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アダサウルスAdasaurus 「アダのトカゲ」の意味)は白亜紀後期に現在の中央アジアに生息したドロマエオサウルス科獣脚類恐竜の属の一つである。小型(1.8 mほどと推定される)で二足歩行肉食動物であり、後肢の第二趾に鎌状の鉤爪を持っていた。[1]属名はモンゴルの神話に登場する悪霊の名である「アダ」と古代ギリシャ語で「トカゲ」を意味するsauros から作られている。唯一の種であるA. mongoliensis種小名は発見国のモンゴルに由来するものである。1983年にモンゴルの古生物学者リンチェン・バルスボルドにより命名、記載された[2]

アダサウルス
生息年代: 70 Ma
Adasaurus mongoliensis2 copia.jpg
復元図
地質時代
白亜紀後期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
下目 : テタヌラ下目 Tetanurae
階級なし : コエルロサウルス類 Coelurosauria
: ドロマエオサウルス科 Dromaeosauridae
階級なし : エウドロマエオサウリア Eudromaeosauria
亜科 : ドロマエオサウルス亜科 Dromaeosaurinae
: アダサウルス属 Adasaurus
学名
Adasaurus
Barsbold1983

分類編集

アダサウルスは現生鳥類に近縁な恐竜のグループであるドロマエオサウルス科に属している。ドロマエオサウルス科には他にデイノニクスヴェロキラプトルミクロラプトルブイトレラプトルなどが含まれている。科内でのアダサウルスの類縁関係はよく分かっていない。伝統的には科の命名元であるドロマエオサウルスや大型のユタラプトルとともにドロマエオサウルス亜科に分類されてる[3][4]。しかし、最近の研究ではヴェロキラプトル亜科である可能性もあるとされている[5][6]

生息地と地質年代編集

アダサウルスの二つの標本がモンゴル南部、ゴビ砂漠にあるネメグト層英語版で発見されている。ホロタイプIGM 100/20は部分的な頭骨を含む不完全な骨格で、他に尾の後部を除く脊椎骨盤の3つの骨、肩帯後肢が含まれている。第二の標本パラタイプIGM 100/51も同じ論文に記載されており、こちらは別の骨格の後肢を含む下半身で構成されている。両標本とも現在はモンゴル、ウランバートルにあるモンゴル地質研究所に収蔵されている。

ネメグト累層の地質年代は正確には分かっていないものの、一般に白亜紀後期マーストリヒト期のものと考えられていて[7]、アダサウルスは7200万年前から6600万年前に生息していたと推定される。この累層からは他にティラノサウルス類タルボサウルスオルニトミムス科アンセリミムストロオドン科ザナバザルZanabazar)やハドロサウルス類サウロロフスが発見されている。

参照編集

  1. ^ Holtz, Thomas R. Jr. (2008) Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages Supplementary Information
  2. ^ Barsbold, Rinchen (1983). “Carnivorous dinosaurs from the Cretaceous of Mongolia” (Russian). Transactions of the Joint Soviet-Mongolian Paleontological Expedition 19: 5–119. 
  3. ^ Norell, Mark A.; Peter J. Makovicky (2004). “Dromaeosauridae”. In en:David B. Weishampel, en:Peter Dodson and en:Halszka Osmólska. The Dinosauria (2nd ed.). en:Berkeley, California: en:University of California Press. pp. 196–209. ISBN 0-520-24209-2. OCLC 55000644. http://books.google.com/books?id=k44DMUXBqM0C&pg=PA196 2009年5月24日閲覧。. 
  4. ^ Makovicky, Peter J.; Sebastián Apesteguía and Federico L. Agnolín (2005). “The earliest dromaeosaurid theropod from South America”. Nature 437 (7061): 1007–1011. Bibcode2005Natur.437.1007M. doi:10.1038/nature03996. PMID 16222297. 
  5. ^ Senter, Phil, et al. "New dromaeosaurids (Dinosauria: Theropoda) from the Lower Cretaceous of Utah, and the evolution of the dromaeosaurid tail." PloS one 7.5 (2012): e36790.
  6. ^ Longrich, Nicholas R., and Philip J. Currie. "A microraptorine (Dinosauria–Dromaeosauridae) from the Late Cretaceous of North America." Proceedings of the National Academy of Sciences 106.13 (2009): 5002-5007.
  7. ^ Jerzykiewicz, T.; D.A. Russell (August 1991). “Late Mesozoic stratigraphy and vertebrates of the Gobi Basin”. Cretaceous Research 12 (4): 345–446. doi:10.1016/0195-6671(91)90015-5.