白川 恵翔(しらかわ けいしょう、2001年6月4日 - )は、徳島県東みよし町出身のプロ野球選手投手)。右投右打。SSGランダース所属。

白川 恵翔
SSGランダース #43
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 徳島県東みよし町
生年月日 (2001-06-04) 2001年6月4日(23歳)
身長
体重
180 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
初出場 KBO / 2024年6月1日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

経歴

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プロ入り前

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小学3年生で野球を始め[1]、「江南パワーズ」に所属した[2]美馬市立江原中学校では、軟式野球部だった[3]。中学野球引退後、強肩を見込んだ教頭の勧めでジャベリックスローに取り組み[1]ジュニアオリンピック陸上競技大会では同競技で71m32を記録し優勝した[1][4]

徳島県立池田高等学校で野球部に所属した父の影響で、同校に進学した[1]。1年夏から公式戦に登板し、2年時には背番号1を付け、球速も最速140km/hを記録するも、秋の県大会後に腰椎分離症が発覚する[1]。リハビリの傍ら投球フォーム修正に取り組み、夏の徳島大会では146km/hを記録するも、準決勝では徳島県立富岡西高等学校に敗れ敗退した[1]。体格や雰囲気から、池田高校OBの水野雄仁になぞらえ「阿波の金太郎2世」とも呼ばれた[3][2]

プロ志望届を提出するも同年のドラフト会議では指名漏れ、四国アイランドリーグplus徳島インディゴソックスに特別合格で入団[5][6]。背番号は19

四国IL・徳島時代

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1年目の2020年は12試合に登板し、防御率2.79を記録した[7]

2021年は開幕投手に抜擢されるも、高知ファイティングドッグス藤井皓哉との投げ合いで敗戦、その後も結果は残せず防御率5点台でシーズンを終えた[8]

2022年、4月22日の福岡ソフトバンクホークス三軍との交流戦で調整中だった柳田悠岐と対戦し、全球ストレートで2打席凡退に抑えるなど手応えを掴み、最終的に22試合に登板し7勝2敗、防御率1.83を記録した[9]

2023年3月25日、自身2度目の開幕投手を務め、勝利を挙げた[10]。オープン戦では自己最速の150km/hを記録したうえ、シーズン中にはさらに154km/hに伸ばした[8]。また同年の奪三振率は10.99で、リーグ1位であった[11]

2024年3月30日、2年連続で開幕投手となり勝利を挙げた[12]

SSG時代

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2024年5月22日、KBOリーグSSGランダースは、主力の外国人先発投手であったロエニス・エリアスが負傷により6週間以上の離脱となったことを受け、同年よりKBOリーグに新設された「負傷代替外国人選手[注 1]」の制度により、白川を獲得することを発表。6週間の期限付き移籍となり、報酬は180万円、背番号は43[13][14]。なお白川は同制度による適用第1号選手となったほか、KBOリーグでは門倉健(元SKワイバーンズサムスンライオンズ)以来13年ぶり、NPB経験のない選手では森一馬(元ロッテ・ジャイアンツ)以来21年ぶりの外国人枠の日本人選手となった[注 2][16][17]

6月1日、高尺スカイドームでのキウム・ヒーローズ戦に先発投手として初登板し、5回無失点で初勝利を挙げた[18]。NPB未経験の日本人選手がKBOリーグで勝利投手となるのは初めて[19]

詳細情報

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独立リーグでの投手成績

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W
H
I
P
2020 徳島 12 8 0 0 0 1 3 0 2 .250 157 38.2 35 1 12 -- 3 26 2 0 14 12 2.79 1.22
2021 16 13 1 0 0 2 6 0 0 .250 299 63.2 90 5 25 -- 0 42 3 1 49 38 5.37 1.81
2022 22 16 3 1 0 7 2 0 0 .778 381 93.2 69 2 31 -- 2 102 4 1 24 19 1.83 1.07
2023 15 14 0 0 0 4 3 0 0 .571 245 55.2 46 0 32 -- 4 68 4 0 27 22 3.56 1.40
通算:4年 65 51 4 1 0 14 14 0 2 .500 1082 251.2 240 8 100 -- 9 238 13 2 114 91 3.25 1.35
  • 2023年度シーズン終了時

背番号

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  • 19(2020年 - )
  • 43(2024年〈SSG〉)

脚注

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注釈

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  1. ^ 外国人選手が負傷により6週間以上の離脱となる場合に、負傷選手との契約を保持したまま新しい外国人を補強できる。6週間以上経過後、球団は負傷選手と代替選手のどちらと継続契約するか決定する。
  2. ^ このほか、日本国籍者としては廣中梓浩(韓国名:チャン・ピン〈朝鮮語: 장빈〉)が斗山ベアーズの育成選手として2023年まで所属していた。ただし韓国の教育課程を卒業していることから、外国人枠の対象とならない[15]

出典

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  1. ^ a b c d e f 井上幸太「阿波の金太郎2世に異色経歴あり。池田高校から18年ぶり指名なるか」『Sportiva』2019年10月16日。2024年6月9日閲覧
  2. ^ a b 公立の星 徳島・池田、白川 「阿波の金太郎二世」、ホップする真っすぐが武器」『スポニチアネックス』2019年7月5日。2024年6月9日閲覧
  3. ^ a b 寺下友徳「最速140キロの剛腕・白川恵翔(池田)センバツ出場校との対戦を力に変えて」『高校野球ドットコム』2019年3月13日。2024年6月9日閲覧
  4. ^ 第47回 ジュニアオリンピック陸上競技大会 記録集 (PDF)」『日本陸上競技連盟』。2024年6月9日閲覧
  5. ^ 2019年 プロ野球志望届提出者一覧」『日本高等学校野球連盟』。2024年6月9日閲覧
  6. ^ 徳島IS 特別合格選手及びドラフト指名選手入団合意のお知らせ」『徳島インディゴソックス』。2021年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年6月9日閲覧
  7. ^ 【ドラフト注目選手】四国IL徳島・白川恵翔(しらかわけいしょう)の特徴、成績、評価は?」『ベースボールチャンネル』2022年10月18日。2024年6月9日閲覧
  8. ^ a b 甲子園V投手と比較…重圧に涙止まらず 最速154キロ右腕、柳田と真っ向勝負で得た自信」『Full-Count』2023年10月23日。2024年6月9日閲覧
  9. ^ 池田高の誇り胸に 白川恵翔投手、防御率リーグ上位「何としてもNPBへ」【インディゴ一押し】」『徳島新聞デジタル版』2022年5月26日。2024年6月9日閲覧
  10. ^ 徳島・白川恵翔 進化を見せた開幕戦「昨日のピッチングが、『今年一番悪かった』って言えるぐらいにしたい」/四国アイランドリーグplus」『週刊ベースボールONLINE』2024年4月15日。2024年6月9日閲覧
  11. ^ 白川恵翔(徳島インディゴソックス)」『週刊ベースボールONLINE』。2024年6月9日閲覧
  12. ^ 2024年3月30日 徳島インディゴソックスvs高知ファイティングドッグス - スポーツナビ
  13. ^ SSG랜더스, 엘리아스 부상 대체 외국인선수로 시라카와 케이쇼 영입」『SSG랜더스』(朝鮮語)、2024年5月22日。2024年6月9日閲覧
  14. ^ 白川恵翔投手 期限付き移籍のお知らせ」『徳島インディゴソックス』2024年5月22日。2024年6月9日閲覧
  15. ^ 충암중·고 출신 일본 국적 장빈, 두산 육성선수 입단」『연합뉴스』(朝鮮語)、2020年12月4日。2024年6月9日閲覧
  16. ^ 室井昌也「ドラフト連続指名の四国IL・徳島から白川恵翔が韓国KBO入り 門倉健以来13年ぶりの日本人助っ人に」『Yahoo!ニュース』2024年5月22日。2024年6月9日閲覧
  17. ^ 6週間で180万円…雇われた22歳の日本人右腕 韓国野球で初の事例、助っ人離脱で訪れた機会」『Full-Count』2024年5月25日。2024年6月9日閲覧
  18. ^ 室井昌也「13年ぶりに日本人選手が出場 独立リーグ右腕が初登板初先発で勝利投手に<韓国KBOリーグ>」『Yahoo!ニュース』2024年6月1日。2024年6月9日閲覧
  19. ^ 韓国プロ野球電撃移籍の徳島IS投手が初登板初勝利の快挙! 6週間限定契約に韓国球界ファン「正式に契約して!」」『高校野球ドットコム』2024年6月2日。2024年6月9日閲覧

関連項目

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外部リンク

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