クウィッドKWID)は、ルノーが製造・販売しているクロスオーバーSUV風のハッチバック型自動車である。

ルノー・クウィッド
概要
販売期間 2015年-
ボディ
ボディタイプ 5ドアハッチバック
駆動方式 前輪駆動
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コンセプトカー 編集

 
クウィッドコンセプト
 
クウィッドコンセプトリア

2014年のインドでの自動車博覧会で発表[1]。 エクステリアはSUVのようなデザインで、バタフライドアが採用されている。ルーフにはリモートで制御できるクアッドコプター (「フライヤーコンパニオン」と呼ばれる)が取り付けられ、渋滞の際に渋滞の原因を突き止めることができる。インテリアのデザインは鳥の巣からインスピレーションを得たもので、前席が3席、後席が2席となっている[2]

初代(2015年 - ) 編集

ルノー・クウィッド
 
 
 
クウィッド(フェイスリフト後)
概要
別名 ルノー・シティK-ZE
ヴェヌーシア・e30(2代目)
中国 : 風神・EX1
製造国   インド
  ブラジル
販売期間 2015年 -
ボディ
ボディタイプ 5ドアハッチバック
駆動方式 FF
プラットフォーム 日産・CMF-Aプラットフォーム
パワートレイン
エンジン BR08 0.8L I3 DOHC
BR10 1.0L I3 DOHC
変速機 5速MT
5速セミAT
前:マクファーソンストラット
後:トーションビーム
前:マクファーソンストラット
後:トーションビーム
車両寸法
ホイールベース 2,420mm
全長 3,680mm
全幅 1,580mm
全高 1,480mm
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クウィッドは、ルノーと日産によって共同で開発された新しいCMFプラットフォームに基づく最初の車である。ルノーが最初にインド市場向けに開発したエントリーレベルクロスオーバー[3] [4] [5]、 2015年5月20日にカルロス・ゴーンCEOによってチェンナイで公開され、成長著しいインドでスズキ・アルトをはじめとする他の小型車に競合するため投入された[6]。車体はコンパクトながら最低地上高が180mmあり、インテリアは上質さを兼ね備えている。発売当初、エンジンは800ccの直列3気筒のみで、5速マニュアルトランスミッションを組み合わせる[7]。発売されるグレードは「スタンダード」「RXE」「RXL」「RXT」の4種類。

2017年にはブラジル向けの生産が開始された。

2018年7月にフェイスリフトが実施される。 プリテンショナーのフロントシートベルト、2つのUSBソケット、リアアームレスト、新しいグリル、2つの新しいカラーリングなどの新機能を備えている。

2回目のマイナーチェンジは、2019年10月に発表された[8]

インドネシア 編集

インドネシアでは2016年10月19日に発売された[9]

ブラジル 編集

2017年、インド向けなどから大幅に改良された仕様がブラジルにあるルノーの工場で生産が開始された。ブラジルのより厳しい規制に準拠するため、さまざまな構造補強材と4つのエアバッグが標準装備されており、インド版と比較して88kg重量が増加している。 このバージョンは、1.0L直列3気筒ガソリンエンジンのみが設定される [10] 。 2019年5月にメキシコでの販売が開始された。

ルノー・シティK-ZE 編集

 
ルノーシティK-ZE
 
ルノーシティK-ZE

2018年のパリモーターショーで披露され、2019年9月10日に中国で発売された[11]。 クウィッドをベースとした電気自動車であるシティK-ZEは、最高出力44ps、最大トルク125Nmを発生させるモーターを搭載。シティK-ZEはルノーの最小の電気自動車で、ルノー・ゾエの下に位置する[12]。急速充電を利用すると50分でバッテリーを0%から80%まで充電できる。一方、普通充電の場合フル充電まで約4時間かかる[13]

ヴェヌーシア・e30(2代目) 編集

 
ヴェヌーシア e30

ヴェヌーシア・e30」も参照

このモデルはシティK-ZEをベースに、東風啓辰が開発しヴェヌーシアブランドで販売する電気自動車である[14]。 パワートレインなどはシティK-ZEと共通となっている。

風神・EX1 編集

 
風神 EX1

シティK-ZEをベースにした電気自動車で、東風汽車の自社ブランドである風神(Aeolus)にてEX1として販売される。2019年の成都モーターショーにて発表[15]。ほとんどがヴェヌーシアe30と共通で、最高出力44psのモーターを搭載している。

ダチア・スプリング エレクトリック 編集

シティK-ZEをベースとしたこのモデルはダチア初の電気自動車として発表され、カーシェアリングや商用バンとしての利用も想定されている[16]。44psのモーターと26.8kWhのバッテリーを搭載した。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

  1. ^ 2014 Renault Kwid Concept” (英語). TopSpeed (2014年2月15日). 2021年3月21日閲覧。
  2. ^ Renault KWID Concept” (英語). car body design (2015年6月5日). 2021年3月21日閲覧。
  3. ^ Renault Kwid, India, mini-crossover, prezzo, motore” (イタリア語). Blitz quotidiano (2015年10月16日). 2019年1月19日閲覧。
  4. ^ Renault bets on cheap car with high-end features in India”. europe.autonews.com. Automotive News Europe (2015年5月20日). 2015年5月20日閲覧。
  5. ^ Renault Kwid compact hatchback unveiled; to take on Alto & Eon in Rs 3-4 lakh price range. It crossed a thumping 2.50 lakhs pre-launch bookings.”. economictimes.indiatimes.com. India Economic Times (2015年5月20日). 2015年5月20日閲覧。
  6. ^ Renault Kwid compact hatchback unveiled; to take on Alto & Eon in Rs 3-4 lakh price range” (英語). THE ECONOMIC TIMES (2015年5月20日). 2021年3月21日閲覧。
  7. ^ Renault Kwid Review” (英語). carandbike (2015年9月24日). 2021年3月21日閲覧。
  8. ^ “2019 Renault Kwid Facelift - Variants Explained: Which variant gives most value?”. v3cars.com. https://www.v3cars.com/news/2019-renault-kwid-facelift-variants-explained-which-variant-gives-most-value 2019年10月11日閲覧。 
  9. ^ Renault Kwid Senggol "Mobil Murah" di Indonesia” (インドネシア語). COMPAS.com (2016年10月11日). 2021年3月21日閲覧。
  10. ^ Fortunatti, Leo (2017年8月3日). “Renault Kwid é lançado com "reconstrução" total para o Brasil” (ポルトガル語). br.motor1.com. 2017年8月21日閲覧。
  11. ^ Tesla Killer Renault K-ZE Electric Could Be Cheapest EV Yet, Price Starts At $8,700” (英語). International Business Times (2019年9月10日). 2021年3月21日閲覧。
  12. ^ The Renault City K-ZE is here to take over China” (英語). TopGear (2019年4月16日). 2021年3月21日閲覧。
  13. ^ Renault Kwid EV (City K-ZE) Revealed At Shanghai Motor Show” (英語). ZIGWHEELS.COM (2019年4月16日). 2021年3月21日閲覧。
  14. ^ Renault Kwid EV-based Dongfeng-Venucia E30 revealed” (英語). AUTOCAR INDIA (2019年4月12日). 2021年3月21日閲覧。
  15. ^ Renault City K-ZE Has a Sibling: Rebarged Dongfeng Fengshen EX1 Debut on 2019 Chengdu Auto Show” (英語). CHINAPEV (2019年9月5日). 2021年3月21日閲覧。
  16. ^ 【最安価のEV登場か】新型ダチア・スプリング カーシェアリングと商用目的に焦点”. AUTOCAR JAPAN (2020年10月20日). 2021年3月21日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集