関根光才

日本の映像ディレクター

関根 光才(せきね こうさい、1976年 - )は、日本の映像ディレクター。

人物

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映像作家、映画監督東京生まれ、上智大学文学部哲学科卒業[1]。父は現代美術作家として「もの派」を牽引した関根伸夫[2]

長編映画や短編映画、広告映像、ミュージックビデオ、アートインスタレーション作品など多岐に渡るジャンルの映像作品を監督・制作している。広告映像制作会社勤務時代に、初監督作品である短編映画「RIGHT PLACE」を発表。同作品が海外の映画賞を受賞したことでデビューを果たす。その後、Young Directors Award 3部門でのグランプリを受賞、活動の幅を海外に拡げる。国内外の多数のCMを監督し、Cannes Lionsカンヌ国際広告祭) でのグランプリやD&AD でのブラックペンシル 、ONE SHOWNew York Festival での金賞受賞など、特に国際的なクリエイティブアワードで受賞を果たし、D&AD審査員も務める。

また、安室奈美恵Mr. Children奥田民生AKB48といったアーティストのミュージックビデオを監督[1]

2018年には長編映画初監督脚本作品「生きてるだけで、愛。」(原作:本谷有希子)が公開され、新藤兼人賞 銀賞を受賞[3]。また同年、ドキュメンタリー長編映画初監督作品「太陽の塔」も公開され、以降は映画監督としても活動している。

2024年、監督脚本を担当した長編映画「かくしごと」(原作:北國浩二「嘘」)が公開。同年発表したドキュメンタリー映画「燃えるドレスを紡いで」は、米トライベッカ映画祭でHuman/Nature Awardを受賞[4]

2025年には長編映画「フロントライン」が公開予定。

社会問題を扱う作家としても活動しており、社会的アート集団 NOddIN(ノディン)では、インディペンデントに制作した原発問題、反戦、難民問題についての短編作品などを発表している。2022年には、国連UNHCR協会と共同で難民についての詩を朗読する映像劇「リスト:彼らが手にしていたもの(原題:What They Took With Them: a List)」を公開した[5]

俳優やミュージシャン、文化人らと、投票率をあげるための動画プロジェクト「投票はあなたの声」を制作したVOICE PROJECTの共同発起人。同映像は、YOUTUBE WORKS AWARDS JAPAN 2022 のグランプリを受賞している[6]

公益財団法人 岡本太郎記念現代芸術振興財団 評議員[7]

主な作品

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長編映画

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長編ドキュメンタリー映画

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短編映画

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短編ドキュメンタリー映画

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  • ドキュメンタリー短編映画「IVAN IVAN」(NOddIN)
  • ドキュメンタリー短編映画「8.14,2330 ー最後の空襲、熊谷ー」(NOddIN)
  • ドキュメンタリー短編映画「INVISIBLE」(NOddIN)

インスタレーションアート

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  • 「Synchronized Drops」(Space Shower TV)
  • 「怒りに対する考察」(NOddIN)
  • 「Panta Rhei」(Glassloft 10)
  • 「Sea, See, She - まだ見ぬ君へ(演出)」(制作 evala / See by Your Ears)

ミュージックビデオ

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コマーシャル

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主な受賞

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脚注

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  1. ^ a b Profile - Kosai Sekine”. Kosai Sekine - (2012年7月10日). 2025年3月9日閲覧。
  2. ^ 追悼 関根伸夫先生 : ギャラリー ときの忘れもの”. ギャラリー ときの忘れもの (2019年5月19日). 2025年3月9日閲覧。
  3. ^ 趣里、菅田将暉ら出演『生きてるだけで、愛。』監督の関根光才が「新藤兼人賞」銀賞を受賞 « 映画ランドNEWS”. 映画ランドNEWS (2018年11月27日). 2025年3月9日閲覧。
  4. ^ Dust to Dust | 2024 Tribeca Festival”. Tribeca. 2025年3月9日閲覧。
  5. ^ 6月20日「世界難民の日」に日本初公開 2022 世界難民の日 詩の朗読フィルム「リスト:彼らが手にしていたもの」|国連UNHCR協会”. www.japanforunhcr.org. 2025年3月9日閲覧。
  6. ^ 2022 年 YouTube 広告賞のグランプリと受賞作が決定ーー『VOICE PROJECT』や『モンハン保険』など 7 作品”. Think with Google. 2025年3月9日閲覧。
  7. ^ 理事・監事・評議員・顧問 | 岡本太郎記念館” (2020年2月24日). 2025年3月9日閲覧。
  8. ^ "杏主演×関根光才監督『かくしごと』6月7日公開へ 羊文学による主題歌入り予告編も". Real Sound映画部. blueprint. 7 February 2024. 2024年2月7日閲覧
  9. ^ “浅野忠信、Charaの長男・佐藤緋美映像作品初主演、グランドシネマサンシャインで開業記念上映”. スポーツ報知. (2019年7月17日). https://hochi.news/articles/20190717-OHT1T50110.html 2019年7月31日閲覧。 
  10. ^ 2022世界難民の日PROJECT”. 2022 世界難民の日パートナーズ. 2024年6月15日閲覧。
  11. ^ KINOTAYO現代日本映画祭. “受賞者・作品アーカイブ”. 2024年10月2日閲覧。

外部リンク

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