇治高校は強豪校の立華高校と洛秋高校に挟まれており、部員たちの緊張は一気に高まる。久美子は会場で立華高校に進学した旧友佐々木梓と再会。彼女から麗奈が立華からの推薦を蹴り北宇治高校に入学したことを知る。立華の見事な演奏にどよめく観客、ますます緊張する北宇治の部員たち。それを鎮めたのは麗奈のルール違反のトランペット一声だった。滝に促され、北宇治高校吹奏楽部は堂々たる演奏を披露、会場の観客の注目を集めた。
第六回きらきらチューバ 花田十輝河浪栄作引山佳代高橋博行
サンフェスも無事成功し、コンクールの練習がスタート。滝はオーディションで出場メンバーを決めると宣言。上級生から順にメンバーを決める慣例の否定に部員から反発の声もあったが、実力があればいいという正論にはかなわない。初心者の葉月は受かるのは無理とあきらめていたが、あすかに叱咤激励され、重いチューバを持ち帰ってまで練習に打ち込む。中学時代テニス部で挫折していた葉月はチューバだけはうまくなりたいと思うようになっていた。さらに久美子と緑輝と共に練習のモチベーションを見つけようと同じチューバ担当の後藤卓也長瀬梨子に相談するが、答えは見つからない。低音パートチームで話し合っているうち、葉月は基礎練習ばかりで一度も合奏したことがないのに気がつく。久美子と緑輝は葉月に3人で合奏を行うことを提案。「きらきら星」を合奏した葉月は「めっちゃ楽しい!」と笑顔を見せた。
第七回なきむしサクソフォン 花田十輝武本康弘西屋太志高橋博行
ある日久美子は「葵が退部を考えている」という話を耳にする。秀一は先輩にきいた話として昨年の部員退部騒動の責任を葵が感じているのではないかという。練習中、滝に技術的なムラを指摘された葵は突如「受験勉強に集中するため今日で退部する」と発言して音楽室を出る。葵は前年の騒動の責任を感じており、そもそも高校受験に失敗したため高校入学直後から大学受験勉強に力を入れなければならない立場だった。部長の小笠原晴香はショックで翌日学校を欠席する。久美子たちは2年生の中川夏紀から去年の大量退部騒動について詳しい話を聞く。晴香の見舞いに訪れた中世古香織は「晴香が部長を引き受けてくれたから今の部がある」とはげます。次の日出席してきた晴香のもと吹奏楽部はさらに練習に励む。
第八回おまつりトライアングル 花田十輝藤田春香秋竹斉一高橋博行
葉月は久美子と緑輝に秀一に好意を抱いていることを打ち明ける。緑輝は「あがた祭り」に誘って告白することを提案。祭りの日が近づき吹奏楽部員たちも浮き足だっていた。祭りに行く気のなかった久美子だが、秀一に誘われ、断るためとっさに通りがかった麗奈の手をつかんで「この子と行くことにしてて」と言ってしまう。いつもどおり部活が終わり、部員たちは思い思いに祭りに出かける。久美子は麗奈の指示どおりユーフォを背負って待ち合わせ場所へ。麗奈と大吉山に登る。「特別になりたい。だからトランペットをやってる。」と語る麗奈の魅力に圧倒される久美子。頂上の展望台についた二人はトランペットとユーフォで合奏。一方秀一を誘い出すことに成功した葉月は自分の思いを打ち明けるが振られてしまう。あきらめて明るく別れた葉月だったが、心配して待っていた緑輝の前で号泣する。
第九回おねがいオーディション 花田十輝北之原孝將瀬崎利恵高橋博行
葉月の失恋に責任を感じる緑輝は練習に身が入らず、低音パートリーダーのあすかをいらだたせる。葉月に説得され緑輝はようやく元気を取り戻す。トランペットパートの中世古香織は高校最終学年であるためソロパートの練習に余念がなかった。そして、オーディション当日、久美子はやる気のなさそうだった2年生の中川夏紀のユーフォの上達ぶりに驚き、あらためて部全体が本気でコンクールを目指しているのだと気づく。オーディションは音楽室に一人ずつ呼ばれて行われた。後日の結果発表で、久美子のいる低音パートは初心者の葉月と夏紀の2人以外は全員合格。トランペットのソロパートは1年生の麗奈に決定し、部内に衝撃が走る。
第十回まっすぐトランペット 花田十輝山村卓也池田和美、秋竹斉一高橋博行
久美子の中学時代の苦い記憶。それはコンクールメンバーに選ばれたことで先輩から「あんたがいなければコンクールで吹けたのに」と言われたことだった。放課後、夏紀は久美子を呼び出し、やる気になれたことを感謝して久美子の楽譜に応援メッセージを書く。夏紀の心遣いに涙しようやく気持ちがほぐれる久美子。一方、香織を慕う2年生の吉川優子は香織がソロをはずされたことに納得できず、部員全員の前で滝と麗奈が以前から知り合いだったこと、贔屓(ひいき)をしたのではないかと滝を問い詰める。部内で滝に対する不信感が高まる。麗奈は滝を慕って北宇治に進学したと久美子に打ち明ける。事態打開のため、滝は公開で再オーディションを行うと発表、希望者を募る。手を挙げたのは香織だった。
第十一回おかえりオーディション 花田十輝雪村愛植野千世子高橋博行
再オーディションに向けて練習する香織と麗奈。しかしその実力差は優子にも明らかだった。思いつめた優子は麗奈を呼び出し自分のせいにしていいから香織にソロを譲ってやってほしいと懇願するが、麗奈はきっぱり拒絶する。練習のため借りたホールで行われた再オーディション。孤立する不安をもらした麗奈に、絶対味方になると誓う久美子。ステージ上で全力を尽くした演奏を披露した香織だが、麗奈はそれをはるかに上回っていた。滝からソロを吹きたいかと問われた香織は「高坂さんが吹くべきだと思います」と答える。客席では優子が泣き崩れていた。
第十二回わたしのユーフォニアム 花田十輝三好一郎丸木宣明高橋博行
再オーディションも終わり、吹奏楽部はコンクールに向けて最後の追い込みに入る。滝は「三日月の舞」でユーフォ担当のあすかと久美子に別のフレーズを吹くよう指示。あすかは難なく吹いてみせるが久美子はうまく吹けない。滝からできるようになるかと訊かれ「できます」と答えた久美子。しかし後日の練習では、滝はそのフレーズをあすか一人で吹くように指示する。帰り道「うまくなりたい」と叫び悔し泣きする久美子は中学時代の大会で悔し涙を流していた麗奈の気持ちをようやく理解する。学校に忘れた携帯を取りに戻った久美子は鍵を開けてくれた滝から「できます」と言った自分の言葉を信じていると聞き、やる気を取り戻す。
最終回さよならコンクール 花田十輝山田尚子河浪栄作引山佳代、秋竹斉一、瀬崎利恵高橋博行
京都府吹奏楽コンクール当日、オーディション落選組は手作りのお守りをレギュラー部員に配り激励する。緊張の中、迎えた本番のステージ。「全国へ行きたい」の思いを胸に演奏する久美子たち。結果は金賞。そして関西大会出場校は……。笑顔の集合写真で物語は幕を閉じる。

脚注

注釈

  1. ^ タイトルロゴには"Sound! Euphonium"という英語名が併記されている。また、アニメ版のロゴでは「響け!」の感嘆符(!)が音符(♪)のような形をしている。
  2. ^ 小説の文中では「緑輝」には「サファイア」と片仮名で振り仮名がついているが、テレビアニメの公式サイトやオープニングムービーでは平仮名で「さふぁいあ」となっている。
  3. ^ 原作小説第1巻121頁参照。漫画版でも小説の設定をふまえ短髪。
  4. ^ 久美子や夏紀のユーフォが学校の備品で色は金色なのに対し、あすかのユーフォは自身の所有品であり色は銀色である。
  5. ^ 原作小説では久美子の母の名は明かされていないが、テレビアニメのエンディングでは「黄前明子」となっている。
  6. ^ 2015年1月に第2刷が発行され、第2刷以降にはアサダニッキによるイラストが描かれたカバーの上に、アニメ版の別イラストが描かれたカバーが掛けられている。

出典

  1. ^ アサダニッキ装画の小説「響け! ユーフォニアム」京アニ制作でアニメ化”. コミックナタリー (2014年12月28日). 2015年7月6日閲覧。
  2. ^ 宇治に光、吹奏楽部小説がヒット…同大4年武田さん作”. 読売新聞 (2015年5月27日). 2015年6月27日閲覧。
  3. ^ 宇治舞台に吹奏楽部の青春描く 同大生で作家の武田さん”. 京都新聞 (2014年1月6日). 2015年4月7日閲覧。
  4. ^ 『このマンガがすごい!comics 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ 1 』あとがき
  5. ^ a b 成馬零一「『響け! ユーフォニアム』とは?」『CD Journal』2015年8月号、音楽出版社、p.7。
  6. ^ a b アサダニッキ装画の小説「響け! ユーフォニアム」京アニ制作でアニメ化”. コミックナタリー (2014年12月28日). 2015年7月6日閲覧。
  7. ^ a b ブルーレイ初回生産版『響け! ユーフォニアム』第1巻、第1話スタッフコメンタリー。
  8. ^ a b c d e f g ブルーレイ初回生産版『響け! ユーフォニアム』第1巻、第2話スタッフコメンタリー。
  9. ^ ブルーレイ初回生産版『響け! ユーフォニアム』第1巻、第2話スタッフコメンタリー、同ブックレット p.7。
  10. ^ 宇治に光、吹奏楽部小説がヒット…同大4年武田さん作”. 読売新聞 (2015年5月27日). 2015年6月27日閲覧。
  11. ^ a b c d e f 成馬零一「スタッフ座談会で読み解く『響け! ユーフォニアム』」『CD Journal』2015年8月号、音楽出版社、pp.8-9。
  12. ^ 『すいそうがく』2014年12月号、一般社団法人 全日本吹奏楽連盟、p.1, 3。
  13. ^ a b c TVアニメ 「響け!ユーフォニアム」 公式ホームページ”. 2015年3月6日閲覧。 }}
  14. ^ テレビ放送対象地域の出典:
  15. ^ 響け!ユーフォラジオ”. 音泉. 2015年4月10日閲覧。

外部リンク