養父郡 (兵庫県)

日本の兵庫県(但馬国)にあった郡

養父郡(やぶぐん)は、兵庫県但馬国)にあった

兵庫県養父郡の位置(薄黄:後に他郡に編入された区域 水色:後に他郡から編入した区域

郡域編集

1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、下記の区域にあたる。

  • 養父市の大部分(葛畑・別宮・小路頃・川原場・外野・草出・梨ヶ原・丹戸・奈良尾・福定・大久保を除く)
  • 朝来市の一部(和田山町岡、和田山町土田、和田山町平野、和田山町東谷、和田山町寺谷、和田山町寺内、和田山町室尾、和田山町和田、和田山町市場、和田山町竹ノ内以北および和田山町駅北の一部)
  • 豊岡市の一部(日高町赤崎・日高町浅倉)

該当区域の面積は456.98km2、人口は31,885人(平成22年国勢調査)。[1]

歴史編集

古代編集

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和名類聚抄』に記される郡内の

  • 糸井郷
  • 石禾郷
  • 養父郷
  • 軽部郷
  • 建屋郷
  • 三方郷
  • 大屋郷
  • 遠佐郷
  • 浅間郷
  • 養耆郷

式内社編集

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
養父郡 30座(大3座・小27座)
夜夫坐神社 五座 ヤフ- 名神大二座
小三座
養父神社 兵庫県養父市養父市場 但馬国三宮 [2]
宇留波神社 ウルハノ 宇留波神社 兵庫県養父市口米地
水谷神社 ミツタニノ 名神大 水谷神社 兵庫県養父市奥米地 但馬国三宮 [3]
浅間神社
(淺間神社)
アサマノ 浅間神社 兵庫県養父市八鹿町浅間
屋岡神社 ヤヲカノ 屋岡神社 兵庫県養父市八鹿町八鹿
伊久刀神社 イクトノ 伊久刀神社 兵庫県豊岡市日高町赤崎
楯縫神社 タテヌヒノ (論)楯縫神社 兵庫県養父市建屋
(論)楯縫神社 兵庫県養父市長野 斎神社摂社
兵主神社 兵主神社 兵庫県豊岡市日高町浅倉
男坂神社 ヲサカノ 男坂神社 兵庫県養父市大屋町宮垣
佐支都比古阿流知命神社 二座 サキツヒコ- 佐伎都比古阿流知命神社 兵庫県朝来市和田山町寺内
井上神社 二座 ヰノヘノ 井上神社 兵庫県養父市吉井
手谷神社 テタニノ 手谷神社 兵庫県朝来市和田山町寺谷
坂蓋神社
(板蓋神社)
サカキノ 坂益神社 兵庫県養父市大屋町上山
保奈麻神社 ホナマノ (論)花岡神社 兵庫県養父市八鹿町坂本
(論)五社神社 兵庫県養父市八鹿町岩崎
(論)春日神社 兵庫県養父市八鹿町大江
(論)大歳神社 兵庫県朝来市和田山町土田
葛神社 クツノ
カツラノ
合祀:浅間神社 兵庫県養父市八鹿町浅間
大与比神社 オホヨヒノ 大与比神社 兵庫県養父市三宅
桐原神社 キリハラノ 桐原神社 兵庫県朝来市和田山町室尾
盈岡神社 ミツヲカノ 盈岡神社 兵庫県朝来市和田山町宮内
更杵村大兵主神社 サラキ- (論)十六柱神社 兵庫県朝来市和田山町寺内
(論)更杵村大兵主神社 兵庫県朝来市和田山町寺内
御井神社 ミヰノ 御井神社 兵庫県養父市大屋町宮本
名草神社 ナクサノ 名草神社 兵庫県養父市石原
社内神社 モリウチノ 杜内神社 兵庫県養父市森
和奈美神社 ワナミノ 和奈美神社 兵庫県養父市八鹿町下網場
夜伎村坐山神社 ヤキムラノ- 山神神社 兵庫県養父市八鹿町八木
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近世以降の沿革編集

知行 村数 村名
幕府領 幕府領 85村 室尾村、高生田村、市場村、和田村(現・朝来市)、竹ノ内村、長野村、町村、餅耕地村[2]、能座村、森村、三谷村、船谷村、大坪村、下八木村、中八木村、上八木村、今滝寺村、三宅村、大谷村、万久里村、尾崎村、関ノ宮村、吉井村、吉井新田[3]、出合村、八鹿村、九鹿村、石原村、日畑村、養父市場村、門前村、上小田村、下小田村、藪崎村、朝倉村、国木村、小山村、小佐村、舞狂村、網場村[4]、浅間村、伊佐村[5]、宿南村、青山村、三谷村、赤崎村、浅倉村、高柳村、坂本村、小城村、浅野村、伊豆村、上山村、加保村、大屋市場村、山路村、笠谷村、大杉村、蔵垣村、筏村、中間村、若杉村、横行村、糸村、宮本村、門野村、須西村、和田村(現・養父市)、上箇村、広谷村、土田村、平野村、東谷村、寺谷村、十二所村、堀畑村、高田村[6]、宮内村、法道寺村、岡村、宮田村、高瀬村、林垣村、寺内村
旗本領 7村 上野村、岩崎村、大江村、大藪村、大塚村、稲津村、畑村
藩領 但馬出石藩 12村 奥米地村、中米地村、口米地村、鉄屋米地村、米里村、左近山村、玉見村、新津村、宮垣村、樽見村、中村、夏梅村

町村制以降の沿革編集

 
1.大蔵村 2.糸井村 3.養父市場村 4.広谷村 5.建屋村 6.口大屋村 7.大屋村 8.西谷村 9.南谷村 10.関宮村 11.高柳村 12.八鹿村 13.伊佐村 14.宿南村(桃:養父市 紫:朝来市)
  • 明治22年(1889年) - 町村制の施行により、以下の各村が発足。特記以外は全域が現・養父市。(14村)
    • 大蔵村 ← 寺谷村、東谷村、平野村、土田村、宮田村、法道寺村、岡村、宮内村、高田村(現・朝来市)、堀畑村(現・養父市)
    • 糸井村 ← 林垣村、寺内村、室尾村、高生田村、市場村、和田村、内海分[7]、竹ノ内村、朝日村(現・朝来市)
    • 養父市場村 ← 養父市場村、大塚村、鉄屋米地村、口米地村、中米地村、奥米地村、大藪村、藪崎村
    • 広谷村 ← 小城村、上野村、上箇村、広谷村、十二所村、浅野村、伊豆村、左近山村、玉見村、新津村、稲津村、大坪村、畑村
    • 建屋村 ← 船谷村、三谷村、森村、町村、能座村、餅耕地村、長野村
    • 口大屋村 ← 宮垣村、樽見村、上山村、夏梅村、中村
    • 大屋村 ← 大屋市場村、加保村、笠谷村、山路村、大杉村
    • 西谷村 ← 蔵垣村、筏村、中間村、横行村、若杉村
    • 南谷村 ← 糸原村、門野村、宮本村、須西村、和田村
    • 関宮村 ← 出合村、吉井村、関ノ宮村、尾崎村、万久里村、大谷村、三宅村
    • 高柳村 ← 米里村、朝倉村、小山村、国木村、八木村、今滝寺村、高柳村
    • 八鹿村 ← 上網場村、下網場村、舞狂村、八鹿村、九鹿村、小佐村、石原村、日畑村
    • 伊佐村 ← 上小田村、下小田村、伊佐村、坂本村、大江村、岩崎村、浅間村
    • 宿南村 ← 宿南村、青山村、三谷村(現・養父市)、浅倉村、赤崎村(現・豊岡市)
  • 明治29年(1896年7月1日 - 郡制を施行。郡役所が八鹿村に設置。
  • 大正2年(1913年1月1日 - 八鹿村が町制施行して八鹿町となる。(1町13村)
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和2年(1927年4月15日 - 広谷村が町制施行して広谷町となる。(2町12村)
  • 昭和15年(1940年12月11日 - 養父市場村が町制施行・改称して養父町となる。(3町11村)
  • 昭和30年(1955年
    • 2月1日(3町8村)
      • 宿南村の一部(赤崎・浅倉)が城崎郡日高町に編入。
      • 八鹿町・高柳村・伊佐村・宿南村が合併し、改めて八鹿町が発足。
    • 3月31日(5町2村)
      • 口大屋村・大屋村・南谷村・西谷村が合併して大屋町が発足。
      • 糸井村・大蔵村が合併して南但町が発足。
  • 昭和31年(1956年
  • 昭和32年(1957年)3月31日 - 明神町が養父町を編入のうえ改称して養父町となる。(4町)
  • 昭和34年(1959年)4月1日 - 養父町が朝来郡和田山町の一部(堀畑の一部)を編入。
  • 平成16年(2004年)4月1日 - 八鹿町・養父町・大屋町・関宮町が合併して養父市が発足。同日養父郡消滅。

変遷表編集

自治体の変遷
明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和30年 昭和31年 - 昭和64年 平成1年 - 現在 現在
宿南村 宿南村 昭和30年2月1日
城崎郡日高町に編入
城崎郡日高町 平成17年4月1日
豊岡市の一部
豊岡市

昭和30年2月1日
合併 八鹿町
八鹿町 平成16年4月1日
合併 養父市
養父市
高柳村 高柳村
伊佐村 伊佐村
八鹿村 大正2年1月1日
町制 八鹿町
七美郡熊次村 明治29年4月1日
美方郡熊次村
昭和30年3月31日
合併 関宮町
関宮町
関宮村 関宮村
口大屋村 口大屋村 昭和30年3月31日
合併 大屋町
大屋町
大屋村 大屋村
南谷村 南谷村
西谷村 西谷村
広谷村 昭和2年4月15日
町制 広谷町
広谷町 昭和31年9月30日
合併 明神町
昭和32年3月31日
合併 養父町
建屋村 建屋村 建屋村
養父市場村 昭和15年12月11日
町制 養父町
養父町 養父町
大蔵村 大蔵村 昭和30年3月31日
合併 南但町
昭和31年9月30日
合併(朝来郡和田山町、竹田町)
朝来郡和田山町
昭和34年4月1日
養父町に編入

朝来郡和田山町 平成17年4月1日
朝来市の一部
朝来市
糸井村 糸井村

行政編集

養父・朝来郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治12年(1879年)1月8日
明治29年(1896年)6月30日 廃官
養父郡長
氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治29年(1896年)7月1日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官

脚注編集

[脚注の使い方]
  1. ^ 旧高旧領取調帳」は但馬国分が欠けているため、木村礎の手により「天保郷帳」をもとに作成され、「日本史料選書11 旧高旧領取調帳 近畿編」(近藤出版社、1975年)に掲載されたデータが国立歴史民俗博物館によりデータベース化されている。
  2. ^ 記載は持河内村。
  3. ^ 記載は「吉井村枝郷・吉井新田」。
  4. ^ 上網場村・下網場村の総称。本項では2村に数える。
  5. ^ 記載は伊佐新田。
  6. ^ 高田村・高田町に分かれて記載。
  7. ^ 竹ノ内村のうち。本項では村数に数えない。

参考文献編集

  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編 『角川日本地名大辞典』 28 兵庫県、角川書店、1988年9月1日。ISBN 4040012801 
  • 旧高旧領取調帳データベース

関連項目編集