こぬか雨」(こぬかあめ)は、伊藤銀次山下達郎による、シュガー・ベイブの楽曲。

こぬか雨
シュガー・ベイブ楽曲
収録アルバムSONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-
リリース2015年5月25日 (2015-05-25)
規格CD
ジャンル
時間3分46秒[1]
レーベルNIAGARAWARNER MUSIC JAPAN
作詞者伊藤銀次 · 山下達郎
作曲者伊藤銀次
プロデュース大瀧詠一 & 山下達郎
その他収録アルバム
パレード (Live)
(12)
こぬか雨
(13)
雨は手のひらにいっぱい (Live)
(14)

解説 編集

「こぬか雨」は、もともとは伊藤銀次が、かつて在籍していたバンド“ごまのはえ”時代に、ガロの「美しすぎて」に影響されて作った曲[2]。その後、伊藤が1975年3月 (1975-03)から3か月ほど在籍したシュガー・ベイブで、伊藤と山下達郎が詞をお互いに出し合い、話し合って作られた。伊藤によれば“ここにはそぼ降るこぬか雨 ここにはスコールさえもない”というのがすごく好きだとし、欧陽菲菲雨の御堂筋[注釈 1]からヒントを得たという[3]。シュガー・ベイブのライブで度々取り上げられ、イントロや間奏、およびコーダのギター・ソロは、伊藤と村松邦男のツイン・リードで演奏された。伊藤が抜けた後は山下がそのパートを受け持ち、長く演奏された。

シュガー・ベイブはアルバムSONGS[注釈 2]1枚で解散したことからレコーディングの機会がなかったが、2015年 (2015)にリリースされた『SONGS』の40周年記念盤『SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-』のボーナス・トラックとして、荻窪ロフトで行われたシュガー・ベイブ解散ライブから1976年4月1日 (1976-04-01)のライブ音源が収録された。

また、山下も1994年 (1994)に『SONGS』[注釈 3]のオリジナル・マスターでの初CD化にあわせて行われたコンサート『TATSURO YAMASHITA Sings SUGAR BABE[注釈 4]にて、当時のアレンジで演奏された。この時のライブ音源は1996年 (1996)リリースのシングル「愛のともしび〜STAND IN THE LIGHT[注釈 5]のカップリングに収録。後にアルバム『Ray Of Hope』初回限定盤にセットのボーナスCD『Joy 1.5』に「こぬか雨 ('94 Live Version)」のタイトルで収録された。

レコーディング・メンバー 編集

シュガー・ベイブ 編集

山下達郎 編集

伊藤銀次のセルフ・カバー 編集

こぬか雨
伊藤銀次楽曲
収録アルバムDEADLY DRIVE
リリース1977年5月25日 (1977-05-25)
規格7"シングルレコード
ジャンル
時間5分52秒
レーベルASYLUMWARNER PIONEER
作詞者伊藤銀次
作曲者伊藤銀次
プロデュース伊藤銀次
その他収録アルバム
DEADLY DRIVE収録順
Deadly Drive(デッドリイ・ドライブ)
(3)
こぬか雨
(4)
King Kong(キング・コング)
(5)

解説 編集

1977年 (1977)伊藤銀次がファースト・ソロ・アルバム『DEADLY DRIVE』収録に際し、伊藤により全ての歌詞が書き改められた。この曲はアルバムと同日発売のシングル風になれるなら[注釈 6]のカップリング曲として収録された。

2012年 (2012)には、伊藤のプロ・デビュー40周年を記念してレーベルを超えて選曲された、新録作品も収録した2枚組オールタイム・ベスト『ゴールデン☆ベスト 伊藤銀次 〜40th Anniversary Edition〜』[注釈 7]に収録された。2013年 (2013)リリースのミニ・アルバム『I STAND ALONE VOL.4』[注釈 8]に、アコーステッィク・ギター1本による弾き語りアレンジで収録されたほか、2017年 (2017)にリリースされた『DEADLY DRIVE』40周年記念デラックス版『DEADLY DRIVE 40th Anniversary Deluxe Edition』には2012年 (2012)と2016年 (2016)のアコーステッィク・ギター1本による“Acoustic Live Version”が収録された。また、2019年 (2019)リリースのアルバムRAINBOW CHASER[注釈 9]には“The 45th anniversary Live@Billboard Live TOKYO”と題されたバンド編成によるライブ・ヴァージョンがボーナス・トラックとして収録された。さらに、2017年 (2017)ソニーミュージックのオンラインショップ「Sony Music Shop」での専売商品としてリリースされた伊藤のCD4枚組ボックス・セットPOP FILE 1972-2017[注釈 10]には、福生大瀧詠一によって録音された、“ごまのはえ”改め“ココナツ・バンク”の最初期音源とされる「こぬか雨 (Fussa Demo)」が収録されている。

レコーディング・メンバー 編集

収録アルバム 編集

# アーティスト タイトル リリース日 レーベル 規格 品番 備考
1 伊藤銀次 DEADLY DRIVE 1977年5月25日 (1977-05-25) ASYLUMWARNER PIONEER
LP
L-10074Y  
2 山下達郎 Joy 1.5 2011年8月10日 (2011-08-10) MOON / WARNER MUSIC JAPAN
2CD
WPCL-10965 アルバムRay Of Hope』初回限定盤にセットのボーナスCD。“'94 Live Version”として収録。
3 シュガー・ベイブ SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition- 2015年8月5日 (2015-08-05) NIAGARA ⁄ WARNER MUSIC JAPAN
2CD
WPCL-12160~1 アルバム『SONGS』の40周年記念盤。2015年 (2015)リマスター(ディスク1)と、オリジナル・マルチトラックからの2015年 (2015)リミックス(ディスク2)収録の2枚組。1976年4月1日 (1976-04-01)の解散ライブのライブ音源を収録。
4 伊藤銀次 DEADLY DRIVE 40th Anniversary Deluxe Edition 2017年5月24日 (2017-05-24) WARNER MUSIC JAPAN WPCL-12639/40 アルバム『DEADLY DRIVE』の40周年記念盤。オリジナルMIX:8曲、2017 Re-Mix(8曲+Back Track:6曲)、シングルVersion:3曲、ライブ:3曲、シングルVersion:3曲の全34曲収録。全44ページのメモリアル・ブックレットを封入した、SHM-CDによる2枚組。“2017 Re-Mix Back Track”と“2017 Re-Mix”、“2017 Re-Mix Take 1 Outtake Long Version”を収録。

カバー 編集

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 欧陽菲菲雨の御堂筋」 1971年9月5日 (1971-09-05)発売 TOSHIBA RECORDS 7":TP-2517
  2. ^ シュガー・ベイブSONGS』 1975年4月25日 (1975-04-25)発売 NIAGARAELEC LP:NAL-0001 (NGLP-501, 502-SB)
  3. ^ シュガー・ベイブ『SONGS』 1994年4月10日 (1994-04-10)発売 NIAGARA ⁄ east west japan CD:AMCM-4188
  4. ^ TATSURO YAMASHITA Sings SUGAR BABE』 1994年4月26日 (1994-04-26)-5月2日 中野サンプラザホール
  5. ^ 山下達郎愛のともしび〜STAND IN THE LIGHT」 1996年2月10日 (1996-02-10)発売 MOON ⁄ east west japan SCD:AMDM-6160
  6. ^ 伊藤銀次風になれるなら / こぬか雨」 1977年5月25日 (1977-05-25)発売 ASYLUM ⁄ WARNER PIONEER 7":L-84Y
  7. ^ 伊藤銀次『ゴールデン☆ベスト 伊藤銀次 〜40th Anniversary Edition〜』 2012年12月12日 (2012-12-12)発売 Sony Music Direct (Japan) Inc. 2CD:MHCL 2177~8
  8. ^ 伊藤銀次『I STAND ALONE VOL.4』 2013年6月5日 (2013-06-05)発売 silvertone CD:DQC-1112
  9. ^ 伊藤銀次『RAINBOW CHASER』 2019年12月4日 (2019-12-04)発売 BELLWOOD RECORDS CD:BZCS-1184
  10. ^ 伊藤銀次『POP FILE 1972-2017』 2017年11月12日 (2017-11-12)発売 Sony Music Direct (Japan) Inc. 4BSCD2:DQCL 693~6

出典 編集

  1. ^ 【CD】SONGS-40th Anniversary Ultimate Edition-” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード株式会社. 2020年5月10日閲覧。
  2. ^ IMOKEN-TV R40”. 2021年8月18日閲覧。
  3. ^ 伊藤銀次「MUSICIAN FILE 伊藤銀次徹底研究」『ミュージック・ステディ』第3巻第3号、ステディ出版、1983年8月20日、137-145頁“Talking About My Songs”