アザリ・アスマニ

コモロの政治家、大統領

アザリ・アスマニアラビア語: غزالي عثماني‎, フランス語: Azali Assoumani, 1959年1月1日 - )は、コモロ政治家軍人。2016年より同国大統領を務めているほか、2023年度のアフリカ連合総会議長。アザリが姓。

アザリ・アスマニ
غزالي عثماني
Azali Assoumani


任期 2002年5月26日2006年5月26日
2016年5月26日2019年2月13日
2019年4月3日 – 現職
副大統領 ラシディ・ベン・マッソンデ
アブドゥッラー・サイード・セルーマ英語版
ジャーファル・アフマド・サイード英語版
ムスタドロワン・アブドゥ英語版
廃止

任期 2001年12月23日2002年1月21日
首相 アマダ・マディ英語版

任期 1999年5月6日2001年12月23日
首相 ビアンリフィ・タルミディ英語版
アマダ・マディ英語版

任期 1999年4月30日1999年5月6日

任期 2023年2月18日2024年2月17日
AU委員会委員長 ムーサ・ファキ

出生 (1959-01-01) 1959年1月1日(65歳)
フランスの旗 フランス領コモロ ミツジェ英語版
政党 コモロ改革会議英語版
受賞
配偶者 アンバリ・アスマニ
子女 ヌール・エル・ファス・アザリ
宗教 イスラム教
署名

来歴

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グランドコモロ島の南西部ミツジェフランス語版で生まれる。1977年から1980年までモロッコの軍学校で学び、1981年コモロ軍に入隊。のちコモロ自衛軍司令官。1998年には大佐、参謀総長に就任。1999年4月のクーデターで政権掌握、5月に国家元首に就任。2002年1月に国家元首を辞任したが、新憲法下の4月に実施された大統領選で当選し、同年5月26日に正式に大統領に就任した。

ンズワニ島(旧アンジュアン)、ムワリ島(旧モヘリ)の独立運動に反対し、同運動指導の反政府勢力とは武力を背景にした和解で一応の問題解決にこぎつけ、国家崩壊の最悪の事態を免れた。しかしコモロ独立以来の「フランスマヨット島の領有によるコモロ諸島統一」という悲願は果たせておらず、また世界最低レベルの生活水準、いまだにくすぶる島同士による対立が続く同国で、厳しい国家運営を強いられた。

アンジュアン島から選出される2006年5月14日大統領選では、首相や連合議会副議長などを歴任したイブラヒム・ハリディを後継候補として支援したが、アーヤトッラーである無所属候補アフメド・アブドラ・モハメド・サンビが勝利した。同年5月26日をもってアザリの大統領としての任期は満了し、大統領職はアザリからサンビへと受け継がれた。2016年2月、グランドコモロ島から選出される大統領選に出馬し、グランドコモロ島の予備選では三位となったが、決選投票では首位に立ち当選した。同年5月26日より3期目の大統領職を務める。大統領の再選を可能とする憲法の改正を画策し、野党のサンビ元大統領などと対立[1]。2018年7月に再選を可能とする憲法改正案が国民投票で承認され、10月にはこれに反発する暴動も発生した[2]。2019年3月24日の大統領選挙英語版出馬のため、憲法規定により同年2月13日をもって大統領を退き、ムスタドラネ・アブドゥ英語版副大統領が大統領代行となった[3]。選挙では得票率60.77%を獲得し、第1回投票で再選を決めた[4]

2020年4月、アザリの搭乗機に爆弾を仕掛けられそうになる暗殺未遂事件が発生し、反体制派ら20人が逮捕された[5]

2022年5月、アザリは、コモロのモロッコ大使館からアフリカントロフィーの大陸功労賞を受賞した。

2022年9月22日、来たる27日に実施予定の故安倍晋三国葬儀にアザリ大統領及び夫人がコモロ代表として参列することが、日本国外務省により発表された[6][7]

2023年2月18日に当年度のアフリカ連合総会議長に選出され[8]、1年間の任期を務めた[9]

2024年8月7日、アザリ・アスマニは息子で後継者と目されるヌール・エル・ファスに政府の意思決定に広範に介入できる権限を与えた[10]

2024年9月13日には首都モロニ近郊にて襲撃を受け、刃物で刺されたが軽傷で命に別状はないと発表されている[11]

出典

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  1. ^ “Ex-Comoros president Sambi charged over passport scheme”. アフリカニュース. (2018年8月21日). http://www.africanews.com/2018/08/21/ex-comoros-president-sambi-charged-over-passport-scheme/ 2018年11月14日閲覧。 
  2. ^ “コモロで3月に大統領選=アフリカ大陸東岸の島国”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2018年12月26日). https://web.archive.org/web/20190214061711/https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122601256&g=int 2019年2月14日閲覧。 
  3. ^ “Comores : le ministre Moustadroine Abdou nommé chef de l’État par intérim”. African Daily Voice. (2019年2月14日). https://africandailyvoice.com/2019/02/14/comores-ministre-moustadroine-abdou-nomme-chef-etat-interim/ 2019年2月15日閲覧。 
  4. ^ “Comoros president named winner in election rejected by opposition”. ユーロニュース. (2019年3月26日). https://www.euronews.com/2019/03/26/comoros-president-named-winner-in-election-rejected-by-opposition 2019年3月27日閲覧。 
  5. ^ “大統領暗殺計画、20人逮捕 コモロ”. 時事通信社. (2020年5月23日). https://web.archive.org/web/20200610175458/https://www.jiji.com/sp/article?k=2020052300361&g=int 2020年5月23日閲覧。 
  6. ^ 故安倍晋三国葬儀への各国・地域・国際機関等からの参列 | 外務省
  7. ^ 「故安倍晋三国葬儀への参列:各国・地域・国際機関等の名称及び代表者名」(PDF)
  8. ^ “New African Union chair brings controversial record to top post”. France 24. (2023年2月18日). https://www.france24.com/en/live-news/20230218-new-african-union-chair-brings-controversial-record-to-top-post 2023年2月19日閲覧。 
  9. ^ “BREAKING: Mauritania President Ghazouani Emerges as AU Chairman”. News Central TV. (2024年2月17日). https://newscentral.africa/breaking-mauritania-president-ghazouani-emerges-as-au-chairman/ 2024年2月20日閲覧。 
  10. ^ Comoros president grants sweeping new powers to his son”. Reuters (2024年8月7日). 2024年9月17日閲覧。
  11. ^ “コモロ大統領、刺される 命に別条なし”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2024年9月14日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2024091400030&g=int 2024年9月18日閲覧。 
公職
先代
イキリル・ドイニン
  コモロ連合大統領
2016 -
次代
(現職)
先代
アマダ・マディ英語版
(暫定)
  コモロ連合大統領
2002 - 2006
次代
アフメド・アブドラ・モハメド・サンビ
先代
タジディン・マソウンデ英語版
(暫定大統領)
  コモロ・イスラム連邦共和国国家元首
(1999年5月6日まで国家発展軍参謀総長)
1999 - 2002
次代
アマダ・マディ英語版
(暫定大統領)
外交職
先代
マッキー・サル
  アフリカ連合議長
第21代:2023年 - 2024年
次代
モハメド・ウルド・ガズワニ