相沢 郁(あいざわ いくお、1959年6月19日 - )は日本中央競馬会 (JRA) 美浦トレーニングセンター所属の調教師

相沢郁
第90回東京優駿(日本ダービー)パドック
(2023年5月28日)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 北海道
生年月日 (1959-06-19) 1959年6月19日(64歳)
所属団体 日本中央競馬会
初免許年 1997年(1998年開業)
通算勝利 3935戦259勝(2012年終了時点)
経歴
所属 前田禎/調教助手(1986.11 - 開業)
美浦T.C.(開業 - )
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主な管理馬に1999年の優駿牝馬(オークス)優勝馬ウメノファイバーなどがいる。

経歴 編集

1959年、北海道に生まれる[1]麻布大学獣医学部在籍時代に牧場でアルバイトをしてから競走馬に惹かれるようになり、当初は日本中央競馬会の獣医師を志していた[2]。北海道の白井牧場に入り、牧場を回りながら獣医師としての研修を詰んだが、現役の競走馬に携わりたいとの思いを強くして目標を調教師に改め、競馬学校を経て美浦トレーニングセンターの前田禎厩舎に調教助手として入った[2]。「40歳までに調教師免許を取得」という目標を自らに課し、果たせなかった場合は獣医師資格を活かして開業医になろうと考えていたという[2]

1997年、38歳で調教師免許を取得し、翌1998年に厩舎を開業した。初年度からウメノファイバーが京王杯3歳ステークスを制し調教師として重賞初勝利を挙げると、翌1999年には同馬がオークスを制し、GI競走初制覇も果たした。同時期には抽せん馬ながら重賞4勝を挙げたジョウテンブレーヴも手がけている。

2010年には、2005年にスプリングステークスを制していたダンスインザモア福島記念を制し、5年8カ月というJRA史上最長間隔での複数重賞勝利記録を樹立[3]

2012年には年間で29勝を挙げ、関東の優秀調教師賞を初受賞した。

2014年12月14日、中山10レースの美浦ステークスでマイネルミラノが1着になり、JRA通算300勝を達成する[4]

2019年2月25日に中山9Rで勝利し通算400勝を達成した[5]

調教師成績 編集

日付 競馬場・開催 競走名 馬名 頭数 人気 着順
初出走 1998年3月7日 2回中山3日1R 4歳未勝利 アカバラジョウ 16頭 15 14着
初勝利 1998年5月17日 1回新潟6日12R 5歳上500万下 ベルグエイシ 13頭 3 1着
重賞初出走 1998年8月2日 2回函館8日11R 函館3歳S ウメノファイバー 16頭 15 4着
重賞初勝利 1998年11月14日 5回東京3日11R 京王杯3歳S ウメノファイバー 9頭 6 1着
GI初出走 1998年12月6日 6回阪神2日11R 阪神3歳牝馬S ウメノファイバー 13頭 8 6着
GI初勝利 1999年5月30日 3回東京4日11R 優駿牝馬 ウメノファイバー 18頭 7 1着

主な管理馬 編集

※括弧内は相沢管理下における優勝重賞競走。太字はGI級競走。

受賞 編集

  • 優秀調教師賞(関東)(2012年)

主な厩舎所属者 編集

※太字は門下生。括弧内は厩舎所属期間と所属中の職分。

関連項目 編集

出典 編集

  1. ^ 『優駿』2001年10月号、p.28
  2. ^ a b c 『優駿』2001年10月号、p.26
  3. ^ “ダンスインザモア、5年8か月ぶりの重賞V/福島記念”. netkeiba.com. (2010年11月21日). http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=51568&category=A 2012年1月10日閲覧。 
  4. ^ 相沢師がJRA通算300勝達成”. スポーツニッポン. 2024年2月12日閲覧。
  5. ^ 【黄梅賞】レノーアV!相沢師はJRA通算400勝”. スポーツニッポン. 2024年2月12日閲覧。
  6. ^ 2015年レース結果netkeiba.com 2015年1月26日閲覧
  7. ^ グリューネグリーン”. JBISサーチ. 2022年11月26日閲覧。

参考文献 編集

  • 優駿』2001年10月号(日本中央競馬会)
    • 石田敏徳「開業2年目でオークスを制覇し、4年連続重賞制覇継続中 相沢郁調教師」