イモータルヴァースImmortal Verse2008年5月1日 - )とはアイルランドで生産され、フランスで調教された競走馬である。おもな勝ち鞍は2011年コロネーションステークスジャック・ル・マロワ賞

イモータルヴァース
欧字表記 Immortal Verse
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2008年5月1日
Pivotal
Side of Paradise
母の父 Sadler's Wells
生国 アイルランドの旗 アイルランド
生産者 Kilfrush Stud
馬主 R.C.Strauss
調教師 Robert Colletフランス
競走成績
生涯成績 11戦4勝
獲得賞金 743.672ユーロ
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概要 編集

母サイドオブパラダイスはブリーダーズカップ・マイルなどに勝利したラストタイクーンの半妹であり、フランスのリステッドレース勝ち馬である。父ピヴォタルナンソープステークスの勝ち馬で、サリスカオークスアイリッシュオークス)などを輩出している。ドーヴィルで行われた1歳馬セールでロバート・コレ調教師に見出され46万ユーロで落札、リチャード・ストローク氏の所有馬として走ることとなる。コレ調教師は前述のラストタイクーンやジャパンカップに勝ったルグロリューなどを手がけている。

2010年 編集

ドーヴィル競馬場でのデビュー戦を快勝すると、ロンシャン競馬場で行われる重賞のオマール賞に出走した。わずか4頭立ての競走となったが、ヘルボリンから5馬身離された2着に敗れた。

2011年 編集

クラシックを見据えて出走したルーヴル賞では1番人気に推されたものの4着、本番のプール・デッセ・デ・プーリッシュでも11着と精彩を欠いた。しかし、サンドリンガム賞で後方一気をきめて重賞初勝利を飾ると、わずか2週間後に出走したロイヤルアスコット開催コロネーションステークスでも最後方から追い込んで連勝、G1競走初勝利を成し遂げた。続いて古馬・牡馬との初対戦となるジャック・ル・マロワ賞に出走した。ブリーダーズカップ・マイル3連覇などヨーロッパ調教馬G1最多勝記録を持つゴルディコヴァガネー賞勝ち馬プラントゥールサンチャリオットステークス2連覇のサプレザなどの強豪が集まっており、イモータルヴァースはそれほど人気を集めてはいなかった。しかし、道中最後方を追走すると残り600メートルから進出を開始し、粘るゴルディコヴァを振り切ってG1競走2連勝を達成した。次走はクイーンエリザベス2世ステークスに出走、道中最後方で進めたが無敗のフランケルムーラン・ド・ロンシャン賞勝ち馬のエクセレブレーションにおよばず3着に敗れた。このときイモータルヴァースは蹄を痛めて満足に調教できる状態ではなかった[1]という。その後日本へ遠征し、マイルチャンピオンシップに出走したが7着に終わった。

2012年 編集

春シーズンは全休し、7月29日のロートシルト賞で復帰したが5着。連覇がかかったジャック・ル・マロワ賞でも8着に終わる。このレースを最後に現役を引退した。

競走成績 編集

出走日 競馬場 競走名 距離(馬場) 着順 騎手 斤量 タイム 着差 1着(2着)馬
2010.08.21 ドーヴィル オミー賞 芝1300m(GS) 1着 S.マイヨ 52.5 1.18.5 1 1/2馬身 (Action Chope)
2010.09.09 ロンシャン オマール賞 G3 芝1600m(Sft) 2着 C.スミヨン 55 5馬身 Helleborine
2011.04.04 ロンシャン ルーヴル賞 芝1600m(Hy) 4着 C.スミヨン 57 1馬身 Glorious Sight
2011.05.15 ロンシャン プール・デッセ・デ・プーリッシュ G1 芝1600m(Gd) 11着 C.ルメール 57 8 1/4馬身 Golden Lilac
2011.06.05 シャンティイ サンドリンガム賞 G2 芝1600m(Sft) 1着 O.ペリエ 56 1.39.20 1/2馬身 (Mixed Intention)
2011.06.17 アスコット コロネーションS G1 芝1600m(GS) 1着 G.モッセ 57 1.42.75 2 1/4馬身 (Nova Hawk)
2011.08.15 ドーヴィル ジャック・ル・マロワ賞 G1 芝1600m(GS) 1着 G.モッセ 54.5 1.38.30 1馬身 Goldikova
2011.10.15 アスコット クイーンエリザベスII世S G1 芝1600m(Gd) 3着 G.モッセ 56 7 1/2馬身 Frankel
2011.11.20 京都 マイルチャンピオンシップ GI 芝1600m(稍重) 7着 C.スミヨン 54 1:34.5 3 1/2馬身 エイシンアポロン
  • 馬場状態: GF=Good to Firm, Gd=Good, GS=Good to Soft, Sft=Soft, Hy=Heavy

繁殖入り後 編集

2019年に誕生したテナブリズム(父カラヴァッジオ)が2021年のチェヴァリーパークステークスと2022年のジャンプラ賞を優勝している。

血統表 編集

イモータルヴァース(Immortal Verse)血統ヌレイエフ系Northern Dancer 4×3=18.75%Special 4×4=12.50%、Nearco 5×5=6.25%(母内)、Lalun 5×5=6.25%(母内)) (血統表の出典)

Pivotal
1993 栗毛
イギリス
父の父
Polar Falcon
1987 鹿毛
アメリカ
Nureyev Nothern Dancer
Special
Marie d'Argonne Jefferson
Mohair
父の母
Fearless Revival
1987 栗毛
イギリス
Cozzene Caro
Ride the Trails
Stufida Bustino
Zerbinetta

Side of Paradise
1998 鹿毛
アイルランド
Sadler's Wells
1981 鹿毛
アメリカ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
母の母
Mill Princess
1977 鹿毛
アイルランド
Mill Reef Never Bend
Milan Mill
Irish Lass Sayajirao
Scollata F-No.8-c


脚注 編集

  1. ^ 【最新リポート】仏の名トレーナー日本馬を挑発/マイルCS - Gallop Online(ギャロップオンライン)

参考資料 編集

外部リンク 編集