概要編集

秩父多摩甲斐国立公園の代表的な山の一つで、日本百名山に選ばれている。1都2県にまたがるとともに、東京都の最高峰・最西端の山でもある。山頂には一等三角点が設置されている。見晴らしが良く、周辺の山々のほか富士山南アルプス関東平野方面なども見ることができる。妙法が岳白岩山とともに三峰山の三山の一つである。

水源林編集

1901年(明治34年)、東京府東京市(現在の東京都)は、水源地保全のため、多摩川を囲む山地4万8千ha余りを山梨県から購入した[3]

大正末から昭和6年(1931年)にかけて、ススキの原だった雲取山周辺の稜線に、落葉松の苗木を植林した[3]

現在は東京都側と山梨県側の山林が、東京都水道局水源林(東京都水源林)となっている。

登山編集

主なコース編集

山梨県・東京都側(多摩川流域)と埼玉県側(荒川流域)に大別される。丹波山村の鴨沢、秩父市の三峯神社からのコースをはじめ、様々なコースで登ることができる。

  • 山梨県丹波山村からのコース(バスは奥多摩駅より)[4]
    • 鴨沢バス停〜小袖乗越〜七ツ石山〜雲取山。登り5時間30分・下り3時間30分[5]。小袖乗越に駐車場あり。
    • お祭バス停〜後山林道〜三条の湯〜雲取山。登り6時間30分・下り5時間[5]。土日は午前バス1本。行程の半分が後山林道。後山林道の部分は三条の湯が宿泊客のための迎車を行っている[6]。三条の湯からは登り3時間・下り2時間15分。
  • 東京都奥多摩町からのコース(バスは奥多摩駅より)[7]
    • 東日原バス停〜日原林道〜雲取山。登り6時間55分・下り5時間25分[5]。2時間以上林道歩き。
    • 東日原バス停〜鷹ノ巣山〜七ツ石山〜雲取山。登り7時間5分・下り5時間25分[5]
    • 峰谷バス停〜赤指尾根〜七ツ石山〜雲取山。登り5時間45分・下り4時間5分[5]。土日は午前バス1本。
    • 峰谷バス停〜鷹ノ巣山〜七ツ石山〜雲取山。登り6時間5分・下り4時間35分[5]。土日は午前バス1本。
    • 石尾根:奥多摩駅〜六ツ石山〜鷹ノ巣山〜七ツ石山〜雲取山。登り10時間15分・下り8時間[5]
  • 埼玉県秩父市からのコース(バスは西武秩父駅三峰口駅より)
    • 三峯神社バス停〜霧藻ヶ峰白岩山芋ノ木ドッケ〜雲取山。登り5時間20分・下り4時間25分[8]
    • 大陽寺入口バス停〜大陽寺〜白岩山〜芋ノ木ドッケ〜雲取山。
  • 縦走コース
    • 奥秩父主脈縦走路の縦走コース
    • 長沢背稜の縦走コース

備考編集

  • 以前は山頂の標識が2カ所あった。2016年に「山の日」開始記念や老朽化に伴う更新のため、東京都と埼玉県が標識を統一した[9]
  • 2017年は西暦年数と、標高のメートル数が同じであることから、記念登山への人気が高まっている。2016年末には周辺3都県の山岳連盟により、山頂付近に1年間限定の記念碑「雲取山西暦二千十七年」が建てられた[10]
  • 雲取山は通常は2日行程で登山する[7]が、健脚ならばコースによっては日帰りも可能である。ただし、日帰り登山は早朝に登りはじめないと下山時には日が落ちる。
  • 日原林道は車両通行止めのことがある。地元では林道をマイカーで走るのは自重するように促している。
  • 後山林道は一般車両やタクシーは通行禁止。日原林道終点〜大ダワ間は登山道としても完全通行止め。
  • 登山計画書は、駅や登山口などに設置された登山届ポストや、警察署・交番・駐在所で受け付けている。警察署には郵送も可能である。埼玉県・山梨県はインターネットでも受け付けている[11][12]
  • 冬期に滑落する事故が発生しており、秩父環境管理事務所は「雲取山安全登山マップ」を配布し、注意を呼びかけている[2][13]
  • 奥多摩小屋近くの東側斜面で大量のごみが2016年に見つかった。多くは1960~70年代頃に捨てられたとみられる空き缶や空き瓶、食品の袋などで、クマザサが枯れたことで露出。撤去が進められている[14]

周辺の山小屋編集

名称 所在地 収容
人数
キャンプ
指定地
水場 営業 備考 出典
雲取山荘 山頂北側直下 200人 テント50張 あり 通年 [15]
三条の湯 後山林道終点付近 80人 テント15張 あり 迎車あり[6] [16]
奥多摩小屋 山頂南側尾根 70人 テント10張 あり 自炊 [17]
雲取山避難小屋 山頂 約20人 なし なし 避難小屋
七ツ石小屋 七ツ石山 15人 テント10張 あり 自炊 [18]
霧藻ヶ峰休憩所 霧藻ヶ峰 10人 なし なし 土日 自炊

隣接する山編集

山容 名称 標高
(m)
三角点
等級
雲取山との
距離(km)
備考
  七ツ石山 1757.30 三等 石尾根
  飛龍山 2,077 三等
  芋木ノドッケ 1,946 なし
  白岩山 1,921.24 三等

関連画像編集

脚注編集

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  1. ^ a b 基準点成果等閲覧サービス” (日本語). 国土地理院. 2017年8月11日閲覧。 “基準点コード TR15338672501”
  2. ^ a b 携帯に便利な両神山(りょうかみさん)・雲取山(くもとりさん)安全登山マップを作成 - 埼玉県(県政ニュース)
  3. ^ a b 新井信太郎 『雲取山よもやま話』 さきたま出版、1996年、21頁。ISBN 4-87891-107-7
  4. ^ 雲取山・飛竜山・鹿倉山への案内 - 丹波山村
  5. ^ a b c d e f g 山と高原地図 23.奥多摩 2013 昭文社
  6. ^ a b 三条の湯
  7. ^ a b 奥多摩トレッキングコース 雲取山 - 奥多摩町
  8. ^ 山と高原地図 25.雲取山・両神山 2013 昭文社
  9. ^ 雲取山の山頂、東京都と埼玉県が統一した新標識設置”. 日本経済新聞朝刊2016年8月11日. 2017年5月18日閲覧。
  10. ^ 3都県境に記念碑建立 2017年、標高2017メートルの雲取山に”. 埼玉新聞朝刊2016年12月31日. 2017年5月18日閲覧。
  11. ^ 登山計画書の届出 - 埼玉県警察
  12. ^ 登山計画書の提出方法 - 山梨県警察
  13. ^ 秩父多摩甲斐国立公園 安全登山マップ(両神山・雲取山) - 埼玉県秩父環境管理事務所
  14. ^ “東京最高峰 ごみの山だった 雲取山 浄化の一歩”. 東京新聞. (2016年11月27日). http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016112790070041.html 
  15. ^ 宿泊案内 - 雲取山荘
  16. ^ 三条の湯 営業案内” (日本語). 三条の湯. 2010年12月31日閲覧。
  17. ^ 奥多摩小屋 - 雲取山荘
  18. ^ 七ッ石小屋ホームページ

関連項目編集

外部リンク編集